府中市議会 2021-12-03
令和 3年第5回定例会(12月 3日)
令和 3年第5回定例会(12月 3日)
令和3年第5回
府中市議会定例会会議録
令和3年12月3日午前10時0分、
府中市議会定例会を
本市議事堂において再開した。
1 出席議員
1番 棗田澄子 2番 芝内則明
3番 福田 勉 4番 森川 稔
5番 広瀬和彦 6番 安友正章
7番 岡田隆行 8番 楢﨑征途
9番 土井基司 10番 水田 豊
11番 加納孝彦 12番 山口康治
13番 本谷宏行 14番 三藤 毅
15番 加島広宣 16番 大本千香子
17番 田邉 稔 18番 橘髙尚裕
19番 加藤吉秀 20番 丸山茂美
1 欠席議員
なし
1 説明のため出席した者
市長 小野申人 副市長 村上明雄
教育長 荻野雅裕
危機管理監 藤原眞琴
総務部長 豊田弘治 理事兼
地域振興担当部長
後藤 勝
情報戦略担当部長 國丸昌之
健康福祉部長 唐川 平
経済観光部長 若井紳壮
観光戦略推進担当部長
森川祐司
建設部長 河毛茂利 参事 杉島賢治
教育部長 門田雄治 人事課長 真田祥嗣
総務課長兼
選管事務局長 切原秀隆
政策企画課長 岡田宏子
財政課長 山田典央
地域振興課長 大﨑 聡
市民課長 内海敏雅 農林課長 田原慎吾
監理課長 松山浩一
都市デザイン課長 日野雄蔵
土木課長 大元唯至
環境整備課長 能島克則
教育政策課長 近藤陽子
学校教育課長 大川幸雄
1 事務局及び書記
事務局長 皿田利光 議事係長 小林正樹
主任
吉岡佑三子
1 議事日程
日程第1 一般質問
1 本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
午前10時0分 開議
○議長(棗田澄子君) ただいまから本日の会議を開きます。
本日の議事は、配信しております
議事日程表により進めたいと思います。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
○議長(棗田澄子君) 日程第1、一般質問を昨日に引き続き、行います。
質問については、通告に従ってされるようお願いいたします。
順次発言を許します。
まず、創生会の森川稔君の登壇を求めます。
森川稔君。
〔4番議員 森川稔君 登壇〕
○4番議員(森川稔君) 皆さん、おはようございます。4番議員、創生会の森川稔でございます。棗田議長のお許しをいただきましたので、創生会を代表して、通告に従い、一問一答にて一般質問を行います。
本日は、3項目について質問してまいります。
1つ目は
マイナンバーカードについて、2つ目は街路事業について、3つ目、中山間地域の
道路インフラ保守についてであります。
まず最初に、
マイナンバーカードについてお伺いします。
11月23日の読売新聞には、総務省が
マイナンバーカード、
マイナンバー普及策として1兆8,134億円を今年度補正予算に盛り込むとありました。
マイナンバーカードを取得した人に最大2万円分のポイントがもらえる新たな
マイナポイント事業で、経済対策の一環で買い物に利用できるポイントが付与されます。1つは
カード取得で最大5,000円分、2つ目が
健康保険証等のひもづけで7,500円分、3つ目が
預貯金口座等のひもづけで7,500円分となっております。全国の交付率は11月1日現在で39.1%で、カードの普及と消費の喚起を目指すとありました。
そこで、府中市の
マイナンバーカードの取得状況についてですが、府中市では、先日の
ミニコミ誌等の記事にもありましたが、
マイナンバーカードの出張申請を企業の協力を得て取り組まれたり、地域の公民館へ出向いて申請手続をされたりといろいろと努力をされてきております。
今現在、府中市民の取得数と、その取得率についてお伺いをしたいと思います。
〔4番議員 森川稔君 質問席に移動〕
○議長(棗田澄子君)
唐川健康福祉部長。
○
健康福祉部長(唐川平君) それでは、
マイナンバーカードの取得率についてお答え申し上げます。
取得状況でございますが、11月末現在で1万4,132人、率にいたしまして37.9%の方がカードをつくっておられます。
せっかくの機会ですので、
取得率向上に向けました市の取り組みについて紹介をさせていただきたいと思います。10月から市民課と上下支所では、平日の
マイナンバーカードの申請を受け付けております。顔写真の撮影や本人確認、暗証番号の設定に係る作業を来庁された際に行い、でき上がったカードは郵送で御自宅にお届けいたします。カードを市役所に取りに来ていただく必要がございませんので、10月は150人、11月も200人の方が申請され、大変好評いただいております。
さらに、市民課においては、月に一度、第2日曜日とその前日の土曜日にも申請を受け付けておりまして、12月は11日と12日、それから1月は8日と9日を予定しております。
混雑緩和のため、平日の申請も第2日曜日と前日の土曜日の申請もいずれも予約が必要となりますが、ぜひ市民の皆様にも御利用いただきたいと考えております。
なお、これらの
予約受け付けは現在は電話などで受け付けておりますが、年明けからMy府中によりまして予約を開始する予定でございます。ちょうど新幹線の指定席でありますとか、ホテルの宿泊予約をイメージしていただければよろしいかと思いますが、希望される日時やお名前、住所などを入力していただければ申請の予約ができるような形にしております。ぜひこちらも御活用いただければと考えております。
このほか御紹介もいただきましたが、地域や企業への出張申請にも取り組んでおります。5名以上の方がいらっしゃれば、御希望の日時、場所へ出向いて行きますので、お気軽にお申し込みいただければと思います。
また、年明け1月28日金曜日でございますが、
i-coreFUCHU(いこーれふちゅう)に申請会場を特設で設けます。予約制で30人限定となっておりますが、こちらも御利用いただければと思います。
今後とも申請しやすい環境をつくり、
取得率向上に向けて努めてまいります。
○議長(棗田澄子君) 森川稔君。
○4番議員(森川稔君) 全国平均が39.9%で、若干低いということで努力されている割には皆さんまだまだ取得が足りないということで、今回のこの機会にですね、さらに
取得率向上を目指していただければと思います。
続いて、
マイナンバーカードの利活用についてですけれども、10月21日の中国新聞では、
マイナンバーカードが保険証にという記事があり、中国地方でも10月20日から
マイナンバーカードを保険証として使える本格運用が始まったとありました。広島県内で使える医療機関は4.6%にとどまっていること、保険証として
マイナンバーカードを使うためには登録が必要なこともありますが、この登録について、どのようなことが必要なのかお聞かせいただきたいと思います。
○議長(棗田澄子君)
唐川健康福祉部長。
○
健康福祉部長(唐川平君) 登録につきましては、市民課あるいは上下支所に
マイナンバーカードをお持ちいただきまして、端末にカードをかざして4桁の暗証番号を入力していただければ手続は完了となります。また、申し込みのできる
カードリーダーが設置されている医療機関や薬局、このほかにもコンビニエンスストアなどにございますセブン銀行のATMでも画面の案内に従って操作をしていただければ手続はできますし、パソコンや
スマートフォンにマイナポータルという
専用アプリを取り込んでいただければ、御自宅でもこういった手続をしていただくことができます。
○議長(棗田澄子君) 森川稔君。
○4番議員(森川稔君) 実は私、1年以上前に
マイナンバーカードを取得したんですけれども、いまだにもらって使ったことがございません。
カードケースにしまって一度もそこから出したことがないということで、今回、保険証として利用しようと思い、登録をいたしました。私も市役所に登録用のパソコンがあったので、そこでパスワードの入力をして登録完了で、非常に簡単にできたので、これを使おうと思うんですけれども、府中市の医療機関でどの程度その専用端末を設置されていて、この
マイナンバーカードが使える状況なのか、その辺についてちょっとお伺いをしたいと思います。
○議長(棗田澄子君)
唐川健康福祉部長。
○
健康福祉部長(唐川平君) 11月28日現在でございますが、府中市では
府中市民病院、
府中北市民病院、湯が丘病院の公立の3病院のほか、
奥野内科医院、
府中みのりクリニックで使用できます。このほか、薬局では、
あやめ薬局沖見店、これは上下町にございます。それから
日本調剤上下薬局、元町にございます、
すみれ薬局、こういったところで使用できます。これらは順次、厚労省のホームページで更新をされておりますので、今後もふえていくものと考えております。
健康保険証としての利用登録をしておけば、受診の際に保険証を持っていく必要がありませんし、
限度額適用認定証といいまして、医療費が高額になる患者さんの窓口での支払額を定められた限度額の支払いで済むといった証書がございますが、こういった証書も持参をしなくて済みます。
このほか、就職や転職、退職等で保険証が切りかわる際に、新しい保険への加入手続が済んでいれば、保険証が届くまでの間に
マイナンバーカードで受診できるといったメリットもございます。
○議長(棗田澄子君) 森川稔君。
○4番議員(森川稔君) 私も健康のために月1回程度、かかりつけのお医者さんに行っておりますが、先ほど言われた医療機関の中なんですけれども、この
マイナンバーカードを出して使うことができました。非常に便利なんで皆さんもですね、まだこういったことが登録されていない、保険証として使うことになっていない方については、皆さんそういう登録をされてですね、ぜひとも使っていっていただければいいんじゃないかなと思いますのでよろしくお願いいたします。
続いて、街路事業の
目崎出口線についてお伺いをいたします。
この事業は今から10年以上前に町内に説明をされた街路事業の
目崎出口線なんですけれども、当時を知る人もいなくなられたんで、改めてこの事業の目的についてお聞かせください。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) それでは、事業の目的についてお答えいたします。
まず、街路事業の役割と目的を御説明させていただきまして、その後、
目崎出口線の目的について御説明いたします。
街路事業は都市における円滑な交通の確保、豊かな公共交通を備えた良好な市街地の形成を図り、安全で快適な都市生活と機能的な都市活動に寄与することを目的としております。
つまり、車の走行性の向上、
歩車道分離による歩行者の
安全性確保、
道路ネットワークの形成、
沿道土地利用の促進といった機能のほか、災害時の避難路や
延焼遮断機能、上水・下水道などのライフラインの収納空間といった役割を担った道路でございます。
続きまして、
目崎出口線の整備の目的でございます。
こちらにつきましては、
道路ネットワークとしても西の外郭を形成する役割も担っていることから、沿道に
県立高等学校や大規模な工場があるにもかかわらず、道路の幅が狭く、市民生活や経済活動に支障を来し、長年の懸案事項となっていたことから、街路事業として整備をしているものです。
○議長(棗田澄子君) 森川稔君。
○4番議員(森川稔君) この計画があって以降、ここが
府中学園等の通学路となったんで、今言われたようなその目的以上にですね、この重要性が高まってきているので、地元の方から言うと、よかったなというような声も聞かれるんですけれども、ここ一、二年でその事業が進んでですね、立ち退き道路の拡幅等により、この事業の状況が町民にも把握できるようになってまいりました。そのためか、道は広くなったんだけれども住む人がいなくなったというような声も寄せられております。これは少し誤解もあるようなんですけれども、片側一車線と歩道の整備により、片側にある民家の立ち退きをお願いして残地等で建てかえや近くに引っ越された方、さらには空き家の解体、市内や市外への転居などいろいろさまざまで、これにより町内の組数とか世帯数とか町民数が減少したことが、そういう言葉となってあらわれてきているんじゃないかなと思います。
お聞きしたいことは、立ち退き交渉に当たっては、立ち退き補償についてはルールに基づいて適正に処理をされているとは思いますが、例えばですね、残地が少ない方などに地元に残ってもらうための残地の調整とか、空き地、空き家の紹介等、何かインセンティブを提示されて町内にとどまってもらうようなことがあったのかどうか、その辺についてお伺いしたいと思います。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 事業用地の取得に伴いました建物補償につきましては、補償基準に基づき、移転先で生活再建するための補償を行っているところでございます。
現在の事業区間内の建物移転が必要な条件につきましては、35件あります。内訳といたしましては、残地への移転が10件、移転先が市内近郊11件、市外が4件、また建物を再建する必要がなく撤去のみというものもございます。こちらにつきましては7件、そして交渉中が3件でございます。
用地交渉では対話を重視しております。対象者のニーズを把握しながら近隣の空き地や空き家など、移転先の情報がございましたら紹介を行っております。また、代替地を提供していただける方と
移転対象者と市の3者で土地の売買契約を行う、移転先を確保するといったこともございます。
○議長(棗田澄子君) 森川稔君。
○4番議員(森川稔君) まだ3件の調整中があるということと、まだこれからですね、国道への接続等によって、さらに交渉なんかがあるんだろうと思うんですけれども、町外へ移転された方は11棟あるということなんですけれども、これを何でそうなったかという、ちょっと私なりの考えなんですけれども、桜が丘団地に仮に引っ越すとした場合、いろいろな助成金とか補助金がありますけれども、そのまま地域に残ってそこで家を建て直すということになると、そうした助成金とか補助金がなく、それに地域の方とここの土地を譲ってくれというような、そういうお話をして手間が非常にかかる。そうするとなかなか残地が少なかったり、なくなった方については地元に残ることができないというか、それよりもそういった環境、条件のいいところに移っていくということがあるんじゃないかなということで、家数が少なくなってきておりますので、今後、こうした街路事業をされるに当たっては、その辺を含めてもう少し工夫をしていただいて、地元から人が出ていかない工夫を、ぜひともお願いをしておきたいと思います。
次にですね、この街路事業については多額の予算執行があって、目崎町や出口町の
道路インフラの整備ができつつあります。こうした
インフラ整備によって、町のにぎわいを取り戻すとか活性化をしていくとかという、そういう検討が必要かと思うんですけれども、こういった検討をされていればちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君)
目崎出口線は国道486号と
県道木野山府中線を結ぶ
補助幹線道路でございます。沿道には先ほども話したとおり、大規模な工場や高等学校、また中心市街地の幼稚園なども接続する道路という特性を有しております。
このような特性を生かし、道路改良による車道の拡幅や歩道の整備により、円滑な交通機能が確保されます。都市活動が向上するとともに、地域住民の皆さんや通学生徒の安全で快適な通行空間の確保により、歩きやすさも向上いたします。
この道路が整備されることによりまして、より住みやすい居住空間が形成されまして、企業活動も活性化し、地域の
にぎわいづくりの波及効果を期待できるものと考えております。
○議長(棗田澄子君) 森川稔君。
○4番議員(森川稔君) 今おっしゃっていただいたことは、街路事業の目的の中にもあることだとは思うんですけれども、せっかく国庫を5億円以上の投資というか、予算が入っていると思うんですけれども、それ以上に利便性がよくなって、先ほど言いましたように何らかのにぎわいをそこにつくっていただくということは、人口減少が続く府中市にとっても非常に大切なことなんで、何かそうした事業とかですね、企業を呼び込むとか、そういったことで町のにぎわいをつくっていただくということは何とか考えて、せっかく利便性がよくなっていくんですから、その辺は
一つまちづくりとして、道路事業じゃなくて
まちづくりとして何か考えていただければという思いでちょっと質問させてもらったんで、今後、その辺については考えていただければと思います。
最後になりましたけれども、中山間地域の
道路インフラ保守についてお伺いします。
毎日の生活で利用している道路は、国道、県道、市道などがありますが、中山間地域では里道、林道や農道もあります。中山間地域を回ってお話を聞いておりますと、
道路インフラの保守についての要望がたくさんあり、なかなか解決に至っていない状況にありますので、市道、里道、林道、農道等の保守についてお伺いをしてまいります。
まず、中山間地域の市道の保守については、生活道路として非常に重要なこともあり、日々の倒木や落石等、豪雨による
土砂崩れ等には迅速に対応していただいて、行政の皆さんや保守を担当していただいている建設会社の方々には大変感謝をしているところであります。
こうした対応をとっていただくために、市道に係る維持や修繕費は、昨年度実績で幾らの金額になるのか。また、今年度当初予算でどれぐらいの金額を計画されているのか、その辺についてお伺いをいたします。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 府中市が管理する市道につきましては886路線、延長が約530キロでございます。
令和2年度の
道路維持費の実績につきましては、およそ9,000万円でございます。令和3年度の当初予算につきましては、9,500万円の予算で今年度の道路維持を進めているところでございます。
道路維持経費の委託料につきましては、市内を3地区に分けまして、道路の路面などの応急復旧、そして緊急を要する維持補修について市内の土木業者に委託しております。昨年度の実績は約4,300万円、今年度の予算は4,000万円でございます。
草刈り業務でございますが、
草刈り業務につきましては101路線、植栽管理につきましては7路線について業者委託を行っております。こちらの昨年度の実績が約4,160万円、今年度予算が4,450万円となっております。
あとは除雪などの業務を委託しておりますけれども、こちらにつきましては、上下町、斗升町で実施しております。昨年度の実績が38万円、今年度が30万円の予算でございます。
あと、
維持工事費につきまして、緊急性のある路線について実施しておりますけれども、こちらは昨年度の実績が約450万円、今年度の予算が700万円となっております。
このほか原材料費がございますけれども、こちらは市道の補修用の生コン、砕石などを町内会の皆様方に支給しているものでございますけれども、昨年度の実績が約47万円、今年度の予算は160万円でございます。
○議長(棗田澄子君) 森川稔君。
○4番議員(森川稔君) いろいろ合計すると1億円を超えるような金額になってきて非常に多額ではあるんですけれども、これはまあ府中市全体の金額ということで、中山間地域だけのものではないと理解しておけばよろしいですね、はい。
それでは、きのう田邉議員の一般質問にもありましたけれども、30%以上人口が減少となった中山間地域の一つの例ではありますが、市から補助金をもらって春と秋、年2回の市道の路肩の草刈りやはみ出した小枝の伐採を地域でされているところもあります。
この夏、豪雨後にはですね、山から路肩に流れ出た土砂や小枝の撤去など地域で生活道路を守っていく努力もされております。
しかし、山あいを通る市道においては、大きく育った木々が近年目立ってきております。初夏を過ぎると、そこから伸びる枝葉で覆われて、ほろつきの
小型トラックでもほろをすりながら通ったり、前方が見えなくなったりするような場所も発生しております。行政に伐採等をお願いしても、予算等の問題でなかなか対応に至っていないのが現状であります。4メーター以上の幅員のある道路であれば、そんなに問題にはならないかもしれませんけれども、3
メーター未満の市道であるため、その対応は必要と強く感じております。
隣接する山の持ち主への伐採等のお願いや定期的な伐採など、山あいの市道の管理をどのようにされていかれるのかについてお伺いをいたします。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 業者委託している路線につきましては、年1回の草刈りを実施しております。市道の伐採につきましては、道路に隣接する山の持ち主への伐採のお願いですとか定期的な伐採について実施はしておりません。ただし、倒木、通行の支障になる支障木の伐採については実施しております。
今後は、農林課、府中市
森林環境譲与税事業の
防災機能強化を目的といたしました
重要インフラ施設等への土砂災害及び
風倒木被害を未然に防止するための
森林整備を活用しながら、市道、沿道の伐採も実施していきたいと考えているところでございます。
また、My府中による道路の異常箇所の写真ですとか位置をアプリに投稿していただいた情報や、
あと日本郵便との協定によりまして道路の異常等を発見した場合には通報していただき、早期発見、迅速な対応ができる体制としております。
また、地域の皆様には市道の良好な通行の確保、道路状態を維持していくため、路面側溝や草刈りなど、今後も協力をお願いしていきたいと考えているところです。
○議長(棗田澄子君) 森川稔君。
○4番議員(森川稔君) そうすると隣接する山の持ち主等への伐採のお願いはできていないんですけれども、こういったお願いについては毎年とかですね、定期的にお願いはされていっているんでしょうか。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 通行の支障になる場合にはですね、お願いして、支障木については市で、倒木なんかも切っている、倒木だとか枝打ちをすることはございますけれども、個人の土地の皆さんに対してですね、定期的に伐採をお願いしているということは行っておりません。
○議長(棗田澄子君) 森川稔君。
○4番議員(森川稔君) どういうんですか、邪魔になるというか、道路にかぶさってきている木が近年成長して、そういうことになりつつあるんですけれども、こういったものがなかなか解消されないという声があるんで、邪魔というのは、はみ出したものについては邪魔なのか、邪魔ではないのかちょっとわかりませんけれども、そういった市道にはみ出さないような、はみ出したものについては切っていただくお願いを今後していただけないかなというのが住民の声なんですけれども。その辺についてはいかがでしょうか。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 先ほどもちょっと答弁させていただきましたけれども、現在は農林課で府中市
森林環境譲与税事業を活用して、市道・沿道の伐採は実施していきたいと考えております。
○議長(棗田澄子君) 森川稔君。
○4番議員(森川稔君) わかりました。住民の声としては予防的処置とか危険予知的な対応がなかなかとっていただけないという声がありますんで、その辺を加味していただいて、適切に今後処置していただくようによろしくお願いいたします。
次に、里道についてなんですけれども、中山間地域だけでなくて、この府中市街地の周辺地域についても田畑があって、そこにはたくさんの里道があります。これらの保守について、必要であれば市から、先ほどもちょっとお話が出ていました、町内会へ年間10立米の生コン等の支給がありますので、こうした現物支給によって対応するように町内会等では引き継がれてきて、必要に応じてその対応を町内会でされてきております。
こうした中山間地域や周辺市街地にある里道は、どこの所有で、その所管はどこなのか一度お伺いしておいてほしいという声もありましたので、確認させてください。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 里道の所管は府中市でございます。里道は公衆用道路として扱いますが、里道の用途や利用状況などにより対応する部署が異なっております。里道の主たる用途が、生活道でございますと土木課、農業利用が主でありますと農林課での対応となります。
○議長(棗田澄子君) 森川稔君。
