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03月07日-07号

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  1. 和歌山市議会 2007-03-07
    03月07日-07号


    取得元: 和歌山市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-06-07
    平成19年  2月 定例会               平成19年          和歌山市議会2月定例会会議録 第7号                平成19年3月7日(水曜日)         ---------------------------議事日程第7号平成19年3月7日(水)午前10時開議第1 会議録署名議員の指名第2 一般質問         ---------------------------会議に付した事件日程第1 会議録署名議員の指名日程第2 一般質問姫田高宏君、奥田善晴君)         ---------------------------出席議員(40名)  2番  松井紀博君  3番  野嶋広子君  4番  奥山昭博君  5番  中尾友紀君  6番  片桐章浩君  8番  戸田正人君  9番  東  稔君 10番  芝本和己君 11番  井上直樹君 12番  古川祐典君 13番  尾崎方哉君 14番  山本宏一君 15番  後 みつる君 16番  姫田高宏君 17番  中村協二君 18番  岩井弘次君 19番  松本哲郎君 20番  中嶋佳代君 21番  寒川 篤君 22番  メ木佳明君 23番  北野 均君 24番  遠藤富士雄君 25番  宇治田清治君 26番  貴志啓一君 27番  寺井冨士君 28番  佐伯誠章君 29番  南畑幸代君 30番  大艸主馬君 31番  森下佐知子君 32番  中橋龍太郎君 33番  中 拓哉君 34番  多田純一君 35番  東内敏幸君 36番  山田好雄君 37番  森田昌伸君 38番  和田秀教君 39番  浅井武彦君 40番  浦 哲志君 41番  井口 弘君 42番  奥田善晴君   -------------説明のため出席した者の職氏名 市長         大橋建一君 助役         松見 弘君 助役         金崎健太郎君 収入役        岡本 弘君 理事総務部長     奥野久直君 理事市長公室長    的場俊夫君 財政部長       名越一郎君 企画部長       垣本省五君 市民部長       下中 儔君 福祉保健部長     有本正博君 生活環境部長     藤原庸記君 産業部長       木村哲文君 都市計画部長     市川一光君 建設部長       瀧 廣行君 下水道部長      堀部美智夫君 総合防災室長     静川幸生君 まちづくり推進室長  千賀祥一君 教育委員会委員長   中村 裕君 教育長        空 光昭君 教育総務部長     小門宏行君 教育文化部長     林 秀晃君 消防局長       丸山和美君 水道局長       楠本喬二君 水道局経営管理部長  植田龍彦君 水道局工務部長    武内 功君 選挙管理委員会委員長 岩城 茂君 代表監査委員     伊藤隆通君 人事委員会委員    出口正雄君   -------------出席事務局職員 事務局長       山ノ井義雄 事務局次長      山田 良 議事調査課長     尾崎順一 議事調査課副課長   川口隆弘 議事班長       幸前隆宏 調査班長       中村文治 企画員        佐伯正季 企画員        中西 太 企画員        池澤昌俊 事務副主査      藤井一成 事務主任       村井敏晃 事務主任       小林健太   -------------          午前10時11分開議 ○議長(貴志啓一君) ただいまから本日の会議を開きます。   --------------- △日程第1 会議録署名議員の指名 ○議長(貴志啓一君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 本日の会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において   宇治田清治君   松本哲郎君   森田昌伸君 以上3人の諸君を指名します。   --------------- △日程第2 一般質問 ○議長(貴志啓一君) 次に、日程第2、一般質問を行います。 順次質問を許します。 姫田高宏君。-16番。 〔16番姫田高宏君登壇〕(拍手) ◆16番(姫田高宏君) おはようございます。 議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、一般質問をさせていただきます。 まず、ギャンブル施設に頼らないまちづくりについてお尋ねします。 私は、大橋市長が初当選した直後の2002年-平成14年9月臨時議会市会議員選挙直後の2003年-平成15年6月議会の一般質問で、大橋市長ギャンブル施設に頼らないまちづくり宣言をすることを求めました。 その当時、小雑賀の湯とぴあ跡地に場外舟券売場の計画があり、宮前小学校育友会地元自治会を初め各種団体の皆さんが、青少年の健全育成や交通渋滞の心配を理由に場外舟券売場設置反対の運動をしていました。そして、反対運動は近隣の自治会や市内全域のPTAに広がりました。 小雑賀の計画以前には築港やJR駅前に場外舟券売場計画が、梅原や出島に場外馬券売場計画がありました。 宮前小学校育友会の活発な反対運動を見ていますと、保護者の皆さんのすごいエネルギーを感じました。同時に、このように次から次にギャンブル施設計画が起こり、反対運動に市民の皆さんが注ぎ込むその前の段階で、何とか計画そのものが立てにくい仕組みがつくれないかと思い、ちょうど大橋市長が教育のパワーアップを掲げていましたので、その打ち出しの一方策としてギャンブル施設に頼らないまちづくり宣言をしてはどうかと提案をしたのです。残念ながら私の思いは大橋市長にはね返されたわけです。 小雑賀の計画は結局中止となりましたが、思ったとおり新たな計画が、今度はぶらくり丁に出てきました。ここでも反対運動が起こっています。推進の請願を議会は多数決で採択しましたが、地元の合意には至っていません。 各地で計画が起こるごとに反対運動が起こり、計画が中断されることを繰り返してきたこの経緯について、市長の考えはどのようなものでしょうか、お答えください。 市長が私の提案を受け入れて、ギャンブル施設に頼らないまちづくり宣言をしていたなら、少なくともこういう事態にはなっていないのではないかと残念に思っています。もちろん宣言と業者の計画は別物ですが、入り口段階でのハードルとなったと思います。私は、市長がギャンブル施設に頼らないまちづくり宣言をするべきだったと思うし、ぶらくり丁の後に計画が起こらないようにするべきだと思いますが、市長の考えはどうでしょうか、お答えください。 次に、健康診断人間ドック負担軽減についてです。 健康診断については自己負担の軽減を、人間ドックについては対象人員の拡大についてお尋ねします。 1、健康診断人間ドック自己負担額の軽減についての基本的な考えはどのようなものでしょうか、お答えください。 2、健康診断自己負担額の軽減や人間ドック対象人員を拡大するべきだと思いますが、どうでしょうか。お答えください。 次に、中心市街地の活性化についてです。 大橋市長の2期目の重点項目に掲げた北インターの設置については9月議会と12月議会で質問させていただきましたので、今回は中心市街地の活性化についてお尋ねします。 通告では、活性化にかぎ括弧をつけました。どの地域であれ、地域と生活に密着した商店街が生き生きとすることにこしたことはありません。 私は、中心市街地の活性化や再開発そのものに反対するわけではありません。ただ、そこに公金が投入されるためには、その公金投入がどのように働くのか、効果や影響が十分説明され、当該地域の商店や会社はもちろん、広く市民的な合意と納得が必要だと思います。 旧丸正ビルの再生について、大学設置を強引に掲げた旅田元市長に対し、大橋市長商業施設として活用することを掲げ、初当選しました。当選後それが思うように進まない中で、昨年の市長選の直前に和島興産が再生に名乗りを上げました。私は単純に、大橋市長、なかなかやるなと思ったわけですけれども、選挙が終わってすぐの9月議会に、旧丸正ビルの再生のために共同部分の整備費補助金が国3億円、県1億円、市2億円の計6億円予算が計上され、びっくりしました。ふたをあけたら白い煙が出てきた話を思い出したりしました。和島興産なかなかやるなと思ったわけです。 ところが、当局に聞きますと、事業は補助金が出るからやるわけではないとの説明で、また補助金の出る手順から大きく外れて、再生の中身が先にあって、後から基本計画がつくられるというようなことでした。 旧丸正ビルの再生について共産党市議団でも話し合いましたが、旧丸正に郷愁を感じる年代かどうかで正直なところ意見が分かれました。