新宮市議会 > 2011-06-22 >
06月22日-03号

  • "LED照明"(/)
ツイート シェア
  1. 新宮市議会 2011-06-22
    06月22日-03号


    取得元: 新宮市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-03-29
    平成23年  6月 定例会          平成23年6月新宮市議会定例会会議録            第3日(平成23年6月22日)---------------------------------------議員定数17名、現在員17名、出席議員17名、氏名は次のとおり。                             1番  東原伸也君                             2番  前田賢一君                             3番  久保智敬君                             4番  榎本鉄也君                             5番  並河哲次君                             6番  辻本 宏君                             7番  三栗章史君                             8番  松本哲也君                             9番  松畑 玄君                            10番  松本光生君                            11番  田花 操君                            12番  上田勝之君                            13番  福田 讓君                            14番  大西 強君                            15番  前田 治君                            16番  杉原弘規君                            17番  屋敷満雄君---------------------------------------欠席議員 なし。---------------------------------------議事日程 平成23年6月22日 午前10時開議 日程1 一般質問      別冊 一般質問通告表 番号(4)から---------------------------------------会議に付した事件 日程1 一般質問      別冊 一般質問通告表 番号(4)から---------------------------------------地方自治法第121条の規定による出席者               市長                田岡実千年君               副市長               亀井寿一郎君               企画政策部               部長                坂地伸三君               企画調整課長            中前 偉君               協働推進課長            辻 篤樹君               総務部               部長                小山壽行君               次長兼総務課長           上路拓司君               参事兼行政改革室長         深瀬康高君               秘書課長              片山道弘君               財政課長              向井雅男君               防災対策課長            井上 登君               市民福祉部               部長                芝 悦男君               福祉事務所長兼福祉課長       浜前泰弘君               次長兼生活環境課長         中地清剛君               子育て推進課長           葛原 勇君               経済観光部               部長                鈴木俊朗君               商工観光課長            岡 雅弘君               建設農林部               部長                東 康夫君               次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長                                 津呂建二君               都市建設課長            渕上 崇君               熊野川行政局               局長兼住民生活課長         真砂昌弘君               会計管理者兼会計課長        中畑孝一君               医療センター               事務長               上野山巳喜彦君               次長兼医療業務課長         北畑直也君               庶務課長              