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06月15日-03号

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  1. 宇土市議会 2018-06-15
    06月15日-03号


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    平成30年 6月 定例会(第2回)         平成30年第2回宇土市議会定例会会議録 第3号            6月15日(金)午前10時00分開議1.議事日程 日程第1 質疑・一般質問  1.樫崎政治議員   1 子育て支援の充実,子育てしやすいまちづくりの取組状況について   2 社会奉仕活動について  2.中口俊宏議員   1 宇土市の活性化対策について   2 介護保険施設について   3 図書館事業について  3.藤井慶峰議員   1 2・4・5-Tダイオキシン除草剤について  4.芥川幸子議員   1 市民の安全・安心のための防災対策の強化について2.本日の会議に付した事件 議事日程のとおり4.出席議員(17人)    1番 今 中 真之助 君       3番 田 尻 正 三 君    4番 園 田   茂 君       5番 宮 原 雄 一 君    6番 嶋 本 圭 人 君       7番 柴 田 正 樹 君    8番 平 江 光 輝 君       9番 樫 崎 政 治 君   10番 野 口 修 一 君      11番 中 口 俊 宏 君   12番 藤 井 慶 峰 君      13番 芥 川 幸 子 さん   14番 山 村 保 夫 君      15番 杉 本 信 一 君   16番 村 田 宣 雄 君      17番 浜 口 多美雄 君   18番 福 田 慧 一 君5.欠席議員(1人)    2番 西 田 和 徳 君6.説明のため出席した者の職・氏名 市長      元 松 茂 樹 君   副市長     池 田 信 夫 君 教育長     太 田 耕 幸 君   総務部長    杉 本 裕 治 君 企画部長    石 本 尚 志 君   市民環境部長  瀧 口 卓 也 君 健康福祉部長  宮 田 裕 三 君   経済部長    小 山   亨 君 建設部長    山 本 和 彦 君   教育部長    山 本 保 廣 君 会計管理者   舩 田 元 司 君   総務課長    野 口 泰 正 君 危機管理課長  江 河 一 郎 君   財政課長    光 井 正 吾 君 企画課長    田 尻 清 孝 君   まちづくり推進課長                             淵 上 真 行 君 環境交通課長  草 野 一 人 君   高齢者支援課長 岡 田 郁 子 さん 子育て支援課長 中 山 好 美 さん  学校教育課長  渡 辺 勇 一 君 指導主事    前 田 至 誠 君   図書館長    舟 田 武 弘 君7.議会事務局出席者の職・氏名 事務局長    小 山 郁 郎 君   次長兼庶務係長 湯 野 良 子 さん 議事係長    牧 本   誠 君   議事係参事   永 守 未 和 さん                午前10時00分開議             -------○------- ○議長(山村保夫君) これから,本日の会議を開きます。  本日2番,西田和徳君から欠席届が出ておりますので御報告いたします。             -------○------- △日程第1 質疑・一般質問 ○議長(山村保夫君) 日程第1,質疑並びに一般質問を行います。発言通告があっておりますので,順次これを許可します。 9番,樫崎政治君。 ◆9番(樫崎政治君) 皆さんおはようございます。宇土、みらいの樫崎でございます。ただいまから通告に従いまして一般質問をさせていただきます。 今回は,子育て支援の充実,子育てしやすいまちづくりの取組状況と,社会奉仕活動における補償について質問をさせていただきます。執行部におきましては,簡潔明瞭な答弁をどうかよろしくお願いいたします。 それでは,質問席に移り質問させていただきます。 ○議長(山村保夫君) 樫崎政治君。 ◆9番(樫崎政治君) まず初めに,子育て支援の充実,そして子育てしやすいまちづくりの取組状況の中の保育園における希望待機児童の状況,解消の取組について質問させていただきます。 本市におかれましては,地域の宝である子どもたちを安心して育てることができるよう保育園や学童保育の定員増,給食費の3人目以降の無償化,副教材購入助成の拡大等で子育ての環境整備に取り組んでおり,一定の成果が上がったのではないかと思うわけでございます。しかし,まだまだ改善していただく機会,意見があるわけでございます。子育てしやすいまちづくり,地域の宝である子どもたちを今以上に安心して育てることができるよう支援することが大切であります。現在,ほとんどの家庭が共働きであり,子どもを保育園に預けなければなりません。私も以前共働きで子ども2人を保育園に預けた時代がありました。朝の3分の時間が夜の10分相当にも匹敵するのではないかと思うぐらい朝から大変でありました。朝から子どもを起こし,洋服を着替えさせ,朝食を食べさせ,少しでも余裕があるほうがごみ出しをして子どもを保育園に預けると。仮に急に残業が入りますと保育園にお願いして延長保育をお願いすると。今思い返せば貴重な経験でありました。これも実は地元の保育園に入ることができたことで,どうにかやりくりができたわけでございます。自宅から無理のない範囲で通える施設がほかにあるのに特定の施設のみを希望している場合,待機児童とはなりません。厚労省が示す無理のない範囲の基準は,通常の交通手段を利用しながら自宅から二,三十分以内などとされておりますが,保護者の通勤経路を外れている場合は負担が大きくなります。これを待機児童に含めるかどうかは各自治体の判断次第であるわけですが,本市では,宇土市全域の保育園が通勤可能な地域であり,保留児童,本市では希望待機児童と判断するわけでございます。希望待機児童も幾つかに分かれているわけでございますが,花園地域に例えますと,現在3か所の保育園があり,どうしてもその1か所に子どもは行かせたいとか保育園だけを指定して入園できない場合と,花園地域の保育園の3か所を希望して入れない方との大きな違いが私自身はあると思います。一括りで希望待機児童というのもおかしいのではないかと思うわけでございます。花園地域に住み,花園地域の3か所を希望して入園できない場合,希望待機児童ではなく,待機児童の中の一つに対応していただきたいと思うわけでございます。 本市における待機児童の定義について,また平成30年4月1日現在の希望待機児童の状況について,また今後の希望待機児童解消の取組について健康福祉部長にお尋ねいたします。 ○議長(山村保夫君) 健康福祉部長,宮田裕三君。 ◎健康福祉部長(宮田裕三君) まず,待機児童の定義についてお答え申し上げます。 待機児童とは,保育所への入所の申し込みをしているにもかかわらず,入所できない状態にある児童のことをいいます。ただし,特定の保育所等を希望して待機している場合は待機児童には含まれず,希望待機児童としての位置づけになります。 次に,希望待機児童の状況についてですが,平成30年4月1日現在で18名となっております。 次に,希望待機児童解消の取組について申し上げます。平成29年度の待機児童は,平成29年10月1日現在で27名,平成30年3月1日現在で47名となっており,依然として年度途中の待機児童が多い状況です。 このため,まずは年度途中の待機児童解消への取組を優先して行う計画でございます。 以上でございます。 ○議長(山村保夫君) 樫崎政治君。 ◆9番(樫崎政治君) ありがとうございます。希望待機児童解消の取組についてですが,平成30年3月1日現在で47名となっており,依然として年度途中の待機児童が多い状況になっております。まずは年度途中の待機児童解消への取組を優先して行う計画ということでありますので,是非,全ての子どもたちが保育園に入れるようにしていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。 次の質問に移ります。花園幼稚園舎の取り壊しと建て替えについて伺います。この件は全協でも話がありましたので,簡潔に質問をいたします。花園幼稚園園舎が建て替えとなった経緯について,また今後の計画について伺います。教育部長お尋ねします。 ○議長(山村保夫君) 教育部長,山本保廣君。 ◎教育部長(山本保廣君) 花園幼稚園園舎が建て替えられた経緯についてお答えいたします。 幼稚園施設については,建築物の耐震改修の促進に関する法律により,昭和56年以前の建築物で階数2階以上かつ500平米以上の要件に該当する場合には,耐震診断を行い,耐震性能がなかった場合には耐震補強を行う努力義務があります。 