結局、予算計上は余りにも拙速であり、市民に広く議論を喚起することが必要という結論に落ち着きました。 そうするうちに、今度はけやき大通りの再開発に国、県が合わせて6億7,000万円、市2億1,000万円の補助金が予算計上されたわけです。 私は、こういう予算計上の仕方、基本計画と事業の進め方は、和歌浦湾地域振興ビジョンを口実にした一連の和歌浦再生事業によく似ているなと思います。中心市街地の活性化という動機に不信を抱いているわけではありません。しかし、民間の事業主体があるところとは大きく違い、それだから余計に、公金の支出が一企業のためだけではないとの説明が余計丁寧にされる必要があると思います。 旧丸正ビルの再生に市は2億円の補助金を出し、今度はけやき大通りの一部分の再生に市は2億円の補助金を出す。この計画について、改めてお尋ねをします。 1、それぞれの目的は何でしょうか。これらの事業を補助対象に選定した理由は何でしょうか、お答えください。 2、中心市街地の他の商業施設との関係はどういうものでしょうか。地域内での合意は図られているのでしょうか、お答えください。 3、財政難の折、民間の事業に多額の公費をつぎ込むことはどうかという声があります。市民の理解と納得を得ることが必要だと思いますが、どうでしょうか、お答えください。 4、これらの計画のほかに、中心市街地活性化基本計画区域に、例えば、マンション建設など民間の事業が立ち上がれば、市は補助をしていくつもりなのでしょうか。お答えください。 最後に、大滝ダム建設事業について。過日、新無所属の井口議員代表質問にもありましたが、関連して、大滝ダム地すべり対策追加負担金についてお尋ねします。 私は、2004年-平成16年6月議会に提案された大滝ダム地すべり対策追加負担金について、当該地域の地すべりは工事施工前から地元住民や研究者から危険性が指摘されていたもので、国の対策ミスによるものであり、本市が負担すべきでないという立場から質疑を行いました。残念ながら、多数決で追加負担が決まってしまいましたが、当時心配していたことが起こってきたのではないかという新聞報道がありました。 2月10日に京都市で開かれた大滝ダム貯水池斜面対策検討委員会について、翌11日の毎日新聞は、「近畿地方整備局の松山宣行・河川情報管理官は対策費について『今の事業費では厳しい』と述べ、追加負担の可能性を示唆した。」と報道、15日のわかやま新報は「近畿地方整備局河川部によると、『工期短縮や経費節減を行っても現在の事業費では大変厳しい。施工方法を含め最終案が決定すれば、県と-和歌山・橋本-両市追加負担を求めなければいけないと考えている』としている。」と報道しています。 市長はこれらの事実関係をどのように把握しているのでしょうか。また、この報道後に国や県に対し申し入れなどの働きかけをしたのでしょうか、お答えください。 2004年-平成16年6月議会に大滝ダム地すべり対策追加負担金が提案された折、「今回の追加工事が終わった後、万一にも再度変更という事態があった場合、これ以上の負担をするつもりなのでしょうか-しないつもりなのでしょうか」という私の質疑に対し、大橋市長は「意見書でも要望してございますが、今後変更なきよう申し入れておりますので、私としては、これ以上の負担については払うつもりはございません。」と答弁していますが、今もそのつもりなのでしょうか。 井口議員代表質問に対する市長の答弁は、「国土交通省から具体的な話もなく、私としてはこれ以上の負担がないものと考えております」というものでしたが、具体的な話があった場合も払うつもりはないということでしょうか。はっきりお答えください。 以上で、第1問とします。(拍手) ○議長(貴志啓一君) 大橋市長。 〔市長大橋建一君登壇〕 ◎市長(大橋建一君) おはようございます。 16番姫田議員一般質問にお答えいたします。 小雑賀の場外舟券売場の計画は消え、ぶらくり丁に計画が起こり、反対運動が起こっているが、こうした経過について市長の考えはどうかと。ぶらくり丁の後に計画が起こらないようにすべきだと思うが、市長の考えはどうかと、こういう御質問でありました。 ギャンブル施設に限らず、何をする場合でも、賛成の考えを持つ方と反対の考えを持つ方に分かれることは往々にしてございます。今回の舟券売場に関しましても、反対派の方々が訴えるごみの散乱や青少年の健全育成への影響など、当該施設周辺におけるマイナス面と、雇用の創出や売り上げの中から一定割合が地元自治体環境整備協力金として交付されるなど、市全体に波及する経済効果等プラス面がございます。 私は、明らかに社会に悪影響を及ぼすもの以外は、あらかじめ態度を決めてしまうのではなく、その時々の社会情勢や地域の特性によって、ケースに応じて柔軟に判断することが大切だと考えております。 あわせて、本格的な地方分権時代を迎える中で、住民自治を支える住民の方々が、反対・賛成いずれにしても自分と意見の異なる人の考えを冷静に受けとめ、話し合いにより合意点を見つける努力をしていただくことも非常に重要だと考えております。 そこで、今後もこういう計画が起こらないようにすべきだがどう思うかという御質問でありますが、先ほども申し上げましたとおり、マイナス面がある一方でプラス面があり、計画される地域や時期により市民生活に与える影響も変わってくると思います。 あらかじめ態度を決めてしまうのではなく、地元住民及び議会の意向を尊重しつつ、個別計画ごとに対応してまいりたいと思っております。 次に、大滝ダムについて2点ございます。 2月10日に開催されたという大滝ダム貯水池斜面対策委員会の事実関係をどのように把握しているか、また、国や県に対して申し入れなどの働きかけをしたのかという御質問であります。 2月10日に開催されました第2回大滝ダム貯水池斜面対策委員会では、安全を確保するための地すべり対策案が複数案示され、今後、コスト縮減工期短縮等の観点から検討を行い、後日の委員会に諮ることを国土交通省紀の川ダム統合管理事務所のホームページで把握しております。 新聞では追加負担の可能性を示唆する報道がされていることから、国土交通省に対し強く抗議し、新たな負担はできないことを重ねて申し入れております。 次に、先日の、井口議員代表質問に対する答弁があったが、具体的な話があった場合も払うつもりはないということか、はっきり答えろと、こういうことであります。 国土交通省に対しては、機会あるごとに再三再四新たな負担はできないことを申し入れてまいりました。 さらに、今回の新聞報道に対し、国土交通省に強く抗議を行っておりますので、将来、仮にといえども議員御指摘の新たに負担を求めるような具体的な話について、私としてはないものと考えておりますので、払うつもりはございません。 以上でございます。 ○議長(貴志啓一君) 有本福祉保健部長。 〔福祉保健部長有本正博君登壇〕 ◎福祉保健部長有本正博君) 16番姫田議員の御質問にお答えします。 健康診断自己負担額の軽減についての基本的な考えはどのようなものか、また健康診断自己負担額の軽減を拡充するべきだと思うがどうかという御質問です。 現在、本市が実施している老人保健法に基づく基本健康診査において、受診される方の自己負担額は2,000円となっています。この負担額は、市民の健康を守るという観点から、一人でも多くの方に受診していただけるように、国の定めた費用徴収基準である3,000円より低額としています。 現行の自己負担額については、制度の維持と受診率の確保の両面から検討して設定したものであり、現状では自己負担額の軽減を拡充するということは困難であると考えています。 しかし、市民の健康を守るという意味からも、基本健康診査の役割はますます重要となってきていますので、今後とも受診機会の提供や内容の充実について、なお一層努力してまいりたいと考えてございます。 以上でございます。 ○議長(貴志啓一君) 下中市民部長。 〔市民部長下中 儔君登壇〕 ◎市民部長(下中儔君) 16番姫田議員の御質問にお答えします。 人間ドックに関して2点ございます。 まず、人間ドック費用助成対象者についての基本的な考えはどうかという御質問でございます。 疾病の早期発見、早期治療のため、国民健康保険の被保険者に対し、受診者の費用負担の軽減を図る人間ドック費用助成制度を平成4年度から実施しております。 費用助成対象者数につきましては、平成4年度の制度開始時における400名から増員を重ね、平成19年度におきましては定員1,200名を予定しております。 次に、人間ドック対象人員を拡大すべきだと思うがどうかとの御質問でございます。 人間ドック費用助成対象者数を拡大することにより、より多くの方の疾病の早期発見につながるものと考えられます。 平成18年度におきましては、費用助成対象者1,200名に対し1,500名余りの助成希望者があり、関心の高さを感じております。 しかしながら、人間ドック費用助成は被保険者の方の保険料を財源としておりますので、保険料の負担の増加に結びつかないよう慎重な検討が必要であると考えております。 以上でございます。 ○議長(貴志啓一君) 市川都市計画部長。 〔都市計画部長市川一光君登壇〕 ◎都市計画部長市川一光君) 16番姫田議員の御質問にお答えいたします。 