豊田正志君               水道事業所               所長                川嶋 潤君               消防本部               消防長               岡本秋久君               教育委員会               教育長               坂本憙信君               教育部               部長                丸山修市君               次長                平見善宣君               参事(文化複合施設担当)兼文化振興課長                                 中岡保仁君               学校教育課長            伊藤順司君               生涯学習課長            前田圭史郎君---------------------------------------本会議の事務局職員               局長                嶋田喜久一郎               次長                畑尻英雄               主幹                赤松勇人               議事調査係長            岡崎友哉               庶務係長              渡爪 薫            第3日(平成23年6月22日)--------------------------------------- △開議 午前10時00分 △開議の宣告 ○議長(松本哲也君)  おはようございます。 ただいまの出席議員は17名であります。 定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、別紙にて配布いたしたとおりであります。御了承願います。--------------------------------------- △日程1 一般質問 ○議長(松本哲也君)  日程に入ります。 日程1、一般質問を行います。 別冊、一般質問通告表の番号4番から順次発言を許可いたします。--------------------------------------- △上田勝之君 ○議長(松本哲也君)  12番、上田議員。 ◆12番(上田勝之君) (登壇) おはようございます。 それでは、6月定例会一般質問をさせていただきます。 初めに、安心のある暮らし、地震・津波対策ということで、こちら、きのう、5番の並河議員や1番の東原議員も防災対策等についてお尋ねでありましたが、3月11日に起きた東日本大震災、このとてつもない大自然災害、自然の持つ力のすごさをまざまざと見せつけられました。亡くなられた方の御冥福をお祈りするとともに、被災された方に心からお見舞いを申し上げます。 さて、3月11日午後、私は、議員の皆様方、当局の皆様方とともに、総務委員会が開かれておりました。ちょうど、23年度当初予算の審議中でした。震災が発生した午後2時46分の直後、聞きなれないサイレンが防災無線から流れてきました。 その後、防災対策課の職員の方が、東北地方で大地震発生、大津波警報が発令されたと報告されました。委員会の即時閉会とともに、市当局は本庁3階の第2委員会室に災害対策本部を立ち上げられました。私は、この災害対策本部が解散されるまで何回か数時間ずつ対応状況を見守らせていただきました。市民の安全確保に、田岡市長や亀井副市長を先頭に、職員の皆さんが一丸となり、懸命に対応しておられました。当然の職務とはいえ、敬意を表したいと思いました。 この大震災による想像を絶する大津波は、インドネシアのスマトラ島の津波被害に続いて、リアルタイムの映像による自然の脅威を私たちの視覚でとらえさせました。 あの被災状況の迫り来る大津波の映像は脳裏に焼きつき、これまでの南海・東南海地震への防災対策の意識を一変させました。 さらに、東日本大震災の余震地域の外側でも、長野県北部、静岡県東部、秋田県内陸北部、茨城県南部でも震度5強以上の地震が発生しています。余震活動地域以外の外側でも地震活動が高まっていると気象庁が注意を促しており、いたずらに不安をあおるものではありませんが、当地域でもいつ大地震や大津波が発生しても不思議ではありません。 この3.11を受けて、私は、地方自治にかかわる職責をいただくものとして大きく意識が変わりました。 私は、さきの3月議会の文化複合施設の建設計画に関して、一般質問で、私たちの責務は持続可能な地方自治体を構築していくことです。市民生活の向上を目指し、安心のある暮らし、不安のない暮らしの提供をまず考え、そのために、まちの再生を図る方策を考えるべきです。ここは、本当に立ちどまってしっかりとした議論が必要です、と自身の考えを述べました。 もちろん、市民生活の向上のために、まちの再生を考え、持続可能な自治体の構築は大変重要なことと考えますが、一番の命題は市民の命を守ることです。自然の、とてつもなく、想像を絶する力の前では、人間は無力かもしれませんが、それでもこの一番重要な命題を実現するための方策を少しでも早く実行していかなくてはなりません。 きのうの並河議員の、初めての一般質問の防災対策の項で、最優先すべき課題はとの問いかけに、市長の答弁は、文化複合施設と市役所庁舎の計画の順番を入れかえるつもりはないとのことでした。