○4番議員(森川稔君) それは道によって市役所でもう決められているんですか。それとも、さっき言われたように農業的な道路なんで、ここが壊れたときには農林課に行くという対応になるんでしょうか。その辺のところをちょっと確認させてください。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) この路線が土木課、農林課とはっきり決めたものはございませんけれども、主な利用で判断をしております。それは御連絡いただければ、土木課、農林課とあわせて確認をして、どちらで対応するかという話でございます。利用状況によって土木課が対応する場合もありますし、農林課が対応する場合もあります。
○議長(棗田澄子君) 森川稔君。
○4番議員(森川稔君) わかりました。
これまで地域で生コン等の現物支給によって、こうした修復等をやってきたんですけれども、これはまあ、これまでは地域に左官さんとか専門職などが少なからずおられて、その協力を得て作業ができたこと、また、路面へのコンクリートの塗布等で非常に簡単な作業であったということもありました。
これが近年、短時間の大雨によるダメージとか、イノシシが掘って、その被害で里道の崩壊までに及んでいるという状況が出てきております。経験のある方が、今はそういった専門の方が少なくなったり、そういうことで地域で作業をして修復することが今困難になりつつあります。
こうした里道の保守についてですね、行政としてだれがどのように維持管理をしていけばよいか。今後の考え方についてお伺いをしたいと思います。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 里道につきましては、市内にたくさん存在しております。全てを行政で維持管理していくことは非常に困難であります。
里道の維持管理は、主に利用される地域の皆様方へお願いしているところが現状でございます。里道の修繕につきましても、可能な範囲で地域の方へお願いしておりますけれども、里道の棄損状況などによりまして、先ほど話がありました生コンの原材料支給などで施工をお願いしたり、市において修繕工事を行う場合もございます。
いずれにいたしましても、まずは市へ御相談ください。対応について協議をさせていただいて、対応を検討してまいります。
○議長(棗田澄子君) 森川稔君。
○4番議員(森川稔君) 人口減、高齢化、今議会でもそういった言葉が出てきていろいろ問題が生じているのは、地域の多様性がなくなって、なかなか今までやってきたことがやれなくなってきているということもありますので、行政におんぶにだっこではなく、地元で幾ら頑張ってもできない部分については、先ほど言われたようにお願いに行って、うまく行政と工夫してサポートしていただきたい。それで地域を少しでもよくしていけたらなと思いますので、よろしくお願いいたします。
最後になりますが、林道・農道の保守についてお伺いをいたします。
林道・農道についての所管はどこなのかちょっと御説明をいただければと思います。
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君) 林道・農道の所管につきましては、農林課でございます。
ただし、通常の維持管理等につきましては、その路線の受益者の方でお願いしている状況でございます。
一方、実際に道路の形状をなしていても
森林制限のためにつくられた作業道であるとか、地域の方が土地をそれぞれ提供されてつくられた道路などがあると思いますが、こういった道路につきましては、市では管理はしていない状況でございます。
○議長(棗田澄子君) 森川稔君。
○4番議員(森川稔君) もうこれは生活道としての市道を地域の人がメンテナンスしていると、さっきちょっと説明しましたけれども、これもまあ人口減とか高齢化により、地域の人からすると、なかなか続けていくことができない、いつまで続くかわからない、限界に来つつあると言われております。
林道・里道の保守については、さらに木や竹の倒木等の撤去はまだ頑張ってされておりますけれども、路面や路肩の補修などについてはもう既にできなくなりつつありますし、これまで保守管理を担当していた集落が消滅をして管理ができていない、荒廃が進んでいるような状況も見受けられると言われております。このままにしておくと、野や山に戻っていきます。里山の維持管理を考えると、林道・農道の状況を把握して、どのように今後管理していくか、行政として考えていく必要があるんじゃないかなと思いますが、お考えをお聞かせください。
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君) 地域の実情によりまして、林道あるいは農道が荒廃している路線があるというのは認識をしているところでございます。
市では、台帳に記載されている農道においては荒廃して支障を来しているというのは今は把握していないところでございます。
今後、通常の維持管理では対応できないような場合については、農道の利用実態など優先度の高いところより修繕方法を検討していく必要があると考えています。
また、農道の災害につきましては、市の独自支援策もございますので、そのようなことが起きたら、農林課に相談いただければと考えております。
林道におきましても、通常、日常管理については林道の受益者でお願いしているところでございますが、これらのところも今後の利用実態、優先度の高いところから、その必要に応じた対応をしていくよう考えているところでございます。
○議長(棗田澄子君) 森川稔君。
○4番議員(森川稔君) これまで中山間地域にお住まいの方が委ねてこられたことが高齢化等で委ね切れなくなっているという声を聴くと悲しいかな悲鳴にも聴こえます。大切なもの、守るものを決めてですね、それら取捨選択をしてそれをみんなで守っていくという気持ちが必要なときに来ているのかなと思いますので、ぜひとも行政の皆様には、その辺を踏まえていろんな施策をとっていただきたいというお願いをして終わります。ありがとうございました。
〔4番議員 森川稔君 降壇〕
○議長(棗田澄子君) これをもって、創生会の森川稔君の質問を終結いたします。
10分間休憩をいたします。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
午前10時40分 休憩
午前10時50分 再開
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
○議長(棗田澄子君) 再開いたします。
休憩前に引き続き、一般質問を行います。
続いて、創生会の山口康治君の登壇を求めます。
山口康治君。
〔12番議員 山口康治君 登壇〕
○12番議員(山口康治君) 棗田議長のお許しをいただきましたので、創生会、12番議員、山口康治が通告いたしております、府中市の森づくりについて伺います。
今回、創生会では先ほどの森川議員、そして私、次の加納議員が森について順次聞いてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、地球温暖化が進む一番の原因は、石油や石炭といった化石燃料を使うことにより、温室効果ガスを代表する二酸化炭素が大気中にふえていることと言われております。
そこで今、二酸化炭素を吸収する豊かな
森林が地球温暖化を抑える役割があることに注目されております。
しかし、私たちは山の木を使わない生活をするようになり、また、四、五十年前に先人たちが植えてくださった人工林、この木も出荷を前に今大変育っている状況ではあるんですが、住宅事情や建築工法も変わったりして、外国から入ってくる安い木材を使うようになり、現在植えている
森林等を使わなくなりました。そのおかげで府中市の山々は荒れ、毎年夏場にやってくる台風や豪雨による災害が絶えなくなりました。豊かな里山づくり、そして強靭な森づくりは必要不可欠だと思います。
政府も今後、治山事業や
森林整備事業を5年間で集中的に実施すると言われております。
そこで、広島県では我々はひろしまの森づくり県民税を納税しております。
平成19年からひろしまの森づくり県民税が導入され、個人県民税均等割、法人県民税として課税されています。この税で広島県により
森林に関する取り組みが実施されていますが、府中市の法人、個人、それぞれの納税額の総額を伺います。
〔12番議員 山口康治君 質問席に移動〕
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君) それでは、まず個人分についてお答えしたいと思います。
府中市が個人県民税の均等割にひろしまの森づくり県民税分の500円を加算した額を賦課徴収しているところでございます。実績ですけれども、令和元年度は総額で972万円です。令和2年度については968万1,000円でございました。
次に、法人分についてですけれども、法人税については広島県が法人県民税の均等割にひろしまの森づくり県民税分の5%を加算した額を徴収しております。
これらについては、県全体を賦課徴収していることから、各市町の税額の把握は困難でございますが、令和2年度の県全体での総額は1億8,277万5,000円と伺っております。
○議長(棗田澄子君) 山口康治君。
○12番議員(山口康治君) 府中市に該当された金額について、過去3年から5年の推計をちょっと伺います。
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君) 府中市の森づくり事業にひろしまの森づくり県民税が充当された額についてですけれども、平成28年からお答えいたします。平成28年が1,072万円、平成29年が1,249万円、平成30年が1,202万円です。令和元年が1,350万円、令和2年が1,377万円となっております。
○議長(棗田澄子君) 山口康治君。
○12番議員(山口康治君) 大体、1,300万円ぐらいが府中市に入ってきていると。この税の使い道は広島県のホームページでも示されていますが、具体的に府中市で実施されている取り組みですね。どのような内容か、過去の事例等と現在の状況を伺います。
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君) ひろしまの森づくり事業を活用した過去の主な取り組み事例を御紹介いたします。
事例としては、まず、15年以上放置された杉やヒノキの人工林を整備いたします、環境貢献林整備事業と、手入れが不十分な里山林やマツクイムシの被害跡地の整備を行う里山林整備事業がございます。
まず、環境林貢献事業によりまして、これまで平成27年から令和2年までに約66ヘクタールの人工林の間伐と
森林病害虫被害対策として、延べ約33.3ヘクタールを行っているところでございます。
また、里山林整備事業につきましては、集落に隣接する
森林を除伐することで鳥獣害防止を図るバッファゾーン整備として約15.6ヘクタールを、
森林の除伐や下刈りなど里山林整備や
森林・林業体験への支援、ほか県産材木材製品の普及促進活動事業によりまして、木製品、遊具等の製作の支援などを行ってきております。
今後も引き続き同様な事業を実施してまいりたいと考えているところでございます。
○議長(棗田澄子君) 山口康治君。
○12番議員(山口康治君) 大体1,300万円が人工林の間伐整備や住民団体の森づくり活動の支援になっているということですが、ことしですよね、具体的に最近では、
森林の割合は上下町と旧府中市とでは、多分割合が違うと思いますが、里山づくりの何かこう、例があったら紹介していただけませんか。
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君) 里山づくりとして住民団体さんが活動されている事例等を御紹介いたしますと、住民団体による森づくり事業の活動として、里山林の除伐や下刈り作業や木製品の製作、そしてシイタケの植菌や炭焼き体験のような活動を支援しているところでございまして、里山に親しみを持ってもらうことにつながっていると考えております。
また、本年8月にひろしま「山の日」県民の集いを矢野公園四季の里をメイン会場として開催いたしましたけれども、この取り組みについてもひろしまの森づくり県民税が使われているところでございます。
このような制度を活用して、ワーキングホリデーにより人を呼び込む活動であるとか、企業と連携したカーボンニュートラルの取り組みなど、新たな活動もできるのではないかと考えております。
このように、ひろしまの森づくり県民税は幅広く
森林の保全や
森林に対する理解の促進につながる活動・支援に使われておりまして、市としてもこの制度を市民の方にしっかり利用していただきたいと考えているところでございます。
○議長(棗田澄子君) 山口康治君。
○12番議員(山口康治君) 御紹介ありがとうございます。
いわゆる里山づくりをされている団体、府中市内にこの森づくりにかかわっている、里山づくりを行っているグループがどれぐらいありますか。
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君) 申しわけございませんけれども、数はしっかり今お答えできませんが、それぞれ府中にも、上下地域にもそういった活動組織がおられまして、それぞれの先ほど申しました
森林体験であるとかシイタケの植菌であるとかの活動を行われているというのは把握しているところでございます。
○議長(棗田澄子君) 山口康治君。
○12番議員(山口康治君) それでは、人工林の間伐などをちょっと聞いてみます。
例えばですね、山の麓にある住宅、所有者は自分の山ではない。人がその人工林を所有されている。こういった場合には、間伐とか枝打ちとかは、例えば所有者に承諾をしてもらったりすると、私が聞いているんでは一部負担をすると聞いているんですが、そういった場合に、他人様の山を麓に住む者が承諾をいただいて人工林の伐採というか間伐のお願いは可能なのでしょうか。
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君) 実際、さまざまな例があると思います。家の裏側、人工林であるとか天然林によっても、その対策等によって違うことがあります。人工林であれば一部負担も制度上ございますので、実際そのような場合について、事業内容とか対象の要件等を確認する必要がございますので、そのようなときには、事前に御相談いただきたいと考えているところでございます。
○議長(棗田澄子君) 山口康治君。
○12番議員(山口康治君) いろいろなケースがあっても農林課の窓口に相談をしてくださいということでございますが、これがいわゆる雑木林。杉やヒノキは、例えば自分が所有している山の木が杉やヒノキである人工林、ですが雑木林がある場合は、その伐採というかきれいにしていただく事業には該当しないんでしょうか。
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君) その例もやはりいろんな例があろうと思います。例えば一体的に、先ほど御紹介いたしました、地域一体的に取り組んで鳥獣対策等に取り組む場合では、ある程度は保存という対策も取れるかと思いますが、個々のそれぞれのところを、ということはなかなか困難ではないかと考えておりますので、いずれにしても先ほど申しましたように、そういう御相談がありましたら遠慮なく御相談いただきたいと考えております。
○議長(棗田澄子君) 山口康治君。
○12番議員(山口康治君) 山を背負って生活している府中市民はたくさんいらっしゃると思いますので、遠慮なく農林課の窓口を尋ねてほしいということです。
では、続きまして、広島県産の木材の利用について伺います。
現在の利用促進、具体的に、府中市ではどんな広島県産材を使っているか。また、分収造林というのも保有されていると。個人の山へ府中市がお金を出して木を植えて、ある程度の年数がたったらそれを伐採して配当を何割かで分けるという。今回初めて知ったんですけれども。その辺りをちょっと教えていただけますか。
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君) 県産材の取り組みでございますが、まず、広島県で取り組みが行われているところを御紹介いたします。
広島県において、広島県産材が有効に利用されるよう、木材の規格に応じた需要拡大に取り組まれている結果、製材品の県内消費量においては、県産材の割合について、平成28年の16.6%から令和元年度には17.9%まで増加している状況でございます。県産材の需要の推移は広島県の推計によりますと、平成26年度26万立方メートルから、令和元年には35.5立方メートルと増加しているところでございます。
府中市の取り組みですけれども、先ほど御紹介いただきました分収造林でございます。個人の方の山に、地上権設定をして植林をして伐期に来たら配分するという制度でございますけれども、この分収造林については、現在市内で88.7ヘクタールございますが、現段階での施業については枝打ちや間伐といったところでございまして、まだ木材の利用といったところには至っていない状況でございます。
○議長(棗田澄子君) 山口康治君。
○12番議員(山口康治君) まだ製品にならないということですが、公共建物というか、府中市のホームページを見ますと、公共施設の建物に木材を利用すると掲げておられますが、今後も府中市の木を利用して、そういった建物を建てられる予定とか、そういった計画はございますか。
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君) 木材の利用については、木材生産から流通加工利用までの効果的な、そして計画的な木材流通の仕組みが必要であると考えておりまして、府中産の木を利用して、今府中の公共建物ということについては課題等もあると考えているところでございます。
森づくり事業では、
森林整備や地域の創意工夫による
森林保全活動の支援などさまざまな取り組みに活用ができます。今後、ますます取り組みが加速されるように、林業事業体である
森林組合さん等とも連携を図りながら、このひろしまの森づくり事業の推進を行ってまいりたいと考えているところでございます。
○議長(棗田澄子君) 山口康治君。
○12番議員(山口康治君) 先ほど来から人工林に触れていますが、現在は本当余り製品になっていっているような感じがいたしません。できるだけ消費するのを、府中市がリーダーシップをとってもらって、きのう公明党の議員が言っておりましたが、エシカル消費といったように、そういったものを率先して使ってもらう。使わないと山はきれいになりませんから、そういったことも考えていただきたいと思います。
続きまして、
森林環境税について伺います。
令和6年からは、国税として
森林環境税が導入されます。これに先駆けて、令和元年から
森林環境譲与税として地方自治体は譲与されることになります。
森林環境税はどのように賦課徴収されるのかを伺います。
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君)
森林環境税は令和6年度から賦課される国税ですけれども、ひろしまの森づくり県民税と同様に、市町村において個人住民税の均等割に1人年額1,000円を加算する形で賦課徴収するものと伺っているところでございます。
○議長(棗田澄子君) 山口康治君。
○12番議員(山口康治君) 府中市民が納税される総額、どのぐらいの額を想定されていますか。また、現在、府中市に譲与されている年ごとの額を伺います。
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君) 府中市の税額につきましては、令和3年度当初の課税者数でございます1万8,912人に
森林環境税の1,000円を乗じた額で行きますと、1,891万2,000円程度と想定しているところでございます。
次に、府中市に現在譲与されている年ごとの額をお答えいたします。
令和2年度税制改正の大綱により試算された、府中市への
森林環境譲与税の税額については、令和元年度が8,008万5,000円、令和2年度から令和3年度は1,718万2,000円、令和4年度から令和5年度については2,223万5,000円、失礼しました。令和元年度808万5,000円でございます。訂正いたします。続きまして、令和6年度以降が2,728万9,000円の予定となっております。
○議長(棗田澄子君) 山口康治君。
○12番議員(山口康治君)
森林環境譲与税が現在どのようなことに使用されているか、また、今後どのような取り組みを予定されているかをお聞かせください。
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君) この
森林管理制度によりまして、
森林経営を集約化し、間伐などの
森林整備を促進するため、
森林経営候補地の林況の現況調査であるとか
森林所有者の探索から、
森林経営についての意向調査へ
森林環境譲与税を充てて実施しているところでございます。
また、今年度より経営が困難な人工林の公益的機能回復のための
森林整備、幹線道路など重要インフラ施設の
防災機能強化のための
森林整備などに、この
森林環境譲与税を活用することとしているところでございます。
杉、ヒノキなど人工林について林業経営に適した
森林を集約し、施業を推進するため、この税を活用いたしまして、
森林所有者に対する
森林経営の意向調査を行い、
森林所有者みずからが
森林管理できない
森林につきましては、市が所有者にかわり
森林経営を行うための経営管理権の取得を進めてまいります。
その後、経営管理の実施権の配分計画を策定いたしまして、意欲と能力のある林業経営体へ
森林経営管理を再委託し、
森林施業を促進してまいりたいと考えております。
森林経営に適さない人工林もございますけれども、このような人工林につきましては災害防止等の
森林を有する公益的機能の発揮のため、市、
森林所有者、
森林組合などが協定を締結いたしまして、経営管理が困難な人工林の公益的機能の回復のため、
森林整備、間伐などを実施してきたいと考えております。
また、
重要インフラ施設等への土砂災害、そして風倒木の被害を未然に防止するための
森林整備も実施してまいりたいと考えます。
これら公益的機能の回復であるとか、防災機能の強化の推進に必要となる地域の
森林組合等とも連携した、林道であるとか作業道の維持管理、機能強化なども実施してまいります。
また、現在、全庁的に検討を始めておりますカーボンニュートラルの取り組みにつきましても、この
森林環境譲与税の使途としても考えられるため、木材利用の促進につながる事業を今後検討していきたいと考えているところでございます。
○議長(棗田澄子君) 山口康治君。
○12番議員(山口康治君) 部長、最後に言われた、木材利用を今後検討されるということでありますが、そういった木を使って、我々のこの役所の庁舎である椅子とかテーブルとか、そういったものにも利用していただきたいなと思います。
しかしながら、府中市には製材所が恐らくもうないんじゃないんかなと思います。一つある、失礼しました。で、昔は府中市芦品
森林組合というのがございましたが、今は東部
森林組合と。あと甲奴郡
森林組合ですか。それだけ山に皆さんが関心なくなって山をつつかなくなられた、というようなことから、しかし国はこれからそこにしっかり人やお金を入れてこられると思います。
そういう準備をされていると思いますが、そういった林業に携わる人を府中市が募集するというのはございませんか。これから林業にかかわっていく人。
(「府中市が募集ですか」と呼ぶ者あり)
○12番議員(山口康治君) はいはい。すみません。
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君) 昨日、農業の分野でもお話をしましたが、林業の現場においても、やはり今の林業の現状から、高齢者、林業従事者の不足といったとこから林業経営が難しくなって、なかなか回っていないという現状があろうかと思います。やっぱりそういう仕組みを考えていかないと、その雇用にもつながってくると思いますので、その辺もしっかり今の仕組みづくりにつきましても考えていきたいと考えております。
○議長(棗田澄子君) 山口康治君。
○12番議員(山口康治君) 旧府中市で林業の依頼は東部
森林組合へ委託されると。現在、ここのスタッフさんはどのぐらいいらっしゃるんかなと思うんですけれども。よろしいですか。
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君) 府中市の管轄する、県内には先ほど御紹介いただきました東部
森林組合さんと甲奴郡
森林組合さんという2
森林組合さんがおられます。それぞれのエリアで活動というかされているわけです。その府中市の担当者の方もおられますが、具体に総数が何名とかですね、そういうところまでは把握は今できていないということになります。