中心市街地の活性化について、けやき大通り市街地再開発に補助金を出す目的と、補助対象に選定した理由についての御質問でございます。 市街地再開発事業は、都市再開発法に基づき、市街地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図ることを目的としています。 本事業は、商業施設高層住宅等を建設し、建物の不燃化を促進するとともに、定住人口の増加や雇用の拡大が見込めるなどの効果があるものと考えております。 けやき大通りにあるこの地域は昭和4年から30年代に建てられた古い建物が残存しており、JR和歌山駅近くにありながら商店街は疲弊した状況となっております。 この事業は平成7年より市が推進してきた経過もあり、国の市街地再開発事業等補助要領に基づき財政支援を行うこととしております。 以上でございます。 ○議長(貴志啓一君) 千賀まちづくり推進室長。 〔まちづくり推進室長千賀祥一君登壇〕 ◎まちづくり推進室長千賀祥一君) 16番姫田議員の御質問にお答えします。 中心市街地の活性化について、4点ございます。 1点目、旧丸正ビルの再生に補助金を出す目的は何か、また、補助対象に選定した理由は何かという御質問でございます。 旧丸正ビル再生支援については、中心市街地のシンボル的な商業施設であったことから、中心市街地の再生を市民に訴える効果が大きいこと、地元商店街の期待が大きいこと、また、雇用や来街者の増加、新たな投資の誘発など経済波及効果も見込まれることから、現在策定中の中心市街地活性化基本計画中核的事業と位置づけ、国の補助制度である暮らしにぎわい再生事業を活用して支援するものでございます。 2点目として、中心市街地の他の商業施設との関係はどういうものか、地域内での合意は図れているのかということでございます。 旧丸正ビル再生計画では、食料品や日用品など地域に不足している業種の店舗を中心として、健康やいやしの機能を有した施設、また、観光や文化、教育の機能を有した施設など、単なる物販だけではない複合的な施設運営が計画されております。 ぶらくり丁の6商店街でも、昨年設置された商業活性化委員会の中で、今回の旧丸正ビルの再開をいかにぶらくり丁の活性化に結びつけていくか、旧丸正ビルとの連携事業も含めて積極的な検討が行われており、地元商店街との合意は図れているものと考えてございます。 3点目として、財政難の折、民間の事業に多額の公費をつぎ込むことはどうかとの声があるが、市民の理解と納得を得ることが必要だと思うがどうかということでございます。 旧丸正ビルの再生に対する支援は、単なる民間資本ビルの再生と違って、本市の中心市街地活性化に最も象徴的な課題であったことや、以前からも地元商店街の熱望事項であったこと、また、新たな投資の誘発など波及効果も十分期待できるものと考え、行ったものです。 今回採択を受けた国の補助制度では、まちなかへの都市機能の導入や空きビル再生支援について、民間事業についても施設内に公益施設を設けることを条件として支援することにより、まちなかへの都市機能の集積を図り、中心市街地を活性化する制度となっています。 また、中心市街地活性化基本計画の中に位置づけられることが採択条件の一つとなっており、この計画を策定するに当たり、商工会議所を中心とした協議会の意見や市民の方々からのパブリックコメントなど、幅広い方々からの意見を聞きながら基本計画を策定することになっていることや、昨年12月に実施したアンケート調査によると、市民の約8割が中心市街地の活性化が必要であると考えていることなどから、十分コンセンサスが得られているものと認識してございます。 4点目として、中心市街地活性化基本計画区域に、例えば、マンション建設など民間の事業が立ち上がれば、市は補助していくつもりなのかということでございます。 まちづくり三法の改正に伴い、中心市街地での民間の共同住宅供給事業に対しても、国において新たに補助制度税制特例措置が設けられております。 今後、旧丸正ビルの再生という明るい兆しを絶やさないようにするということが重要であり、中心市街地にぎわい回復のため、また、定住人口の増加のための施策についての検討は必要であると考えます。 その施策について、より高い効果を得るためには国の支援制度の活用は一つの選択肢となることから、調査研究してまいりたいと考えてございます。 以上でございます。 ○議長(貴志啓一君) 16番。 〔16番姫田高宏君登壇〕(拍手) ◆16番(姫田高宏君) 御答弁をいただきましたので、第2問をさせていただきます。 まず、ギャンブル施設に頼らないまちづくりについてお尋ねします。 今回の私の質問は、現在計画されているぶらくり丁の場外舟券売場建設について市長の見解を聞こうというものではなく、今直ちにギャンブル施設に頼らないまちづくり宣言をすることを求めているわけでもありません。 また、場外舟券売場計画について、施設設置場所単位自治会当該単位自治会に接する単位自治会、それぞれの自治会が属する連合自治会がおのおの機関決定を行った同意及び議会が同意していることをもって市の同意を判断するというこれまでの基準を変えることを主張しているわけでもありません。 今回の計画については、推進の請願が多数決で採択されています。地元の皆さんがどう判断するかにかかっているわけです。過去には出島の計画について、議会は賛成多数で推進の請願を採択しながらも、結局できなかったということもあります。この点を踏まえ、お尋ねします。 これまでもその時々の市長はケースに応じて柔軟に判断してきたと思いますが、その結果がJR駅前、築港、小雑賀に場外舟券売場が、出島、梅原に場外馬券売場の計画があり、それぞれマイナス面プラス面の主張があったと思いますが、結局マイナス面が払拭できず、反対運動が成果を上げたということだと思います。 大橋市長ギャンブル施設をどう評価するかということにかかわらず、閉鎖された地域ならともかく、人が住み、子供がいるところならどこでも同じ結果になるのではないかと思いますが、市長はどのようにお考えでしょうか、お答えください。 市長は、ギャンブル施設建設計画で反対・賛成が起こっていることについて、話し合いにより合意点を見つける努力をすることが非常に重要と言いますが、ギャンブル施設の建設について賛否を市民が争うことが本市のまちづくりに有効だと考えているのでしょうか。 また、これまでの各地の計画と計画の中断が市民の話し合いによる合意ととらえているのでしょうか、お答えください。 次に、健康診断人間ドック負担軽減についてです。 2005年3月に策定された和歌山市地域福祉計画-大橋市長のにこやかな写真が載っているこの冊子ですけれども、この冊子には資料編2として意識調査結果が収録されています。回答が1,553人ということですから、毎年行っている市民世論調査における回答数のおよそ1.5倍の方が回答しています。 調査項目の中に、関心事と関心度について、健康保持や増進に関することが「非常に関心がある」「関心がある」において最も高くなっており、現在不安に感じることでは「健康のこと」が最も高くなっています。そして、「高齢者の住みよいまちをつくるためには、主にどのようなことが必要だと思いますか。」との問いには、「健康教育、健康相談、健康診査などの保健事業や医療体制を充実させる」が第2位になっています。 また、日本共産党が取り組んだ県政、市政アンケートの1,100人の回答では、県政、市政に力を入れてほしいことの第4位に健康診断負担軽減が入っています。 市長はこれらの調査結果をどのように考えますか、お答えください。 また、こうした市民の声にこたえ、市民の健康を守るために、基本健康診査自己負担額の軽減や人間ドック対象人員の拡大について、担当部任せにせず市長に頑張ってほしいと思いますが、どうでしょうか、お答えください。 次に、中心市街地の活性化についてです。 市長は施政方針で、中心市街地の活性化について、その5ページに「今が最後のチャンスであり正念場であるととらえ、商工会議所を中心とする和歌山市中心市街地活性化協議会や地元関係者の方々とともに策定を進めております新たな中心市街地の活性化基本計画が、何としても国の認定を受けられるよう努力いたします。」と述べていますが、「今が最後のチャンス」とはどういう意味なのか、お答えください。 「週刊報道ワカヤマ」-ナンバー104、3月2日付には、旧丸正ビル再生事業について、「国 中心市街地活性化基本計画に難色 5度にわたる修正も認めず」と報道していますが、この経過と今後の見通しはどのようなものでしょうか。また、国の補助を市が肩がわりするようなことにはならないのでしょうか、それぞれお答えください。 最後に、大滝ダム建設事業についてお尋ねします。 2月10日に開かれた大滝ダム貯水池斜面検討委員会についての新聞記事が、追加負担の可能性を示唆する報道をしたことから、国土交通省に対し強く抗議したとのことですが、それは新聞記事の内容に間違いがなかったということなのでしょうか、お答えください。 2004年-平成16年6月議会で、大滝ダム地すべり対策追加負担金についての私の質疑に対して、「特定多目的ダム法は、一たん利水者として参画すると、最後までついていかなければならないといった仕組み」になっているとして、大橋市長は、「ユーザーの意見が強く反映されるような制度に改善してもらうよう、関係機関を通じ、国に対して強く働きかけてまいりたいというふうに考えてございます。」と答弁していますが、この間どのような働きかけをしたのか、お答えください。 以上で第2問とします。(拍手) ○議長(貴志啓一君) 大橋市長。 〔市長大橋建一君登壇〕