私は、以前から文化複合施設の現在の計画に対しましては、これまで将来負担の問題や期待される効果に対し、懐疑的な考えから質問を行ってまいりました。しかしながら、未曾有の大災害を受けて、やはり新宮市という自治体の最優先すべき課題は市民の命を守ることであり、命を守るビジョンを示し、市民の安全のある暮らしを提供することと考えます。市当局は、本当にここで大きく意識転換すべきです。 さて、ここからは市民の命を守るための各論についてお伺いいたします。いずれの項目も市民の皆さんの関心が高いものと考えます。 まず、市内各地区の避難場所の選定についてですが、大津波から避難できる高台や高い建造物の選定は、これもきのうの東原議員の一般質問で取り上げられており、市の方針は中央防災会議の被害想定が出ないと本格的な方針は策定できないが、秋までに暫定的に市の方向性を打ち出すとのことでした。また、民間建物の協力もガイドラインを定めて順次進めていかれるとのことでした。 私は、町内会や自治会ごとのヒアリングがまず必要ではないかと考えます。市内各地区では、避難場所や避難路についてさまざまな方策がそれぞれに検討され、独自のアイデアも生まれています。市当局が、地元町内会や自治会とともに、避難できる建物や高台の所有者に協力を要請することなどが必要ではないかと考えますが、担当課の対応はどのように考えられていますか。 ○議長(松本哲也君)  井上防災対策課長。 ◎防災対策課長(井上登君)  避難場所、避難路については、より多く市民に示しまして、命からがら逃げられるところを数多く探していきたいと考えております。そういう中で、これまで新宮地区におきましては、高台を除いていますが、町内会長宅を訪れまして、若干、そういうところで地域に逃げる場所がないか等の相談をかけながら、町内会がどこらを逃げることに想定しているのかというような形で相談を持ちかけております。そういう中で、今、全部が集まってきていないんですけども、それを集計しまして、取りまとめて避難場所をきちんと示していきたいと考えております。 ◆12番(上田勝之君)  ぜひ、それは進めていただきたいと思います。 続いて、避難路の整備についてですが、こちらもさまざまなアイデアがあり、特に高台への避難ですが、道にもいろいろな種別があります。道路だけでも、市道あり、県道あり、国道あり、私道あり、また里道や土地の種別によっては、畦畔や畝等が現状は道になっているようなケースもあります。山道の階段や石段もあります。 高齢化率が進む新宮市では、3人に1人が65歳以上という現実を踏まえ、階段や石段の整備、あるいは手すりの設置、また地震や大津波は昼夜を問わず襲ってきますので、ソーラー充電タイプの足元を照らすフットライトの整備など、市が行うべき対策は多岐にわたるものと考えます。 また、多岐にわたるということは担当する部署も多岐にわたり、市役所以外の外部の役所との折衝なども必要になると考えられます。コーディネートや取りまとめを行うのは防災対策課でよろしいんでしょうか。 ◎防災対策課長(井上登君)  現在、庁内におきましては、防災に関する施策の総合的な企画調整を行うための連絡会を設置しております。施策の実施に際する各所属の連絡調整を行うことともなっておりますので、そこが一元的にまとめて各課に命令というか、指示するというような形をとっております。 ◆12番(上田勝之君)  そういった連絡会議の中でも、例えば避難路の照明などについては、現在、道路照明や町内会や自治会が設置する防犯灯といったような形でしか設置されておりませんが、各町内会や自治会設置のこの防犯灯のみなどでは対応し切れない。各町内会や自治会の範囲を超える場合が多々出てくるものと考えられます。 今議会の補正予算でも、防災対策のLED照明の設置について予算案が計上されていますが、各町内会、自治会の範囲を超える場合、当局はどのように対応を考えられているのでしょうか。 ◎市民福祉部次長兼生活環境課長(中地清剛君)  今回、今、議員おっしゃられましたように、補正予算でLEDの防犯灯の変更ということでやらせていただく予定でございますけれども、とりあえず、今回は300基やらせていただいて、また次年度も同じぐらいの数値はやりたいとは考えてございます。 とりあえず、今、市内各所に約3,500基程度の防犯灯がございます。それの約5カ所から6カ所について、1基、それの充電式のやつをやりたいと思ってます。それにつきましては、ただいま各町内会で防犯灯の位置を確認していただき、こちらのほうへ通知いただくようにしてございます。 それをもとにしまして、防災対策課と町内会と、町内会でも避難路、中核避難所とか、そういうところ、高台、そういったところにまたがるところもございますので、町内会を連携したものでまた検討していきます。協議して、それで防災対策とも一緒になって協議して、設置していきたいと考えてございます。 ◆12番(上田勝之君)  何といますか、その避難所、避難場所、高台、特にこれまでの中核避難所と津波対策による高台、高い建物等というのは全く別の考え方になるんだと思うんですね。これまでの避難場所の指定は、どちらかといえば、事後の、災害が起こった後に避難する場所というような観点から、公共施設あるいは各学校の体育館などを指定されてきたものだと思いますが、今般の大津波の状況を見て、すぐに命を守るために逃げる場所の選定を進めていかなくてはならないはずです。そういった場合には、やはり町内会や自治会の枠を超えたような、これまで余り整備が進んでいないというか、そんなに通る方も多くないような、ふだんは通る方も多くないような、石段や山道、いわゆる高いところへ登るような道なので、そういったことをきちんと対応できるような体制を考えていかないといけないんじゃないかと思うんですが、それらの点についてはいかがお考えでしょうか。