○議長(棗田澄子君) 山口康治君。
○12番議員(山口康治君) ですから、先ほども言いましたように、府中市が率先して林業、木に携わる人の雇用を確保していただくということを進めていただきたい。府中市には家具関係の方もいらっしゃいますし、とにかく木にかかわる人の雇用を府中市が率先して確保していただきたいことをお願いしときます。
続きまして、強靭な森づくりについて伺います。
我々、先ほども言いましたが、府中市は山に囲まれて災害は絶えないわけですが、毎年やってくる豪雨や台風に対して強靭な森づくり、山づくりが必要であると考えます。強靭な森づくり、山づくりについて、府中市としての考えを伺います。
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君)
森林は私たちに木材を供給してくれるだけでなくて、二酸化炭素を吸収する、水を貯留し洪水を緩和する、土砂災害の流出を防ぐ、また、川や海へ養分を供給するなど、多様な生物を育む、風景や安らぎを与えるなどなど、さまざまな公益的機能を持っていると思います。
強靭な森づくり、山づくりを考えたときに、まずはその地形や土壌といった自然条件に従うことが基本であるとも考えております。
具体的に言えば、木材生産に適した生産性の高い地形、土壌条件の場所では、木材生産機能を重視した人工林を維持していけばいいと。他方、痩せた土壌の場所や岩石地においては、木材生産を積極的に目指すのではなくて、急傾斜や崩壊地の危険がある場所、特に天然林であれば山地災害防止、水源涵養、生物多様性保全などの機能を発揮する安定した老齢林を目標として、そのまま保全することも考えながら、ゆっくりと自然の推移に任せることも必要ではないかと考えているところでございます。
○議長(棗田澄子君) 山口康治君。
○12番議員(山口康治君) それでは、ちょっと違う観点から。
府中市には、財産区という山をお持ちの地域が結構あると思うんですね。この府中市の財産区と言われるのがどれぐらいあるかはわからない。ですが、この財産区を管理する、また森の整備をするなど適切な指導をされているのか。その辺りをちょっと聞かせてください。
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君) 本市における財産区が所有される
森林の管理だと思いますけれども、各財産区の管理会が行われていると認識しておりますが、現在、特に問題があるという声もいただいていないことから、適正に管理されていると考えているところでございます。
○議長(棗田澄子君) 山口康治君。
○12番議員(山口康治君) 財産区は私の住んでいる出口町にも府川の財産区がございます。こちらは人工林を植えておられるようにはない。ですが、余り山を、昔はこの木を生活のために使われていたんだと思うんですが、今現在ではほとんど整備をされていません。そういった呼びかけというか、財産区の方に今後山をきれいにしてくださいとか、そういった指導を今後検討はされませんか。
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君) 財産区なんですけれども、先ほど申しましたように、財産区に限らずですね、
森林の保全、管理、機能といったところから考えますと、やはり現状から山を適切に管理し、循環するような仕組みがないとなかなか次につながっていかないと考えているところでございます。
そのような意味から、そういう仕組みなどをしっかり考えながらですね、そういったところも含めて考えていきたいと考えております。
○議長(棗田澄子君) 村上副市長。
○副市長(村上明雄君) すみません、ちょっと議論がひょっとしたら紛れているかもしれないので補足させていただきます。
山の位置づけにつきましては、先ほども部長が答えましたように、何ですかね、災害を緩和するといいますか、保水機能の問題でありますとか、あるいは今日的に言えば、まさにカーボンニュートラル。一番こう、一丁目一番地かどうかわかりませんが、かなり重要なウエートを占めているところだろうと思います。
そういう中で一番問題なんは、先ほども議員がおっしゃっていましたように、お金が回っていないというところが問題であって、どうやってお金を回す仕組みを考えるかをこれから考えなきゃいけないんだろうと思います。
そういう中で、ちょっと
森林保全の考え方のところで少し誤解があったら申しわけなかったんですけれども、先ほど部長が申し上げましたのは、これゾーニングの考え方でありまして、がっつり財を売って稼げるようなエリアといいますか、山と、それから搬入・搬出路の問題とか、あるいは植えている木、樹種などによって必ずしも木を売るんではなくて、売ってもうけるんじゃなくて、適切に管理しながら山の機能を守っていこうと。そういう2つのゾーニングを分けて考えんと、全部同じように林道整備して、全部売って稼ぐようにしましょうとかにはならないんで、そこはゾーニングの考え方を入れながらですね、ある意味集中するところと、あとは先ほどちょっと財産区の話もありましたが、適切な下刈りとかですね、間伐材とか間伐とかやっていきながら、ある程度ゾーニングで考えていかなきゃいけないと。
ただ、いずれにしましても先立つものがないと、あるいはその、そこがないと後継者の話、従事者の話も出てきませんので、それは考えていく必要があるんですけれども、冒頭で申しましたのは、地形とか樹種とか、そういう中で全部が同じように行かないんでめり張りと言いますか、ターゲットと言いますか、守るべき方向性をある程度きっちり考えながら取り組んでいく必要があるということで、ちょっと自然に任せるみたいな言い方をしましたが、これは決して何も手を入れずに放ったらかしにしときゃええという意味で申し上げたことではないということをちょっと補足させていただきます。
○議長(棗田澄子君) 山口康治君。
○12番議員(山口康治君) この前、会派で視察に行きました岡山県の真庭市のようには、到底府中市はいかないとは思っております。
今、副市長言われたように、放っておくわけにはいかない。山を適度に掃除したり、下草を刈ったり枝とか間伐をしながら、日が当たったり風がちゃんと通るような、そして保水力がある山にしていただきたい。ですが、この材料を直接何かに売るというようなすべはまだ府中市にはございません。ですが、それをくどいようですが、エシカル消費、いわゆる府中市がリーダーとなって何かに使う。そりゃ安い外国材よりは、何か府中市の木を使うことも忘れないようにして、強靭な山づくりをしていただきたいという思いでございます。
では、次にちょっと移らせていただきます。
今言いましたような、元気な山肌というか、しっかり保水力のある山にしていかないといけません。上下町の駅の裏、中学校の裏の山であるとか、スーパーの裏にある山は、ここ最近全伐というか、山の木をばっさり切られています。
これは切られた木の根が四、五年後には腐って、いわゆる土を踏ん張ることが何かできなくなる。ですから、その後、新しい樹木を植えたりすればいいんですけれども、何かそういうふうにはされていません。
最近、山を守るという観点から、広葉樹を植えるなどという動きもあると私は聞いております。こういったお考え、山肌づくりを行うというお考えはございませんでしょうか。
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君) 広葉樹、里山等の関係でございますけれども、そういう里山の利用によって、現在も薪炭林の施業とシイタケ原木林の施業などが行われているところもございますが、多くの場合は伐採されずに大径化が進み、竹であるとか笹類、常緑性の低木類の侵入も進行している状況でございます。
また、近年、ナラ枯れの拡大によって、これら放置されていた広葉樹二次林の管理、利用の問題もクローズアップされてきておりまして、さらに放置されてヤブと化した雑木林については、森のイノシシなどの野生鳥獣にとって絶好の隠れ家となっているところでございます。ナラ類等が高木化することによって、結実量がふえれば餌場にもなって、放置された雑木林を整備することは里山に居座り始めた野生鳥獣を山に戻す、そういう効果的な手だてと考えるところでございます。
このように里山林を再生することは生活環境の改善だけではなくて、市内外を問わずたくさんの方に里山にかかわっていただくことで、元気な山肌づくりだけでなくて、新たな里山林の産業の創出につながるのではないかと考えているところでございます。
○議長(棗田澄子君) 山口康治君。
○12番議員(山口康治君) やっぱりこう根が深くなる、ドングリのような木であるとか、日陰でも早く育つツバキであるとか、イチョウなんかも結構根をしっかり張ってくれると聞いております。私自身もそうやって挑戦してみたいなと思っております。
それでは、次に移らせていただきます。
安心・安全な住環境について。崖地の近接等の危険住宅移転事業について伺います。
強靭な森づくりの対象と合わせて、崖地近接等危険住宅の移転は住民の生活を守る対策として重要な取り組みであると考えます。
府中市には、この事業に該当する住宅が多いと思われますが、市民に対してどのように周知をされているかお聞かせください。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) それでは、まず最初に崖地近接等危険住宅移転補助金について御説明させていただきます。
地方公共団体が条例で指定や建築制限する区域、また、土砂災害時、土砂災害特別警戒区域や災害救助法の適用地域などにある危険住宅の除去費用や移転住宅の建設費及び改修に要する費用の借り入れ利息相当額を補助するものでございます。
いわゆる土砂災害特別警戒区域、レッド区域と言われておりますけれども、これらなどにお住まいの住宅を安全な場所に建てかえる場合、建物の解体費用と移転先の住宅建設費等の利子分について支援する制度でございます。
この崖近接等危険住宅移転事業補助金について、周知の方法につきましては府中市ではホームページへの掲載、そして「広報ふちゅう」へ掲載して周知を図っております。
また、土砂災害区域指定の説明会がございましたけれども、この説明会におきましても支援策の一つとして御紹介させていただいております。
除去費用の限度額をちょっとお話させていただきますと、1戸当たり95万7,000円、建設費用の限度額、建物が457万円、土地が206万円、造成が59万7,000円となっております。
このほかの補助金をちょっと説明させていただきますけれども、土砂災害特別警戒区域内の建築物につきましては、建築物土砂災害対策改修促進事業補助金というものがございます。これは既存の建築物であって、想定される土石流の高さや衝撃力に耐え得る鉄筋コンクリート造の外壁や塀を設置するものに対する補助です。こちらの補助率は補助対象額の23.5%、限度額が330万円となっております。
○議長(棗田澄子君) 山口康治君。
○12番議員(山口康治君) 解体費が95万円、そして建物を新しく建てたら限度額が457万円と土地代が200万円ということですね。実際、これを利用されようとしている市民の方はいらっしゃるんでしょうか。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 実績といたしましてはございません。ただし、相談はございまして、令和2年度には2件ほど相談がありました。今年度も1件の相談を受けております。
○議長(棗田澄子君) 山口康治君。
○12番議員(山口康治君) レッドゾーンへお住まいの方はやっぱり心配ですし、もちろんみずからの命はみずから守らなければならない。ですから新たなところへ住むと言われても、なかなか金額が追いついていかないんですが、こういった補助金を使えば結構足しになると思います。ぜひ、相談をされているのであれば、そういった事例をつくっていただきたいと思います。
そうはいっても、移転を希望されていても移転先がなかなか見当たらないとかという、補助金以外の支援も必要であると思いますが、そういったところはしっかり担当課が相談に乗っていただけるんでしょうか。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) これまでの相談ですけれども、移転先や施工業者が決まっていたものでしたので、対応事例はございませんでしたけれども、例えば危険住宅補助対象にお住まいの方から安全な敷地へ移りたいということがあれば、不動産屋へ行って相談することをお勧めするものと思います。また、市には空き家バンクや桜が丘の販売係もありますので、あわせてそちらにつきましても御紹介いたします。また、融資の御相談であれば金融機関への相談を勧めると思いますが、行政と連携している住宅金融支援機構の御紹介もできると思います。
先ほど補助金制度、説明させていただきましたけれども、これらについて関心や相談事があれば、都市デザイン課までお気軽に御連絡ください。
○議長(棗田澄子君) 山口康治君。
○12番議員(山口康治君) なかなか住みなれたところを離れていくというのは難しいかもしれませんが、こういったものをぜひ利用していただいて、ひょっとしたら家は小さくなるかもわかりませんが、安全なところへ住んでいただく。平成30年の災害のとき、1名の方が土石流に飲み込まれて亡くなられたということも記憶に新しいところでございます。ぜひとも広報をしっかりしていただいて、こういった事例をつくっていただきたいと思います。
今回、私が聞かせていただいたのは、副市長の答弁をいただいたことにお答えをしたように、とにかく想定外の雨が降るので山がもたなくなっている。山がしっかり保水力があるように、やっぱり山の木を伐採したり使ったりいうことを農林課で指導してというか、リーダーシップでしっかり指導していただきたい。そんなところであっても崖崩れの危険があるところは、こういった移転事業の補助金を使って移転していただく。毎年、線状降水帯は必ずこの付近にやってきます。とにかく事前にそういったことを備えておくということをしっかり市役所も指導していただいて、市民の安心・安全をしっかり守っていただくということで、私の質問を終わらせていただきます。この後、加納議員が後半、
森林についてまだしっかり聞きますのでよろしくお願いします。
〔12番議員 山口康治君 降壇〕
○議長(棗田澄子君) これをもって、創生会の山口康治君の質問を終結いたします
昼食のため、休憩いたします。
午後は1時から再開いたします。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
午前11時45分 休憩
午後1時1分 再開
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
○議長(棗田澄子君) 再開いたします。
休憩前に引き続き、一般質問を行います。
続いて、創生会の加納孝彦君の登壇を求めます。
加納孝彦君。
〔11番議員 加納孝彦君 登壇〕
○11番議員(加納孝彦君) 11番議員、加納孝彦が通告に従いまして、議長のお許しをいただきましたので一般質問をさせていただきます。一問一答方式で、本日は大きな問題として2点お伺いしてまいりたいと思います。
まず初めに、持続可能な行政運営について、次に、市内給食への異物混入についてという、大きな2点お伺いしてまいります。
まず初めに、持続可能な行政運営について聞いてまいりたいと思います。
先ほど来、山林に関する質問であったりとか、昨日でいくと中山間の棚田の問題であったりとか、多くの議員、多くの市民の皆様の関心が府中の山林、または中山間、山間部といったところに思いが、注視をされているということが見てとれる一般質問の2日間になっているような気がいたします。
私の前の議員、その前の前の議員の皆さんの質問において、さまざまな課題が見えてきたのではないかと思って聞いておりました。
最近になってですけれども、世界的なエネルギー問題が一般的に報道でも報じられるようになっております。化石燃料の高騰が進んでおりまして、家庭を直撃している状況ではないかと思います。
今議会におきましても、補正予算において燃料費の高騰による追加の補正予算が多く組まれているように思います。
この燃料の高騰というのは、当面先が見えない。政府も手を打っておりますけれども、緩やかな上昇傾向というのは、今後もずっと続いていくんではなかろうかと私個人的には思っております。
その中で、2050年に向けてCO2排出実質ゼロという目標を国も掲げられ、多くの国でこの政策に向けてさまざまな取り組みがスタートしていると見ています。日本においても、その取り組み進んでいるわけなんですけれども、これはもう今後数十年にわたって地球規模での取り組みがどんどん加速されていくと考えています。
ただ、これは国だけがやることではないということでありまして、地方自治体における行政運営もこの観点を入れていかなければならないと思っています。
その行政運営、近年はDXの推進であるとか、この脱炭素社会に向けての取り組みであるとか、大きな転換点を迎えていると個人的に思っていて、この転換期をまた人手もかかる、お金もかかると捉えるのか、大きなチャンスとして捉えて将来を見据えていくのか。勝ち組、負け組の自治体に分かれていくんではなかろうかと思います。
府中市においても
森林についての質疑が行われてまいりました。手入れの行き届かない山林の保水力は低下をしております。確かに木は保水力はあるんですけれども、周りの山を見渡してみると、背の高くなった古い木が我先にと上へ上へと伸びております。要は、山林の山肌には光が届かない山になっていて、そうなってくると何かこう土質はぼろぼろの地面に大きな根っこを持った大木が乗っかっているような状態。多くの土砂災害が起こっているのは、大きくなり過ぎた木が風に揺さぶられて根っこを揺さぶっているんではないかと思っていて、こういったきちんと管理をしていかないとどんどんその危険性は高まると思っております。
事実、毎年のようにどこかで土砂崩れが起こって、どこかで道路が崩れてといったような災害が起こっております。結果として、毎年のように災害による復旧事業費は計上され、拡大をしていく。前の年のがまだ終わっていないので、またこれも繰り越されるというのが、ここ数年の府中市も含めてですけれども、近隣の市町の財政状況ではなかろうかと思っています。
では、今までやってきたとおりですね、今までどおり限られた財源の中でどうやってその山林や周辺部の道路などを維持していけるのかと考えてみたところですね、このままではやりたいこともできない行政運営を強いられる時代が来るのではないかと大変危惧をしているところであります。
こうした山林の管理、また、防災力を高める山の保全とかについては、中長期的なビジョンを描いておく必要があるのではないかと思います。
各地では、カーボンニュートラルに向けた自治体独自の取り組みも既に始まっております。要は、カーボンニュートラルを目指す自治体として名のりを上げて、EVカーを導入され、ふだんは公用車として使い、災害時は電源として使い、例えば土日には観光客に貸し出すといったようなことも行われている自治体があります。
また、企業におきましては数年後には多分日本に入ってくると思いますけれども、CO2の排出権の取引が世界では始まっているところもあろうかと思います。日本における企業におきましても、クリーンエネルギーを高いお金を払って私たちの企業は運用していますという企業も、もう既に出ております。多くの中小企業を抱える府中市においても、このCO2の排出権が本当に導入されてきたときには、大きな影響を受けるのではないかと考えております。
ちょっと話は大きくなったんですけれども、荒れていく山林について、先ほど議論がなされていない部分でありましたら、山林についてのお考えを聞いてみたいと思います。あわせて、先ほど出てこなかった保安林というものがありますけれども、これの機能であったりとか役割であったりとか、府中市にあるのかないのかといったようなことを教えていただければと思います。
〔11番議員 加納孝彦君 質問席に移動〕
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君) それではまず、山についての考えということでございますので、そちらから御答弁させていただきます。
府中市の面積の約75%が
森林で、そのうち約25%、これには国有林を含めますけれども、それが人が手を入れてつくり上げてきた人工林でございます。府中市の人工林のほとんどは、杉、ヒノキなどの比較的成長が早く、建設資材などに利用される針葉樹林でございます。
森林は私たちに木材を供給してくれるだけではなくて、二酸化炭素を吸収する水を貯留し洪水を緩和する、土砂の流出を防ぐ、川や海へ養分を供給する、また、多様な生物を育む風景や安らぎを与えるなど、さまざまな公益機能を持っていると考えております。これらの
森林の多くは戦後の復興のために第二次世界大戦以降に植えられたものがほとんどでございます。
しかしながら、小規模零細な山林所有者の構造であるとか、林業従事者の減少、そして木材価格の低迷などによって、木を切って売ってもコストがかかってもうからない現状がございます。
その結果、
森林所有者の山林への関心が薄れ、主伐やその後の再造林が行われないなど、
森林の適正な管理は進まず、このような状況については府中市においても同様で
森林は荒廃する傾向にあると考えております。
森林施業によりまして、稼げる林業の仕組みづくりが重要であると考えておりまして、これにより、木を植えて、育てて切って使って植えるといった
森林資源、経済の循環社会の仕組みをつくっていくことが必要であり、結果、私たちの暮らしを守り、生活の質を高めることにつながっていく。このように考えているところでございます。
また、保安林についてでございますけれども、保安林とは少し御紹介いたしますと、保安林とは水源の涵養、土砂の崩壊、その他災害の防備、生活環境の保全・形成など、特定の公益目的を達成するために農林水産大臣、または都道府県知事によって指定される
森林でございます。
保安林ではそれぞれの目的に沿った
森林の機能を確保するため、立ち木の伐採や土地の形状の変更などが規制されまして、その際には都道府県知事の許可が必要な
森林になっているところでございます。
○議長(棗田澄子君) 加納孝彦君。
○11番議員(加納孝彦君) 保安林について説明をいただいたわけなんですけれども、伐採をするには県知事への届け出の必要があるということなんですが、過去において、府中市でこの保安林の手入れをするための、そういった申し入れ、実際に間伐とか手入れをした経緯があるかどうかは教えていただけますか。
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君) 先ほど答弁いたしましたように、保安林の中の立ち木を伐採等するときには県知事の許可が必要でございますが、そういう許可を取って、これまで治山事業として保安林の中の立ち木の除伐、間伐等を行った例はございません。
○議長(棗田澄子君) 加納孝彦君。
○11番議員(加納孝彦君) 私個人的には、その保安林というのがどれぐらい府中市の山林を占めているのかというのも興味があるんですけれども、だれが管理をするのかというと、市町ということでしょうか。国がやるということですか。
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君) 先ほど御答弁させていただいたように、保安林についてはその山、筆ごとに、先ほど言ったような機能を持った
森林ということで、所有権についてはそれぞれの個人であったり国有林であったり、それぞれの方のその山について、そういう機能を持たせているということでございます。
○議長(棗田澄子君) 加納孝彦君。
○11番議員(加納孝彦君) ということは、その保安林というのは、中には民有地も含まれているという解釈ですね。
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君) おっしゃいますように、保安林の中には当然個人の所有の山もございます。
○議長(棗田澄子君) 加納孝彦君。
○11番議員(加納孝彦君) 手続がそういったことがあるのは承知をするのですけれども、それが故に管理を結局されてこなかった保安林の木が大きくなり過ぎたりとかして、今にも崩れそうなぐらい斜めに立っている木が市内各所に多くあるのではなかろうかと、見た目、そう感じる場所があります。急傾斜になればなるほど不安定な立ち木が多く見られる。これは間伐もしにくいとは思うんですけれども、少し木が大きくなり過ぎた感があるような気がします。