花園幼稚園については,鉄骨造りの平屋であり,この要件に該当していないため,これまで耐震診断等を行っておりませんでした。 また,熊本地震の際は,花園幼稚園も応急危険度判定を行いましたが,一部のガラスの割れや壁のひび割れ等があったものの,主要構造部への被害は見受けられませんでした。なお,地震で受けた被害部分については,平成28年度内に復旧完了をしております。 平成29年度となり,学校施設等の復旧工事も進んだことから,将来的な安全性を確認する目的で,市独自の判断により,要件に該当しなかった花園幼稚園についても,耐震診断を行ったところであります。 熊本地震では大きな被害はなかったものの,診断の結果,耐震性能を示す数値が極端に低く,熊本地震クラスの地震が再発した場合には,倒壊や崩落する危険性が高いという結果となりました。今後,また大きな地震が再発しないという保障はなく,園児の安全・安心を最大限確保することが重要であることから,現園舎は使用しないことを決定し,園舎建て替えを行う経緯となりました。 次に,今後の計画についてお答えします。 本議会において,花園幼稚園仮設園舎の専決予算のほかに,花園幼稚園の改築事業経費として,既存園舎解体設計,園舎改築設計等の予算を上程させていただいております。新園舎の改築及び既存園舎の解体の事業費につきましても,平成31年度からの事業実施のため,現在,国へ交付金の要望を行っており,平成32年度の新園舎供用開始に向けて事務を進めている状況であります。 以上でございます。 ○議長(山村保夫君) 樫崎政治君。 ◆9番(樫崎政治君) ありがとうございます。耐震性能を示す数値が極端に低く,熊本地震クラスの地震が再発した場合には,倒壊や崩落する危険性が高いという結果,園児の安全・安心を最大限確保することが重要であることから,園舎建て替えを行う経緯となったということであります。園舎建て替えが決まり,園児たちは仮園舎ができるまで花園コミュニティセンターに移って活動していたわけですが,私は仮の園舎ができるまで建築許可などに時間がかかり,二,三か月はかかるのではないかと心配しておりました。ですが,約1か月ほどで仮園舎ができ,子どもたちは仮園舎で以前と変わりなく楽しく毎日活動しており,熊本地震の経験を生かし,元松市長はじめ市職員の皆様の迅速な対応が,短期間で仮園舎に早い段階で移ることができたわけでございます。この件につきまして深く感謝を申し上げます。 続きまして,花園幼稚園における特別支援教室について質問いたします。この障がいがある児童,幼児,子どもたちの教育は,ノーマライゼーションとリハビリテーションの理念を踏まえ,子どもたちの可能性を十分に引き出していただき伸ばすことを大切としながら,将来の自立した生活が送れるよう共に学び,共に育つ教育を基本とし,子どもたちがお互いに尊重し受け入れ,共に育ち合うように努めなければなりません。本市におきましては,花園幼稚園で2年前から特別支援教室を行っていますが,特別支援教室の経緯と現状,また今後どのような形で支援していくのか伺います。教育長お願いいたします。 ○議長(山村保夫君) 教育長,太田耕幸君。 ◎教育長(太田耕幸君) 花園幼稚園特別支援学級開設の経緯についてお答えいたします。 現在,特別な支援を要する子どもが増加傾向にあり,幼児教育の現場においても特別支援教育の充実が求められています。本市の特別支援教育の更なる充実を図るため,平成29年度より花園幼稚園に特別支援学級を開設いたしました。幼稚園での特別支援学級の開設は,全国的にも先駆的な取組であります。 次に,現状についてお答えいたします。 現在,特別支援学級には年長児の2名が在籍しており,担任に加えて,看護師1名を配置しております。開設に当たっては,周りの子どもたちや保護者の理解も得られ,温かい雰囲気の中で幼児教育が行われており,開設の効果は大きいと考えています。支援の体制づくりについては,福祉等関係機関との連携を図り,専門分野の講師等による園内研修を実施し,子どもの教育的ニーズについて,全職員が共通理解し取り組むことができるように努めております。 花園幼稚園からは,特別支援学級に入級した園児について,入園する前には余り見られなかった,話を聞いて行動したり,質問に答えたり,やりたいことを言葉で伝えたりという,コミュニケーション力が急激に高まっていると聞いております。また,幼稚園での特別支援教育は,障がいのある子どもへの教育にとどまらず,個々の違いを認識しつつ,園の子どもたちの健康な心と体,自立心,協同性を育むものであると思っております。 今後につきましては,入園に当たり保護者からの要望があれば,合意形成を図った上で,できる限り受け入れていく方向であります。そして,障がいのある子どもと障がいのない子どもが可能な限り同じ場で共に学ぶことを目指し,障がいのある子どもの自立を見据えて,その能力を十分に伸ばす幼児教育が行えるよう,様々な検討を重ねてまいります。また,幼稚園から小学校への円滑な移行を図るため,保護者や関係機関,小学校などとの連携を深め,切れ目のない支援体制の充実を目指していきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(山村保夫君) 樫崎政治君。 ◆9番(樫崎政治君) ありがとうございます。この幼稚園での特別支援学級の開設は,全国的にも先駆的な取組であります。特別支援教室では,早期発見及び早期対応が重要であることという観点に立っていただき,保護者と関係機関との連携により子どもの状況,保護者の思い等を把握していただき,実態に応じて加配教員等を配置するなどきめ細やかな援助ができるよう努めていっていただきたいと思うところでございます。よろしくお願いいたします。 最後の質問です。社会奉仕活動ボランティア活動,各地域の清掃作業等におけるけがの補償について質問いたします。 昨今の状況を考えますと,子どもの安全を守るための対策やセキュリティは基礎であります。学校は小学校,地域と共にあるものだと思っております。子どもが集まるということで,物理的にも心情的にも地域の核になる場所といってもいいわけです。地域の人たちが関わり,たくさんの目に見守られていることで,犯罪が抑制されている部分もあるはずです。地域の子どもたちを守るために花園地域の中では老人会が立ち上がり,犯罪防止,抑制につながるのではと朝の2時間,夕方の2時間通学路に立ち,防犯安全パトロールを行っています。その意味で,朝登校した子どもたちが学校に入るまで何らかの形で見守りをしてくれるといった地域の皆さんの御協力は,本当にありがたく感じられます。また,荒れ果てた地域の野や昔の里山に防犯も兼ねて月2回のボランティア活動で汗を流し,立岡自然公園を守るために堤の清掃,花ショウブを植えて,地域の宝を,ボランティア活動を,自分たちのまちは自分たちで守るために立ち上がった団体が,地域にはたくさんあると思います。そのような中でけがの補償が無く心配している方もいらっしゃいます。各地域の区役に代表されるような社会奉仕活動ボランティア活動中にけがをした場合,市としての補償はあるのか。また宇土市生活安全パトロール隊が小中学校の登下校中に活動されているが,この件についても補償があるのでしょうか。企画部長,お尋ねします。よろしくお願いします。 ○議長(山村保夫君) 企画部長,石本尚志君。
    ◎企画部長(石本尚志君) まず,本市が加入しています全国市長会「市民総合賠償補償保険」につきまして御説明いたします。 市民総合賠償補償保険は,市が所有,使用,管理する施設及び市の業務上の過失に起因する法律上の損害賠償責任を負う場合の損害に対して,総合的に保険金を支払う「賠償責任保険」と,市が主催,共催する行事や市管理下のボランティア活動中の事故により被災した市民に対する見舞金などに充てる保険金を支払う「補償保険」により構成されている保険です。 本保険において対象となるボランティア活動とは,一つ目,無報酬で行われる活動であること,二つ目,労力の提供がある活動であること,三つ目,団体の場合は当該団体の管理下,住民個人の場合は市の管理下で行われる活動であること,四つ目,各地区で実施される区役等においては,事前に市の承認を得た活動であることが条件となります。 御質問の社会奉仕活動中のけがの補償につきましては,説明しました四つの条件を満たし,急激かつ偶然な外来の事故により被災した場合,補償保険の対象となり保険金が支払われます。 また,宇土市生活安全パトロール隊につきましては,市の業務の一部を委嘱しておりますので,市主催下の行事中及び市の管理下にある社会奉仕活動中の事故であれば,補償保険の対象となります。 以上でございます。 ○議長(山村保夫君) 樫崎政治君。 ◆9番(樫崎政治君) ありがとうございます。保険において対象となるボランティア活動社会奉仕活動中のけがの補償につきましては,今説明がありました四つの条件を満たし,急激かつ偶然な外来の事故により被災した場合,補償保険の対象となるということであります。