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  まず、避難場所の選定が最優先されるということで、現在、そういうことで進めております。 次に、避難場所が選定されれば、当然、避難場所へ避難するための道路とか、いろんな、先ほど指摘されました私道等も含めてそういった整備いうのは必ず必要やというようなことから、先般も部長会の中で、今後の事業3カ年計画の中では防災関係の予算を優先的に各課それぞれ施設を所有する課で考えていく、計上していくということで、検討をするようにという話もいたしておりますので、順序立てて整備していく必要があるというふうには思っております。 ◆12番(上田勝之君)  ただいま副市長の答弁いただいた中で、当然の進め方、当然、それは一遍に何もかも進むわけではないですし、順序立ててきちんと進めていかなくてはならない。ただ、やはり、今後、3年間、防災関係、避難場所、避難路への重点整備、これはやっぱり、当然、今、副市長言われたように、最優先すべき課題であります。そのことをきちんと要望しておきます。 ところで、例えばそういった照明の整備なんかでも、あわせて日常の市民生活の上ででも、なかなか町内会や自治会のみでは対応し切れない部分というのがあるんだと思います。例えば、市田川沿いの下田2丁目や橋本2丁目、いわゆるジャスコからの市田川沿線とか、あるいは清水元、熊野地、王子方面などでは夜間でもウオーキングをされている方が多かったり、大型店舗の買い物に行かれる方も多かったり、あるいは近大新宮中高校生や、城南中の中学生の通学路、クラブもやっていると夜間も遅かったりします。この夜間の照明については、防犯対策や交通安全対策の観点からも、あわせて必要と考えます。しかしながら、なかなか地元町内会や自治会では必要性が薄いような箇所である場合が多いように散見されるんですね。多くの市民の方が利用する場合、また避難路整備の一環としても、いわゆる交差点などに設置される道路照明以外にも夜間照明の整備が求められますが、担当課の考えはいかがでしょうか。 ○議長(松本哲也君)  中地生活環境課長。 ◎市民福祉部次長兼生活環境課長(中地清剛君)  今、おっしゃられるように、防犯灯の関係でございますけれども、市田川沿いの自治会、町内会、今、約13町内会がございます。その中で、市田川沿いには約81基ほど防犯灯を設置させていただいてございます。この間も、秋葉町内会のほうでは3基ほどつけていただいたわけでございますけれども、このようなことから、その堤防沿いに関しましては、町内会で十分配慮いただいていると、私どもは考えてございますが、ほかの面でもカバーできないかというふうなことでございますので、うちのほうでそういった議員、御指摘の暗い場所があるんではないかというふうなことがございましたら、私どものほうから、各町内あて、働きかけをしていきたいと考えてございます。
    ◆12番(上田勝之君)  ただいまの課長の御答弁で、当然、夜間の調査等もしていただいていることとは思いますが、そういった町内会への働きかけ等、行っていただけるよう要望しておきます。 さきに述べた災害時の避難について、各町内会や自治会にヒアリング等をされるときには、例えば防犯灯の補助制度の周知を行い、活用してもらえるようなことを促していく、歩行者にとって必要と思われる箇所について今言っていただいた設置を要請していただくとか、また自主防災組織への補助制度、これは私もこの間初めて知ったのですが、新たにつけ加えられたこれまでの補助制度を使い切ってしまっても、さらなる上乗せ補助などがあるということ、こういったことをもっと市民の皆さんに情報提供すべきと考えます。これも、各担当課が分かれますが、縦割りでなく、連携して市民への情報提供に努めるべきと考えますが、当局はこの点を十分に検討して実施していただけますね。いかがでしょうか。 ◎防災対策課長(井上登君)  自主防災の補助金につきましては、出前講座等々では説明しておりますが、より市民全員にわかりやすく広報などに努めてまいりたいと思います。 ◆12番(上田勝之君)  これも、きのう並河議員も取り上げられておった補助制度、これは私も以前から、その田岡市長が選挙の際に、市役所は市民の役に立つところと書くんだということをキャッチフレーズにしておられた。やはり、市民の方々に情報を提供するということを本当に念頭に置いてやっていただきたいと思うんです。それを知って、皆さんがどう活用していくか、それによって地域がよくなっていくことを、やはりきちんと皆さんに情報を提供しないと、きのうも副市長の御答弁ではなかなか、それは確かに補助制度やいろんな制度というのはたくさんあって、それをまったく把握するというのは非常に難しいことだというのは、私も痛感します。ただ、役所のそういった業務に携わる方でも難しいものはもっと市民の方には難しいんだと思いますね。 だから、非常に一般の市民の方々にとって、使えるような、また活用できるような形のものというのはどんどん情報を提供してあげていただきたい。それが、新宮市役所の一つの大きな務めであると、私は考えます。 新宮市は、ごみ収集のエコ広場方式導入の際は毎晩のように各町内会や自治会を回り、新方式導入の説明と理解を求める仕事を、賛否両論ありながらも、なし遂げられました。市民の命を守るための仕事も同様に行うべきではないかと考えます。