    ◎市長(大橋建一君) 16番姫田議員の再質問にお答えいたします。 ギャンブル施設に頼らないまちづくりを推進すべきだということで、2点ございます。 まず、閉鎖された地域ならともかく、人が住み、子供がいるところならどこでも同じ結果になるのではないかと思うがどうかと、ギャンブル施設の設置が計画された場合に住民の反対運動が起こるということについての御指摘でありますが、私は、場外舟券売場等の設置が直ちに青少年の健全育成を阻害するとか、教育環境を悪化させるものとは考えておりません。 平成18年4月に兵庫県加東市に場外の舟券売場がオープンしておりますが、ここの場合は、当該施設はもともとゲームセンターで、地元の中高生のたまり場となっており、現在よりも殺伐とした雰囲気であったというふうに聞いてございます。 それが舟券売場になってからは、施設周辺に相当数の警備員が配置され、また、定期的に清掃も行われることにより、以前より明るい雰囲気になっているそうであります。 だからといって賛成とも反対とも言うつもりはありませんが、こういった話もありますとおり、状況によってそのとらえ方は変わってくるものと考えておりますので、必ずしも毎回同じ結果になるとは言い切れないと考えております。 また、賛否について市民が争うことが有効だと考えているのかとのことでございますが、争うことが有効だと言っているのではなく、話し合いにより合意点を見つけることが大切だと考えておりまして、これまで何度もそのように申し上げてきたところであります。 また、過去における計画の中断につきましては、事業者の状況判断によって計画を断念した結果だと認識しております。 次に、健康診断人間ドック負担軽減についての御質問でございます。 和歌山市地域福祉計画の意識調査結果に基づいて、調査結果をどう考えるか、健康診査の自己負担の軽減、人間ドック対象人員の拡大についての考えを述べよということであります。 議員御指摘のとおり、地域福祉計画等による意識調査では、健康への関心や不安が上位にあり、市民の健康への意識が高いことのあらわれであると認識しております。 こうした結果から、市民みずから健康に対する自己管理をするとともに、健康診査や人間ドックを受診することは市民の健康を守るということからも大変重要なことでございます。 また、これらの調査結果を踏まえ、基本健康診査自己負担の軽減や人間ドック対象人員の拡大について、総合的な施策の展開の中で市全体の財政運営とも均衡を図りながら検討してまいります。 次に、中心市街地の活性化についての御質問でありますが、「今が最後のチャンス」とはどのような意味かということであります。 昨年から、中心市街地では和島興産の旧丸正ビル再生計画発表を契機として、旧東映インのホテル、そして大衆演劇場としての再生を初め、けやき大通りの市街地再開発事業や共同住宅つき複合店舗ビル事業、高齢者向けの施設・住宅整備事業など、次々と中心市街地に事業が予定され、実施されてきております。 昨年9月に国から出されました中心市街地の活性化を図るための基本的な方針では、基本計画の認定条件として、市街地の整備改善、都市福利の整備、まちなか居住の促進、商業の活性化等の事業を盛り込んだ基本計画を策定し、その事業についても円滑かつ確実に実施されることと明記されております。 それらさまざまな状況から、本市におきましては、このような好機はいまだかつてなく、これら民間事業と本市の事業を基本計画に位置づけ、官民総力戦で活性化に臨む必要があると考えており、そのタイミングは今しかないと思い「最後のチャンス」と表現したものでございます。 次に、大滝ダムに関する御質問でございます。2点あります。 まず、新聞記事で追加負担の可能性を示唆する報道がなされたことについて、国土交通省に抗議したということだが、新聞記事の内容に間違いがなかったということかという御質問であります。 本市といたしましては、報道の真偽にかかわらず、これ以上の新たな負担はできないことを重ねて申し入れを行ったものであります。今後も県及び橋本市など関係機関と連携を図り、新たな追加負担金が発生しないよう強く働きかけてまいりたいと考えておるところでございます。 次に、平成16年6月議会での質疑で、「ユーザーの意見が強く反映されるような制度に改善してもらうよう、関係機関を通じ、国に対して強く働きかけてまいりたい」と答弁をしたが、この間どのような働きかけをしたのかということであります。 これまで国土交通省に対しては機会あるごとに新たな負担はできないことを申し入れてまいりましたが、同時に、今後、基本計画が変更されるようなときには利水者などの同意がないと変更ができないような制度に変えてもらいたいということを口頭ではございますが要望し、働きかけてまいりました。 以上でございます。 ○議長(貴志啓一君) 千賀まちづくり推進室長。 〔まちづくり推進室長千賀祥一君登壇〕 ◎まちづくり推進室長千賀祥一君) 16番姫田議員の再質問にお答えします。 中心市街地活性化基本計画の事前協議過程と今後の見通しはどうか、国の補助金を市が肩がわりするようなことにはならないかという御質問でございます。 現在、中心市街地活性化基本計画の策定においては、国から指導されている中心市街地に関しての市民アンケート調査を実施しているところであり、この結果を計画に反映させるとともに、一方で、商業活性化事業について、ぶらくり丁6商店街で組織した商業活性化委員会で検討されている新たに追加する事業を盛り込み、でき得る限り早く認定を得るため、国との協議に臨みたいと考えています。 なお、旧丸正ビルの再生事業に伴う暮らしにぎわい再生事業補助金につきましては、採択条件として、この事業が中心市街地活性化基本計画に位置づけられることが確実と見込まれることが条件とされていますので、国からの補助金については確実に執行されるものと考えてございます。 以上でございます。 ○議長(貴志啓一君) 16番。 〔16番姫田高宏君登壇〕(拍手) ◆16番(姫田高宏君) それぞれ御答弁をいただきましたので、第3問をさせていただきます。 まず、ギャンブル施設に頼らないまちづくりについてです。 前回同様、今回も私のサーブをはね返された感じですが、私はテニスをしているつもりだったのですが、市長の格好をよく見るとバットを持っており、コートに立っていたつもりが野球のグラウンドになっているようで、市長ははね返すというよりもはじき飛ばしているようです。 私は、ギャンブル施設の設置が青少年の健全育成を阻害するから市長にギャンブル施設に頼らないまちづくり宣言をすることを求めているわけではありません。モグラたたきゲームのように次から次に計画が起こり、そのたびに反対運動が起こる、その繰り返しをなくすことはできなくとも、何とか少なくしたいという思いから言っているのです。 設置を計画する業者は、まあ言えばどこでもいいんです。施設をつくればもうかると思っているのでしょう。今回はたまたまぶらくり丁だというだけで、ぶらくり丁の活性化を考えて計画したわけではないでしょう。それはJR駅前でも、築港でも、小雑賀でも、出島でも、梅原でも同じことです。そんな底の浅い計画だから次々に立ち消えするのです。 市民の話し合いの中で出てきた計画なら賛否を話し合えるでしょうが、業者が自分の都合で勝手に計画したものを、住民が冷静に受けとめ、話し合い、そして合意点を見つけることなどできないのではないでしょうか。市長もこれまでの数々の計画中断が話し合いによる合意だと思っていないとのことでした。 全国の自治体の中にギャンブル施設ができてよかったところもあると兵庫県の町の名前を挙げていましたが、そういうまれな例を挙げる必要はありません。必ずしも毎回同じ結果になると言い切れないと言っても、現にこれまで市内の5カ所の計画がつぶれてきています。今回の計画において、住民の合意が得られれば設置できるでしょうが、私はこれまでと同じことをたどると思います。そして、静観していればぶらくり丁の後にもまた同じように次から次に計画が出て、そのたびに市民の皆さんが御苦労して反対運動に立ち上がるということです。 私は、これらの繰り返しを静観することが地域住民の意思を尊重することにはならないと思います。市長には、ぜひ私と同じコートに立って、ラケットで打ち返してほしいものです。 次に、健康診断負担軽減人間ドック対象人員の拡大についてです。 その必要性は認めていただきました。早期発見、早期治療は障害の発生や医療費を抑制することができることから、市民の健診や人間ドックへの補助はめぐりめぐって市の財政も健康にするものです。後は適切な予算措置がされるだけですので、この点では市長の実行力に期待します。 次に、中心市街地の活性化についてです。 施政方針の中の中心市街地活性化に関して、「今が最後のチャンス」とはどういう意味かお尋ねをしました。