次の質問なんですけれども、先ほど来あったように、災害のときに倒木した木、また、材料として使えない未利用材、また、活用されていない人工林等の木材を資源化することによって何かを生み出せないかなと思っています。
カーボンニュートラルの取り組みにもなりますけれども、現在、クリーンなエネルギーとして、電力として、太陽光であったり、風力、水力が考えられて大きなウエートを占めてくると思いますけれども、現在、木質チップを使ったバイオマス発電等も見直されております。
府中市において、この置かれた環境を見ると、風力でもない、水力でもないということを考えて、山林に7割の面積に囲まれた府中市においては、木質チップを使ったバイオマス発電が考えられる有効な手段ではないかなと個人的に思っています。
このバイオマス発電、先日、真庭市に見に行ったわけなんですけれども、置かれた環境は確かに違いますが、市内循環を上手に行われていたと見てまいりました。このバイオマス発電を含めた、こういった木材を資源として扱うという方向性について、どのようにお考えかお聞きします。
○議長(棗田澄子君) 若井
経済観光部長。
○
経済観光部長(若井紳壮君) 議員さん御紹介いただきました、カーボンニュートラルの取り組みは世界的な動きでもございまして、国としても2050年カーボンニュートラル宣言をされて以降、その実現に向けて、2050年カーボンニュートラルに伴うクリーン成長戦略の策定であるとか、国・地方脱炭素実現会議の開催などによりまして、経済の好循環を目指した取り組みにつきまして、国を挙げて強力に推し進められているところでございます。
このカーボンニュートラルの取り組みについてはさまざまございますけれども、二酸化炭素の吸収源である
森林資源の活用は最も注目されている、このように認識しております。府中市においても市の面積の75%が
森林であり、そのうち人工林については25%を占めている状況でございます。
この
森林資源を活用していくためには、木材の需要を高め、
森林をCO2の吸収源としたカーボン・オフセットで、
森林の資金を循環させる仕組みをつくり、間伐やその後の施業などに定期的に行われるように、
森林に対する需要を高めることが重要であると考えております。
その手法の一つとして、例えばバイオマス発電、木質バイオマスを使ったペレットストーブや薪ストーブ、農業用ハウスの加熱用熱源などへの未利用材の活用などが考えられるかと思います。
府中市内の
森林資源、また、コストなどの前提条件やリスク面など総合的に検討する課題はございますけれども、府中市の身の丈に合った取り組みを検討し、これらが実現できれば
森林に資金が循環する、経済循環につながると考えております。
そのほかにもエシカルな消費行動であるとか、J-クレジット制度といった社会貢献を使った
森林整備への資金が循環していく仕組みについてもしっかり検討してまいりたいと考えております。
○議長(棗田澄子君) 加納孝彦君。
○11番議員(加納孝彦君) 少しバイオマス発電についてお話をさせていただきたいんですけれども、その前に太陽光発電について少しお話をすると、この太陽光を使った発電は、市内でも多くされている。また、一般家庭でも屋根につけられている家庭も多くあります。この欠点は、太陽がないと発電をしないということです。
今、国が進めようとしている、例えば電気自動車、EVカーという取り組みですけれども、このEVカーが仮に日本で全てEVカーに変わったときに何が起こるかというと、夜の電力需要が莫大にふえるということですね。これは太陽光発電では賄い切れない電力として、これをどうやって賄うのかという議論は、残念ながらまだ国では行われていない。また、充電設備をどうしていくのか。全てが一戸建てで駐車場があるのかといったような議論もされていないので、ここで言うのが適正かどうかわかりませんが、立体駐車場の充電はどうするのかとか、1キロ先の駐車場に止めているはどうするのとかは今後の動向を見ていかないといけませんが、今よりも電力がふえるというのは間違いないんだろうと思います。今の現在の車のEVカーでいくと、一般家庭の3日分の電力を蓄えられると一般的に言われていますけれども、それだけの車を多くの車が深夜一斉に充電される時代が来るということで、じゃあ今のクリーンエネルギーだけでそこを賄っていけるかというと、大きな枠でいくとちょっと難しいのではないかという中で、注目をされているのがこのバイオマス発電、実質CO2の排出が生きている木がCO2を吸収して酸素を出すのと、燃やすときに出るCO2がイコールであるという考え方なんですけれども注目を浴びているのであろうと。また、夜間であろうが昼間であろうが安定した電力を供給できるという性質を持っています。風力についても風が吹かないと発電できませんし、水力についても水がないと発電ができないという中では、サイクルをつくることによって木質チップを使ったバイオマス発電というのは今後伸びていくのかなと、個人的にも思っています。
府中市において、この木質チップを使った好サイクルをつくっていく方法として、もしこういう循環ができればいいなというのが個人的にまとめたのが、例えば先ほど山の適正な管理をしていくことによって、山の保水力の維持ということで災害を防止する、防災につながるのではないか。また、例えば山の管理、地域みんなでやろうということで、その地域に生えている、地域に倒れている倒木を地域の皆さんが掃除をする、伐採をする、運ぶといったようなことで、地域にお金が落ちる仕組みがつくれないか。また、山をきれいにして、要はイノシシが隠れる場所がなくなる山ができれば鳥獣対策にもつながらないか。また、その木質チップを使って仮に発電ができたら、仮に例えば企業のストーブの原材料、また、市役所のストーブの原材料として使うことによって、木質チップを販売する仕組みができれば林業にもう少しお金が落ちる。また、林業者、従事する方がふえてくるのではないか。また、チップをつくる会社が新たにできるのではないかといったような循環がぐるぐる回るわけなんですけれども、こういったことについてお考えがあればお聞きをしてみたいなと思います。
○議長(棗田澄子君) 村上副市長。
○副市長(村上明雄君) 加納議員おっしゃいましたように、昨日、加島議員のエシカル消費のこととか、あるいは田邉議員のありました中山間周辺部をどうしていくのか、先ほどの山口議員の山の活用、全部につながるような話だと思っとります。
再生エネルギーについてという観点で、これもちょっとまだ市役所の中で議論し始めたばかりなので、少し個人的な見解のところがありますが、太陽光も含めてですね、カーボンニュートラルといいますか、化石燃料を使うことから少し転換していかなきゃいけない。あるいは省エネについても取り組まなきゃいけないとか、これ市も一事業者の1人として考えていかにゃいけん話なので、必ずしも太陽光を否定するつもりではないんですけれども、ただ、加納議員おっしゃいましたのと同じように、太陽光、風力、エネルギー源としては何ぼでもあるというか、ありますから、エネルギー源を調達することに対してのコストとか集出荷するような仕組みは要らないという、ある意味設置すればできるというお手軽さがあると思います。
こういう利点がある一方で、売電収入はあるかもしれないけれども、そこからのお金が回っていかないという一面もありまして、そういう意味では木質バイオにつきましては山の活用のこととかエシカル消費みたいなことも含めて、未利用の材を使うこと、それがお金として調達することによって発電・再生エネルギーにもつながるし、その結果としてのお金が林業あるいは幅広くいえば、農業・農地のほうにも回るかもしれないと。そういう意味では経済循環を考えると、非常に太陽光とは違って本当に追い求めたい一つの手法ではないかと思います。
ただ一方で、真庭市には御一緒させていただきましたけれども、間伐材といい端材といいそういったものをどうやって集めていくのか、そんだけの発電に必要なだけの材が獲得できるかとかそういった課題もありますので、先ほど部長の答弁がありましたように、府中市に今合うような規模感で成り立つものか、あるいはそれができないとしても山の活用という観点からいえば、ペレットストーブのようなもう少しみんなで取り組むという形があるのかとか、いろんなパターンはこれから考えていくものだと思います。
いずれにしましても、これから
森林とか農地とかがカーボンニュートラルという中ではかなりスポットを浴びるところだと思いますし、これまでの議論の中で結局何で荒れてきたか、農地の荒廃が進んでいるか、結局は稼げない、もうからない、お金が回らないということですから、いかにそこへお金が回るような仕組みと合わせて、あるいは先ほど言われた加工施設など、これもどこまでできるか分からんのんですけれども、こういったカーボンニュートラルに取り組むことで新たなビジネスが起きるとか雇用が生まれるとか、そういうことを考えていくべきではないかなと思っております。
○議長(棗田澄子君) 加納孝彦君。
○11番議員(加納孝彦君) 国でも、この脱炭素の取り組みは重点施策として考えられています。今後2025年までに100件程度の先行事例をつくっていくと記事も書いてありますので、名乗りを上げるのがいいのか、様子を見るのがいいのかというのはありますけれども、いずれ取り組んでいかなければならない問題ではないかなと思っています。
取りとめのない話で終わりそうな気もするのですけれども、好循環を農林課だけで考えるのかとかという話ではなくて、新たな雇用を生み出すという観点では、商工労働課の観点もあります。また財源を生み出すという観点では、財政課とかという観点も含まれるのではないかと思いますので、研究をされるのであればプロジェクトチームでもつくっていただいて、ぜひいろんな面から検証していただきたいなと。
やらないんであれば、ほいじゃあ山の管理はこれからお金を吐き続けるんですという意思表示にならざるを得ないと思うので、そこの部分は覚悟はいるんであろうと思いますので、しっかりと議論をしていただけたらなと申し添えて、答弁はないですよね。ありますか。そういったところも含めていただいて、行政運営の方向性について答弁があればお願いしたいと思います。
○議長(棗田澄子君) 小野市長。
○市長(小野申人君) 今までの議論の繰り返しになる部分もあるかと思いますけれども、まさに最初の大きなテーマとして持続可能な行政運営ということで、その中の1項目で山林の資源化を取り上げていただいたものと思っております。SDGsの考えも含めて、地球温暖化による気候変動への対応は、議員御指摘のようにさまざまな分野から今検討を始めるように言い始めたところでありますので、まさに農林課、一部署に限らず、全庁的に取り組んでいくことにしております。
カーボンニュートラルについては、議員もおっしゃったようにピンチをチャンスにすべく、地球経済環境の実現により市内企業の企業価値を高めて、地域ブランドとして確立させていきたいと思っております。
○議長(棗田澄子君) 加納孝彦君。
○11番議員(加納孝彦君) 結果として、府中市がカーボンニュートラルに取り組むまちと宣言ができるような形になればいいなと思っております。ぜひ研究をお願いいたします。
続きまして、市内給食への異物の混入について聞いてまいりたいと思います。
ことし秋口にかけて、残念ながら市内2つの小学校において異物の混入の事案が発生をしております。この2つの経緯と今後の対応について伺ってまいりたいと思いますけれども、まずこの2つの事案についてどういった経緯でその調査はどういったことが行われた、その結果について教えていただければと思います。
○議長(棗田澄子君) 荻野教育長。
○教育長(荻野雅裕君) 本年9月及び10月に学校給食へ金属片の異物混入の事案が生起をいたしました。いずれのケースも異物の混入経路が現在特定できていないという状況であることにつきましては、児童・生徒及び保護者の皆様をはじめ、関係者の皆様に大変御心配をおかけしたことと考えております。
2件の経過と調査結果を申し上げますと、1件目は9月28日に配膳されました白菜とウインナーのスープ煮の中に、長さ10ミリ、太さはまつげ程度の金属片2個を国府小学校の児童2名、いずれも第6学年が発見しました。幸い児童への健康被害はなく、当該校の他の学年、他のクラス以外には市内の他の学校を含め混入は確認されておりません。翌日の給食のメニューを代替食としまして、原因究明のために調査を行いました。調査及びその結果については、次の4項目となります。
まず、混入した金属片の成分を分析をしまして、銅を主成分とするものと判明しました。2点目が、調理業務委託業者による給食センター調理場内の調査・点検を実施しまして、設備等に破損などの異常はないということ、また調理機器・器具に銅製品を使用していないことを確認しました。あわせて広島県東部保健所の立ち会い調査によりまして、調理場内での混入の可能性は考えにくいという判断がなされました。3点目が、給食に使用する原材料の全ての納入業者に対して聞き取りを行いました。結果、特定には至っておりません。4点目が、学校における配膳段階での調査を実施しましたけれども、こちらについても特定は至っておりません。
2件目は、10月25日に配膳をされました鶏そぼろ丼の中に長さ約18ミリ、直径4.5ミリのコイル状のばね、ボールペンのばねのようなものの1個を南小学校の児童1名が、いずれも第6学年でございますけれども発見しました。この事案についても、児童の健康被害及び当該校の他の学年、クラス以外には市内の他の学校を含め混入は確認されておりません。行った調査については先ほど申し上げた4項目なんですけれども、1点目、異物の成分分析については、鉄を主成分とするものであったということ、2点目は、調理場内において調査・点検を実施し、1件目と同様保健所の立ち会い調査も実施した結果、調理場内での混入の可能性はないと判断をなされました。3点目・4点目については、納入業者と学校への対応についても、こちらは原因についての特定ができなかったという状況でございます。
○議長(棗田澄子君) 加納孝彦君。
○11番議員(加納孝彦君) いずれの事案につきましても、第三者の外部の調査に入っていただいて、現在の調理方法では調理場内では入りがたい物ということで結論がついているんだろうと思いますけれども、実際に結論としては、どこで入ったか分かんないのが2件のまとめという話になろうかと思います。
では、調理場内において、その他材料の納入業者また配送とか、配膳に至るポイントで給食の安全性を担保していることとして、ポイントがあれば御説明をいただきたいと思います。
○議長(棗田澄子君) 荻野教育長。
○教育長(荻野雅裕君) 給食の安全を担保している取り組みについて御紹介をさせていただきます。
まず、調理場内でございますけれども、2週間に一度の検便検査を受けた調理員が毎日乾燥消毒した白衣、毛髪が全て隠れる帽子を着用する、そしてマスクを着用している状況です。また、調理室に入る前にエアシャワーで細かいほこりを落とし、その後さらに粘着ブラシをかけております。そして爪を清掃したあと、石けんによる手洗い・消毒を行っております。また、調理場内においては、作業工程ごとにエプロンを変えまして衛生管理の徹底を図っており、混入の可能性のある危険物などを使用しないこととしております。
例えば、給食の配膳で使いますトングと呼ばれるものについては、ばねが使われていないものを使用しておりますし、食材は缶詰ではなくビニール包装されたもの、こういったものを活用しておりまして、混入の可能性をできるだけ排除するような取り組みをしているところでございます。
食材の納入につきましては、業者からの受け取り時にセンターの職員が数量・鮮度、またその鮮度については臭いも確認しまして、異物混入等を目視確認をしております。調理の下処理の段階におきましては野菜、特に葉物野菜につきましては、3層から4層に分けて繰り返し水を流水させながら繰り返し洗っているということです。調味料につきましても瓶のまま調理室には入れないようにしておりまして、ボウル等に移して異物がないかを目視確認し、使用しているところでございます。
今回の事案を重く受けとめておりまして、給食調理場・委託業者と改めての情報共有を行いまして、確認の徹底そしてヒヤリ・ハットの事例検証、異物発見時の対応と判断など対応を徹底することとしているところです。
○議長(棗田澄子君) 加納孝彦君。
○11番議員(加納孝彦君) さまざまな取り組みをされているんですけれども、そのもととなる、規範となるようなマニュアルみたいなものはあるんですか。
○議長(棗田澄子君) 荻野教育長。
○教育長(荻野雅裕君) 現在、府中市におきましては、府中市学校給食異物混入対応マニュアルを作成しておりまして、それにのっとって発見時の対応であったり、その後の動きについての確認をしているところです。
○議長(棗田澄子君) 加納孝彦君。
○11番議員(加納孝彦君) そのマニュアルに従って多分調理もされていると思うんですけれども、起こってしまったものは仕方がない、仕方がなくて今後どうしていくのかが問われていると思っております。
そんな中で、先ほどもちょっとポイントを挙げていただいたんですけれども、原材料の検収を行われている、担当者が目視で検収をしてということなんですけれども、例えばジャガイモだったら何箱も入ってきます。これは全品やられるのか、ロット確認をされるのかといったようなところは確認をされたんですかね。
○議長(棗田澄子君) 荻野教育長。
○教育長(荻野雅裕君) 基本的には、数量・鮮度などを確認する際に全体を目視をしていくことでございます。
○議長(棗田澄子君) 加納孝彦君。
○11番議員(加納孝彦君) 実は、私もその異物混入対応マニュアルというものを見させていただいているんですけれども、非常に厳しいマニュアルで、本当にこのとおりやっていればどこで入るのか、入りにくいという判断をせざるを得ない内容のものがつくられていると思うんですけれども、余り過剰にし過ぎると作業員が疲弊をしていくという、この再発防止マニュアルはよくあるわなといいますか、負のスパイラルに落ちていくパターンが多いんですけれども、例えば複数の調理従事者による目視点検ということは、必ず二人以上いないといけないということになると、一人で調理するけれども最終的な検査は二人でやらないといけないということになると、その中の人数が適正であるのかといったようなところも含まれてくるのかなと。
また、その中ではちょっと見たんですけれども、そういったポイントがあるんではなかろうかというふうにあるんですけれども、今後の対応としては、このマニュアル自体を見直すという作業は行われないんでしょうかね。
○議長(棗田澄子君) 荻野教育長。
○教育長(荻野雅裕君) マニュアルについてはずっと固定しているものではなくて、随時見直しを図っていくものでございます。
今回の異物混入対応マニュアルの内容について、先ほど委員が御紹介をされました人数等については、今現在は修正するという考えはございませんけれども、一連の発見時の対応の動きなどについては、やや今回より迅速にできることが可能だったのではないかと考えておりますので、そういった点については見直しを図っていきたいと思っております。
○議長(棗田澄子君) 加納孝彦君。
○11番議員(加納孝彦君) 人なので、そうしたミスというかそういった不慮の事故は当然あると思っています。先ほども言ったように、これからどうしていくのかといったようなことの考え方の中でいくと、企業の再発防止の考え方としては、人が変わったときであったりとか人が極度に緊張したとき、間違えられないと思ったときであったりとか、そういったときもこういった事故が起こりやすいタイミングであるし、部署が変わったりとかは、人が変わるということは一つ引き継ぎ作業というのが入ってくるので、これを全て理解してもらう作業がうまくできているかどうかは確認をしないといけないかなと思いますし、その中でOJT、言葉で伝達をしていくところも大変重要なことなんですが、調理業者の中で人材が変わっていくタイミングであったりとか、変わった時期とかっていったようなことはたしかここでは書かれていなかったと思うんですけれども、そういった事案というのは、指定管理の期間内では起こっているのかどうかはどうなんでしょうか。
○議長(棗田澄子君) 荻野教育長。
○教育長(荻野雅裕君) 現在の調理場の業者につきましては、長年にわたって今調理を委託している業者でございますし、たとえ委託業者が変わったときであっても、調理場で勤務される方はやはり経験をされている方が重宝されますので、委託業者が仮に変わっても、全員が変わることにはならないと考えています。
○議長(棗田澄子君) 加納孝彦君。
○11番議員(加納孝彦君) 聞いていると、なかなかこの調理の段階で本当に異物が混入したのかといったようなことには、私自身も疑問を持つところであります。
それでは、確実にそれが担保されていることの取り組みとしては、配送から配膳までの間をどうチェックをしていくのかになろうかと思うんですけれども、現在配送後の各学校の取り組みとして、どのようなことが行われているのかお聞きしたいと思います。
○議長(棗田澄子君) 荻野教育長。
○教育長(荻野雅裕君) 各学校での対応については、基本的な対応になるんですけれども、教職員に対しては対応マニュアル等をもとに研修を実施し、給食時の衛生管理の徹底をしていただくことであったり、学校への配送時につきましては、学校給食の配膳員が衛生管理を行っているところでございまして、学校給食配膳員の未配置校につきましては、配膳室の施錠管理によってそういう安全を担保する対応をしております。
○議長(棗田澄子君) 加納孝彦君。
○11番議員(加納孝彦君) 施錠管理は全校に行われているものなのか、そういった施設が可能な学校だけ行われているのか、その辺りどうでしょうか。
○議長(棗田澄子君) 荻野教育長。
○教育長(荻野雅裕君) 現在、学校給食の配膳員は市内10校中8校配置しておりまして、それを除く2校について配膳員未配置校となりますので、配膳室の施錠管理を行うことになっております。
○議長(棗田澄子君) 加納孝彦君。
○11番議員(加納孝彦君) 8校は配膳員が配置をできているので、常に人がいる環境が保たれているということですね。そうしていくと、なかなか配送している段階においてもなかなか落ちがないのかなということもあるんですけれども、ただだれがどうやっても入らない仕組みは、今後も考えていっていただかないといけないと思います。
例えば、今目視で検視をされているお野菜であったりお肉の検品については、例えば金属探知機のような物を導入して、中には絶対に入っていないと、調理場の中には絶対に入らない仕組みを物質的に担保するのも一つの手かなと思うんです。ただ、混入していた金属片がそれで管理ができるかどうかというのも検証しないといけないとは思うんですけれども、そういった形で見直しをマニュアルについてもされていきながら対応を進めていくというお考えかどうかで、確認をさせていただければと思うんですけれども。
○議長(棗田澄子君) 荻野教育長。
○教育長(荻野雅裕君) 学校給食については、安心・安全に勝る要素はないと思いますので、それを追求していくという観点から、大型の金属探知機の導入については研究はしていきたいと考えております。
現在、再発防止の取り組みとして、センターでの取り組みであったり学校の取り組み、納入業者への取り組みについて改めて再発防止策を立てて進めていこうとしておりますので、例えば学校の取り組みでありますと、先ほど申し上げた教職員に対しての研修、特に配膳が終わった給食を食べる前に子供たちが動き回っていると、もしかしたらそこで入るかもしれないということであったりとか、先ほど申された食品納入業者、そもそも食材に入っていないのかについても、今回の事案を重く受け取っておりまして、納入業者等に対して、いま一度異物混入に対する感度を上げていただくことを現在しております。
なので、そういう再発防止に努める、その状況を注視しながら、議員に御提案いただいた金属探知機の導入については研究をしてまいりたいと思っております。
○議長(棗田澄子君) 加納孝彦君。
○11番議員(加納孝彦君) 幕引きがどこなのかはありますけれども、常にそういったお考えの中で食の安全を守っていかれているということは確認できたと思いますので、今後さらに安全になる取り組み、安心・安全につながる取り組みについては私も応援したいと思いますので、やめることなく追求をしていっていただきたいなということをお願いして、一般質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
〔11番議員 加納孝彦君 降壇〕
○議長(棗田澄子君) これをもって、創生会の加納孝彦君の質問を終結いたします。
10分間休憩をいたします。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