しかしながら、現在の担当課、防災対策課の陣容では正直、手薄なんではないかと感じてしまいます。これでは、担当の職員の方々はパンクしてしまうんではないかとも考えてしまいます。やはり、人員の増強が必要ではないでしょうか。 市長、お考えはいかがでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  ことしの4月1日には1人防災対策課増員させていただきまして、今、4名でやっております。 このことについては防災対策課だけではなくて、先ほど答弁した生活環境の中地課長のところもこの自主防災組織には大きくかかわりがありますので、全庁的に横のつながりを持って対処していきたいと思っております。 ◆12番(上田勝之君)  ぜひ、市長の御答弁のように全庁的に、それと担当課の増強も念頭に入れて本当に対応されていただきたいと思います。 さて、市民の皆さんへの津波など災害の周知方法についてですが、串本町に見られるような避難場所や避難路への案内サインの整備についてはどのように検討されていますでしょうか。 ○議長(松本哲也君)  井上防災対策課長。 ◎防災対策課長(井上登君)  今回、避難場所を指定していく上で、その協力施設または公共の施設につきましては、津波から人が逃げるイラストのついたような看板を設置して、ここが避難場所です、一時避難場所ですというようなことを示すことを考えております。 それで、設置して、今後、町内会等々で避難訓練していく上で、そういう課題というのが見つかってくるかと思いますので、そういうところでは追加的に示すような形で検討していきたいと考えております。 ◆12番(上田勝之君)  こちらのほうも、避難場所や避難路が確定してこないと進まないところですが、順次進めていただけるということでよろしくお願いしたいと思います。 津波などの災害は、自宅や職場にいるときに起きるとは限りません。すべての避難場所や避難路を周知することは不可能だと思いますが、せめて市民の皆さんに日常的によく利用される場所、例えば自宅や職場はもちろんのこと、通院される病院や買い物に利用される場所などから、避難できる場所を知ってもらうことが命を守ることについては重要と考えます。 高所マップを作成されるとのことですが、どのようなマップを考えておられるのか、御説明をお願いいたします。 ◎防災対策課長(井上登君)  マップにつきましては、海抜を示した上に、津波一時避難協力施設、高台にかわるものを載せまして、津波避難の市民の参考にしていただきたいということで、津波から逃げることを重点に置いたものを考えております。 これにつきましては、新宮地区で1枚、三佐木地区で1枚、大きさ的には新聞見開き版の大きさで、9月の広報紙の配布のときに配りたいと予定しております。 ◆12番(上田勝之君)  課長、その場所について、例えばその場所へ行く避難路等々は示される予定はないんですか。 ◎防災対策課長(井上登君)  避難路、避難の方法については広い道というのが大原則になりますが、いろんな道がありますので、一つの避難路を示すということは、現在は考えておりません。 ◆12番(上田勝之君)  当然、複数の避難路、一つの場所についても複数の避難路、私の場合、高台なんかを想定して言ってるんですけども、その高台へ登る道なんかは幾つか当然できると思うんですね。ただ、その上がり口なんていうのは、ふだん、なかなかわかりにくかったりするんで、そういったことも少し今後の検討課題としていただければと思います。 これも、きのう御答弁されておったんですけど、防災の出前講座については実践型、実際に避難路を歩いてもらうことなど、新たな試みを実施されようとしていることは市民の皆さんへの周知の方法として大変よいことだと、私は感じました。 さらに一歩進めて、あるいは充実を図る意味で、日々の清掃や草刈りなど、日常的な避難路の整備については、市長の唱えられている協働で行うべきではないでしょうか。せっかくアダプト制度もあるのですし、市民の皆さんへの周知の一環になるものとも考えられます。こういったことも協働推進課では検討できないでしょうか。 ◎協働推進課長(辻篤樹君)  御指摘ありがとうございます。どのような形で市民との協働が取り組めるかというような形をもう少し研究して、取り組めるものは積極的に取り組んでいきたいと思います。 ◆12番(上田勝之君)  ぜひ、その辺の御検討をよろしくお願いしたいと思います。 そういったことが、市民の皆さんへの周知や、あるいは避難路がどこにあるであるとか、またまちの美化等にもいろいろと波及効果が出てくるんではないかと考えますので、よろしく御検討をお願いしたいと思います。 津波など、災害時の告知の方法についてでですが、これもきのう東原議員が質問されておりました。防災無線の個別受信器、これはもう本当に配置していただきたいんですが、それにかわるものとして、防災ラジオや携帯電話のエリアメールなど、さまざまな情報伝達手段を活用していくとの答弁がございました。本当に、情報伝達手段、情報通信というのは非常に発達はしてるんですが、本当に東原議員が指摘されてたように、高齢化率も進んでおるんで、高齢者も多い、携帯電話がなかなか使いこなすというのが非常に難しい方なんかもいらっしゃいますんで、そういった場合にも多岐にわたる情報の伝達手段というものを考えていただきたい。 そこで、私、一つアイデアなんですけども、市民の皆さん初め、多くの人が集まる場所、市役所を初め、あるいはスポーツ施設などの公共施設や大型スーパーなどに、国道上に見られるような電光表示による文字情報の提供というのは考えられないんでしょうか。