ありがとうございます。 以上をもちまして,質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございます。 ○議長(山村保夫君) 11番,中口俊宏君。 ◆11番(中口俊宏君) おはようございます。中口でございます。本定例会におきまして,質問の機会をいただき感謝申し上げます。質問は一つが,西部地区の活性化対策,二つ目が 介護保険施設の現状と対策について,三つ目が,図書館事業につきまして質問いたしたいと思います。 質問席から質問いたします。 ○議長(山村保夫君) 中口俊宏君。 ◆11番(中口俊宏君) それでは,早速質問に入ります。網津・網田地区の西部地区の活性化対策につきまして質問をいたします。私ども西部地区関係議員によりまして,浜口議員を代表といたしまして西部地区対策議員連盟を組織し,西部地区の活性化対策に取り組んでおります。これまでにイノシシの被害対策といたしまして,先進地の佐賀県武雄市に研修にまいりました。市役所などの研修あるいは現場での研修をさせていただきまして,捕獲員等の雇用,この必要性を実感いたしました。そのことを執行部に提言をいたしております。また,アサリ貝の対策といたしまして,同様に先進地の長洲町での研修結果につきまして,執行部へ提言し,それぞれ事業として取り入れてもらっております。また,西部地区の活性化対策につきましては,昨日の野口議員からもありましたように,各議員から質問があっているかと思いますが,本日は元松市長3期目に当たりまして新たな視点から質問をいたします。 その一つが,活性化対策の現状について伺います。西部地区の活性化対策につきましては,平成23年度宇土市から委託を受けました熊本県立大学の明石先生が,本市と共同で研究をされております。その結果を平成24年3月宇土市西部地区活性化対策調査研究報告書としてまとめて報告をされております。この西部地区活性化,この際には,この研究書を読んでおりますけども,最後のほうに当時の川上さんが,網津,網引での研修や,網田での聞き取りあるいはワークショップ等で活躍をされていた姿があります。また川上さんにつきましては,お互いに杯を酌み交わしながら,西部地区の活性化対策につきまして議論したこともあります。川上さんにつきましては,震災後あの体育館での姿が焼きついております。涙腺がゆるんでまいります。この明石先生の報告書や提言をもとに,各事業や施策が推進されていると思いますけれども,元松市長2期目では各事業や施策が実施されております。これらのことを踏まえて現在取り組み中の各事業,施策及び判明しておれば,その進捗状況につきまして企画部長に質問を願います。 ○議長(山村保夫君) 企画部長,石本尚志君。 ◎企画部長(石本尚志君) 網津・網田地区活性化の取組の現状についてお答えいたします。 西部地区は,農業・漁業が主な基幹産業ですが,少子高齢化と人口減少が著しく,後継者不足が大きな課題となっております。加えて,熊本地震並びにその直後に発生しました6月の集中豪雨で,網津川・網田川が決壊,氾濫し,道路の損壊,宅地や農地の浸水に見舞われ,基幹産業の農業・漁業では,葉たばこや農業用ハウス,海苔養殖業機械等に甚大な被害が発生いたしました。 被災前から西部地区活性化の取組を市の重点施策に位置づけ,空家バンク事業や有明海干潟の環境改善事業をはじめ,網津地区では網津防災センターの整備,網津川下流域拡張事業の要望,また網田地区では,国道57号の網田中川橋交差点改良地域おこし協力隊の配置,小中一貫教育・小規模特認校の導入に取り組んでまいりました。特に,平成27年度から着手した有明海再生事業では,今年20年ぶりにアサリの観光潮干狩りが復活し,3年間の取組が実を結びました。今後は,潮干狩りによる積極的な観光客誘致を推進するため,駐車場の整備など必要な環境整備を行ってまいります。 被災後は,これまでの取組を継続しつつ,一日も早い西部地区の復旧・復興を目指して,被災した農業施設や農地,漁業施設の復旧支援をはじめ,インフラの早期復旧に取り組んでいるところでございます。また,城塚から網田間の地域高規格道路,宇土道路の整備についても,市議会の地域高規格道路促進等対策特別委員会と執行部が一体となり要望を行った結果,着実に事業が進んでいるところです。 以上です。 ○議長(山村保夫君) 中口俊宏君。 ◆11番(中口俊宏君) 地域の活性化対策につきましては,地域に住んで,定住移住をして,併せて仕事ができる,雇用が必要条件になります。西部地区からしますと,網津・網田地区に住みながらそこで仕事ができるということが必要であります。そのためには,西部地区の基幹産業であります農業・漁業の第一次産業が元気になり,そして市長が言われる稼げるようになることが必要であります。また,西部地区には豊富な地域資源,観光資源もあります。これらの地域資源,観光資源を活用した取組も必要になってまいります。これは夢物語かもしれませんが提案をしておきます。天草の崎津や三角地区に世界遺産があり,宇土はその中間地点としての交通利便を生かしまして,網田の宇土マリーナ広場の一部に豊野や芦北にありますような児童生徒を対象とした宿泊施設,修学旅行の研修施設このような施設を誘致できないかということであります。その内容といたしましては,併用しまして有明海の魚介類の博物館,その研修,御輿来海岸の干潟の研修,潮干狩りの体験ができる。また,地域の方々と連携して農業体験や陶芸,焼き物等の体験ができるような体験型の研修施設,ヨットなどのマリンスポーツの合宿用の施設を併用,こういった施設ができれば西部地区からの雇用及び西部地区の農産物,海産物の食材を提供することもできるんじゃないかというふうに私なりに夢が膨らんでまいりました。これは国や県の事業になりますが,アンテナを高く上げていただいて,かかる事業や情報をキャッチしてもらいたいと思っております。私としても自分なりに賛同者と一緒に努力を続けていきたいというふうに考えております。将来的な西部地区の活性化対策の一つとして提案をいたします。 さて,4月から元松市政3期目が始まりました。3期目に当たり西部地区の活性化対策につきまして元松市長の考えを伺います。 ○議長(山村保夫君) 市長,元松茂樹君。 ◎市長(元松茂樹君) 網津・網田地区活性化の今後の対策について,特に,今考えていることは「安全安心なまちづくり」,「豊かで稼げるまちづくり」を中心に,網津・網田地区の地域資源を活かした取組を行いたいと思っております。 まず,西部地区の防災基盤の充実としましてですが,大規模災害に備えまして,防災広場や高台への避難道の整備を行います。豪雨による河川氾濫防止対策としては,河川カメラ等の設置,網津第2排水機場の強化に加え,引き続き熊本県に対し網津川・網田川の整備促進を要望してまいります。また,網田地区においても,網津地区同様,防災センターの整備が必要であると考えていますので,建設地の選定に着手をいたします。 生活交通基盤の充実としましては,長年の懸案でありました国道57号線網田中川橋の交差点改良がようやく実現をいたしました。県道網津バイバスの整備促進についても,引き続き熊本県へ要望し,一日も早いアクセス改善による利便性向上を目指します。 また西部地区は,農業・漁業の一次産業が主産業になっていますが,いずれも少子高齢化が進み,人口減少も著しい状況でございます。稼げる農業・漁業を支援することで,若手後継者の定着を目指します。具体的な農業支援としましては,鳥獣被害対策の強化ですとか,農地の土壌分析支援,また,漁業支援としまして,観光潮干狩りにおける駐車場の整備の支援,海苔共同乾燥施設の設置支援に取り組みたいと考えております。 このほか,西部地区は自然豊かで魅力的な観光資源を有しています。網津地区では馬門石や長部田海床路,網田地区では御輿来海岸,宇土マリーナ,県内最古の木造駅舎の網田駅などがあり,特に御輿来海岸は,全国から多くの方が訪れられ,滞在されるスポットにもなっています。この御輿来海岸を含む住吉から赤瀬にかけての有明海沿岸一帯を,「干潟での暮らし」をテーマとした「日本遺産」への指定を目指し,宇城市三角西港あるいは天草市崎津天主堂などの世界遺産とも連携をした,西部地区の活気とにぎわい創出に向けて取り組みたいと考えております。その受け皿として,網田島山の整備や西部地区の民泊事業推進にも取り組んでまいります。これらはお金を落としていただける仕組みづくりとも考えております。 このように,西部地区については,人がつどい立ち止まることで地区の経済が潤う仕組みづくりをつくりたいと思っております。議員から御提案のございました宇土マリーナ広場への宿泊研修施設の誘致につきましては,御提案の一つとして受け止めさせていただきますけれども,今後も引き続き西部地区の活性化について,民間活力の投入あるいは行政がやる場合においても費用対効果を見極めながら考えてまいりたいと思っております。 以上です。 ○議長(山村保夫君) 中口俊宏君。 ◆11番(中口俊宏君) 網田・網津の西部地区の活性化対策につきましては,よろしくお願いをしておきます。 