意気込みとしての言葉かなと思わないでもないですが、「今が最後のチャンス」などと、2期目をスタートしたばかりの大橋市長が言うのはどうでしょうか。まちづくりというのは再チャレンジの連続で、終わりのないものではないでしょうか。 現時点で中心市街地活性化基本計画ができていないのに、五月雨式に議会ごとに新しい予算が計上されています。その予算が中心市街地の活性化にどう生かされるのか、よくわかりません。市長を初め幹部職員や職員の中心市街地活性化のイメージは同じなのでしょうか。どうもばらばらに考えているような気がします。 まず、市長が中心市街地に指定した地域をこうしたいと、そのために市としてはこの部分に財政支出をすると、その効果はこのように考えていると、その財源はここにあると、まず大きな絵を示した後に、旧丸正ビルの再生の意味、けやき大通りの再開発の意味を説明するべきだと思います。 これらは財政再建計画を進めながらやっていかなければならないわけで、市長は施政方針にわざわざ夕張市を名指しで取り上げたわけです。市の財政は厳しいわけです。市長が2期目の重点施策としている北インターの設置も、この中心市街地の活性化事業も、どちらも財政再建計画の枠外で行われようとしています。とても本気の取り組みとは思えません。 中心市街地活性化の理念と方向、それを支える財政的な裏づけを市民に示し、基本的な合意をすることが必要だと思います。そういうものを持たず、ただ国の補助金が出るものについて、とりあえず市も補助金を出しとこうという程度にしか思えません。 2004(平成16)年3月に策定された和歌山市活性化戦略提言書、これですけれども、この冊子ですけれども、「チャレンジ精神あふれるまち・和歌山市」と題がついています。これは県外の有識者5名、市長初め市幹部職員6名、本市政策研究会の若手職員12名により、和歌山市の活性化について論議された内容をもとに、有識者が専門的な見地から考察し、提言としてまとめたものだそうですが、和歌山市活性化戦略提言会議の会議録はテーマが具体的で臨場感が感じられます。 そこで座長の東京大学の大西隆氏が、ぶらくり丁の活性化について次のように発言しています。「ぶらくり丁の問題を考えるとき、和歌山市民はどこで何を買っているのかを徹底的に調べて-そこを解明していく本格的な中心市街地活性化調査が必要だ。基本計画をおざなりにつくるのではなくて、和歌山市における商店街の分布、相対的に中心市街地の役割、そういうことを解明していく」必要があると述べています。 ところが、現状の中心市街地活性化策は、民間の具体的な事業に国、県、市が補助するため、国に事業認可を受けるために基本計画をつくるという、逆立ちしたやり方をしています。泥縄式に、まさに基本計画をおざなりにつくっているわけです。和歌山市活性化戦略提言書が提言しているような、こうした取り組みが今回の中心市街地活性化計画策定の前段にあって、理念がまとまり、大きな絵をかくことが必要だったと思いますが、市長の考えはどのようなものでしょうか、お答えください。 この和歌山市活性化戦略提言書会議録の中の大橋市長の発言にも興味深いものがあります。ある職員による自己評価が10点という話に思い当たるものがあるとして、「例えば予算査定で、新規事業の説明を各部課の担当者がするが-ちょっと突っ込むと、すぐに詰まって、別室に資料を取りにいく-国の補助がつくから新規事業としてやらなければいけないとか、そういうことの多さが説明力を欠く原因になっているのではないか。」と大橋市長はこのとき述べています。 この発言と、国から5回も突き返された中心市街地基本計画案が、全体の計画が示されないままに個別に国からの補助を当てに次々に予算化しているやり方がこの発言と相反しているのではないでしょうか。お答えください。 最後に、大滝ダム建設事業についてですが、繰り返しになりますが、毎日新聞2月11日付は、2月10日に開かれた大滝ダム貯水池斜面対策検討委員会の第2回委員会終了後の記者会見で、対策費について近畿地方整備局の松山河川情報管理官のコメントとして「『今の事業費では厳しい』と述べ、追加負担の可能性を示唆した。」と報道、その見出しは大きく「追加負担の可能性」、そしてその下に「県、和歌山・橋本両市 地滑り対策工事費に」と書いています。 また、わかやま新報2月15日付は、「近畿地方整備局河川部によると、『工期短縮や経費節減を行っても現在の事業費では大変厳しい。施工方法を含め最終案が決定すれば、県と両市に追加負担を求めなければいけない』」と報道、見出しは、「県や和歌山市の追加負担も」、横に、「大滝ダム事業地滑り対策で可能性」となっています。 先ほどの答弁でも、新聞では追加負担を示唆する報道がされていることから、国土交通省に抗議をしたということでしたから、報道が事実だったのか尋ねましたが、報道の真偽にかかわらず、これ以上の負担ができないと申し入れたということです。 市長は毎日新聞社にお勤めをしていたので記事の真偽を確かめるまでもないと思ったのかどうかわかりませんが、不思議な抗議をするものです。この記事を見たなら、実際どういう発言をしたのか、その真意は何だったのかについて、まず国土交通省に問い合わせるべきではないですか。そして、それが事実なら、そのことを抗議し、新聞社にその旨を伝え、本市の立場を記事にしてもらうべきでしょう。もし発言の真意が新たな負担を示唆していないものなら、新聞社に訂正記事を求めるべきです。 そうしたことを機敏に、その都度タイミングよく行い、もうこれ以上の負担は和歌山市に求めませんと国が言うなら、市長の言うように負担がないものと考えていいでしょう。しかし、特定多目的ダム法の仕組みは変わらず、そのままです。 市長は2004年-平成16年6月議会の私の質疑には、法律を変える、仕組みを変えるために働きかけると答弁しましたが、その働きかけの中身は口頭で申し入れているということです。口頭の申し入れのすべてを否定するものではありませんが、それで本当に大丈夫なのでしょうか。国には文書で申し入れる、また、市長の幅広い人脈で地元選出を初めとする国会議員に法律の改正を依頼するなど、あらゆる方法が必要ではないでしょうか。こうした取り組みもなく、口頭で国に申し入れているだけでは、よほどのことがない限り制度の変更はできないと思います。 腰砕けにならないように、少しは腰も鍛えていただきますよう市長にお願いをしておきます。中心市街地の活性化についてのみ答弁をお願いして、質問を終わります。(拍手) ○議長(貴志啓一君) 大橋市長。 〔市長大橋建一君登壇〕 ◎市長(大橋建一君) 16番姫田議員の再々質問にお答えいたします。 中心市街地の活性化について、平成16年3月に出した和歌山市活性化戦略提言書で座長であった大西教授が言っているような、そういう取り組みが必要なのではないかという御指摘であります。 改正中心市街地活性化法では、議員御指摘のような機能を、行政、商工会議所民間事業者、学識経験者、金融機関、自治会、商店街連合会など多様な構成主体による法定協議会である和歌山市中心市街地活性化協議会が担っておりまして、今回の計画策定におきましても法に基づいて、協議会からの意見をいただきながら策定作業を進めているものでございます。 次に、議員御指摘の、提言書に収録されております私の発言でございますけれども、平成16年当時の国の施策に基づく中心市街地再生プランというものが、衰退する中心市街地に対していわば対症療法的に空き店舗対策、周辺整備、社会実験という形でのさまざまなイベントなどに行政が補助金を出すというものでありまして、市としては国から出る補助金を探しながら、それに合わせて事業を実施しなければならなかったことについて感想を述べたものでございます。その後、国も少し反省をされたようで、今回のまちづくり三法改正に至ったわけであります。 中心市街地再生は、中心市街地全体の住環境整備、郊外や準工業地域への大規模出店の規制と中心部への出店誘導など総合的な対策となったことがこれまでとの大きな違いだと考えております。 和歌山市におきましても、多彩な民間の事業を中心市街地で展開できるよう行政がリードし、支援することで中心市街地の活性化を図る計画を進めているところでありまして、その事業の内容や実施による効果について十分に検討しながら慎重に計画を立案してまいりますので、矛盾はないと考えてございます。 以上でございます。 ○議長(貴志啓一君) しばらく休憩します。          午前11時15分休憩   -------------          午後1時11分再開 ○議長(貴志啓一君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 日程第2の議事を継続し、質問を許します。 奥田善晴君。-42番。 〔42番奥田善晴君登壇〕(拍手) ◆42番(奥田善晴君) 皆さん、こんにちは。議長のお許しをいただきましたので、一般質問をさせていただきます。 まず、政治姿勢ということで、施政方針の中身について少し質問させていただきます。 その前に、樹研工業という会社があるんです。そこの松浦元男という社長さんがこう言っているんです。世界一小さい100万分の1グラムの歯車をつくっておるんです、ここは。