そういったことは検討されたことはありませんか。 ◎防災対策課長(井上登君)  本年度、防災行政無線につきましては基本設計に入らさせていただいております。その中での一つの手段としては、電光表示板という形のものも考えられるかと思いますので、今後、検討していきたいと思っております。 ◆12番(上田勝之君)  東日本大震災の大津波の映像を見るにつけ、津波が来ていることがわかられてなく被災されてしまった、それでお亡くなりになられた方なんかも非常に多いように感じました。やはり、情報の伝達ということは本当に大切であり、早く知ってもらって、早く逃げていただく、逃げてもらう、これが市民の命を守る大前提だと思いますので、ぜひ、さまざまな情報伝達手段、御検討いただいて、早急に整備を進めていただきたいと思います。 続いてなんですが、こちらも東原議員が質問されていますし、市民の方々の関心も大変高い熊野川上流域のダム群の安全性についてです。上流域のダムは11カ所あるとのことでした。このダムの種類といいますか、例えばコンクリート製であるとか、ロックフィル、石積製のダムなど、どのような種類のダムがあるのでしょうか。 ○議長(松本哲也君)  中前企画調整課長。 ◎企画調整課長(中前偉君)  ダムの型式ですけれども、ロックフィルは瀬戸ダム1カ所でございます。あと、アーチか重力式かということでは、重力が5、アーチが5ということになります。 ◆12番(上田勝之君)  非常に専門的な話で、非常に種類を聞いてもわかりにくいんですが、これらのダム施設の経年劣化についてはどのように考えられておられるのでしょうか。種類別に、例えばコンクリートの経年劣化などはどのように考えられておるのでしょうか。 ◎企画調整課長(中前偉君)  コンクリートにつきましては、良質なコンクリートでつくられたものについては100年程度は大丈夫だというふうに聞いております。 ◆12番(上田勝之君)  本当に、非常に素朴な疑問なんですよね。だから、100年程度は大丈夫、例えば東京電力の福島第一原発、これも絶対大丈夫だったはずです。だから、本当に、その安全性というか、経年劣化等々については、これは確かに素人には非常にわかりにくいとこなんですけれども、じゃどうやって確かめるのかといったとこも出てきます。 非常に難しい課題だとは思っておるんですけれども、ダム施設を保有されている電源開発やその他、関西電力など、この二つの巨大法人のみなんでしょうか、幾つずつダムを保有しているんでしょうか。 ◎企画調整課長(中前偉君)  J-POWERが6、それから関西電力が4、国交省が1です。 ◆12番(上田勝之君)  それらの電源開発、関西電力、国土交通省等々に対しましても、きちんと下流域の住民を代表して安全性について調査を申し入れることは考えられていますか。 ◎企画調整課長(中前偉君)  きのうも答弁させていただきましたけれども、東南海・南海の同時発生につきましては安全性が確認されているということを聞いております。今回の震災なんですけれども、東南海・南海・東海同時発生の改めて中央防災会議の被害想定が出た段階で、ダムについても強度を再度確認するということですけれども、それとは別に電源開発のほうには活断層の調査も依頼しております。 ◆12番(上田勝之君)  それと、あわせて、これ、以前、市主催だったかどうか、ちょっと忘れましたけど、防災講演会で元京都大学の防災研究所の河田教授でしたか、講演されておりまして、こういった同じようなダムのことについて市民の方からたしか心配されて質問があったと思うんですけれども、そのときのお答えで、いわゆるダム施設の本体よりも、ダム施設と山腹の際の箇所が問題だと指摘されておりました。また、ダム湖内の山腹の崩壊により、貯水された水があふれ出るようなケースが考えられると指摘されておったことを記憶しております。 これらの点については、調査対象とか、入っておるのでしょうか。 ◎企画調整課長(中前偉君)  それは、ダムを建設する際には調査はされているというふうに思っております。もし、岩盤が弱いようであれば、そういう弱い部分を取り除いた上でダムは建設されているというふうに聞いております。 ◆12番(上田勝之君)  当然、建設時はそういったような岩盤の地盤の強いところを選定して強固につくっておられるわけでしょうけれども、既に50年、半世紀以上が経過している中ですから、そういったことも例えば電源開発や関西電力等に対して調査をするように申し入れていただくお考えはないでしょうか。 ◎企画調整課長(中前偉君)  そういったことも要請していきたいと思います。 ◆12番(上田勝之君)  ぜひ、よろしくお願いします。 少し、話題を変えますが、全国的に原子力発電の停止に伴う電力生産の低下が電力会社により喧伝されておりますが、この電力生産の低下を補うため、水力発電の余力を活用した水力発電の増加というのは考えられるんでしょうか。また、そのことにより、熊野川の濁水の増加の懸念が心配されますが、それらの情報は得られていますか。 ◎企画調整課長(中前偉君)  これにつきましては、熊野川流域対策連合会の総会におきまして、太地町の町会議員さんから質問がありましたが、西日本支店のほうでは現在のところ、そういった要請は受けていないということで、通常の運転を行うというふうに聞いております。 ◆12番(上田勝之君)  ぜひ、その辺の情報収集も頻繁に行っていただきたいと思うんですが、本当に、福島第一原発の東京電力に見られるような情報統制や情報開示について疑念が持たれる、疑念がつきまとうような巨大企業もございます。