午後1時52分 休憩
午後2時2分 再開
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
○議長(棗田澄子君) 再開いたします。
休憩前に引き続き、一般質問を行います。
続いて、創生会の本谷宏行の登壇を求めます。
本谷宏行君。
〔13番議員 本谷宏行君 登壇〕
○13番議員(本谷宏行君) 議長のお許しをいただきましたので、創生会、13番議員、本谷宏行が創生会を代表して一般質問をさせていただきたいと思います。
私からは、通告大きく2点をしております。
まず、1番目に令和4年度予算編成について、そして2つ目に安全・安心な地域づくりについてであります。
通告に従い、一問一答方式で進めさせていただきたいと思います。
まず、令和4年度予算編成について、現状の財政状況と今後の見通しでありますが、中期財政見通しによりますと、これは令和3年度から令和7年度の見通しでありますけれども、令和3年度以降は各年度、3億円から11億円程度の歳入及び歳出の財源調整が必要となる見込みとされております。最近では、新型コロナウイルスもオミクロン株、また新型が出たりで、先行きの不透明な、また長期化するであろう新型コロナウイルス感染症にかなり影響されるんではないかということが懸念されております。そうしたことを踏まえて、この見通し等に変化はあるのか、そしてまた現状の財政状況と今後の見通しについてお伺いをいたします。
〔13番議員 本谷宏行君 質問席に移動〕
○議長(棗田澄子君) 豊田総務部長。
○総務部長(豊田弘治君) 今後の財政状況の見通しという御質問でございます。
新型コロナウイルス感染症の財政運営の影響につきましては、税のところで申しますと、令和2年度の決算では法人税が減収となりました。引き続き、今年度以降につきましてもコロナの感染症の長期化によりまして、さらに個人・市民税の減収も見込んでおります。今後も厳しい財政運営が続くと予測しておるところでございます。来年、令和4年度につきましては、税について今精査をしておるところでございますので、また改めてお示ししたいと思います。
それから自主財源の確保という点でございます。令和2年度、令和3年度につきましては、コロナの影響によっていわゆる自主財源の確保、先ほどの税も含めて厳しい状況ではありますものの、いわゆるコロナの地方創生臨時交付金といったものがございます。これを活用することによって、コロナ対策を中心に市の財政負担を最小限に抑えながら実施をしてきたというところでございます。
両年度の地方創生臨時交付金の配分実績を申します。令和2年度が8億3,464万3,000円、令和3年度、今年度ですけれども3億3,677万7,000円、合計で11億7,100万円となり、これをいろんなさまざまな支援ですとか事業に活用しているところでございます。
今後も引き続きウィズコロナ、あるいはアフターコロナを見据えた感染拡大防止策、あるいは地域経済対策、医療提供体制の確保、こういった政策を適宜適切に実施し、また市民の安全・安心な暮らしを守るための秘策を積極的に実施していきたいと考えております。
なお、財源につきましては、行政経営プランに基づく事業見直しにより自主財源の捻出をするとともに、国による先ほどの地方創生臨時交付金、こういったことの追加配分に関する補正予算、この動向も注視しながら交付金の有効な活用をしてまいりたいと考えておるところでございます。
○議長(棗田澄子君) 本谷宏行君。
○13番議員(本谷宏行君) いろんな国からの補正予算等も見据えながら検討をしていくことでもありますが、今後府中市としても、選ばれる府中市、こういうふうな町になるための予算編成が必要かと思っております。
先の9月定例会の決算総括質疑においても、私から今後の予算編成についてお伺いをさせていただきました。今現在、府中市においても令和4年度の予算に向けていろいろ調整をされておると思いますので、そうした中でそうしたタイミングで聞かせていただきたいと思いますが、昨日も加藤議員からいろいろ第5次府中市総合計画についての質問もありました。
そうした中で、それについて市長からも引き続き第5次府中市総合計画を担っていきたいという次期の改選に向けて、市長に立候補表明と合わせて力強い発表、答弁もされたところであります。こうした市長の思いがこもった目指すべき将来像である第5次府中市総合計画、しあわせ実感!力強さとやさしさのある未来を創造するまち府中市、この実現には総合計画や総合戦略等に掲げる重点事業の確実な実施が必要であり、そのためには持続可能な財政運営とのバランスが重要であると考えております。
そうした中で、私たち創生会と公明党さんから、11月2日には令和3年度提言を小野市長に提出をしました。さらに、議会の各常任委員会では、議員が事業の目的や内容、事業量等を確認し、その成果を妥当性・有効性・効率性の観点からその問題点等を明らかにする事務事業評価を実施して、令和4年度に向けて予算編成への反映を求めて議会初日に常任委員長から報告もされたところであります。
そこで質問でございますが、令和4年度予算編成に当たって持続可能な行財政運営を意識しつつ、重点事業の推進が必要となりますが、持続可能な行財政運営と重点事業の推進の両立をどのような方針で取り組まれるのかを伺わせていただきます。
○議長(棗田澄子君) 豊田総務部長。
○総務部長(豊田弘治君) 令和4年度当初予算編成方針では、持続可能な行財政運営の推進と選ばれるまちになるための政策的事業の推進という、先ほど議員にも紹介いただきました2つの柱を掲げております。
まず、持続可能な行財政運営の推進に当たりましては、行政経営プランの方針に基づき事業見直しの実施、サンセット方式の導入、公共施設の適正な管理、新たな歳入の確保に取り組むこととしております。特に最初の事業見直しにつきましては、ことし10月にいわゆるこれは一般財源のベースですけれども、約1億円の削減を目標に掲げた見直し指針を策定いたしました。
これはいわゆる経常経費を除く政策的な事業、あるいは公共的な事業、公共投資です。そういったものの事業につきまして、利用者数の推移ですとか、例えば補助金でしたらその活用の効果、あるいはデジタル化によるそういった導入による変換ができないかとかいろんな視点を入れまして、見直しをする、していくといった指針を設けたものです。そういった削減、1億円の目標の削減により捻出した財源、これを新たに政策的に進める重点的な事業に充てるということで、持続可能な行財政運営と重点事業の推進、この両立をさせていくように取り組んでおるところでございます。
この見直しにつきましては、11月中に全ての事業において、コロナ禍での実施事業も踏まえた事業の継続の必要性などを各部の単位で検証し、現在は財政でのヒアリングを行っている状況です。内容につきましては今精査中ではございますけれども、実際に事業の廃止、これは本当に不要なものは、正直行政ですのでしなくてよかったというのはありませんけれども、やり方ですとかその方法、そして新たな仕組み等の導入によって一時的にゼロにするといったものも含めてですが、そういった見直し、またそれによってのマンパワーの一部軽減といったこと、また各部あるいは課をまたいでといいますか、それぞれでやっている事業を改めて精査したときに、似たようなことをやっているのがあるんではないか、そういったことも精査しながら今見直しを整理をしているところでございます。それによって、また新たな国庫補助金の活用といったこともみられております。そういった歳入確保という点もございますし、最終的には令和4年度の予算にこの事業見直しの結果を反映させることとしております。
また、選ばれるまちになるための政策的事業の推進に当たっては、重点事業への取り組み、新型コロナウイルス感染症への対応、DXのさらなる推進、そして、先日出ておりますカーボンニュートラルの推進を予算化するように考えているところでございます。
○議長(棗田澄子君) 小野市長。
○市長(小野申人君) 私から、さらに重点事業の推進についてもう少し詳しく説明をさせていただきたいと思います。
先ほどから出ております第5次府中市総合計画に掲げております将来像の実現に向け、5つの基本目標、産業であり人であり活力・にぎわいであり、そして安心・安全、そしてICT都市ふちゅうの実現と一つの横断的目標、選ばれるまち府中の実現を掲げ、その実現に向けて各種戦略ビジョンを定めて施策を推進しているところであります。今年度も、総合計画それぞれの分野で設定した目標の達成につながる政策実現を掲げ、進捗管理を行いながら取り組みを進めているところでありまして、ここにつきましては、昨日の加藤議員の質問に答えさせていただいたとおりでございます。
令和4年度の重点事業につきましては、目的や課題・必要性・効果等を明確にするための政策協議を経て予算化させることとしており、現在各部局との政策協議を行っているところでございます。重点事業の具体的詳細につきまして、現時点で確定をしているものではありませんが、例として、総合計画における基本目標に沿うものとしまして、例えばまず力強い産業が発展するまちとしまして、昨年6月に開設しました産業連係室をさらにバージョンアップして中小企業を支援してまいる、また産業分野の一つで農業に稼ぐという概念を取り入れたアグリビジネスの浸透を図っていきたいと思っていますし、人・つながりが育つまちとしましては地域共生、きのうから出ています地域協働あるいは男女共同参画という観点から、全ての人が尊重されるダイバーシティーを実現させてまいりたいと思っております。
また活気・にぎわいを生むまちとしましては、きのうもありましたように「恋しき」・翁座あるいは郡役所といった歴史的資産を活用して、市民のシビックプライドを高め市外からの人を呼び込むこととしており、あわせて市民プールや芝生グラウンドの整備を、単なるスポーツ施設の設置ではなく、人を呼び込み集うにぎわいの拠点としてまいりたいと思っております。
また、安全・安心が持続するまちとしましては、医療体制をはじめ市で把握しております情報や、パーソナルデータをもとにした日常生活の中で健康管理ができる仕組みを構築し、市民の皆さんに若いうちからフレイル予防につながる健康づくりを行っていただくことで、健康で長生きできる府中市を目指してまいります。
また持続可能な社会・環境の構築、また産業構造の変化に対応すべく、何度も議論していただきましたカーボンニュートラルにつきましては、今後政策の大きな柱となっていく重要な課題と捉えており、現在全庁的にカーボンニュートラルの取り組みについて検討を始めたところであります。
ICT都市ふちゅうの実現としましては、アプリでありますMy府中を初めとして電子申請の推進や市民総合窓口の設置、あるいは今月末に整備が完了する光ファイバー網を活用した情報提供に取り組んでまいります。特に高齢者につきましては、昨日もお答えしましたように、簡単にお使いいただけるテレビやタブレットを使った双方向のコミュニケーションの実現や、さらにリモート及びMaaS資料、あるいは医療と介護の連携、タクシーMaaSなどに関する課題解決に向けた取り組みも研究してまいりたいと考えております。
また、ICT都市ふちゅうの実現に向けては、関連の民間組織をはじめ行政横断的に議論を喚起することで、市民と行政が双方向でつながることでお互いの距離を縮め、市民ニーズに迅速に対応する行政を目指しております。その上で、情報格差(デジタルディバイド)によって取り残される人がいないように取り組んでまいりたいと思っております。
令和4年度も政策事業をしっかり組み立て、総合計画に掲げた市の将来像の実現に向け、引き続き精力的に取り組んでまいる所存であります。
○議長(棗田澄子君) 本谷宏行君。
○13番議員(本谷宏行君) 担当部長から、持続的可能な行財政運営の推進というところで、1億円の事業見直し指針に基づいて11月中にいろいろ調整を行われて、今現在その調整等も行われているということでございましたし、市長からは、来年度に向けて引き続き第5次総合計画について、重点施策について力強い推進に向けてお言葉をいただきました。
やはりそうした具体的な重点施策を掲げられております。それに向けて、今いかに府中市としてそれを実施していくかということで、いわゆる政策を実現していくための組織の再編成もされたところでもありますし、そうした実績に向けてぜひ邁進していただきたいと思っております。
次に、大きな項目の2つ目であります安全・安心な地域づくりについて、昨日からもいわゆる協働の
まちづくりというような表現もありましたが、やはり地域で安全・安心に過ごしていくためには本当に必要なことだと思っております。その中で、昨年度から府中市の防犯灯について、ことしの12月で10年間経過するということで、新たな更新をするのかどうかについて、各町に向けていろんな情報提供をされながら各町と協議をされてきたようにお聞きをしておりますし、またことしの3月の定例会においては、同僚の広瀬議員であるとか、その他の議員からも防犯灯等について質疑もされてきたところではあります。
それで私からは、私も実は10年前LED化に伴うものについて検討されていたときに、町内会の理事をさせていただいておりました。そういうような中で、導入に当たってはいわゆる設置費用や管理費用について各町内会で協議もされたわけですけれども、その中でいわゆるスケールメリットであるとかそうしたものについて、府中市の意向というよりはそういうふうな情報提供もあった中で、LED化に私たちのまちでは踏み切った経緯があります。
そうしたことを踏まえて、今回LEDの防犯灯の更新について、先ほども言いました、各町に向けてアンケート調査であるとか各町内会に向けて情報の提供を行って、それを受けて各町内会がそれぞれの判断をされたと聞いております。各町内会によって設置や管理の状況が違う中で、LED更新についてどのように府中市から説明をされ、各町内会はLED更新であるとかまたは無償譲渡等についてどのような判断をされたのか、そうした経緯も含めてお聞かせいただきたいと思います。
○議長(棗田澄子君) 豊田総務部長。
○総務部長(豊田弘治君) LED防犯灯の整備の経緯でございますが、先ほど御紹介いただきました10年前、平成23年度に市内の町内会が所有する防犯灯を蛍光灯からLED灯に交換の際に10年間のリース契約ということで御提案をし、多くの町内会の方に御賛同いただき進めてまいったものでございます。その10年がこの12月31日をもって満了となるというタイミングでございます。
この満了時期を迎えこの1年前ですけれども、市長が町内会長等と行ういわゆる輪い和い座談会の場でまずこういう方針であると、新たに技術も進歩していますので器具そのものも非常に、明るくよく安くなってきているそういったこと、それからリース契約を継続する方法、あるいは今ついているものを無償譲渡を受ける方法といった選択肢も含めて、そのときはまだ案ではございますけれども提案をさせていただきました。その際、各町内会長様からは新規リースという希望は確かに声としては多くございましたが、例えば、今リースにつきましては一灯当たり1万円という市が負担をしておりますけれどもそういったこと、あるいは電気代についての要望・補助をしてほしいといった要望の声もあったのは事実でございます。
その後、今年度になりまして、改めて全70町内会に対しまして、今後の検討資料とすることも含めてアンケートを行いました。その結果としては、新規リースを希望される町内会が42町内会で無償譲渡を希望する町内会が6町内会、状況によって新規と無償譲渡も合わせたミックスというか、混合させたような希望をされた町内会が4町内会、その他既に独自で整備されているとか、もともとリースをされていないところもありましたので、結果的には約3分の2が新規リース、引き続きリースを求める、希望するという結果が出ております。そういった中で、こちらとしての手続ですとか調整を進めてきたところでございます。
また、ことしの7月には町内会連合会役員会におきまして、改めてリース期間満了後の対応について協議を行い、いろんな御意見をいただき、リース方式による整備事業を継続することを決定をいたしたところでございます。
最終的にその後取りまとめをしました結果ですけれども、新規リースによる更新を希望する町内会は49の町内会、灯数でいいますと2,249灯、無償譲渡を希望する町内会が10、灯数では427灯、残り11の町内会では、もともとリースによる整備に参加していなかったといった町内会もございますので、合わせて70の町内会が何らかの形で行っていくことになりました。
先ほど申しました、今回の新規リースによるLED灯は既設の物よりも省電力のため、電灯料の負担の軽減またより明るいタイプのものになるため、今以上に町を明るく照らしてくれるものと思っております。既にいろいろさまざまな防犯灯、このリースを10年前にした際にも数をふやすですとか、暗いところを調査してやっていただいたところもございます。それによって町が明るくなったということにつきましても、改めてお礼を申し上げるものでございます。
○議長(棗田澄子君) 本谷宏行君。
○13番議員(本谷宏行君) 昨年度からのいろいろ協議の経緯についても教えていただきました。結果として、新たなリース契約を結ばれた町内が49町で無償譲渡が10町で、もともとリースとかされていないところが11町という結果になったことであります。
先ほどもいいましたけれども、いろんな設置方法であるとか維持管理の方法をとっておられる町内会がある中で、なかなか調整に関しては、非常に府中市も難しいかじ取りもされたのかなとは思っております。そうした中で、先ほども紹介しました3月の議会の中では、防犯灯の維持管理について防犯灯における市と町内会のかかわりについて、担当の今の総務部長からは、市と町内会で明確な基準はないがお互い協力・連携をしながらになろうかと思っているという趣旨の答弁があったと思います。
そうしたことも踏まえながら、今後府中市にとっても残念ながらこの人口減少についてはなかなかすぐに当然解決することも難しいような状況でもあるわけでありますので、そうしたことを人口減少の影響もある中で、今後どういうふうな安全・安心な地域づくりについて対応していくのか、その防犯灯について対応していくのか教えていただきたいと思います。
○議長(棗田澄子君) 豊田総務部長。
○総務部長(豊田弘治君) まず、維持管理につきましては、先ほど申しました防犯灯のリース料に対しては10年間で1万円、年にしますと1,000円ですけれどもその補助、これは引き続き継続をすることにさせていただいております。
一方で、先ほどの町内会連合会にアンケートを実施した結果では、防犯灯の維持管理費が大変負担である、まあまあ負担であるといった回答を合わせますと、全体の74.2%を占めている結果がございます。そういった結果から、さらに電気代の補助をお願いしたいと、リース代に合わせて電気代の補助をお願いしたいという要望もお聞きをしておるところでございます。
これにつきましては、今は結論をもっているものではございません。昨日の答弁でもありました、例えば一括交付金とかいったことも先般答弁もさせていただいたことがございます。これも輪い和い座談会でも、市長からもそういった回答をしているところもございます。
先ほどありました、いわゆる人口減少によって地域コミュニティを維持しておくのが難しい、これは当然その町内会費といったことも含めてだと思います。そういった地域も実際出てまいっておると。そして行政としても当然その町内会、コミュニティの負担の解消に向けた何らかの支援は当然必要だと考えております。その支援といいますのが、いろいろ人材もあり財政的な面もありいろいろあろうと思いますし、これが昨日の答弁の繰り返しにもなりますけれども、協働の
まちづくりあるいは
まちづくり協議会的な組織を立ち上げる中での、モデル的なそういった事業のあるどこかの地域でさせていただいて、その多分地域によってもいろいろ負担感覚といいますか、町内会費ですとかそこでの活動も多々さまざまだと思いますので、そういったところも見させてもらいながら地域課題解決といった仕組みを考えていく中で、支援方法というのは検討していきたいと考えております。
まだこの町なかの明かり、防犯灯ですので当然犯罪ですとか事故が起こってはいけないという目的でございます。そういった点から、当然市民の安心・安全、
まちづくりの視点からも、引き続き考えていかなければならないと考えております。
○議長(棗田澄子君) 本谷宏行君。
○13番議員(本谷宏行君) 今、
まちづくり協議会であるとか今後のそうしたコミュニティの仕組みについて、またそれに対して一括交付金というような、先日からもいろいろそういう支援の仕方も検討していくことは今あわせてお答えもいただきましたので、このあとに再度ちょっとその辺もお聞きをさせていただきたいとは思いますが、そもそもという言い方はおかしいですけれども、いわゆる防犯灯に対して町内会によっては社会インフラではないか、当然そういうふうな捉え方をその町内会だけではなくて、市民の皆さんや町民の皆さんもそういう捉え方をされている方が多いと思います。
また市民の方々にとっても、そうした防犯灯に対する負担は町内会が行っているということを理解しているとか、把握されている方は非常に少ないと聞いてもおります。そういう意味で、いわゆるそもそもその防犯灯はどういった形でスタートしたのかがわかればちょっと教えていただきたいんですが。
ちょっと調べてみたんですけれども、いわゆる昭和36年の8月に防犯灯等整備対策要綱というものを閣議決定をされていると、そういったところがスタートというふうに私が調べた中では出てきたんですけれども、ここから先ほども言いましたように、何かちょっと流れとしては当時とは環境が変わってきているわけで、昭和36年当時ということはいち早く、防犯的なそういう体制を整備する必要があるということでスタートしたことも確認をさせていただきましたが、府中市においてはどういう状況だったのか、わかれば教えていただきたいと思います。
○議長(棗田澄子君) 豊田総務部長。
○総務部長(豊田弘治君) 申しわけありません。正直その経過といいますか、当初どういう形でということは、私も把握をちょっと仕切れておりません。
府中市では町内会の負担といいますか、各町内会で防犯灯を設置され一部補助を行政がしてきたという経過、他の自治体によっては行政がみているところもあると聞いています。それぞれの自治体によってのやり方や考え方があろうと思いますが、防犯灯について、先ほども申しました犯罪防止という点、これはやはり夜は明るい町のほうが当然犯罪をしようとしている人間からするとやりにくい、そういったことからすると明るい町というのは非常に起こりにくいと思います。さらにさまざまな事故、交通事故も含めて、これは当然明るいほう、車のライトもありますけれども街路灯も含めて街の明かりは非常に重要だと考えております。
そういった中で、市として行政としてのある意味インフラの部分も否定はいたしません。当然安心・安全とうたう中で、そういったところは行政としての責務もあろうかと考えております。そういった中で、今後一方で自助ですとか共助といった考えもございますので、その中で府中市の今の負担も含めて、分け合ってやってきたという経過があったんだと思います。それも含めて、先ほど申しました今後自身のあり方といったことの中で、整理・検討をしていきたいと考えておるものです。
○議長(棗田澄子君) 本谷宏行君。
○13番議員(本谷宏行君) わかりました。
府中市については、どういうふうな経緯でスタートしたところはよくわからないということですが、先ほど紹介したことでもありますが、先日の町内会連合会の役員会の中で、連合会がアンケート調査を行われた調査結果について紹介もいただきましたが、いわゆる町内会会計における防犯灯維持管理費についての回答で、そのアンケートに対する回答数が62町内会、その中で大変負担であるという町内会が25町内会で40.3%で、まあまあ負担であるが21町内会で33.9%で、合わせると74.2%と町内会連合会の方からも聞かせてもいただいております。
そうした中で、先ほど部長も把握をされておるという答弁もありましたけれども、連合会としてもそういった調査も踏まえて、今後近々と聞いておりますが、府中市に対して防犯灯の電灯料金助成の要望書を提出される準備をされていると聞いております。そういったところ、町内会連合会からそういう要望をされていることについて、府中市は再度どういうふうなお考えをお持ちなのかお聞かせいただきたいと思います。
○議長(棗田澄子君) 豊田総務部長。