その100万分の1に挑戦したから今飯が食えるんだと、世界にないものをつくらなければ意味がありませんと、こう言うているんです。 そしてまた、我々中小企業が他社とやってはいけない競争があると、こういうことを言うているわけ。何かといいましたら、3つあるとこう言うんです。1つは、価格の面で大企業と競争やったら必ず負けます。その次、規模の上において競争をやったらだめ。そして、品ぞろえで競争をやっても負けます、こういうふうに言っておるんです。 それで、ここの会社は、うちは技術と品質と財務内容を重視し、勝ち続けてきた。この3つは中小企業が大企業と勝負するには絶対に外せない原則だと、こういうふうに言うとるんです。 それを地方自治体に置きかえますと、和歌山市は中小企業とまではいかん、零細企業になるんじゃないかと思うんです。それが、例えば、隣の大阪とかあるいは東京、神戸、そういうふうなところと同じような土俵に立って競争する、同じようなことをやっていきますと、絶対これはもう伍していけないと私は思うんです。 そうした中で、今回、平成19年2月定例市議会で施政方針が示されております。これは、市長は2期目の公約を、選挙に対する公約を裏づけして、そしてこれをつくったとこういうふうに言われておりますが、私はこれを読ませていただいて、ここに「和歌山市」とこれ書いておるんです。これをほかの市に書きかえても、どこでも通用するような内容だと思うんです。 そして、ある市の、固有名詞挙げたらまたしかられますから、ある固有名詞の名前挙げて、「これに書きかえてもええで」というて井口議員に話をしましたら、井口議員がこう言うんです。「その市怒ってくるで、そんなこと言うたら」と。というほどに、この内容がどこにでもある内容というふうに私は思います。 これはもちろん重点施策をやっているということでありますが、当たり前のことなんです、当たり前のこと。重要だと思います。ですけれども、和歌山市にしかない行政、すなわち目玉一つでもいい、この中に光っているものは何かいなとこういうふうに思ったんですが、どう考えてもない。 実は、これちょっと余談になりますが、前市長が最初当選されたときに、中途から大学と言い出しました。大学建てんねやと。こう言ったときに、通常、普通の大学を和歌山でこしらえても、これはもう競争に耐え得ない。ですから当局に-市長に言ったんじゃないんですが当局に、いっそ大学をするんだったら、今、情報大学をやったらどうだと。これ、同じ情報でもインフォメーションじゃないんです、インテリジェンスの方なんです。簡単に言うたら、今、インターネットとかいろいろハッカーとか入ったりしますけれども、そうした高度の情報大学をやってはどうかというふうな提言をしたことがあります。 それからしばらくたちまして、その学部はどこにもなかったんですが、その後、桜美林大学というところで、3年ほどたってから情報学科を開設しております。日本にはあちこちない。今回、この情報はインフォメーションじゃないんですよ、インテリジェンスの方の、そうしたことが高度になってまいりますとやはり日本にもこれ絶対必要だと私はそう思ったわけなんですが。そうした大学一つをとってもそうだと思うんです。 そしてまた、花いっぱい運動があったんです。花いっぱい運動を提唱した。和歌山が40何回だったと思うんですが、そのときに、そんな、もうあちこちでやっているような同じようなこと、花いっぱいやらんと、いっそのことキューバが取り上げた菜園都市をやったらどうなのとこういうふうに、これも当局に提言したことがあります、菜園都市。そしたら、今、キューバのハバナというのは、人口は和歌山市よりどんと多いんですよ、ハバナは210万人あるんですが、これが今では世界の観光都市として世界から見に来ております。 そういうふうな、小さいか大きいかだけです。どなたかこの間の代表質問で言われておりましたが、市長の意識改革というのが必要だというふうにこの席で言われておりましたが、私もまさにそのとおりだと思うんです。市長がぜひこれをやり抜こうとすれば、そうしたそういうチームを組んで、市長がその気になれば、40万人弱ですけれども、何か目玉になるものがあるんじゃないかいなと。私は非常に惜しいなというふうな気がするんです、これを見ておりまして。 今、例えば、友ヶ島が和歌山市へ返ってきております、南海から。何年か前に返ってきておった。これは昭和30年代に高垣市長さんだったんです。その当時、もう既に友ヶ島が和歌山市の大きな重荷になっとったんです。たまたまそのときに南海電鉄がみさき公園-あのみさき公園という駅はその当時なかったんです、南淡輪駅だったんです。みさき公園が来ることによってそれに便乗させてもらって友ヶ島を買ってもらった。そしてその後、南海さんがぐあい悪くなって、そして和歌山市へ友ヶ島が返ってきておる。恐らくこれも将来の大きな和歌山市の負担になるやろうと。 この友ヶ島をやはり利用してということで、その当時、前市長さんが大学と言うたときに、あそこへ全寮制の大学をこしらえたらどうかというふうな提言をしたこともあるんです。 今、親の言うことをなかなか聞かない子供が多うなっておりますから、そうした連中を全寮制で、船なかったらこっちに来られませんよってに。猿だったら来るらしいんですね。そういうふうなものをこしらえたらどうかと、こういうふうなことを当局に提言したんですけれども、それはだめ。 とりあえず、私の言いたいのは、何か一つでもいい、光るものを、目玉をぜひこの施政方針の中へ入れていただいたらよかったのになと、こう思うんです。 これも余談になりますが、北海道は562万人いるんです。これは起債-借金が非常に多くなっている。じゃ526万人のフィンランド共和国、これが大黒字なんですよ。国自体が黒字なんです。同じような人口、北海道は少し多いんですよ。なぜ北海道は赤字でフィンランドが黒字であるのかという、私は疑問を感じるんです。やり方によっては黒字になるんじゃないかいなと。 この大きな遠因は、戦後の国の方針、交付金、そして補助金制度のツケが、今、地方自治体にしわ寄せになって、大きな借金を背負うようになったわけなんですが、何かそうしたものを取り上げてやってもらいたいなと、こういうふうに思うんです。 そして、6つの項目の中で、観光和歌山というのもあります、元気なまち・観光和歌山。私、和大に観光学部がせっかくできて、そして観光に取り組んでくれても、和歌山市内にその受け皿が僕はないような気がします。だから、何か目玉をこしらえて、これと相提携してやっていけば、この和大の観光学部が生きてくると思うんです。 受け皿も何もなしに、市長はこの中に言うておりますが、お城云々とこういうことでありますが、お城もこの間登ったんですけれども、私が学生時代に、今から50年ほど前の学生時代に登ったのと同じような展示物があって、もう全く進んでおらない。ボタン植えたり何とかするとこういうことを言うておりますが、そうしたこと。これをもっと大々的にお城を生かすというふうなこともやっていただきたいなと、こう思うんです。 そこでお聞きするんですが、目玉になるのは何ですかということを聞きたいんです。 それともう一つ、ちょっと苦言を呈します。 これを読ませていただいていて、最初はそうでもないんですが、中途から委員会の予算説明書を読んでいるみたいなものなんですわ。これ、金額入れたらもうそれぞれの委員会の予算説明は要らない。こういうふうな内容ですよ、これ見てみたら。 そこでまた、お伺いします。 目玉は何ですかというのと、それと、この中で少子化が深刻な問題になっております。これも国の言うてることなんや。その対策の一つとして小児救急医療体制の充実を図るとこういうことですが、これは和歌山市で図れないことなんですよ。医大の小児科が充実せんことにはどうもこうもできへん。こうしたこと。 その次に、観光のまち。これは時間かかると思うんですが、お城の魅力ということで磨きをかけ云々ですが、ここで観光のまちのことであるんです。これ、お伺いしますが、こんな施政方針に、和歌浦の便所古なってきたよってに建てかえんねんというのが、これ施政方針ですか。委員会の議案説明だろうと思うが、これ一遍、こんなんを入れたのは、何でこんなもん入れたんか、ちょっとお伺いしたい。 そしたら、これも何を言うてるのいうて、「この便所は純金無垢の便所にするらしいで」とこうやって言ったいうんですわ。ああなるほど、名古屋の金のしゃちほこ、和歌山の紀州の便所ということで、一生の間で金無垢の便所へ座るというようなことはまあないと思うんですが、これは有名になると思うんです。有名になると思いますよ、とられん限り。一遍あそこの便所、和歌山行ってこようと、これは一生の思い出になる。そんなのにするんかいなと、これはそういうふうな見方になってくる。 それで、さっき言いましたように、こんな便所をするのが施政方針ではないと思うんですよ。 そしてもう一つ、続いて教育のまちということで、ここへ、5行でこういうふうに書いておるんです。教育で、次世代の人を育てるのに云々とこれ書いていますが、これいじめとか不登校とかそういうものが、次に、22ページに、「次に、次世代を担う人の育成でございます。」と書いてあるんよ。これ、この中にサポートプランや中学校にカウンセリングルーム、いじめや不登校。これは僕、これは当たり前のことなんですよ、するのは。