辛辣な言葉で言えば、大本営発表ではありませんが、安全であると声高に言われることが多いように思います。 しかし、想定外を想定するというのが今回の東日本大震災の教訓であります。それに、やはり民営化されて、営利が優先するのではないでしょうか。営利企業としての活動を優先するのではないでしょうか。 これは、なかなか一自治体の物申すことなど、どこ吹く風ととられては、下流域の住民としてはたまったものではありませんし、まさかそんな対応はされないとは思いますが、ぜひ、流域の市町村が一体となった取り組みが必要なんではないかと思うんですが、これらの流域が一体となって、今でもその熊野川流域対策連合会やさまざまな組織がございますが、そういったところで、きちんと流域が一体となってその巨大企業にきちんとした安全性を調査させるといったようなことをさせるべきではないでしょうか。市民の安心をゆだねるわけですから、ぜひそれらの点について御検討をいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。 ◎企画調整課長(中前偉君)  先ほどの活断層にしてもそうでございます。電力会社には、情報開示をこれからも求めていきたいと思っております。 ◆12番(上田勝之君)  ぜひ、強力な取り組みをお願い、要望して、市民の方々に安心感を与えていただきたいと思います。 続いて、大浜保育園の即時移転という課題です。これは、大浜保育所というのは意外に海抜は高いというふうに伺ったんですが、形状としては大浜の道路から一段下がっているところにあるんですが、保護者の方々等は不安の声はないのでしょうか。 ○議長(松本哲也君)  葛原子育て推進課長。 ◎子育て推進課長(葛原勇君)  海抜については、高さ5メートル40ぐらいですか、ございます。それから、もう一つ、保護者からの要望等なんでございますが、今のところ、当課にはそういう要望等、津波に対しての要望等はございません。 ◆12番(上田勝之君)  これ、確かに、現在、そういった要望は聞こえてこないということですが、形状からしても、大浜の堤防をもし越えるようなことがあれば、乳幼児等を預かる保育園としては非常に避難が厳しい状況になるのではないでしょうか。 そういったことは、当局の内部で検討はされているんでしょうか。 ◎子育て推進課長(葛原勇君)  一応、そういう課題も含めて会議を行ってございます。 現在、蓬莱小学校跡地を防災関係と子育てゾーンとして整備をするということで決まっております。その蓬莱小学校の利用として、防災や子育てゾーンとして利用等を内部で協議はしてございます。 その中で、今、御指摘のような大浜保育所の移転等も含めて協議はしてございます。 ◆12番(上田勝之君)  ぜひ、その蓬莱小学校、来年春でしたか、王子小学校の統合がございます。その後、せっかく耐震化した校舎が1棟あると思うんですね。そういったとこへ、熊野地保育所のほうも現在老朽化が進んでいるような園舎だと思いますし、あわせて暫定的にでも、暫定的というのは非常に難しいかもわからないんですけれども、即時の移転、来春には即時の移転等を本当に真剣に議論していただきたいと思うんですね。 そういったこと、たしか以前からの検討では、公立の保育園、新宮においての公立保育園は熊野地と大浜を統合して、1園にし、新園舎というような形でなかったかなと思うんですが、それらの検討は進んでいるんですか。 ◎子育て推進課長(葛原勇君)  その新宮市の教育環境整備計画の審議会というところにおきまして、保育所につきましては、旧市内、大浜、熊野地保育園を廃止して、1保育所とするという答申を、以前、受けております。その関係で、幼稚園、保育園の協議会を設置いたしまして、その中で大浜、熊野地、2園を統合するという協議を進めていっています。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  大浜保育所の件につきましては、大震災があった後、すぐに部長会のメンバーで庁内連絡会を立ち上げました。そのときに、職員の中から大浜保育所の話がまず出ております。大浜保育所そのものは、1歳児から5歳児までの方を預かっておる。万が一、災害が、津波が起こったときには今の保育所の職員で全員避難させるのに相当な時間を要するというようなことから、その会議の場では、何とか、仮園舎でもいいから、別の場所を確保できないかということを検討しております。 その中では、いろんな場所が出ましたが、なかなかすぐに給食等の関係もありますし、面積等の関係もあります。仮園舎ということですから、多少の不都合は我慢してもらわんなんかもわかりませんけども、そういったことでいろいろと検討を重ねておるのが現状です。 できるだけ、そういった格好で仮園舎にでもできればということは考えておるんですが、やっぱり施設、そこへ入って子供たちに余りにも不自由な思いはさせたくないというようなこともありますし、そうかいうて、ああいう海岸沿いではなしに、できるだけ早く、災害のないような場所へというのも、本当に何とかしたいというのは痛感しておるんですが、もうしばらく、そういったことを検討しておりますので、時間をいただきたいというふうに思います。 ◆12番(上田勝之君)  副市長を初め、部長会においてそういったことが議題に上ったということは、やはり市民の命を守る、子供たちの安全を確保するといった観点から非常に心強いことだと思います。 