二つ目の質問に入ります。二つ目の質問は,介護施設の現状と対策について質問をいたします。本年3月に策定されました第7期宇土市高齢者福祉計画,介護保険利用計画を参考として質問をいたします。まず,本市の総人口は平成16年の3万8,940人,これをピークに微減の傾向にあります。一方65歳以上の高齢者の人口は平成26年に1万人を突破し,平成30年5月末現在1万733人であります。また,75歳以上の後期高齢者は,増加の傾向にあり,医療や介護,福祉,この必要性の高い85歳以上の高齢者につきましては,近年100名ずつ増加しております。後期高齢者人口の増加に伴いまして,要介護1から要介護5の認定者数も増加をすることが予想されております。平成37年いわゆる2025年問題の時点におきましては,認定者数が2,268人の見込みであります。平成30年が2千人であり,268人が増加することになります。そのうち要介護3から要介護5の認定者は84人が増加する見込みとなっております。特に,要介護の認定基準が高くなるにつれまして,自宅での介護が難しくなり施設の介護を希望する家庭が増加をしております。 このような情勢におきまして,本市における介護保険施設,一つが介護老人保健施設,二つ目が認知症対応型共同生活介護施設,三つ目が小規模多機能型介護施設,四つ目が地域密着型介護老人施設の入所状況と,入所希望があるけども入所できないいわゆる待機者数につきまして,健康福祉部長に質問をいたします。 ○議長(山村保夫君) 健康福祉部長,宮田裕三君。 ◎健康福祉部長(宮田裕三君) 各施設の平成30年5月末現在の入所状況についてお答えいたします。 まず,介護老人保健施設は,病状が安定しリハビリに重点を置いた介護が必要な方を対象とした施設で,市内に2件,定員は合計110名,いずれも満床で,待機者はそれぞれ3名から5名です。 次に,認知症対応型共同生活介護事業所ですが,これはグループホームと呼ばれているもので,認知症の方が少人数で共同生活を行い,食事,入浴等の介護や支援,機能訓練を受けることができます。市内に4件あり,定員の合計は54名です。いずれも満床で,待機者は合計34名です。 続いて,介護老人福祉施設ですが,これは特別養護老人ホームと呼ばれているもので,常に介護が必要ですが,自宅では介護を受けられない方を対象とし,比較的少ない本人負担金で入所できる施設です。市内に1件,定員は110名で,現在満床となっており,待機者は66名おられます。 地域密着型介護老人福祉施設は,宇土市の方だけが利用できる特別養護老人ホームで,市内に2件,定員合計58名,いずれも満床で,待機者は計52名です。特別養護老人ホームの入所希望者は,ほとんどの方が複数の施設を重複して申し込まれるため,待機者の実数は60名程度と捉えております。 最後に,小規模多機能型居宅介護事業所は,御自宅にお住まいの要介護者の方が,日中に通ったり,自宅で訪問サービスを受けたり,短期的に宿泊ができる事業所で,市内に計4件,登録できる定員数は25名から29名で,いずれも利用者数は登録定員数に達しており,待機者は各事業所とも3名程度です。 以上でございます。 ○議長(山村保夫君) 中口俊宏君。 ◆11番(中口俊宏君) 部長の答弁によりますと,本市の特別養護老人ホームの入所待機者は合計の約126名程度とのことであります。特にこの介護老人福祉施設,特別養護老人ホームは,言うならば人生の最期を迎えるまで生活をするところだと思います。人生の最期を迎える場所として昭和の時代につきましては,それぞれの家で,家庭で最期を看取る,旅立っていくということが多かったということでありますけれども,現在におきましては,この特別養護老人ホーム等の施設で最期を迎える人が多くなっているとのことであります。現在の入所者の多くは90歳以上で,90歳以上の高齢でかつ介護認定が4,5と高い人が多く,今後もこの傾向は続くものと思われます。本市においては,要介護3から要介護5の人がさらに増加する見込みであり,また入所待機者もこの情勢に対応する対策,施策が必要でありますが,第7期の計画では,かかる施設について第8期以降の計画で検討するということが規定してあります。本市の現状からしていわゆる2025年問題の平成37年度に向けて,このような施設の整備は必要不可欠な課題でもあります。また,市民の熱い要望でもあります。今後の取組につきまして,健康福祉部長に質問をいたします。 ○議長(山村保夫君) 健康福祉部長,宮田裕三君。 ◎健康福祉部長(宮田裕三君) 現在,介護保険施設の待機者の大半の方は,ショートステイ等の在宅サービスや,有料老人ホームへの入所,医療機関への長期入院など,何らかの支援を受けておられ,自宅で家族介護のみを受けているという方は少ないようです。 平成25年度に特別養護老人ホームを2件整備しておりますが,待機者の解消には至っておりません。施設を新設することも一つの方策ではありますが,介護保険施設を増やすことは介護給付費の増大につながり,その給付費の増大は被保険者に賦課される介護保険料に跳ね返るため,簡単に増やすことができないのが実状であります。また,施設の整備に当たっては,将来的な介護給付を推計しながら介護保険事業計画に掲載する必要があります。 さらに,特別養護老人ホームの運営主体は社会福祉法人であることが求められ,介護保険施設としての指定の要件も厳しく,事業所参入も難しいものとなっております。 一方で,民間の有料老人ホームの新設は,県への届出制,サービス付き高齢者向け住宅は県への登録制で,一定の要件を満たせば比較的容易に開設できることから,県内で日々新しい施設が整備されています。本市にも,民間業者から新設したいとの要望,相談はあっておりますので,待機者の方については,これらの施設の活用を視野に入れていただく必要があると考えております。 しかしながら,団塊の世代の方が全て75歳以上の後期高齢者になる2025年以降に向け,さらに介護保険施設サービスへのニーズが高まることが予想されます。国は増大する社会保障費を抑制するべく,地域包括ケアの充実などを施策としておりますので,本市におきましてもその推進を図りながらも,必要な施設数は整備ができるよう,国,県等に要望してまいります。 以上でございます。 ○議長(山村保夫君) 中口俊宏君。 ◆11番(中口俊宏君) 部長の答弁がありましたけれども,質問しました施設の整備につきましては,第8期の計画をされる際,是非8期の計画書には入れてもらうように検討をお願いしてこの質問を終わります。 3点目の質問に入ります。3点目は図書館の事業につきまして質問いたします。その一つが,市立図書館の現状と震災前後の貸出状況について質問をいたします。図書館とは,図書館法によれば,図書,記録その他必要な資料を収集し,整理し,保存して,一般公衆の利用に供し,その教養,調査研究,レクリエーション等に資することを目的とする施設とあります。本市の市立図書館は,昭和51年度に建築され,今年で41年になったと思います。また先の震災では相当な被害が発生をしております。これらのことを踏まえまして,質問の一つが,震災後の現在の図書館の施設はどうなっているのか。また,駐車できる車両台数及び震災前後の利用者数,図書の貸出数につきまして,教育部長に質問をいたします。 ○議長(山村保夫君) 教育部長,山本保廣君。 ◎教育部長(山本保廣君) 最初に,震災後から現在に至ります図書館施設の状況についてお答えいたします。 平成28年の熊本地震では施設の一部が被災し,3週間程度完全休館をいたしました。5月半ばに,1階部分のみを開館し業務を再開し,2階一般室を含めた開館を平成28年11月に再開させ,現在はほぼ震災前の業務水準まで復旧いたしております。なお,現在,施設の耐震診断結果を受け耐震改修工事を行うよう進めております。 次に,図書館施設に駐車できる車両台数及び震災前後の利用者数,貸出状況についてお答えいたします。現在,図書館施設には,12台分の乗用車と20台程度の自転車駐車スペースを確保しております。 次に,震災前後の利用者数について,震災前の平成27年度は延べ約4万1千人,震災年の平成28年度は延べ約2万6千人の来館で,前年の平成27年度と比べ約1万5千人の減少となりました。平成29年度は延べ約2万8千人が来館されておりますが,震災前の平成27年度の来館者と比べると,まだまだほど遠い状況にあります。 貸出状況につきまして,個人利用者ベースでの貸出数について申しますと,震災前の平成27年度は延べ約7万8千冊,震災年の平成28年度は延べ約5万8千冊で,前年の平成27年度と比べ約2万冊減少をいたしました。しかし,昨年平成29年度は,年間延べ約6万9千冊にまでに若干回復をしております。 以上のように,利用及び貸出につきましては,まだ震災前の水準にまで戻ってはきておりませんが,今後も市民の皆様へ積極的な図書館の利用・貸出を呼び掛けたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(山村保夫君) 中口俊宏君。 ◆11番(中口俊宏君) それでは現状を踏まえまして,次の質問に入ります。 2点目は,駐車場対策,それと貸出につきましての隣接市との連携,言うならば宇城市との相互利用であります。図書館の駐車場は以前から狭くて図書館に行っても駐車ができないというような声が多くありました。また平成28年度からは熊本連携中枢都市圏の取組として熊本市民の方も宇土市立図書館を利用できるようになりました。利用者の増加が見込まれます。さらに,この駐車場対策をどうするか重要な検討課題でもあります。教育委員会に対してこの方針を伺うわけですけれども,私の私見といたしまして,市役所西側の中央公園があります。この一部を整備して,一部ではなく,もしできればこの全部を駐車場として整備する。そして,図書館や市役所の利用者及び本町商店街への買い物客等の駐車場として活用する。将来的にはこの中央公園は仮設庁舎南側の市民広場に移設する,この構想であります。問題は十分にあるかと思いますけれども,駐車場対策の一つとして提案をし,検討をしていただきたいというふうに考えております。また,宇土市民は熊本連携中枢都市圏の取組といたしまして,熊本市立図書館から図書を借りることができます。平成28年3月,大西熊本市長と元松市長との協定書に定めがありますけれども,このことは広報うとに掲載され,市民の方に周知されております。しかし,隣接の宇城市の図書館からは借りることはできません。これができるように,宇城市に要請し,宇城市立の図書館も利用できるようにならないか,との市民の声もあります。特に,旧不知火町の図書館までは宇土市からは距離も近く,駐車場も100台以上とめられるようなスペースがあります。蔵書も利用したいというような市民の声でもあります。この駐車場対策と宇土市と宇城市の図書館の連携,相互利用,この2点につきまして教育長にお伺いをいたします。 ○議長(山村保夫君) 教育長,太田耕幸君。 ◎教育長(太田耕幸君) まず,駐車場対策についてお答えいたします。 熊本連携中枢都市圏構想による協定により,熊本市民の方も宇土市立図書館を利用できるようになりました。しかしながら,中口議員御指摘のように,図書館には充分な駐車スペースがなく,満車の際は旧庁舎跡地駐車場等の利用の御案内をしております。教育委員会としましては,図書館駐車場の確保につきましては,今後の課題と考えております。 次に,隣接自治体の公共図書館との連携につきまして申し上げます。 平成28年に熊本連携中枢都市圏構想に基づいた熊本市との相互利用協定を締結し,現在では,宇土市民の人であっても熊本市にある公共図書館での利用,貸出ができるようになりました。ただし,この協定はあくまで構想に参加している自治体と熊本市との関係についてのものであり,近隣自治体間での取り決めや協定を締結していないのが現状であります。今後は,市民の要望を伺いながら,利便性の向上を図るため相互連携が取れますよう,近隣自治体にも打診してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(山村保夫君) 中口俊宏君。 ◆11番(中口俊宏君) 教育長のほうから答弁がありましたが,本件の質問につきましては,平成29年3月策定されました宇土市公共施設等総合管理計画に基づいて質問をいたしました。一つ目の駐車場対策につきましては,計画書の72ページに,この宇土市の図書館につきましては,熊本連携中枢都市圏の取組として平成28年度から熊本市民も利用できるようになっており,利用者の増加が見込まれると明記してあります。駐車場対策はこれ以前からの問題でありました。この取組としてさらに利用者が増える,この駐車場対策につきましては,新たな課題でもあったかと思います。答弁は今後の課題と考えているとのことでした。いろいろ問題はありますけれども,私の私見として申し上げます。このほかにも図書館近くの空地があれば借用できないか,この検討も必要かと思います。また,図書館の利用者が土曜,日曜が多ければ近くの事業所等が土曜,日曜が休みであれば,そこの駐車場を借用できないか検討すべきではないかというふうに思いました。 次に73ページには,図書館施設の基本方針として,近隣自治体との相互利用も見込まれるため,今後のあり方について云々とあります。この近隣自治体とは何を指すのか。熊本市とは平成28年3月に相互利用ができるようになっております。この平成29年の3月の計画書を見ますと,近隣自治体は私は熊本市と宇城市,二つが近隣自治体とありますけれども,この文言は宇城市のことであるかと思っております。ここにありますように相互利用につきまして,見込みがあるというような規定であります。さらに,今後この相互利用ができるように検討をお願いしたいというふうに考えております。この点に関して質問をいたしました。今年の4月に職員の皆さんの定期異動がありました。担当者の方は新たに配置され,そして前任者からの引継ぎの不徹底があったかと思います。以上,駐車場対策と宇城市図書館との相互利用につきまして要望いたしました。 れで私の質問を終わります。 ○議長(山村保夫君) それでは,議事の都合により暫時休憩いたします。11時10分から会議を開きますので,その時間までには全員着席お願いいたします。             -------○-------                午前10時58分休憩                午前11時10分再開             -------○------- ○議長(山村保夫君) 休憩前に引き続き,会議を開きます。 質疑並びに一般質問を続行いたします。 12番,藤井慶峰君。 ◆12番(藤井慶峰君) おはようございます。無所属の藤井です。今回も一般質問の機会をいただき感謝を申し上げます。今回はただ1点,地元からも撤去を望まれております轟の白山の裏手の山に埋設されております2・4・5-Tダイオキシンの除草剤についてのみ質問をいたします。何とぞよろしくお願いいたします。 ○議長(山村保夫君) 藤井慶峰君。 ◆12番(藤井慶峰君) ここに新聞の切り抜き記事を持ってきております。これは4月30日の読売新聞の社会面に載った記事でございます。御覧になった方もおられるかとも思いますが,内容は「林野庁が除草剤埋設地を調査,地震の影響ダイオキシン含有」という見出しの記事であります。この新聞に掲載された後,東京のテレビ朝日から私のところに電話がありまして,宇土市の山に埋設されているこのダイオキシンについて,同局の朝の番組であります羽鳥慎一モーニングショーの中で20分ほど現地取材を交えたルポタージュを放送したい。そのために協力していただけないかということで連絡がありました。取材日程は今月の4日の午前10時からということでありました。それが5月31日になって再度電話がありまして,急遽延期になりましたということで連絡がありました。担当者は3か月以内には必ず取材に来ますのでよろしくということでありました。私としてはただ単に延期になったのかなと思ったんですが,この取材がなぜ延期になったのか,当日取材に同行される予定だったある大学の教授に電話をして確認しましたところ,その回答が「福岡県内の埋設地に同番組のコメンテーターを同行することに上からストップがかかったらしい。その埋設地は薬剤が漏れ出して臭いがする。健康被害が出たら大変だ,そんな危険なところに行かせるわけにはいかない。」ということでありました。その教授の話では,実際はテレビ局が営林署に対して忖度しているんじゃないかというようなことでありました。こうして,除草剤が漏れている場所が現実としてあるということは,誠にもって由々しき問題であります。また,宇土市の埋設地が全国放送されると風評被害が起きる可能性があります。したがって,本市としては,行政としてしっかり対応していることと,営林署が安全に管理していることを何度も確認しなければならないし,さらに宇土市としては,完全撤去を求めていることを示さなければならないと思うわけであります。 そこで,まず今年4月30日のこの読売新聞の掲載内容について,本市に営林署からの問い合わせがあったか。もしあったとしたら,どういう内容だったか,市民環境部長にお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。 ○議長(山村保夫君) 市民環境部長,瀧口卓也君。 ◎市民環境部長(瀧口卓也君) 藤井議員の質問にお答えをいたします。 平成30年4月30日,読売新聞に除草剤埋設地の記事が掲載されましたが,その件について,本市に対して九州森林管理局からの問い合わせはあっておりません。 以上でございます。 ○議長(山村保夫君) 藤井慶峰君。 ◆12番(藤井慶峰君) 営林署からの問い合わせはなかったということで了解いたしました。読売新聞がこれだけの記事を書いたということは,当然,読売新聞の記者さんからの取材があったところだと思います。その点についてはどのような内容だったか,市民環境部長にお伺いいたします。 ○議長(山村保夫君) 市民環境部長,瀧口卓也君。 ◎市民環境部長(瀧口卓也君) 御質問にお答えいたします。 読売新聞からの取材につきましては,新聞掲載される前に,電話による取材があっております。取材の内容につきましては,主なものとして,1点目が「地震後,住民から撤去要望はあったか。」,2点目が「市から撤去要望は出しているか。」の2点でございました。 1点目の「地震後,住民からの撤去要望はあったか。」につきましては,「市に直接住民からの撤去の要望はあっていないが,地元市議会議員に完全撤去を求める声が届けられていると聞いている。」と回答しております。また,2点目の「市からの撤去要望は出しているか。」につきましては,「九州森林管理局長に対して,継続的に2・4・5-T系除草剤の完全撤去の要望書を提出している。」と回答をしております。 以上でございます。 ○議長(山村保夫君) 藤井慶峰君。 ◆12番(藤井慶峰君) ありがとうございました。今,答弁の中にもありましたけれども,市の方には直接要望を出される方はなかったと思いますが,私のところには地震後も数名の方から撤去をしろという話が来ました。特にミカンをつくっておられる農家の方々です。それと直近では,やはり轟水源の水を使って栽培しておられる農家の方々もありました。そういうことを申し上げておきたいと思います。この本が「世界」という岩波書店から出されている本です。これの2016年,2年前の10月号がこれですが,この本の中に宗像充さんというルポライターが書いた「枯葉剤の埋められた山野を行く」という記事が11ページにわたって載っております。当然,宇土市のこの埋設地のことも載っております。轟水源のことも書いてあります。この本は市長にも読んでもらいたいということで,市長室に1冊渡しておりましたので読んでいただいたと思いますが,この中に全国で54か所除草剤の埋設について書かれています。再度この問題について考えてみますと,この2・4・5-Tダイオキシンは,ベトナム戦争でベトナム・カンボジアにアメリカ軍によって,ジャングルの木々を枯らすために撒かれた猛毒のダイオキシンを含む除草剤であります。我が国の化学工場でも製造されておりました。営林署は森林管理のために散布しておりましたが,従事した職員や薬剤の影響を受けた人が,がんを発病したり奇形の赤ちゃんが生まれ出したりしたということで,1971年に使用を中止し廃棄を決めたものであります。ある営林署では,除草剤散布に従事した10人のうち7人ががんを発病したとあります。極めて発がん性の高い危険なものであります。そのときの国の指示は,1か所には300キログラム以下であること,薬剤を10倍程度の土と混ぜてセメントで固める,そしてビニールを引いて埋設し1メートル以上の土をかぶせるようにという指示でありました。ところが全国の埋設地では,ドラム管のまま埋めたり,ビニールを敷いてなかったりして漏れ出して土壌汚染もしたり,水源地の水を汚染したりしているところもあります。宇土市の埋設地の場合,2,025キログラムという2トンを超える,指示された量の7倍もの量を1か所に埋設しております。この量は200リットルのドラム缶の10本分です。18リットルの1斗缶100本を超える莫大な量です。私は想像しただけで恐ろしくなります。正直申しまして,これまで何度もこの除草剤について質問をしてきましたが,恥ずかしながら,この1か所に300キログラム以内という国の指示があったことは,私は承知しておりませんでした。言い方を替えれば,熊本営林署も明らかにしていなかったということであります。このことから,熊本営林署は宇土市の山に国の指導に反して規定の7倍もの除草剤を埋設したことになります。これはいわば営林署による不法投棄と言っても過言ではないと私は思います。ついでに,この宇土市の街並みを見下ろす轟の山,私が子どもの頃から眺め,また,崇めてきた山を通称白山といいます。正式には陽白山といいます。太陽の陽に白い山といいますが,この山は神聖な山でありまして,あそこの地区を神山といいます。神の山と,神山区といいます。その神山に陽白山光園寺というお寺があります。そこには,この寺は随分古いお寺で,恐らく七,八百年以上経っているお寺だと思うんですが,毘沙門天さんとそれと薬師瑠璃光如来あるいは地蔵菩薩など様々な神仏がまつられております。また,昔はこの一帯には幾つもの寺があったとの記録があります。白山とは,白山妙理大権現と申しまして,いわば学問の神様なんです。で,私は曹洞宗の僧侶でございますが,私たちが修行中は必ずこの白山妙理大権現の掛け軸を常に持っております。そして,どこに修行に行こうとそれを持っていくというふうに決まっております。その神聖な白山の裏側の山にこのような除草剤が埋められていることは,絶対に見過ごすことはできないわけであります。この読売新聞の記事の最後に,営林署のコメントとして「地震の影響が懸念される埋設地については,除草剤の撤去を検討するとしている。」とこれまでとは一歩進んだコメントになっていると私は思っております。2年前の4月の地震では,宇土市から島原半島に走っております布田川断層帯は動いていないという調査結果が出ております。これから動く可能性も十分にあるわけであります。埋設地はこの布田川断層帯から僅か1.5キロほどしか離れていないわけであります。私は,今こそ,この忌々しい除草剤の完全撤去を実現すべきだと思いますが,市長のお考えをお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。 ○議長(山村保夫君) 市長,元松茂樹君。 ◎市長(元松茂樹君) 藤井議員の御質問にお答えいたします。 本市の基本的な考え方としましては,もちろん,国に対し2・4・5-T系除草剤の完全撤去を求めていくという姿勢でございまして,これは変わりございません。また,撤去の要望については,これまでも継続して九州森林管理局長あてに提出させていただいておりますし,私も直接出向いて話をしたこともございます。直近では,平成30年2月に撤去要望も行っているところでございます。 今回の新聞記事について,林野庁に問い合わせをしましたところ,現在,政府の地震調査研究推進本部の資料などを参考にして,断層から埋設地までの距離を考慮し,どれくらい影響があるか検討しているところであり,その後,影響が懸念される埋設地については,除草剤の撤去も検討することになるとの内容でございました。 しかし,撤去の検討については,撤去した後の除草剤の無害化処理技術が,まだ確立していないため,そのことも考慮した検討になるという少し弱い表現になっております。 このようなことを考えますと,除草剤の完全撤去の実現に関しては,まだ,相当な時間がかかるのかなと感じるわけですけれども,私たちとしては,引き続き九州森林管理局に対して,完全撤去の要望を粘り強く行って,完全撤去を強く働きかけていかなければならないと思っております。 以上でございます。 ○議長(山村保夫君) 藤井慶峰君。 ◆12番(藤井慶峰君) ありがとうございました。このダイオキシン問題に関わる中で,私もこの54か所のそれぞれの情報を集めました。現実として撤去されたところが何箇所もあるんです。これはもうドラム缶で埋めてあって,腐食して汚染した先ほど申しましたそういうところは撤去してあります。五島列島とかあるいは四国なんかは現実としてあるんです。そしてまた,科学の専門の先生からも実際に撤去されたところもあるし,そしてまた,今は分解化する処置,処理法はできておりますと説明を受けておりました。私はずっと営林署はこうやって逃げ口上ばっかり言うとるとしか思っていません。これまでも熊本営林署は,処理方法がない,そしてそのままが安全ですの一点張りです。要は,やる気がない。営林署の職員も自分の担当の間だけ,宇土市からの完全撤去の要望をやり過ごせばよいと考えているとしか思えないですね。本来なら自分が担当のときこそ,完全撤去して宇土市民の皆さんの不安を取り除きますという気概を持った職員が出てきてほしいと思います。そんな気骨のある職員が出てくることを期待しているところですが,現実としては無理なのかもしれませんけれど。先ほども申しましたけれども,宇土市の埋設地は国の指示の7倍もの量を1か所に埋設してあります。また,埋設方法も本当に指示どおりになっているのかさえ確認できないわけです。当時の職員ももう既にいませんし,確認した人は1人もいません。もし,指示どおりとしてもセメントと砂ではなくあの山の腐葉土のような土とセメントと液体ではない溶剤と混ぜてあることになりますから,恐らく普通のコンクリート,砂とセメントを混ぜたコンクリートよりもはるかにもろいものだと思います。そしてまた,埋設されてから既に47年が経ちます。はなはだ心配であります。私はもう完全撤去を求めるのではなくて,もう完全撤去を実現するんだという気持ちで臨むべきだと思っております。埋設されてから47年,大和市長,そして田代市長,西田市長,田口市長,4人の市長も撤去できませんでした。