「次世代を担う人の育成でございます。」と言うた以上には、それなりの、もっと内容のあるものをここへ書いてほしいと思う。 例えばの話ですよ、凛とした日本人、国際社会に通用する凛とした日本人の育成をするとか、気概のある日本人を育成したいんやと、するためにはというふうなことをやはり書くべきじゃないんですか。 いじめがどやのこやの、それで、ここらあたり書いた人たちの、どんなつもりで書いたのかちょっと一遍お答えいただきたい。 そして、19ページの「地域文化を発信する都市」ということで、3行よ。「『地域文化を発信する都市』づくりについてでございます。」がと書いて、その中に、「『地球温暖化防止実行計画』に基づき、ISO14001規格の環境マネジメントにより、環境に配慮し」とかこれを書いて、「地域文化を発信する都市」と、こういう項目が載ってありますけれども、どんなこと、地域文化というのはどんなものを発信するのかということ、これがないんですよ。どこにあるんかいなと思って、ないんですよ。 和歌山には紀州の伝統のいろんな文化があります。それを、こういうふうなものをこういうふうに売り出すんだというのであるならばわかるんですよ。何もない。ただお題目だけここへ載せてある。これを施政方針というには、ちょっと余りにもお粗末過ぎるのじゃないかいなと私はそう思いますが、ひとつそこらあたりの点についてお伺いします。 例えば、人の育成について、もうこれは2問で言おうと思ったんですが、例えば、基礎教養の向上。そのためには、これ1950年-昭和25年やったと思うんですが、アメリカで設立されたアスペン研究所の基礎教養の一つのものを取り入れる。日本でも1998年やったかな、アメリカ型のアスペン研究所の日本版を日本でも-それは何やというたら基礎教養なんですよ。教育やない。学力とかそやなしに基礎教養。世界に通用する、特にこれから国際社会とこう言われている、その基礎教養を充実させるための、そうしたものをやっていくとか。そこらあたりに問題があるんじゃないかいなと思うんです。 そこらあたりで、当局の見解をお伺いして、第1問にいたします。どうもありがとうございました。(拍手) ○議長(貴志啓一君) 大橋市長。 〔市長大橋建一君登壇〕 ◎市長(大橋建一君) 42番奥田議員の一般質問にお答えいたします。 その前に、奥田議員におかれましては、私が市長に就任して以来、4年余りにわたって常に厳しい叱咤激励と愛のむちを振るっていただきまして、私どもの市政運営にさまざまな御提言を賜ってきたことについて、改めて深く感謝を申し上げます。 今回も大変厳しい御指摘をいただいているわけでございます。まず、施政方針には独自性がないやないかという御指摘であります。 私が市長になってから、平成15年の夏に和歌山市のキャッチフレーズとして「水と緑と歴史のまち 気くばり・元気わかやま市」というキャッチフレーズを立てさせていただきました。そして、平成17年の年頭から、「まず、城より始めよ」ということを掲げて、城フェスタとかそういうことで、和歌山市が持つ中心市街地に、中心にお城があるという特色を生かした、町の元気を取り戻す策に取り組んでまいったところであります。 ただ、その間、常に奥田議員からも御指摘をいただいておりましたのは、和歌山市にとって今一番大事なことは何やと思っているんやと。防災とそれから財政の健全化やないかと。この2つに取り組むことが和歌山市の責務であり、そのことが一番大事なんと違うかと、このように何度も御指摘をいただいてまいったところであります。 この2つのことについて和歌山市として一生懸命取り組むということが、今回の施政方針におきましても中心的な課題であり、お金のない中で、財政を健全化しなければならない中で、快適なまちをつくるために基盤整備を進めていくということが大きな課題なんだというつもりで、今回の施政方針はつくらせていただいたところであります。 具体的に申しますと、財政の健全化に向けて職員数の削減による人件費の抑制や、小学校の校務員業務を初めとした民間委託の推進。一方で市税等の徴収率の向上に向けて催告を強化するなど歳入確保にも努め、行財政改革実施計画に掲げる取り組みを着実に実行してまいりたいと考えております。 また、防災対策の面では、本市には東南海・南海地震とそれに伴う津波、また根来断層直下型の地震など大規模自然災害の危険性がございますので、引き続き小学校の耐震診断、耐震工事を実施するとともに、災害時の避難住民向け備蓄資材の充実などに取り組んでまいるということを述べたつもりであります。 また、都市基盤の整備につきましては、(仮称)和歌山北インターチェンジの早期実現に向け、積極的に取り組むということを申し上げました。 さらには、民間主体で実施しております和大新駅や都市開発事業に対して必要な協力を行うなど、基盤整備にも努めてまいりたいと。そうしたことを行っていくことが、今、和歌山市に求められていることでありまして、私の施政方針に和歌山市らしさがあらわれていないと言われるのは甚だ残念なことであるというふうに思っております。 御提言ありました菜園都市構想ということにつきましても、大変魅力的な案ではあると思います。我が国の食糧の自給率は供給熱量ベースで40%と低下しています。特に穀物の自給率で28%であると。こういう中で、増加する遊休農地対策と自給率向上を図るために、遊休農地の解消とか市民農業の拡大を目標とした遊休農地等の対策事業を立ち上げ、農地の有効活用を図っているところでございます。 市民の皆さんからいただくいろいろな御提言の中には、例えば、菜種やトウモロコシを遊休地に育ててエネルギー資源にすることを考えたらどうだというような提案をいただいたこともあります。さらには、市街化地域の営農緑地制度を取り入れましたのも、都市の中に緑を残すことがまちづくりにとって有益だと考えたからであります。 今後、市民の皆様にも自給率の向上と美しいまちづくりの一翼を担っていただくため、市民農園の開設推進や、家庭でプランターなどを利用して楽しめるミニ菜園の体験教室の開催などを通して、菜園都市づくりにも取り組んでまいりたいと考えてございます。 次に、観光の目玉がないやないかと、こういう御指摘であります。 私は、和歌山市に観光の目玉と言えるところはたくさんあると実は思っております。番所庭園に-前にもお話を申し上げたと思いますが-番所庭園に行って沈む夕日を見ていると、本当にすばらしいなというふうに私は思いますし、あちらの方から天満宮、東照宮のあたりに戻ってきますと、あの山の上に天満宮が見え、東照宮の敷地へ入ってきますと階段があって、赤い色を塗ったお宮の雰囲気が非常にすばらしい。そしてまた、玉津島神社の中へ入っていきますと、いろんな古い古いものが今もあの神社の中に展示されていると。片男波の海水浴場は市民の皆さんの頑張りもあって快水浴場百選の特選に選ばれておりますし、紀三井寺の桜は今でも-ことしは桜が早いでしょうから早くから大勢の方が見えるというふうに期待できるところでありまして、観光の目玉になるべきところはいっぱいあります。 御指摘の友ヶ島、伊太祁曽神社、紀の川。奥田議員がよく犬を散歩されている紀の川も、あの堤防に上がって川を見ながら心が非常に落ち着くというようなところもあるというふうに私は思っております。 お城につきましても、この間、城フェスタという格好でいろんな取り組みをしてまいりました。確かにあの天守閣内は警備とかいろんな問題があって展示物が余り多くない、変わっていないというところがございます。 この間ちょっと姫路城を見せてもらいましたけれども、姫路城もあのお城はやっぱりすごいお城だなということを改めて感じましたけれども、展示物自体はさほど大したことはなかったというふうに思います。全体としてのお城のよさを見ていただけるような方向にこれからも取り組みを進めていきたいというふうに思っています。 ただ、問題はやっぱり、和歌山にいいところがないということを市民の皆さんがよくおっしゃるのは、やっぱりこの一つ一つの目玉になるべきものの磨き上げ方が足りないんだなという感じがいたします。磨き上げるために、城フェスタのさまざまなイベントも行っておりますし、これからも順次、和歌浦、加太も含め、磨き上げて、宣伝して、集客に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。 トイレについて御指摘がございました。 観光スポットの快適さというのは、観光客がリピーターになっていただけるかどうかというところに物すごく大きな意味がございます。 来客に評価していただくためには、トイレが汚いということは非常に印象の悪いことでありまして、それがこれまでなかなか整備もできてこなかったというふうな問題点があったのではないかというふうに考えておりまして、加太、磯の浦のトイレの改修が済みましたので、今回、和歌浦遊歩道の起点にあります和歌浦のトイレにつきましても取り組むということで、このことを施政方針の中で触れさせていただいたところであります。 少子化対策につきましても御指摘がありました。医大の小児科が充実しないと、夜間、小児の急患対策といってもそれだけでは難しいのではないかというようなお話もございました。その辺のことも含めて今取り組みをしているところでありまして、ただ、基本的なことは進めていかなければならない。 