○総務部長(豊田弘治君) 先ほど申しました輪い和い座談会での声ですとかそういったアンケート結果ということ、また個々の町内会長さんからもそういったお声もいただいておるのも十分認識をしております。そういったお声を聞きながら、再度になりますけれども実施組織という中での検討で、当然安心・安全という視点での検討は前向きにしていきたいと考えております。
○議長(棗田澄子君) 本谷宏行君。
○13番議員(本谷宏行君) こういった要望に対して、先ほどその前にも答弁いただいたように一括交付金という表現もされましたけれども、そういった中でも今後どういうふうな支援をいただけるか、町内会連合会の皆さんにとっても非常に期待をされるところであるとは思いますので、ぜひそういったこともしっかりと踏まえていただいて、先ほども答弁ありましたけれども、どういうふうなものが町内会のコミュニティにとっての支援に当たるかということもいろいろあるとは思いますが、そういった要望も踏まえてしっかりと検討を続けていっていただきたいと思いますし、早急にそうしたものに対する回答をいただきたいと思っております。
次に、やはり安心・安全な
まちづくりを担っていただいている、重要な役割をしていただいているのが民生委員・児童委員の皆さんだと思っております。この民生委員・児童委員の皆さんの担い手不足が最近、まただんだん顕著になってきたのかなと感じております。というのが、私が住んでいるまちでもやはりそうした方の、これは来年4月が民生委員の改選といいますかそういうものがあると聞いておりますので、それに当たってもう高齢になったので引退をしたいんだけれども、次の方を探さなきゃなかなかやめられないと、こうした方々は責任感の強い方が非常に多いと感じておりますので、そうした責任も負われているように感じております。
そういうような中で、どんどん担い手が不足しがちな現状かなと思っておりますが、この担い手の確保について現状をお聞かせいただきたいと思います。
○議長(棗田澄子君)
唐川健康福祉部長。
○
健康福祉部長(唐川平君) 府中市の民生委員・児童委員の定員数でございますが、121名に対しまして現在3名の欠員が生じております。そのうち1名の方につきましては後任が決まりつつありますが、残る2名の方はまだ補充のめどがたっていないという状況でございます。
欠員となっている地域につきましては、同じ地区の民生委員・児童委員の方々が支援を行っていただいている状況でございます。民生委員・児童委員の皆さんには、ひとり暮らし高齢者や子育て世帯への訪問・見守り活動のほか、困りごとを抱えておられる住民の相談に乗っていただき助言していただくなど地域の福祉を支えていただくとともに、行政と住民とのパイプ役を担っていただくという大きな大きな役割を担っていただいております。そのことに対しまして、本当に感謝をしているところでございます。
地域にはなくてはならない存在で、町内会などと一緒に地域との連携が欠かせない活動をしていただいていることから、行政としても町内会の皆さんと一緒に欠員補充に努めてまいりたいと考えております。
○議長(棗田澄子君) 本谷宏行君。
○13番議員(本谷宏行君) 現状では、欠員が2名でございました。
広島県の中でも、府中市は以前から定員をほとんど保たれているという、ある意味優秀なというか、そういう一生懸命になっていただいている方が非常に多い府中市なのかなと常に感じておりますし非常に感謝しておりますが、欠員が2名と言われましたけれども、なかなか先ほども言いましたように、何とか受けていただいたというふうなところが、現状のその背景にもあるんじゃないかなと感じております。
その一つの理由としては、やはり周りの方に聞いても非常に負担が大きいんじゃないかと、そうした役を担うと負担が多いのではないかと感じておられる方が多いと聞いてもおりますし、直接私が聞いた方もいらっしゃいます。ただ、民生委員・児童委員を担っている方から直接お聞きをすると、やはり自分ができるときにできるだけ、できることをということをモットーといいますか、そうしたことをお願いして実施をしていっていると、決して無理のないようにということも常々言われているわけだとは思いますが、そうした情報がなかなか市民の皆さん、特に一般市民の皆さんには伝わっていないのではないかなということも感じております。
そういう意味で、そうした課題についてどのように把握をされているのか、また課題に対する対策をどのように今後考えられていくのか、もう既に取り組まれているものがあれば紹介いただきたいと思います。
○議長(棗田澄子君)
唐川健康福祉部長。
○
健康福祉部長(唐川平君) 今、御指摘をいただきましたように、現役の民生委員・児童委員の皆さんからは、地域の人の直接的な支援に充実感ややりがいを感じながら努めているといったありがたい声を聞かせていただいております。ただ一方で、仕事が多い、行政からいろいろ頼まれることが多いといった意見も伺っているところでございます。
また、民生委員・児童委員の活動が地域になかなか理解をされていないですとか、守秘義務があるから大丈夫ですよという話をしても、なかなか信じてもらえず見守りを拒否されるといったようなこと、活動のやりにくさに関するそういった御意見のほか、定年延長、親の介護や孫の世話で民生委員・児童委員の活動ができない、働きながらできるように活動内容を見直してほしいといった御意見など、これら民生委員・児童委員の役目を真摯に担っていただく上で、そういったことが前提となった前向きな御意見だと把握しておりますが、そういった御意見も多々いただいているところです。
本当に民生委員・児童委員は地域福祉にとって欠かせない存在であり、充実感・やりがいを感じながら努めていただけるよう、行政としても当事者のこうした委員の皆さんからの御意見を真摯に受けとめて、活動内容の見直し等も、それから今言っていただきました他の市民の皆さんへの周知といったことも含めて検討したいと考えております。
ちょっと前の話になるんですが、実は、民生委員・児童委員協議会の役員の方からこんな話を伺ったことがあります。民生委員・児童委員の任務は大変でなり手がなかなかおらんという話をよう聞くんじゃけれども、そういう話がどうもひとり歩きをしておるような気がしていけんのんじゃと。実質、我々民生委員・児童委員自身はやりがいを感じて活動しておるんで、まあこれは言ってみりゃ一種の風評被害のようなもんじゃということも伺ったことがありますし、それから民生委員・児童委員の方々の負担を軽減するというよりは、むしろ地域での協力者をふやすという目的が主目的なんですが、民生委員協力員という制度を設けております。
ただこの制度を導入する際に、民児協の役員の方といろいろ意見交換をさせていただくと、町内会などによっては、地域の活動の中でお互いの活動が協力し合えとる地域もあるけ、うちはそういう仕組みは要らんよというような御意見をいただいたところもございます。その中である役員さんがおっしゃったのは、そういった協力員制度をなくすといいますか、協力員制度がなくてもどんな地域でも協力し合えるような支え合いの地域をつくることが、ひょっとしたら究極の目的じゃないんかということも御意見として伺ったところです。
確かに、今家族や地域コミュニティが薄れているといわれる中で、民生委員・児童委員の皆さんは本当に地域の見守りや相談支援の活動を真摯に受けとめていただいておりまして、その重要性はますます大きくなっていると考えております。これも昨日来、議論・答弁をさせていただいている協働の
まちづくりにつながることなんだろうと思っておりますが、民生委員・児童委員の皆さんが地域の中で地域の人たちと一緒に生き生きと活動・活躍し続けていただけるように、一人一人が生きがいや役割をもって助け合いながら暮らしていけるという、そういった地域づくりを我々行政としても取り組みをしなければいけないだろうと思っております。
○議長(棗田澄子君) 本谷宏行君。
○13番議員(本谷宏行君) 民生委員・児童委員の協力員については、以前厚生委員会にいた頃に、民生委員・児童委員の皆さんの少しでも何か支援につながればということでいろいろ協議もさせていただいた取り組みかなとは思っておりますが、直接地元の民生委員・児童委員の方にお聞きをしても、なかなかいろんな対象者の中に入り込んで寄り添っていく活動の中で、なかなかそこを活用しづらいということも直接聞かせていただいたこともありますので、その辺はしっかりと協議をしていただいて進めていただければと思いました。
それでは、最後になりますが、持続可能な地域コミュニティの再構築についてであります。
先ほどもありました協働の
まちづくりという言葉に表現されるとも思いますが、やはり近年、高齢者の孤独死であるとか子供への虐待などが問題となっております。また特に最近では、コロナ禍によって孤立化する傾向が多いとも聞いております。私はこのような状況を改善するためには、持続可能な地域コミュニティの再構築が必要と考えておりますが、そのためには先ほどからもずっと議論の中でも出てきます、やはり行政だけに任せるのではなくて、市民も一緒になってしっかりと取り組んでいく必要があるとも思っております。
そうした中で、ことしの3月定例会で、やはり先ほど同僚の広瀬議員から防犯灯の件とともに町内会活動の支援について質問もあったところであります。そうした中でその答弁を聞いても、やはり府中市もそうした課題については十分認識をされていることは伝わってきておりますし、理解もしております。
私からまた再度という形でしつこいようですが、私だけではなくて、やはり多くの方が住みなれた地域で安全・安心して暮らしていくためには、地域コミュニティの充実が非常に重要と考えているので、お聞きをさせていただきたいと思います。
この持続可能な地域コミュニティについて特に町内会の役割は大きく、その活動を活性化させるためには町内会への加入促進が重要であるわけですが、今現在7割程度と聞いております。加入促進のための取り組みとして、府中市は広報や転入手続の際に町内会加入チラシを渡してお願いをしているとお聞きはしておりますが、残念ながら町内会加入者の減少は徐々に進んでおり、さらなる加入促進のための取り組みが必要ではないかと考えます。
そこで、私たちであるとか町内会活動に尽力していただいている町内会役員の皆様とともに町内会の必要性を再認識し、町内会の役員の皆様が町内会への加入を勧めるアイデアをまとめた町内会加入促進マニュアルを作成してはいかがか。府中市にはこういったものがないように思っておりますが、その点についてお聞かせをいただきたいと思います。
○議長(棗田澄子君) 豊田総務部長。
○総務部長(豊田弘治君) 町内会の加入促進ですけれども、先ほど御紹介いただきました広報ふちゅうですとか市民課、支所での窓口での、加入促進チラシというものの配布は継続をしております。広報ふちゅうでは、ことしの10月1日号にも載せております。また、今いただきました町内会加入促進マニュアル、これは他市町でもつくっておるとお聞きしておりますので、マニュアルといいますかそういった恐らくいろんな各町内会で同じような悩みをもっておられるのを共通化するといいますか共有化するといったことで、そこにつきましては私どもとしても一緒になっていくという思いはございます。そういった他市町の参考事例も見させてもらいながら、一緒になって検討をしていきたいと考えております。
また、先日から出ておりますMy府中、広報ふちゅうには載せておりますけれども、広報を見る方というのはやはり年齢的にはちょっと上の方、やっぱり転入をしてきた若い方ですとかアパートに住まれる方では、なかなか見る機会が少ないのではないかと思います。そういった中でMy府中、今回クーポンの配付とかそういったことでダウンロードの数も期待できる、そういったところの掲示・掲載・お知らせということで載せるのも効果があるのではないかと考えております。
○議長(棗田澄子君) 本谷宏行君。
○13番議員(本谷宏行君) おっしゃるように、せっかく市民総合アプリMy府中をつくられたので、そういったあらゆる情報発信について可能な限りそのアプリも活用していただきたいなと思っておりますし、先ほどありました町内会の加入についての、転入時にお渡ししているチラシも拝見させていただいたんですけれども、なかなかその必要性であるとかが、伝わりにくいものかなと思います。今つくられてそれがどのぐらいの年数なのかちょっとわからないんですけれども、やはりもっともっと他市町のものを見ると、もっと積極的なものが情報発信されているように思います。
先ほど総務部長からもありましたけれども、そうした町内会の役員の皆様が町内会への加入を促進する、一つのそうしたマニュアルといいますかそういうものを作成するに当たっては、やはりずっと出ておりますように行政に任せるのではなくて、やはり市民の皆様も一緒にということで町内会連合会の皆様にも御尽力をいただいて、そうしたマニュアル作成をしていただけると非常によりよいものができ上がるのかなと、その地域に応じた、府中市に応じた十分その課題は町内会連合会の皆様も把握もされていることでもありますので、そういった皆さんと一緒に共同してつくっていただきたいなと思っております。
最後になりますけれども、こうした地域の課題の解決については、町内会であるとか先ほど紹介しました民生委員・児童委員の皆さんをはじめ各種団体やボランティア等、さまざまな多くの方々に支えられているわけであります。しかし、今は徐々に担い手不足であるとか予算の不足などから、そうしたいろんな団体も疲弊してきているのが現状であります。先ほど、防犯灯のときに質問させていただいた際に紹介した町内会連合会のアンケートの中にも、町内会の運営上課題となっている項目というふうなアンケート項目もありました。それを見させていただいても、まず多い順から言いますと、役員の成り手が少ない、町内会加入者の高齢化であるとか特定の加入者しか運営行事に参加しないとか、4番目に未加入世帯の増加等が上位に挙がっているというふうに拝見をさせていただきました。そうしたことから、やはり各町内会の皆さんの御苦労がかいま見えるのではないかなと感じさせていただきました。
府中市としても、こうした課題に対して先ほど答弁もありましたけれども、いろいろと取り組んでいただいていることは十分に理解もしておりますが、さらに持続可能な安全・安心な地域づくりのためには地域コミュニティの再構築が必要と考えているわけではありますが、府中市はそうしたことについてどういうふうに考えていただいているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○議長(棗田澄子君) 豊田総務部長。
○総務部長(豊田弘治君) 昨日の答弁からの繰り返しのことも多々あるとは思いますが、町内会などの地域運営組織、これを取り巻く環境は人口減少・少子高齢化・地域コミュニティの相互扶助精神の希薄化など、状況が刻々非常に変化をしてまいっております。また、町内会に対する負担感の増加、役員のなり手不足、先ほどありました町内会に加入しないということもふえている状況です。
先日、各町内会長様に対して町内会の運営上課題となっていることについてアンケートをとった結果ですけれども、やっぱり課題の1番目とすれば、役員のなり手が少ないといったことが8割近く、そして2番目としては町内会加入者の高齢化、これが7割近い数字でございました。当然こういった状況の中で地域コミュニティの再構築、これはちょっと繰り返しになりますけれどもやっぱり町内会の単なる合併ではなくて、広域に地域間での連携・協働の
まちづくりといった新たな自治の組織ということを行政・地域それぞれが意識をもって一緒になって考え、模索をしていくことが一つの方法であろうと考えております。
このような
まちづくり協議会、また体力のある町内会などの地域運営組織に対しまして、活動費の補助あるいは人的な支援、助言ができる組織体制、こういったことを地域の声を聞きながら構築をしていきたいと考えております。
○議長(棗田澄子君) 本谷宏行君。
○13番議員(本谷宏行君) そうした地域コミュニティ等の再構築に当たっては、町内会等皆さんと協議をしながらでもあります。もちろんそうした町内会だけではなくて、昨日もありましたけれどもいろんな地域の団体等も含めていろんな方の御意見を聞きながら、そして皆さんと一緒に取り組むことで、より行政に任せるだけではなくて市民参加型のそうした
まちづくりができるのかなと思っております。
ただ、それに向けてやはり具体的にということ、なかなかそういう一朝一夕には進んでいくことではないと思いますので、もちろん慎重な議論とか時間もかかることでもございますので、できるだけ早目にできるところから進めていただきたいと要望いたしまして、私の質問は終わらせていただきたいと思います。
〔13番議員 本谷宏行君 降壇〕
○議長(棗田澄子君) これをもって、創生会の本谷宏行君の質問を終結いたします。
10分間休憩いたします。
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午後3時4分 休憩
午後3時15分 再開
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○議長(棗田澄子君) 再開いたします。
休憩前に引き続き、一般質問を行います。
続いて、日本共産党の岡田隆行君の登壇を求めます。
岡田隆行君。
〔7番議員 岡田隆行君 登壇〕
○7番議員(岡田隆行君) それでは、2日間の一般質問の最後となりますが、日本共産党を代表しまして、岡田隆行が一般質問に立たせていただきます。
きょうは大きくは4つの点で質問させていただきます。1つは空き家対策について、2つ目はごみ処理の施策について、そして3つ目が、子供たちが使っております学習端末の安心・安全な活用について、そして、学校の働き方改革を踏まえた部活動改革についてという点で質問をさせていただきます。
まずは空き家対策でございますが、きのう行われました一般質問の折に、理事者の側から答弁で旧上下町と旧府中市が合併した平成16年、2004年から今日までの17年間で人口が約9,000人減ったことが報告をされました。実に20年満たないうちに人口は2割近く減ったことになります。こうした人口減が市民生活に及ぼす影響は決して小さくはありません。
その一つが空き家の増加です。周辺部だけでなく、中心市街地でも同様な状況が生まれています。子供たちのはじけるような声が聞こえ、大人たちの何気ない日常会話が飛び交う、まさに日々の営みが当たり前のように繰り返されていた時代から、今は灯がともらない、声が聞こえない、そうした寂しい状況が至るところに生まれています。過疎対策・空き家対策はまさに待ったなしの深刻な課題の一つです。
そこでまず1つ目ですけれども、府中市内の空き家の現状についてお聞きをいたします。空き家として府中市が把握している戸数、この10年間の推移と今後の予想推移、これはどうか。その点をまずお聞きをいたします。
〔7番議員 岡田隆行君 質問席に移動〕
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 空き家の戸数でございます。平成30年の住宅土地統計調査でございますけれども、3,370戸の空き家があります。この3,370戸には、賃貸・売却用の住宅や別荘などの二次的住宅も含まれております。これらを除く空き家は2,050戸となっています。この10年の推移となりますと、平成20年の住宅土地統計調査では1,330戸でございます。先ほど申しました平成30年の2,050戸と比較しますと、720戸の空き家がふえたことになります。
今後の予想としましては、引き続き増加していくものと考えております。
○議長(棗田澄子君) 岡田隆行君。
○7番議員(岡田隆行君) 予想を上回る速度でふえていっております。このような状況のもとで、もちろん手をこまねいているわけではないでしょう。
次にお聞きをしたいのですけれども、いかんせん取り組みにはどうしても限界はあるとは思いますが、空き家や空き店舗の活用などの進捗、これはどうか。またその際の課題となっている点、これはどうかを御説明ください。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 都市デザイン課におきましては、今年度から空き家リバイバルプロジェクト補助金を行っています。これは地域の活性化のために、空き家を改修してくださる方に対して補助金が交付されるものでございます。
活用事例といたしましては、古民家カフェやギャラリーなどが考えられます。令和3年度は、土生町における介護相談所を選定して、年度内にはオープンする予定になっております。
○議長(棗田澄子君) 後藤理事兼
地域振興担当部長。
○理事兼
地域振興担当部長(後藤勝君) 私からは空き家バンク制度、空き家の利活用によって移住・定住の受け皿とするというところで、こちらにつきましては昨年度から所管を地域振興課に移しまして積極的にリニューアルに取り組んでまいりましたので、少しその点についてお答えをさせていただきます。
この空き家バンクですけれども、以前は宅建協会といった外部に委託をしていた、悪くいえば丸投げをしていたという状況でしたけれども、昨年度から市がしっかりと関与する直営の方式に戻しました。これによりまして、多少難のある古民家ですとか地域に埋もれているような物件、民間の市場では流通しにくいような物件もこの空き家バンクに登録いただくことでマッチングを図って新たな人を呼び込む、地域の活性につなげるというところで取り組んでおります。
リニューアルをしたことによりまして、まずこの物件を紹介してほしいという方、こちら従前は年に数人程度、本当に数少なかったものがことしは既に13人の方から新たな利用登録がございます。ただ、同様に以前の制度下では年に成約に至るものが1件、2件、場合によっては成約がゼロというような年がありましたけれども、今年度は既に4件成約に至っておりまして、また賃貸ですとか購入の手続中のものが2件あるという状況でございます。
この空き家バンクを通じて購入された空き家について、改修等をする場合の再生活用補助金につきましても、当初の想定を上回る申請を今年度いただいておりますので、今議会においてその補助金を増額する補正予算も計上しておるところでございます。このような状況でございますので、空き家バンクをリニューアルしたことによる変化、手応えといったものを感じております。
この空き家バンク制度について市のホームページでも掲載しておりますし、広島県の空き家バンク「みんと」というホームページですけれども、こちらも通じて情報発信するなど力を入れております。今後は単なる空き家物件の紹介だけでなくて、この空き家に住めば家庭菜園のようなことができるであるとか田舎暮らしを楽しめる、もしくは古民家カフェのような使い方ができるとか、そういったライフスタイル別に紹介することで、府中市で自分らしい暮らしができるということも発信をしながら、府中市の強みをしっかりとPRして市外からこの移住者を獲得する、空き家に住んでもらうというような取り組みを積極的に進めていきたいと考えております。
議員から課題というお話もございました。空き家バンクの登録件数はまだまだ少ない状況ですので、引き続き今申し上げた成果のようなものもしっかりPRしながら、物件の掘り起こしに努めてまいりたいと思っております。
○議長(棗田澄子君) 岡田隆行君。
○7番議員(岡田隆行君) 少しずつ取り組みが、成果が見えてきていることが数字でも出ていると思いました。古くなり、もはや十分に活用できなかったものにまた新しい命を吹き込む、大変な努力と思いますが、大切な取り組みでもあると思います。しかし、空き家の中には意図せず市民の日常生活に悪い影響を及ぼしている状態のものも少なくありません。
そこで、周りの住民へ危険を及ぼしかねない、及ぼしかけている空き家への対応をお聞きしたいと思います。壁が剥げるとか瓦が落ちるなどの傷みが進行して、周りの住環境に大きな被害を及ぼす危険性が高まっていて、周囲の市民の方から救済を求められている空き家、これは市としてはどのぐらい把握されておられるのでしょう。またそうした場合、どのような対応を行うことが市として可能なのかという点について、お聞かせください。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 今まで空き家にかかわる相談が市にあったものにつきましては、90件でございます。このうち、緊急安全措置や軽微な措置を行った案件は7件ございます。
また、平成28年2月に市が独自で行った実態調査では、全てが道路や住宅に近接しているわけではございませんが、老朽化し危険度が高いDランク・Eランクの空き家が772件ございました。