私は元松市長,あなたこそ完全撤去を実現するという気概で臨んでいただきたいし,実現してもらいたい。そのために営林署と担当課と,議会とも相談しなければなりませんけれど,議会も含めた協議の場を設けていただきたいと思うわけでございますが,その点についてはいかがでございましょうか。よろしくお願いいたします。 ○議長(山村保夫君) 市長,元松茂樹君。 ◎市長(元松茂樹君) お答えをさせていただきますが,一つ補足をさせていただきたいと思います。先ほどからありますように,私たちが求めるのは完全撤去だということ,ただ技術が伴っていないとかの理由でなかなか進まない。現地の確認,調査あるいは水質の調査はずっとされているわけですけれども,それだけでは不安だということで私どものほうから九州森林管理局に対して強く抗議を実は平成27年度ですか,やっております。その中で,完全撤去できないならば土中のダイオキシン濃度をまず近くを調べてくれということで要望をした結果,地震直前なんです,ちょうど地震があってこれがバタバタになって,なかなか一般質問の機会,そういった部分もなかったんですが,悪いことではなかったのでそのままになっとったんですけれども,平成28年2月2日に市の要望に基づいて埋設地の至近,これはうちが指定しております,ここをやってくれ,近くをやってくれということで,そこの土中のダイオキシン類の濃度調査というのをやっていただきました。その結果が,今,日付を見たら地震直前に届いているんですけれども,2・4・5-T剤に由来する成分は検出されていないと。これはまあ少しプラスの要素なんですが,先ほどもありましたように,これは地震の前の調査ですから,地震でこれがどうなるか分からない,不安を抱えた状態は今も一切変わらないということは事実でございますので,もう一歩踏み込んで本当,議員がおっしゃるとおり,私たちが望んでいる完全撤去を何とかしてやってもらいたい,それは訴えていかなければならないと思っております。遠慮するつもりは私たちも持っておりません。 そのような中で協議の場を設けることで,それが1歩でも2歩でも先に進むのであるならば,是非私たちもそれは取り組みたいと思っています。それで今後はそういった協議の場が早期に実現できるように,九州森林管理局と協議をさせていただきたいと思っております。 以上です。 ○議長(山村保夫君) 藤井慶峰君。 ◆12番(藤井慶峰君) ありがとうございました。私が1期目のときにこの質問をしたときに,文教厚生委員会だったと思いますね,それと営林署とで森林管理局と協議の機会を持ったことがあります。あのとき営林署の人は,もうただ黙っているだけ。何を言われても黙っていました。私ははっきり言ってもう罵倒するようなことも言いました。「あんたたちは,自分のときだけ怒られて黙っとればよかと思っとろうが。」というようなことで。そして「安全というなら営林署に持って帰れ。」というようなことまで申し上げました。地元の中には,ほんと「藤井,あれ何とかせえ,もうユンボば持ってきて取り行くぞ。」という方もおられます。そういう強い思いを持っておられますんで,是非とも市長の今の答弁のことを実現していただきたいと思います。そして,私も何歳までできるか分かりませんけれども,自分が議員の現職である間に,何としてもこれを撤去して,すっきりして市民の皆さん方に報告できればと思うし,そして宇土市の轟水源はじめ作物全て安全ですということを伝えていきたい,実現していきたいと思とりますので,どうぞよろしくお願いいたします。 これをもちまして,私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(山村保夫君) 13番,芥川幸子さん。 ◆13番(芥川幸子さん) 皆様,お疲れ様でございます。公明党の芥川でございます。本日最後の質問でございますのでよろしくお願いいたします。今定例会に際しまして,質問の機会を与えていただきましたことに感謝を申し上げます。 今回は,市民の皆様が安全で安心して過ごすことができるように防災対策をさらに強化していただくことを願って,市民の安全・安心のための防災対策の強化について質問をさせていただきます。 これよりは,質問席より質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。 ○議長(山村保夫君) 芥川幸子さん。 ◆13番(芥川幸子さん) それでは,通告に従いまして順次質問をさせていただきます。 熊本地震から2年の歳月が過ぎ,豪雨災害からまもなく2年になります。あのような災害が2度と起こってほしくない思いでいっぱいではございますが,今でも全国のどこかで震度4以上の地震があったり,熊本県内や宇土市におきましてもまだまだ地震が発生しております。2年前のことを思い出し,市民の皆様の中には,またあのような大規模災害が発生したらと,大変不安に思っていらっしゃる声を多くの方からお聞きをいたします。そこで,もし今あのような災害が発生したとき,ここ宇土市において,市民の皆様が安全に安心して過ごすことができるのかという観点におきまして,また本市の防災対策がどこまで進んでいるのかということを質問させていただき,市民の皆様の不安を少しでも取り除くことができたらという思いで,今回の質問をさせていただきます。震災後様々な課題が見えてきて,検討がなされているところだと思います。その課題に対してどれだけ検討が進んでいるのか,確認の意味でも質問をさせていただきたいと思います。 まず初めに,市民が安全・安心に過ごすことができる避難所についてお伺いをいたします。今公明党では,全国にいる公明党議員で100万人訪問調査運動を展開しているところでございます。そのアンケート調査の中に防災・減災アンケートもあります。その質問の項目に,防災で特に行政に力を入れてほしいことがありましたらお聞かせくださいとあります。それに対し,市民の方からは避難所における安全対策,防災対策や,また災害時要援護者の把握,連携などに行政に力を入れてほしいとの声が多く回答がありました。そこで,まずは市民の皆様が安全に安心して過ごすことができる避難所について,何点か市の現状など確認をさせていただきたいと思います。 1点目は,避難所の拡充についてお伺いをいたします。今年度の地域防災会議の中で地域防災計画の見直しも行われたかと思います。具体的にどのように避難所の拡充がされたのか,そしてまた,熊本地震の際には地域の公民館にも多くの方が避難をされました。平成28年12月の質問の中でも,自治公民館を避難所として指定できないか検討をお願いしたところでございますが,その検討の結果も示していただきたいと思います。 次,2点目でございますが,避難所運営マニュアルの策定についてお伺いをいたします。熊本地震などの大規模災害時には,多くの方が避難所生活を余儀なくされました。避難所では高齢者の方や障がいをお持ちの方,妊産婦の方,また乳幼児を抱えた御家族や外国の方などが同じ空間で生活をすることにより,様々な課題が浮き彫りになりました。そのような災害時の教訓から避難所運営に必要となる基本的な事柄について,多様な視点から住民が主体となって避難所を運営するためにまとめられた手引き「避難所運営マニュアル」が,それぞれの自治体で整備する必要があるとなっておりました。前回の答弁では,次年度には大規模災害も想定した「避難所運営マニュアル」の策定も行っていくとのことでございましたので,策定が済んでいるのかをお聞かせいただきたいと思います。 次に,福祉避難所の確保についてお伺いをいたします。当時,本市においては,保健センターと現在協定を締結している施設5か所の計6か所を福祉避難所として指定をしており,そのうち2か所では,身体障がい者の方の受け入れができておりましたが,知的障がい者の方,精神障がい者の方,また発達障がい者の方の受入施設がないという状況でございました。その当時の答弁では,「要支援者のそれぞれの事情に配慮した福祉避難所の確保に向けて様々な状況に対応できるよう介護保険施設,障害者支援施設及び児童通所支援事業所等との協定締結に向けた協議や,一般の人々に福祉避難所に近い機能を有したスペースの確保の検討を進めていく予定であります。」ということでございました。その後,指定避難所における要配慮者が,避難できるスペースの確保等はどうなったのか。検討の結果をお示しいただきたいと思います。 次に,災害時受援計画の策定についてお伺いをいたします。大規模災害が発生した際の人的・物的支援の受け入れを効果的に実施するための災害時受援計画の策定について,本市では熊本地震の経験を最大限に活かした受援計画を作成することになっていましたが,現状はどうなっているのでしょうか。また,総合防災マップの作成についてはどうでしょうか。本市では熊本地震後ハザードマップでの洪水や高潮に加え,津波の浸水地域,土砂災害警戒区域等の情報と災害マップでの避難場所や避難ルート等の情報を一括して確認できるよう,校区ごとの総合防災マップを作成し,全戸に配布する計画ということでございました。