その場合に、全国的に大体こういう施策というのは、和歌山市としてとり切れていないものについて、ことし積極的に取り組んでいくという意味で述べましたことが特色がないというふうに受けとめられたということであれば、まことに言葉足らずで申しわけないというふうに思っております。 以上でございます。 ○議長(貴志啓一君) 空教育長。 〔教育長空 光昭君登壇〕 ◎教育長(空光昭君) 42番奥田議員の御質問にお答えいたします。 議員御指摘の次代を担う人の育成につきまして、教育委員会といたしましては、和歌山市長期総合計画の中にも示させていただいていますが、青少年が自主性と社会性を備え、豊かな教養と幅広い視野を持ち、心身ともに明るくたくましく成長することが重要であると考えています。 しかし、何よりも大切なことは、基本的な生活習慣、あいさつとか返事とか朝の掃除とか顔を洗うとか、基本的な生活習慣を身につけ、基礎的な学力-読み・書き・そろばんと昔から言われていましたが、今では計算になりますが-このことを徹底的にすることだと私は思っております。 また、どうして、いじめ、不登校、悩みの相談ということをこの次代を担う人の育成という項目に入れたかということですが、このことは議員も御承知のように今や社会問題となっておりますし、和歌山市でも大きな課題であります。 したがいまして、一日も早くこのことを解消するために、この施政方針の中に私ども教育委員会としてお願いして入れさせていただいたわけであります。 次に、地域文化を発信する都市とはどういう都市かということですが、文化には人々に元気を与え、地域社会全体を活性化させて魅力ある地域づくりを推進する力があると考えます。 こうした文化の持つ力は、地域における経済、観光、教育、福祉など、文化芸術以外の分野の活性化にも貢献し得るものと期待されております。 こうした観点から、文化財においては湊御殿や旧中筋家住宅の保存修理事業等を実施しております。 芸術・文化の振興では、真舟芸術振興基金を活用し、若手指導者や後継者の育成事業をも実施しております。 また、和歌の浦アート・キューブにつきましては、市民の芸術文化活動の育成や地域文化創造の拠点として、市民の主体的な活動を支援する場として多くの市民の皆様に活用していただいております。 そういう観点から、地域文化を発信する都市としてとらえて、今回、教育委員会として提示させていただきました。 以上でございます。 ○議長(貴志啓一君) 42番。 〔42番奥田善晴君登壇〕(拍手) ◆42番(奥田善晴君) では、第2問をさせていただきます。 今、市長と教育長の方から反論というんですか、そうではないよという御答弁をちょうだいしたわけなんですが、まず、教育委員会について、今、教育長の答弁をもらったんですけれども、これあなたの今言うているようなことは、30年ほど前から同じことを言うているんですよ。 そして、そうでなく、ただ口だけでなく、実質はどないなっているんですかということをそうなると言いたくなるわけなんですよ。 私は、たしか何年か前の教育民生委員会で-前々期やったかな、前期やったかな-その当時既にもう日本の、特に子供たちの、というよりも大学のレベルも非常に低くなっている。結局、基礎学力をまず小・中学校できっちりせんとだめだという、委員会の中で決議されたと思うんですよね、基礎学力の充実ということを。 それから何年かたっておりますけれども、果たしてどんなことをしているのかなというのが議会へ伝わってこないんですね。ですから、その当時たしか大学の先生方にまたそれを協議してもらって、それを教育委員会に反映しているというんですけれども、私は基礎学力日本一の和歌山市をつくんねやと、この一言でええと思うんですよ。そして、それへ焦点を合わせて、学力問題が日本としての喫緊の大きな問題になっておるんであったら、和歌山市が日本一の基礎学力、小・中学生が基礎学力を有するような制度をつくっていくと、この一言でも非常に大きな目玉になると思うんですよ。 今あなたのおっしゃっているいろんなこと云々というのは、どこの市でも同じようなことをやっておるんです。 それとあわせてこれ、市長に言いますが、市長の今言いました番所の鼻、東照宮、玉津島、片男波、紀の川、こういうふうなものを言われましたが、そうしたいいものは全国至るところどこにでもあるんですよ。そうでない、和歌山市がその観光の目玉としてどこにもないようなものをこれから環境整備をやっていくというのが、僕はこれ地方自治体の役目やと思うんです。 こうした今言われたのは、非常に総花的だと思うんですよ。そこにインパクト一つもないと私はそう思うんです。 紀の川の河川敷も犬を散歩しに行くというので言われましたが、これ、紀の川の河川敷云々と言いますけれども、何度も言いますけれども、バードウオッチングに来る人があるんですよ。そしたら、その人は九州出身、佐伯市の出身です。和歌山の紀の川、母なる川の紀の川の河川敷は大概汚いですなと、これ言われたんや。もちろんこれは建設省の管轄ですよ。それを、紀の川があるじゃないですかと市長が言うところに、そこらあたりに私は、どういうふうな感覚で物を言うてんのかいなとこう言いたくなる。 そして、便所。便所なんていうたら施政方針以前の問題なんですよ。便所きれいにするというのは当たり前のことなんですよ、これ。これ、方針じゃないんですよ。それ以前の問題ですわ、便所きれいにするというのは。 観光の整備、環境の整備をするというのは、便所はそうじゃないんですよ、もっと別のものやと私は思う。便所をするというのは、あなたは今そうやって便所は当然のことやというて反論されましたが、便所をするのは当たり前なんや、きれいにするのは。そんな当たり前のことをその目玉の中に入れていってもらったら困ると私は思います。 そしてまた、一々反論して悪いんですが、小児科云々て。この施政方針の中にも周産期医療ネットワーク云々とありましたな。これは、過去にこういうことがあったんですよ。和歌山市も市立病院持ってくれと言われたことがあるんです。ですけど総合病院は持てないということで、その当時に大きく第二次病院あたりから問題になったのは、結局、周産期、すなわち赤ちゃんをおなかに持ってある、生まれてきた。ですが、周産期医療ネットワークというのは小児科と産科とも合同でせんならんのです。 その当時医大の教授が児玉教授、そして助教授が小池教授やったと思うんです。私、その話しに行ったことがあるんです。そしたら、こう言ったんです。小児科はどうにかこうにか協力できるよ、和歌山市さんに。ですけど、産科は協力できないと思います。お医者さんが足りませんと。それはもう何十年も前の話ですよ。 ですから、今、この周産期云々と福祉保健部の方で書いてきておりますけれども、どんなことをするんだろうなと私は疑問に思う。 それでのうてさえも医師の志望の中で産婦人科というのが非常に少なくなっているというのがもう現実ですよ。その当時でさえも周産期医療のセンターは無理だと言うて医大から返事があったんですよ。それを和歌山市がいまだにそうして取り入れても、どんなことをやっていくのかなというふうな疑問がわきます、この施政方針に入っておりますけれども。 そうしたことでひとつ、先ほども申しましたように、日本で1つしかないという、もう1つでもええんですよ。和歌山市に何か、これへ焦点を合わせて、例えば、先ほど言いましたように、例えばですよ-そればかりじゃないですが-基礎学力においては和歌山市が全国一だというふうなものに今後何年間-10年、20年かけて取り組んでいくんだというふうな、一つ大きな目玉をぜひ市長在任中にひとつやっていただけたらと思います。 これはもう要望でございますので答弁は要りません。 さて、方丈記にこういうのがあります。「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人と栖(すみか)と、またかくのごとし。」と、こういうふうにありますが、どんどん川は流れております。そうしたことで、今般私もそうしたいろんな諸事、諸縁を放下して、そして今後の身を処していきたいと、かように思っている次第であります。 特に同僚各位の皆さん方には大変お世話をかけました。また、議会事務局、当局の皆さん方にもいろいろお世話をかけて、本当にありがとうございます。 なお、今般県議へ転戦される方、そしてまた市議の方に再選を目指す方には、ぜひ所期の目的を達成せられますことを心より念じまして、私の一般質問とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○議長(貴志啓一君) 以上で、一般質問を終結します。 お諮りします。 本日の会議はこの程度にとどめ延会し、明3月8日午前10時から会議を開くことにしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(貴志啓一君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 本日はこれにて延会します。          午後1時51分延会   ------------- 地方自治法第123条第2項の規定によってここに署名する。  議長  議員  議員  議員...