このような場合、対応を行うことが市として可能かにつきましては、相談を受けた場合、まず現地調査を実施し、あわせて所有者調査を行います。判明した所有者や相続人に対して、初期指導という空き家の適正管理をお願いする文書を送付して対応をお願いしていきます。そこで対応がない場合は特定空き家などとし、空家特別措置法に基づき法的措置である助言・指導、勧告、命令、代執行という流れを進めていきます。また、緊急の必要性がある場合は、緊急安全措置や軽微な措置を市で行うことも可能でございます。
○議長(棗田澄子君) 岡田隆行君。
○7番議員(岡田隆行君) 90件の相談があって7件の緊急措置をしてあげたということもわかりました。私も幾つか相談を受けたりもするのですけれども、やはり倒れかけていて、その倒れることによって他の建物も傷めてしまう可能性があるということで、御心配をいただいているところもあります。
今、部長さんのお話の中で出てきた特定空き家という言葉が出てまいりましたけれども、これは2015年の特別措置法から出てきたことだと思うんですが、特定空き家に認定していく場合、どのような点に留意して進めていけばよいのかという点で御説明をください。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 特定空き家等は、現地調査におきまして特定空き家等の判定表で認定をしております。その判定表では、倒壊や保安上の危険性、そのほかに衛生上有害、景観、生活環境の保全などといった空き家の状態の判定を行っております。その後、府中市空家等対策協議会で判定表を用いまして、危険な空き家について委員の皆様に説明させていただき、周辺環境への悪影響など総合的に判断し認定を進めております。
○議長(棗田澄子君) 岡田隆行君。
○7番議員(岡田隆行君) そうした場合、特定空き家に認定しようとする場合、それは今言われたように協議会を通じてということでしたが、その後の手順は、これは特定空き家に認定した場合その後の手順はどうなるのか、またその対応に要する時間、緊急を要することが多いのですけれども、その辺りについて御説明ください。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 特定空き家等や特定空き住戸等に認定した場合、法的措置といたしましては助言・指導、勧告、命令、代執行という手順で進めてまいります。この助言・指導から勧告、勧告から命令にいくまでには、空家等対策協議会で意見を聞きながら進めております。これは、空き家であっても所有者の個人財産でありますことから、非常に慎重に進めていく必要があるためでございます。
その対応に要する時間でございますけれども、個々の案件によりましてさまざまな状況があり違うため一概には言えませんけれども、法的措置を進めるためには半年から1年程度の期間が必要と考えております。所有者や相続人の方の状況も考慮しながら、慎重に進める必要がございます。
○議長(棗田澄子君) 岡田隆行君。
○7番議員(岡田隆行君) 今、部長が言われたように、当然所有者があり相続の関係もあるので、丁寧に進めていくことはとてもよくわかります。そのために半年から1年かかることもわかります。ただその間でも、例えばある建物が大変な状況になっていると、その御近所に迷惑をかけている場合もあるし、例えば下に通学路があったりして子供たちがそこを通っているという場合だってあるわけで、危険は同時に進行しているということも幾つかあります。そういう場合、きちんと今ここまで市としては対応していますよということを丁寧に関係の住民の方に伝えていく、そういうことはとても必要なことだろうと私は思うんですけれども、その辺りについてはどうでしょうか。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 個人情報の難しさはございますけれども、可能な限りお伝えさせていただきたいと考えております。所有者や相続人の方から連絡があったときなど、また動きがあった場合、相談された方に連絡はさせていただいております。個人情報の難しさがあるんですが、できる限り今後も進捗があり次第連絡させていただきたいと考えております。
○議長(棗田澄子君) 岡田隆行君。
○7番議員(岡田隆行君) もちろん個人情報にはきちんと留意をしながらも、しかし御心配いただいている方や関係の方がおられれば、その範囲で丁寧に誠実に対応いただければと思います。
先ほど説明の中にも出てまいりましたけれども、いわゆる特定空き家に認定する場合の空家対策協議会というものですか、この役割ともち方について説明いただきたいと思うんですが、空家対策協議会の重要な役割、これは何なのか、またどのような頻度でこれが開かれているものなのか御説明ください。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 空家等対策の推進に関する特別措置法では、空家等対策計画の作成及び変更並びに実施に関する協議を行うためとあります。また、国が示しました基本指針には、特定空き家等の判断や措置の方針を協議する場として活用することも考えられるとあります。府中市では、空家等対策計画の策定及び特定空き家等の判断や措置の方針についても審議していただいております。
空家対策協議会はこれまで年に1回から3回の開催としておりますが、平成27年度の設置以来、10回開催しております。本年度につきましては12月17日に開催する予定となっております。
○議長(棗田澄子君) 岡田隆行君。
○7番議員(岡田隆行君) この空家対策協議会で特定空き家という認定もされるということでしょう。その後にいろいろな形で動いていくわけですけれども、平成27年は今聞きましたところ10回ということも言われたんですかね。年1回から3回ということを言われておりますけれども、コロナの関係等で開催がなかなかできなかったという面もあるのかなと思って聞いたんですけれども、実際やはりこの認定を待つ方、市民の方も多いと思いますんで、その辺りについては今後開催をふやしていく、あるいは協議の中身についても審議を早めていくということは可能かどうかについて、お聞きします。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 先ほどの空家等対策協議会の開催でございますけれども、平成27年度設置以来、今までに10回行ったということでございます。それで、これまでに年に1回から3回開催しているところです。
御質問でございます開催の回数を今後ふやしていく必要性ということでございます。今後とも、必要に応じまして開催回数を調整をしていきたいと考えます。協議会の回数をふやす必要性とは、特定空き家等の対策のスピードを上げる必要性を御質問されているんだろうとも考えます。
府中市では、平成29年度に特定空き家等の認定を行って以来認定した件数は20件となり、あわせて法的措置を進めてまいりました。現在、最初に認定した特定空き家等は勧告まで進んでおりますが、今後さらに進める必要もございます。空家特措法は新しい法律であるため事例が少ないことや、民法などほかの法律との関係性が大きいことなどから、弁護士に相談するなど慎重に検討しながら法的措置を進めております。
このため、1件1件の対策を進めていくには大変な作業量となっております。特定空き家等の対策のスピードを上げるには、これまでのノウハウを積み上げることなどによって作業の効率化を行っていきたいと考えているところでございます。
○議長(棗田澄子君) 岡田隆行君。
○7番議員(岡田隆行君) 法的なものですので、またプライバシー等あるいは所有権等のいろんなところが加味されることなので、やっぱり丁寧にやっていかなければいけないことも理解できます。ただ、同時進行で危険を及ぼす状態がずっと放置されていることがありますので、その辺りは丁寧に見ていただいて緊急対応も含めてしていただきながら、できれば今回の場合は12月が1回目となりますね。いろんな諸般の事情があったんでしょうけれども、やはり上半期・下半期にもっていただくとか、あるいは4カ月に一遍ぐらいもっていただくとかでしていただくともっと早くなるかなと思うんで、ぜひそれを検討いただきたいんですけれども、それはどうでしょうか。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 議員さんおっしゃるとおり、協議会につきましては、必要性に応じて適切な回数で開催していきたいと思います。
○議長(棗田澄子君) 岡田隆行君。
○7番議員(岡田隆行君) ホームページで、国土交通省が令和3年3月31日時点での空家等対策の推進に関する特別措置法の施行状況等についてを公表しておりますけれども、この中を見るととても頑張っておられると思うんです。私も素人なので十分にこれを読み取ることはできませんが、しかし基本的には広島県が6つ略式代執行というところがあるんですが、多分その中の3つ、たしかこれは府中市ではないかなと思います。2分の1が府中市ということであれば、それなりの対応をしっかりしておられるんだなと思います。ぜひ難しい面もあると思いますが、スピードアップでまたよろしくお願いいたします。
それでは続きまして2つ目ですが、ごみ処理の施策について質問させていただきます。きのうの一般質問でも土井議員も取り上げられていましたが、ごみ処理にかかわる問題は市民の大きな関心事です。私自身もこの4年近く、何度か一般質問でも取り上げさせてもらっております。しっかり検討いただいていることもあるようですし、ぜひそうした進捗と今後の課題をあわせて、今回聞かせていただけたらと思います。
まず、市民の方がごみを正しく分別をして出す際の市からのお願い、協力要請について御質問をさせていただきます。こうしたどこのお家でも張ってあるこのようないわゆる家庭ごみの分け方・出し方というものです。こういう掲示です。これには見やすいところに張ってくださいというお願い文が右上についております。種類と分類、出し方の注意、大きさ等が丁寧に一つのものにまとめられています。
これは、最新版は何年につくられたものかというところ、また不都合なところはないかとお聞きします。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 家庭ごみの分け方・出し方の最新版は、令和元年10月の消費税改定に伴う料金部分のみの修正にしております。ごみの分類、分別種類、分別方法、ごみの出し方につきましては発行当初から変更していないため、大きな不都合は生じていないと考えております。
しかし、汚れの落ちない容器包装プラスチックごみにつきましては、以前は埋立ごみとしておりましたが、埋立センターでのカラス被害や臭いの発生など衛生環境を害すことから、令和元年度より可燃ごみに変更しております。このようなケースはパンフレットに記載しておりませんので、広報やホームページでの周知にとどまっているところでございます。
○議長(棗田澄子君) 岡田隆行君。
○7番議員(岡田隆行君) 地域を回っているときにこれは複数お聞きした声なんですけれども、もう古くなってしまっている、例えばこれは多分令和元年10月とは書いてあるんですけれども、私が回っていた上下なんですが、上下版と府中版という内容の表記もちょっと違いがあると見てとったんですけれども、これになるとたしか平成19年10月1日の発行になっているんではないかと思います。それを多分二重線で消して、判で令和元年10月と書かれているというふうに私は認識をしたんですけれども、その点についてどうかというところ、あるいは更新の計画はないのかというところではどうでしょうか。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 上下版と府中版との表記の違いでございますけれども、上下地域の資源ごみの収集日につきまして、まず缶・瓶・金属類・小型家電、この4点が同じ収集日、そして新聞・古着・紙パック、この3点が同じ収集日、そして雑誌・段ボール、この2点が同じ収集日、そのほかにペットボトルということで、4品目に分散していることから表記を変えておりますけれども、これは合併以前から変更にはなっておりません。エリアが旧府中市の府中市版につきましては、ペットボトルを除きそのほかの資源ごみは全て同じ収集日という表記になっております。
分別方法につきましては、全地域共通となっているところでございます。更新計画につきましてですけれども、議員御指摘のとおり長期間の内容の改訂が行われておらず、先ほど触れました、汚れの落ちない容器包装プラスチックごみは可燃ごみとして出すことや、反映させていきたい点も幾つかございます。
福山市が建設する次期ごみ処理施設が令和6年度から本格稼働するに伴いまして、現在埋立ごみに分類しております硬質プラスチックなどは、現時点では可燃ごみとして取り扱うこととしております。そのため、ハンドブック・掲示板の更新につきましては、このタイミングに合わせた更新とするよう準備を進めるよう考えているところでございます。
○議長(棗田澄子君) 岡田隆行君。
○7番議員(岡田隆行君) そうですね。ただ、平成19年というと2007年になります。今から14年前ですので、例えばこれを見る限りにおいては粗大ごみや事業ごみなどの持ち込みのごみ、これは10キログラムにつき150円と書かれております。これを二重線を引き160円と訂正されているものもあります。これは多分、張っているお宅に二重線は引かれていないはずなんですね、訂正が。これはどういうことなんでしょうか。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 二重線で訂正させていただいたものもあるんですけれども、こちらにつきましては当初の印刷用冊数の在庫分がありまして、これを再利用しているためでございます。
○議長(棗田澄子君) 岡田隆行君。
○7番議員(岡田隆行君) そうですね。再利用することもとても大事なんですけれども、やはり私たちが市民の皆さんにごみを丁寧に出してくださいねということの強いメッセージにもなりますので、やっぱり丁寧な配慮というのはとても必要かと思います。転入されてきた方にということで私はちょっと認識をしていたんですが、それだけではなくて今のような形もあるんでしょうかね。それでいいんですか。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 先ほどお話させていただいたとおり、前回の再利用をしているものでございまして、それを配布させていただいているものがあります。
○議長(棗田澄子君) 岡田隆行君。
○7番議員(岡田隆行君) 全戸に配布をされて張られているんですけれども、相当色もあせて、あるお宅は見えないよと言われて、ほかのお宅には配られたのかねって言われるお宅もあったんで、それからこの話になっていったんですけれども、やはりごみを丁寧に出してくださいねというメッセージを伝える場合、もう少しやはり誠実な丁寧さが、また3年後には変わるからそれまで待ってねというのも一つのあれかもしれないけれども、やっぱり丁寧さがもっと必要かなと思うんですが、その辺りはいかがですかね。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 現在、費用を抑えた取り組みなどにつきましては、広告を記載した冊子を作成することにより費用を抑えようという事例もございますので、このような取り組みで対応していきたいと検討しております。
○議長(棗田澄子君) 岡田隆行君。
○7番議員(岡田隆行君) いたずらにお金をかけるのがいいとは思わないんですけれども、やっぱりそこが気になるところです。もう一つお配りいただいている、一家に一冊というごみ分別辞典という保存版があります。この保存版自体は私が手にしているものから見ると12年前の平成21年、2009年ということは今から12年前に出されているようです。これについては、じゃあ不都合なところはないのかというところですね。改定はどのように今行われてきているのかというところで、重なるかもしれませんけれども御説明ください。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) ごみ分別事典につきましては、制作から12年が経過しております。この間でモバイルバッテリーなどにつきまして、ごみ出しの際には注意を要するものなど登場しております。運用する中で、修正を追加するべき点も必要となっているということも認識をしております。
先ほど御質問にもありました家庭ごみの分け方・出し方とあわせまして更新を行い、全戸配布に向けて取り組みを調整してまいります。
○議長(棗田澄子君) 岡田隆行君。
○7番議員(岡田隆行君) 忙しいのはよくわかるんですが、例えば回っておりまして聞くのが、インクなどの分別、これはもう買ったところに返してもいいことでもあるんですが、インクなどの分別がこれに入っていないとか、CDはあるけれどもDVDはこの中にはない、カセットテープとかラジカセあるいはネガフィルムなどというものがあります。ただ、全部が掲載されるわけはないので、それは無理なのですよね。だから、多分これ注意喚起をしてごみをこう分別しましょうねという意識づけをさせていただいていることなんだろうと思うんです。そうなってくると不要な物、ネガフィルムなんてというのはちょっとなかなかぴんとこない面もあったりします。あわせて、やはり時代の流れの中で除いてもいいものもあるだろうと見させてもらっておりました。
ということで、こうしたハンドブックや先ほど示しましたような張る掲示物の活用、これからはどのように市民の方に、まだ新しい形になるまでは3年ありますので、どのような形で市民の方にお知らせをしていくかという点についてはどうでしょう。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) これからは情報端末を利用した取り組みを行っております。ホームページや令和3年3月開始のLINEや、先月開始しましたMy府中ではごみ分別の検索により、ハンドブックよりも素早く確認することができるように取り組んできたところでございます。
My府中では、ごみ収集日やカレンダーに自宅の町名を選択するだけでその地域のごみ回収日が表示されるとともに、ごみ収集日の前日には、あすは何々ごみの回収日ですというお知らせが入るようになっており、ごみ出しの間違いや出し忘れを防ぐ効果もございます。
引き続きごみの分別検索の種類を充実いたしまして、家庭ごみの分け方・出し方などワンポイントアドバイスなども、利用者の知りたい情報や守っていただきたい情報をわかりやすく提供することで、市民への周知につなげてまいります。また、従来からの紙ベースにより手元に残る媒体が好まれる場合もありますので、ごみの分別や出し方をわかりやすくお知らせすることでごみ分別のストレスを少なくして、より一層のごみの分別にも興味を持っていただくように工夫してまいります。
○議長(棗田澄子君) 岡田隆行君。
○7番議員(岡田隆行君) 安心しました。
紙ベースはまだまだ、My府中に今は検索がついているのもよく私は知っております。ただ、そのなかなかMy府中が今はまだたくさん普及している状態ではないので、きのうからきょうにかけてもやはり紙ベースでしっかり目に届くところにということってとても大事なことだろうと思いますので、ぜひ前向きに考えてください。実現してください。
ごみ問題の大きい2つ目ですけれども、いわゆるプラスチックごみの収集回数についてです。これは2019年ですから2年前の9月議会でしょうか。それから去年、やはり2020年の9月議会でも私から質問をさせていただいておりますが、その時点ではいわゆるプラスチックごみの回収をふやしてくださいということで今うなずいていただいていますが、質問いたしましたそのときにはこういうふうに部長さんは答えてくださっていますね。市民の声として真摯に受けとめておりますと。この収集回数については、課題として認識しておりますと回答されております。
プラスチックごみの回収がどうも近隣の他市町と違い2週間に1回、自治体によっても違うと思いますが、割と近隣は1週間に1回が多くて、2週間に1回だと少ないということが現実としてあります。このことに対する捉え方、去年・おととしの9月議会で今のようにお答えいただいておりますけれども、市民にとっては重要な問題となりますので改善に向けた対策を考えていただいているだろうと思いながら、再度認識をお伺いします。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 令和2年の9月議会でもお答えしたとおり、容器包装プラスチックごみの回収は当初月1回でスタートしましたが、回数増の要望により、現在は月2回としているところでございます。
近隣市町と比較し、収集回数が少ないため回収日をふやしてほしいという要望があることは認識しているところです。収集回数をふやすことは、収集運搬の車両台数をふやす必要があることや新たな人材の確保、収集運搬にかかる委託費用の増加など大きな課題がございます。これらを一つ一つ解決していく必要があることに変わりはありません。引き続き、現状の収集回数を継続してまいります。
以前から、市内の商業施設におきまして食品トレイやペットボトルの回収ボックスの設置によりまして、積極的なリサイクルに取り組まれているところでございます。今後、例えば容器包装プラスチックなどにつきましても、商業施設等がリサイクルに取り組むことで消費者・販売者の双方に経済的なメリットがあり、環境にも効果が出るというような仕組み等についても研究してまいりたいとも考えています。
○議長(棗田澄子君) 岡田隆行君。
○7番議員(岡田隆行君) 今、部長が申されたように、2019年の9月議会でも質問した折には、答弁いただいた中に労働に従事する人員の確保がやはり難しい、その旨挙げられております。また2020年の9月議会では、人材確保を含めて委託費用の増加などに大きな課題があると回答されております。
ただ、一昨年度の決算でごみ処理にかかる経費は5億2,186万円、きのうもちょっと出ておりました、そのうちごみ処理協力金が処理費全体の4.9%、2,563万円を担っていると私は認識をしております。仮に、このプラごみの回収を他市町並みに週1回にするにはどれだけの費用がかかるのか、これを活用してそれは実現できないものなのかという点で御回答をお願いします。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 令和3年度の委託費を参考にプラスチックごみの収集回数を週1回にふやした場合、概算ではございますけれども、年間に1,760万円の増額となります。家庭ごみの有料化では、指定ごみ袋代にごみ処理協力金を含めることによってごみの減量化を図っています。
ごみの減量化につながるごみ処理協力金の考え方といたしましては、家庭ごみの排出量を少なくするほど指定ごみ袋の購入費が減少するため、ごみ排出量の抑制につながる効果がございます。ごみ処理協力金を財源として容器プラスチックの回収回数の増を実施できないかということでございますけれども、ごみ処理協力金はごみ処理費用を賄うことを主たる目的としているものではありません。あくまでも減量化への取り組みのきっかけとするため実施しているものでございます。ごみ排出量の抑制を目的としたごみ処理協力金を、ごみ排出量の増加につながる可能性のあるごみ収集回数の拡充のために利用することは、少し趣旨とは違ってくるのかなと考えております。
プラスチックごみ収集回数の頻度を高めてほしいという市民の要望は重々認識しておりますが、ごみ処理だけではなく他の施策との兼ね合いの中で、どこに重点を置いて市民サービスの向上を図っていくか、慎重に対応する必要があると考えております。
○議長(棗田澄子君) 岡田隆行君。
○7番議員(岡田隆行君) 毎日の生活を豊かにしていくのは、ただごみだけが問題だとは私も思いませんけれども、ただいろいろ回っておる中でこのことは決して少なくない要望だと思います。
確かにプラスチックごみを総体として減らしていく方向で、地球はその課題で進んではいっているんです。日本もそれでいっているんですけれども、ただトートバッグ・マイバッグを持っていきましても商品は全部プラスチックで包装されているわけで、持って帰るとどうしてもそれが出てしまいます。それが大きいお家ならいいですけれども、そうではないお家もたくさんあります。そしたら、大きな入れ物に2つにも3つにもなってしまう。
もっといいますと、ある方が携帯に送ってくださった写真では、自治体を越えて向こうに行っていると、今のところのごみを入れる収集ボックスのところへ、その日ビニールごみか雑誌ごみのときだったんでしょうか、いっぱいあふれて押し出しているその写真を送ってくださったことが2回あります、同じ方がね。