さらに,幾つかの行政区ごとの作成や防災ハンドマップについても,個人で携帯ができるような大きさで,家庭でできる防災対策など掲載したハンドマップも作成する方向で検討していくとのことでございましたが,どのようになりましたでしょうか。 総務部長に御答弁をいただきたいと思います。よろしくお願いします。 ○議長(山村保夫君) 総務部長,杉本裕治君。 ◎総務部長(杉本裕治君) 御質問にお答えします。 6月4日に開催されました地域防災会議の中で,宇土市地域防災計画の見直しを行いました。その中で,風水害等の指定避難所を拡充しました。具体的に申しますと,平成29年2月に完成した「網津防災センター」を指定避難所としました。また,熊本地震で被災し,避難所の指定から外れておりました武道館を改修工事が完了したことを受けて,再度,指定避難所としております。 また,熊本地震の際には,自治公民館に避難されていた避難者が多くおられましたので,今後は,避難所開設の手順や避難所運営のルールを定めた「避難所運営マニュアル」を今年度中に作成し,各自主防災組織や自治公民館へ周知する予定です。それから,自治公民館を指定避難所として指定できないか検討を行ってまいりました。現在,市内に100か所の自治公民館がありますが,耐震基準を満たしているかどうかの確認が難しいことや土砂災害警戒区域に入っている場合があり,現時点での指定は難しいと考えています。しかし,自主的に避難所を開設した場合の物資の配給については,各地区の指定避難所等に取りに来ていただいたりすることで配給を行いたいと考えております。 次に,福祉避難所の確保につきましては,宇土市保健センターのほか民間事業者と協定を結び,5か所の介護施設にて福祉避難所として受け入れが可能となっております。さらに拡充に向けて1か所と協議を行っているところでございます。また,今年度の地域防災計画に「避難所における福祉避難室の確保」を新たに追加しました。福祉避難室とは,指定避難所においても必要に応じて,一部分をパーテーションや段ボールベットの設置などを行い,専用のスペースを確保して要配慮者に安全・安心に過ごしていただくものです。 次に,災害時受援計画の策定につきましては,他自治体からの人的支援・物的支援が円滑に受け入れできるよう,国の災害時受援ガイドラインを参考に「受援計画」を今年度中に策定する予定です。 また,総合防災マップの作成につきましては,行政区ごとや個人が携帯できるハンドマップを検討してまいりましたが,行政区に避難所がない場合は広域地図が必要なことと,ハンドマップにおいては字が小さくなることから,校区ごとの洪水や,高潮,津波等による浸水想定区域や土砂災害警戒区域及び避難所等を掲載した「宇土市総合防災マップ」を今年度中に作成し,全戸配布することを予定しています。 以上でございます。 ○議長(山村保夫君) 芥川幸子さん。 ◆13番(芥川幸子さん) 御答弁ありがとうございました。避難所運営マニュアル,災害時受援計画,総合防災マップの作成は今年度中に作成することになっているということでございますので,遅れることがないようによろしくお願いをいたします。また,今回避難所における福祉避難室の確保も地域防災計画の中に新たに追加していただきましたので,一人でも多くの要配慮者の方に,安全・安心に過ごしていただけるようよろしくお願いいたします。 次の質問は,備蓄倉庫の現状と今後の取組についてお伺いをいたします。先ほどの避難所の拡充についての総務部長の答弁の中では,自治公民館を指定避難所として指定できないか検討を行っていただきましたが,現時点での指定は難しいと考えているとのことでございました。今後,自治公民館の中で避難所として指定される公民館があった場合には,備蓄品の配備はどうされるのでしょうか。本市の見解を総務部長にお伺いしたいと思います。 ○議長(山村保夫君) 総務部長,杉本裕治君。 ◎総務部長(杉本裕治君) 御質問にお答えいたします。 現在,市内には7か所の備蓄倉庫を設置しております。具体的には,仮設庁舎横と馬之瀬町の防災センター,境目児童公園,轟地区公民館横,住吉中学校グラウンド,網津防災センター,網田小学校体育館横の合計7か所に備蓄倉庫を設置しております。それぞれに食料と飲料水及び毛布等を備蓄しております。 特に轟地区公民館横の備蓄倉庫は,熊本地震により全国からの支援物資を保管するために建てられたもので,床面積300平方メートルを有する大型の備蓄倉庫となっております。 食料の備蓄については,4月1日現在で,アルファ米や備蓄用パンを約1万7千食分,500ミリリットルの保存水を約2万1千本備蓄しております。熊本地震の際には,備蓄していた8千食分が1日で枯渇したため,当面は,熊本地震時の最大避難者数約6千人が3食分を賄える分として合計1万8千食を継続して備蓄できるよう計画を進めております。 また,備蓄で賄えない品等については,災害協定等を締結している自治体や民間企業に応援依頼を行い,物資等の調達を計画しております。 自治公民館に備蓄品を配備できないかとの御質問につきましては,先ほども答弁しましたが市内に100か所の自治公民館があります。このうち,耐震基準等をクリアし指定避難所に指定した場合は,備蓄品の配備を検討していきます。 以上でございます。 ○議長(山村保夫君) 芥川幸子さん。 ◆13番(芥川幸子さん) 御答弁ありがとうございました。これまで,防災行政無線から流れる情報を聞き取ることができなくて,市民の皆様が大変不安に思っていらっしゃるということで,その改善策について何度か質問をさせていただきました。昨年の12月議会の中でも紹介させていただきました菊池市の「きくち防災・行政ナビ」のように,宇土市防災行政無線から流れる情報,行政からのお知らせも宇土市お知らせメールから配信していただけないかと思いますが,総務部長にお伺いをいたします。 ○議長(山村保夫君) 総務部長,杉本裕治君。 ◎総務部長(杉本裕治君) 御質問にお答えします。 本市では,防災対策のため,あらかじめ登録された携帯電話等のメールアドレスに,避難勧告等の避難所情報と気象情報等の緊急情報を配信しております。市内7校区ごとに登録ができ,御自分の住んでいる地域だけの情報が必要な場合は,当該地区を選択して登録していただければ情報を選択することが可能となっております。 平成29年度の宇土市防災行政無線からの放送については,正午と午後6時の時報を除いて695回行っており,そのうち,避難所開設情報や避難勧告等の緊急性の高い放送で同時にお知らせメールでも通知した内容は,約50回放送しております。このように,避難勧告等の緊急性の高い情報と一緒に,宇土市のイベント情報等の広報をお知らせメールで送信してしまうと,情報が埋もれてしまい,生命の危険性がある避難勧告等の緊急性の高い情報を取得することが難しくなることも考えられます。 防災行政無線の放送が聞き取れない場合を考慮し,芥川議員から御提案のありました菊池市で導入しております,タブレットやスマートフォンを利用した災害情報配信システム「きくち防災・行政ナビ」について調査いたしました。こちらのシステムでは,タブレット上に災害時の避難情報等を音と画面でお知らせし,情報弱者への高度な情報提供が行えます。また,平常時には,市のお知らせを配信することも可能です。 しかし,導入費用につきましては,菊池市は総務省の「災害情報伝達手段等の高度化事業」の実証事業実施団体に採択されたため負担はなかったのですが,内訳としまして,タブレット758台分の端末費用に約2,500万円と,ソフト開発費用に4,500万円の合計7,000万円掛かったと聞いております。さらに毎年のランニング費用が370万円,また,タブレットの平均寿命を考えますと,導入からおよそ3年に一度,約2,500万円もの費用がさらに発生します。このような費用負担を踏まえ有利な財源を確保し,例えば,高齢者の見守り事業などと絡めて行政情報などお知らせできないか,今後検討していきたいと考えております。 現状としましては,全ての防災行政無線の放送内容について,宇土市防災行政無線電話応答装置により,電話での案内を行っております。今後もこちらの電話応答について,広報紙や市ホームページ等で周知してまいります。 以上でございます。 ○議長(山村保夫君) 芥川幸子さん。 ◆13番(芥川幸子さん) 御答弁ありがとうございました。今の問題につきましては,高齢者の見守り事業などと絡めて行政情報などをお知らせできないか今後検討していきたいと考えているということでございますので,重ねてよろしくお願いいたします。 市民の皆様が,安全で安心して宇土市に住んでいただけるよう防災対策の更なる強化を願って,今回の質問を終わらせていただきます。大変ありがとうございました。 ○議長(山村保夫君) 以上で,本日の質疑並びに一般質問を終わります。 次の本会議は,18日月曜日に会議を開きます。 本日はこれをもって散会といたします。ありがとうございました。             -------○-------                午前11時55分散会...