やはり、現実としては後で申しますけれども、自治体をまたぐ辺りの方って本当に敏感です。向こうはこうでこちらはこうだという、もちろんこちらにいいところもいっぱいあるんですよ。府中市にはいっぱいよいところがあるから、向こうからもいいねいいねと言われるんですけれども、逆をいうとこっちから向こうを見た場合、ごみの問題に特化してみると、ああもう一遍来てくださると本当楽なんだけれどもねという声も聞きます。たくさん聞きます。その辺りも、今言われた額が1,760万円とメモいたしました。違いないですかね。そうなってくると全体が2019年ですから、だから5億2,286万円ごみの処理にかかっています。
確かに今部長が言われたように、ごみ処理の協力金をこれに回すのはいかがかは確かにそれはあるかもしれません。ただこれが2,563万円ということで、全体の5%を担っているのがごみ協力金です。ということは、95%はそれではないわけですね。95%はごみ協力金以外のものでもちろんやっているわけです。ですから、今のような市民の方の願いというものが何とか実現できる方向で進められるととてもいいだろうなと思います。
というところで、ぜひこれはきょうぱっと聞いて、はいやりますというふうに応えられるとは思ってはいませんでしたけれども、しかし願いとしては私はこれ議員になってから3回言いました。そのぐらいやっぱりもっと言ってくれという声があるから言っているんですね。ぜひそこをしっかり受けとめていただきたいと思います。
あわせてごみの問題ですけれども、ごみの広域化がいいのかどうか、一応福山に持って行きだすのが令和6年になると聞いています。広域化後のごみの出し方及びごみ袋の料金設定、きのうもちょっと土井議員の質問にもありましたけれども、ただここもやっぱり市民の方は敏感に感じておられます。
どのようにごみの出し方が変わるのか、あるいは市民の理解を得るためにどのような対応を取っていくのかというところについて、御説明をください。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) ごみ出しの方法につきましては、なるべく市民の負担とならないよう、基本的には分別やごみの出し方、ステーションの回収日になるべく影響しない方向で調整してまいります。
現在、埋立ごみに分類しております硬質プラスチックにつきましては、プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律の成立がされております。現在の福山市の処理方法が焼却であること、埋立センターへの搬入路の削減といったさまざまな要因を考慮して、どのように取り扱うのがよいのか検討を重ねているところでございます。
○議長(棗田澄子君) 岡田隆行君。
○7番議員(岡田隆行君) 硬質プラスチックが今まで埋め立てられていた、DVDやCD、フロッピーディスクやプランターや歯ブラシ等々のものですね。こうしたものが、硬質プラスチックということで箕沖に持って行くということだと思うんです。
そうなってくると、基本的には出し方ができるだけ変わらないようにということですが、やっぱり大きく変わってくる部分が当然あって、その辺りについてもやっぱり市民の方の理解を得るためにやっぱり丁寧な説明は必要だろうと思いますが、あわせてごみの料金をもう一つ言わせていただきますと、とりわけ硬質プラスチックを含めた燃えるごみ、この場合のごみ袋の設定はどうなるのか。
きのうも出ておりましたけれども他市町、特に隣接する例えば新市と中須のほうとなると、もう隣接をしているところになると、隣の福山市の出し方というのはどんな袋でもオーケーということで出しております。この辺りを考えた場合、この辺のバランスですね。この辺りはどういうふうに考えているのかというところをもう一度聞かせてください。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) 昨日も答弁いたしましたとおり、ごみ処理協力金につきましては、ごみの減量化につなげるということで協力金については変更する予定にはしておりません。
○議長(棗田澄子君) 岡田隆行君。
○7番議員(岡田隆行君) そうですね。ごみ袋のごみ処理協力金、私の認識では6割ぐらいは占めていたんではないかと思います。仮に100円であれば60円がこの協力金ということになると思います。多少違うかもしれないが、6割と思っています。
そうなってきたら、これは減量化のためにということである意味はそのためにやってきたので、減量化が十分にいっていないということになればそこでも考えなければいけないけれども、想定した枠の中にきているのであればそこは信頼をして、市民の方を信頼をしながらそこはやはり新しいごみ処理の方法にも入ってくるので、やはりそこを英断をして引き下げる、このことも含めてやっぱり考えていただきたいと思うんですけれども、どうでしょうかね。
○議長(棗田澄子君)
河毛建設部長。
○建設部長(河毛茂利君) ごみの減量化につきましては、今の段階で十分だと考えておりません。より一層ごみの減量化に努める必要があると考えておりまして、ごみ処理協力金について変更することは考えておりません。
○議長(棗田澄子君) 岡田隆行君。
○7番議員(岡田隆行君) そうですね。最初にこのごみのところで話しましたように、掲示物あるいは掲示しているものあるいはハンドブック、こうしたものを丁寧に更新をしながらぜひ分別に協力してください等々のメッセージを伝えていっていれば、もっと減量化は進んでいたかもしれません。ある意味、この期に立ってごみ袋は聖域だと、ごみ料金は聖域だというのはいかがなものかと私は考えますので、ぜひ御検討いただきたいと思います。
ある新聞の11月26日の備後版には、資源ごみを訪問収集というのが載っています。これは、来月からこの市は4町で検証事業をすると。これは何かというと、ごみ出しが困難な高齢者や障害者の世帯を訪問して収集をしていくと。見られた方もおられると思うんですけれども、こういう形でのやっぱりごみの問題というのは、また新たなものも出てきているということがあります。これはこのとおりやればいいというものでもないんで、しかしながらどこも苦労しながらいろいろな形で変更も加えていっているということがあるんで、聖域ではないということだけは御理解いただきたいと思います。
それでは、次の学習端末の安心・安全な活用について質問をさせていただきます。いじめや中傷など、学習端末でのトラブルが全国的には見過ごされない、目下できない現状にあります。残念なことですね。スマホやパソコンなどで嫌がらせや悪口などを受けるいわゆるネットいじめといいますが、これが全国的な問題になっております。
11月9日のある全国紙によると、2020年度の文部科学省の調査では件数は1万8,870件、これは前年度比で約5.35%ふえて、少なかった15年前の9,187件の倍になると。つまり15年で倍になったことになります。これはすごく悲しいことなんですけれども、合わせて先週この議会が始まった日、11月30日は、ちょうど一年前、東京の町田市で小学校の女の子がいじめを訴える遺書を残してみずからの命を絶ったということがあります。十分に全体像が把握されてはいませんが、端末のチャットに児童を中傷する書き込みがあったとされています。残念ながら、それが割とこう出ているということなんですけれども、府中市での被害の実例があるのかどうかという点についてはどうでしょうか。
○議長(棗田澄子君) 門田教育部長。
○教育部長(門田雄治君) ネット上のトラブルはどの学校で起きてもおかしくない、また起こり得るものと捉えておりまして、学校・家庭・地域が連携して子供たちの情報モラル教育を行っていく必要があると考えております。
議員御紹介の文部科学省による調査は、これは令和2年度の生徒指導上の諸問題に関して、全国の小中高校生を対象とした調査結果によるものですが、いじめの対応別状況として取り上げられておる9つ分類がありますけれども、そのうちパソコンや携帯電話等で誹謗中傷や嫌なことをされるという質問項目に対する認知件数が1万8,870件であったと報告されたということでございます。
府中市の場合ですけれども、この文部科学省の調査の先ほどの質問に対する府中市立学校の認知件数は1件がございまして、これは認知後の継続した対応・指導も踏まえて、文部科学省に報告しているといったところでございます。
また、議員御指摘の学習端末です。昨年11月から府中市は導入しておりますけれども、これを使ったトラブルは、現在のところ誹謗中傷といった認知には至ってはおりませんけれども、この1年間で3件トラブルは把握しております。例えばタブレット上の共有フォルダにある友達のスライドを削除してしまったり、授業とは関係のないサイトを開いていたり、またビデオ会議システムで学習とは関係のないことで放課後に友達とつながったりするといったトラブル、これが生起しております。いずれもトラブル後の指導を行うとともに、身近な起こり得る事例として市内全校で共有しております。
また、先ほど御質問ありました東京町田市の件のようなことはどうだろうかというお問い合わせでございますけれども、府中市の学習端末はIDに二桁の乱数を加えたり、あるいはパスワードは個人で設定するといったことを徹底させておりまして、他者になりすまして悪用させることのないようなセキュリティー対策は行っているところでございます。また、特に小学校の児童については、例えば端末をうまく操作できなくて友達の助けを必要とするといった場面であっても、自分のIDあるいはパスワードは大切なものであるから他人に伝えてはいけないよといったことを繰り返し指導しておりまして、ICTリテラシーと情報モラル教育、これを行っているといった状況でございます。
○議長(棗田澄子君) 岡田隆行君。
○7番議員(岡田隆行君) ある意味安心をいたしました。
11月7日のある大きい新聞なんですが、その中に74自治体調査というのがございました。見られておると思いますが、その中一面に出たんですが、公立小・中学校を所管する46都道府県の所在市、それから5政令市、東京23区、合わせると74になるんですが、そのうちのやっぱり14自治体が、アプリによる誹謗中傷などのトラブルを把握していることがこの調査からはっきりしたということが載っておりました。ちょっと衝撃を受けました。
この中には、許可なく撮影した友人の写真をおかしく見せる目的で複数人が共有をしていたと、これも東京の中学校の話です。あるいはプログラミングアプリで中傷するような言葉を書き込む、これは北信越の小学校というふうに載っています。あるいはフィルタリングを解除してわいせつ動画を視聴していたと、これは関西の小学校というふうにここへは載っております。あるいは今部長さんの言われたように、友人のIDとパスワードを無断で使い不正にアクセスをしたという実例も載っております。ちょっとつらくなるような事例が載っているんですけれども、いわゆるネットトラブルですね。
具体的な対応、府中市内では子供たちのネットトラブルの未然防止に対しては、どのような取り組みがされているのかお話をください。
○議長(棗田澄子君) 門田教育部長。
○教育部長(門田雄治君) まず基本的な考えのところからお伝えしますと、日本の子供たちはパソコンやスマホをゲームに使うといった頻度は高いんだけれども、学びに活用する機会が大変に少ないといった認識、これは世界比較からくる実態でございますが、これがGIGAスクール構想を展開する際の基本的な考え方でございます。これに対して、学校の使命である学びの魅力を通してICT機器を活用する、そういった価値観そのものを切りかえていくといった方針を府中市では顕示しており、それは現在も維持しているところでございます。
もちろん日常生活におけるゲームのし過ぎ、SNSの活用、そういった課題への対応も当然あるわけでございますけれども、規制や禁止によってICT機器を結果的に遠ざけてしまうといったことではなくて、むしろそういった環境で身につけてきた操作力や好奇心なども生かして、生涯にわたる自分にとって必要な学びの中に発揮できるように切りかえていきたい、そういったことをGIGAスクール構想の根幹において取り組んでいるところでございます。
実際、児童・生徒の端末活用の熟練度は我々の想像をはるかに超えて早いなと感じているところでもございますが、その背景には現代的な生活経験がタブレット端末を学びに活用する環境において、知的好奇心としても発揮されている状況もあるだろうと見ておるところです。こういった状況をさらに加速させたい、けれども学習端末によるネットトラブル、これは未然に防止するという方向を二面たてておりまして、現在府中市教育委員会として取り組んでいる未然防止策でございますけれども、一つは授業を通してSNSなどと上手につき合う方法、これを子供たち自身が考えることができるような情報モラル教育、これを各校徹底してやっております。
また2つ目として、今度はSNSなどの書き込みによる加害、被害、そういった状況のリアルな状況、それからサイバー犯罪に詳しい府中警察署の署員の方やそういうのを専門とする企業の担当者を講師に招いての防犯教室、これを各校工夫しながら実施しているといった未然防止策を取り組んでおります。
また文部科学省が作成しております、タイトルとしては、「話し合っていますか?家庭のルール」といった学習資料があるんですが、これは動画で映像も見ながら御家庭でも共に学習できる資料がございます。こういう資料や府中市教育委員会が発行しておりますGIGAスクールレターなどを通して、子供たちと保護者の双方に届けられる啓発資料も活用しているところです。このような視点で、各校とも児童・生徒の年齢等の実態に応じた指導を随時やっているといった状況でございます。
また、さらに念のためにというところもありまして、今年度新たに府中市教育委員会として、具体的でリアルな事例を通してネットモラルについて学ぶことができる学習アプリを一人一台の端末の中に取り入れました。これは、各家庭において子供たちが保護者と一緒にコミュニケーションを挟みながら、情報モラルに関する認識を高める学習資料となっております。保護者への啓発も含め、児童・生徒の発達段階に合わせて一度指導したから大丈夫ではなく、継続した指導により未然防止に取り組むこと、これを今各学校に伝えている状況です。
○議長(棗田澄子君) 岡田隆行君。
○7番議員(岡田隆行君) 今部長が申されたことよくわかります。
規制をすれば、私たち大人が規制をしても幾らでもノウハウをもっています。それでは抜け道、まさにいたちごっこが繰り返されていくことになりますので、これは解決にはならないと思います。利用制限を厳しくすることが、いわゆる解決策になるという考えは捨てなければいけないと私は思います。
今言われたように重要なのは情報リテラシー、情報の活用能力とかあるいは情報モラル、そしてそれを互いに信頼できるクラスづくり、これがやっぱり要になるんだろうと思うんです。何でもそう。心にもし凶器を持っていれば、鉛筆でも凶器になります。だから心に凶器を持たないそんなクラスをつくっていくために、これは後ほどの先生たちのことにもちょっといきますけれども、やっぱりそこが大事かなと思います。部長が言われたように私も思うのは、ICTであけてきた学びの可能性をここでつぶしてはいけないと切実に思います。
それで、一つ私はいいなと思っていた記事をミニコミ誌で見つけました。これは11月14日付の府中ニュース速報です。それにはSNSと上手につき合う方法、府中明郷学園5年生が考えるという記事が載っていました。これには、この学園ではSNSと上手につき合っていく方法を学ぶ授業を11日5年生35人が対象で行ったと。そして、ある子は振り返ってこう女の子が言っています。ふだんはあんまり考えたことのないテーマだったと。もし本当にこの状況になったら、自分が今度は悪口を言われる側にはなりたくないなって思っちゃう。でもこうしてみんなで考えるのはよいことだと思うと真剣な顔で答えてくれたというふうに載っています。これがやっぱり、今の府中市がやろうとされていることの一つの実例だろうなと思って読ませてもらいました。
さていよいよ最後になりますけれども、今のように学校が本当に子供たちの居場所として心が育っていく、学びが保障される状態になるためには、やはり先生たちの置かれている状況、これも改善をしていかなければいけないということがあります。学校の働き方改革を踏まえたいわゆる部活動改革について、文部科学省が令和3年2月17日で都道府県あるいは指定都市教育委員会御中ということで発出をしています。文科省初等中等教育局の企画課長名で出している学校の働き方改革を踏まえた部活動改革について、これを受けた公立学校の教師等の兼職兼業の取り扱いについての通知、それを受けた形で本年の3月15日に広島県教育委員会や教育長の名前で、各市町の教育委員会・教育長に送った「「学校の働き方改革を踏まえた部活動改革について」を受けた公立学校の教師等の兼職兼業の取り扱いについて」という文書が出ております。
その中でちょっとお聞きするのですが、この文科省の調査では直近ですと2021年4月9日の発表によると、2019年で精神疾患で休職をした方が5,498人で過去最高に上ったと載っておりました。鬱病などです。先生たちがそういう状況にあるその一端が、その数字に出ているのかなと思います。それを受けた形で文科省もしっかり動いてきていると思うんですけれども、いずれにしても子供の豊かな成長を大きく支える柱は、子供たちに寄り添って指導をする教職員が元気で働けることが最高の条件だろうと考えます。
今回は、この間文科省も重要視してきた教職員の働き過ぎを改善するための働き方改革、その一つのクラブ活動の改善について、国の方針を受けてあるいは県の指導を受けて府中市としてはどのようにこれから取り組んで行かれるのか、その辺をお聞きしたいと思います。
その中で、市内で拠点校が置かれていると聞きました。県内では多分一つではないかと。違いますかね。ほかにもありますかね。一つだと思うんですが、令和3年度から実施している拠点校を中心とした実践研究の進捗、この辺りまず最初にお聞きをしたいと思います。
○議長(棗田澄子君) 門田教育部長。
○教育部長(門田雄治君) この事業について、ちょっと若干最初説明させていただきますと、これはスポーツ庁の指定を受けて府中市教育委員会が進めている事業でございまして、事業名は地域運動部活動推進事業というものでございます。このスポーツ庁が示すこの事業の趣旨でございますけれども、生徒にとって望ましい持続可能な部活動と学校の働き方改革の実現に向けて、全国各地域において休日の部活動の段階的な地域移行や合同部活動等の推進に関する実践研究を実施し、休日の地域部活動や合理的で効率的な部活動の全国展開を図るとされております。
これは、府中市教育委員会としましても、府中市の実情に即した持続可能な部活動のあり方についてこれは方法を見出したいと考えておりますし、また先生方の働き方改革に資するものとしてどうしても確実に前進させたいと捉えていることから、府中市においては休日の部活動の段階的な地域移行に関する実践研究といった分野で、第一中学校を拠点校として今年度から先行モデル的に取り組もうとしているものでございます。
この実際の今の進捗でございますが、実はコロナ感染症の影響で部活動をずっと休止していた時期があることと、また令和3年度からスタートはしたとはいえ、国や県においてもこの制度設計は同時並行で模索しながら進められているといった状況でありますので、現在のところ具体的な議論の場が今スポーツ庁の中で検討委員会が開始されたというような状況にありますので、府中市の中ではちょっと具体的に進んでいるものではございません。
ただ、実践研究の要となるのは、休日に教師が部活動の指導にかかわる必要がない環境を構築するとうたわれております。段階的な地域移行を推進する際のさまざまな課題解決をしていこうというものになっております。ですが、民間人材の確保が困難な状況にあるといったことは、全国レベルの課題と同様府中市も同じ条件にありますので、現段階では当該中学校、第一中学校の教諭が休日の部活動の指導にも当たっているといった現状にあります。
文部科学省もこういった事態を予見しておりまして、地域移行の段階についてはさらにスモールステップな改革を用意しておりまして、休日の指導を希望する公立学校の教師については、兼職兼業の許可を得た上で地域部活動の運営主体のもとで従事するといったそういった取り扱いを示しています。つまり、地域団体が運営する地域部活動という考え方を導入する、そして学校管理下の部活動とは切り分けるといった方法をとって、希望する教師については兼職兼業の許可という手続により教師としてではない立場で地域部活動に従事する仕組みを考えているということでございます。
本事業の今後の見通しなんですけれども、令和5年度以降には、休日の部活動の段階的な地域移行が図られることといった達成目標もうたわれておりますので、生徒にとって充実できる部活動となり、かつ本来の学校の働き方改革を前進させるモデルとなるよう、府中市として取り組んでいきたいと考えております。
○議長(棗田澄子君) 岡田隆行君。
○7番議員(岡田隆行君) 大変詳しく説明いただきました。私も読んだんですけれども、まだまだ自分のものになりきっていないという部分、今部長さんが言われたのでわかった部分もあります。
私がここで聞いているのは、休日に教科指導を行わないことと同様に、休日に教師が部活動に携わる必要がない環境を構築すべきであるという文面がありましたね。それで今部長も言われたように、地域部活動ということで地域団体がどんなのがあるのかなと思ってみたら、総合型スポーツクラブとか民間のスポーツクラブとか、じゃあ文化系はと思ったら芸術文化団体なども入っておりますね。
こういうふうにも言われていました。以上の方策は部活動改革のゴールではなくて、マイルストーン、横文字でわからないなと思ったんで、マイルストーンを引いてみましたら中間目標地点とありましたので、中間目標であると。休日の部活動の段階的な地域移行はそのための第一歩であると書かれていました。今施行に入って緒に就いた段階なので、まだまだその進捗はなかなか難しいと思うんですが、ただ県内では多分一つではないかと思うんです、ここが。そういう意味からいえば、県内でもここを重要視して見ているということがありますので、ぜひともよろしくお願いします。
私が大切なと思うことが2つあるんで、これを最後にお伝えをして終わろうと思うんですけれども、1つは何かというと、今さっき部長も言われたように民間の指導者がいないので結局はどうしても兼職兼務ということで、学校の先生が日曜日とかにも行っているという実態が過渡期にはどうしても出てくるということがあることがありますので、これは教職員もやっぱり家庭生活があって、心身を癒やす休日の確保というのがとても必要になってまいります。この通知の中にも、教師の健康確保に必要な措置を講ずることと、本人の意思などをよく確認をすることと、この言葉がよかったですね。黙示的な圧力を排除すること、大丈夫よな、あんたは出てくれるよなという黙示的な雰囲気はつくらないということだろうと思ったので、ここはとても大事なことだなと思いました。これが1つ。
もう1つは、実際クラブをやる子供たち、これがやっぱり土曜・日曜もクラブと言うことになっていきますので、やっぱり必要以上の負担はかけないということですね。やっぱり希望はとても大事にしなければいけないけれども、絶対やらなければいけないという方向になってくるとちょっと本末がひっくり返る可能性がありますので、土日は教職員だけでなく、子供たちにとっても心と体を癒やす大切な休日であるということ、参加が強制にならないように、現に注意をしていく必要があろうかと思って見させてもらいました。
これからいろいろと動いていくと思いますけれども、保護者にもいろいろモニターをしながら、子供たちの意見もよく聞きながら取り組んでいただけたら、すてきな変化が生まれてくるのではないかと思います。
きょうは4つの点で質問をさせていただきました。以上で終わります。
〔7番議員 岡田隆行君 降壇〕
○議長(棗田澄子君) これをもって、日本共産党の岡田隆行君の質問を終結いたします。
お諮りいたします。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
○議長(棗田澄子君)
委員会審査のため、明12月4日から12月13日までの10日間、休会いたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(棗田澄子君) 御異議なしと認めます。
よって、明12月4日から12月13日までの10日間、休会することに決しました。
次回は、来る12月14日予算特別委員会終了後、または午後1時から本会議を開きます。
ただいま御出席の諸君には、別に通知はいたしません。御了承の上、御参集願います。
本日はこれにて散会いたします。
午後4時29分 散会...