そういった中で、早く検討を進めていただき、いろいろな課題もあって確かに難しいこともよくわかりますが、でも命を守るということでは、やはり早急に結論を出して、実行、実現していくことが大事かと思いますので、ぜひよろしく早急な御検討をお願いいたします。 これまで、さまざまに各論的に、各論を緊急的な避難や避難場所や避難路、さまざまな施策についてお尋ねをしてまいりました。やはり、根底は新宮市という自治体の一番の命題として市民の命を守るということが大変大事ではないかと思います。この項の締めくくりとして、市長、最優先すべき課題というものをもう一度お答えいただきたいと思うんですが。 ◎市長(田岡実千年君)  この災害においての最優先ということですか。 ◆12番(上田勝之君)  といいますか、市の課題という。 ◎市長(田岡実千年君)  そうですね、改めまして、今、きのうの並河議員、東原議員のときも答弁させていただきましたが、防災の強いまちづくり、1人の犠牲者も出さない施策を、今後、一緒になって考えていくわけでありますが、このことが、今、一番大切なことだと思っております。 ◆12番(上田勝之君)  ぜひ、その認識をともにして、そのほか、まちづくり、まちの再生の文化複合施設やそのほかのことはさまざまな議論を重ねた上で結論を出していく、そして将来に禍根を残さないような形、将来の負担やあるいは見通しの甘いようなことのないような計画をきちんとつくり、将来負担が増加しないようなこと、あるいは期待される効果が十分に出されるかどうかによって、きちんと立ちどまるべきとこは立ちどまって、本当に優先されるべき課題をまず解決に向かって市役所の歩みを進めていただきたいと考えております。 私の地震・津波対策の質問については、以上で今回は終了させていただきます。 ○議長(松本哲也君)  質問中でありますが、10分間程度休憩いたします。 △休憩 午前10時49分--------------------------------------- △再開 午前11時08分 ○議長(松本哲也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 12番、上田議員。 ◆12番(上田勝之君) (登壇) 休憩前に引き続きまして、一般質問を続けさせていただきます。 福島原発被災者の子供たちにサマースクール(林間学校)の開設をということで、少し提案をさせていただきたいと思います。初めに、私、高田の神社の祭りで女性の市民の方から、新宮市の放射能測定について尋ねられました。そのときの答えは、本当に関心が低かったこともあって、全然、正直わからなかったこともあって、勉強不足で返答ができませんとしか、お答えができませんでした。 その後、各議員や市長などにもいろいろ問い合わせがあったり、お尋ねがあったりして、いろいろとその放射能測定について御検討が進んでいるようなことを伺っております。そして、私、その後、新宮市内の在住の脱原発の考え方を持って活動をされている方から少しお話を聞く機会がありまして、教えていただいた中で、実は中山千夏氏という方が著作された「私のための原発メモ」というのが非常に簡単でわかりやすい、まず最初の取っかかりとしてはわかりやすいんじゃないかというお話を、これ読んでみたらということで、いただきました。その中の一節というか、放射能の影響について、その文中の表現で例えがわかりやすかったというか、非常に身近に感じたというようなところがありましたので、少し御紹介をさせていただきたいと思うんですね。 スウェーデンに事務局を置く国際放射線防護委員会、通称ICRPが認めているところでは、放射線の被曝量は幾つから危険、幾つから安全という区切りがつけられない。ただ、放射線は確実に遺伝子を傷つける。たばこに似ているそうです。長年の喫煙者はがんで死亡する確率が高い。しかし、一日に何本を何年吸い続ければがんになるのか、はっきり数字ではあらわせない。厄介なことに、生涯、たばこを吸い続けた老人が大往生する例もある。個体差があるのです。ただ、たばこを吸うと細胞が確実に傷つくこと、長年の喫煙ががんの原因になる確率が統計的に高いことは確かだ。それを根拠に、日本でも国を挙げての強力な禁煙運動が進められ、たばこの箱には肺がんのリスクが明示され、公共の場所はほとんどが禁煙となった。ところが、原発は、原子力発電はどう、現在、私は、たばこを吸っているからこの危険性はあるわけですが、禁煙し、副流煙というものから逃れることはできても、放射能から逃れることはできない事実に現実は直面していると書かれていました。 セシウムとか、何ミリシーベルトといった聞きなれない単位を日常的に耳にするようになり、現在、こうも表現されていました。国は、直ちに健康に影響のないレベルの放射線、うそばっかり、正しくはこうだ。放射能は少量でも確実に遺伝子を傷つける。直ちに症状は出なくても、将来、さまざまな症状が出るおそれがある、と記されておりました。 確かに、非常にわかりやすい表現だと、方法ではなかったかと思います。関東地方では、各自治体が放射能測定を始めていると連日報道され、埼玉県の川口市では暫定的に基準値を設定して、防護対策を行い始めています。 先日の報道によれば、奈良産のお茶からも微量ではありますが、放射性物質が検出されたそうです。このような状況の中、新宮市においては、放射能の定点であったり、定期的な測定を行うことはいかがお考えなのでしょうか。特に、影響の大きい妊婦の方や乳幼児や子供たちのために、小中学校や保育園で行うべきとの御意見もあるように伺っていますが、いかがお考えなのでしょうか。 ○議長(松本哲也君)  中地市民福祉部次長。 ◎市民福祉部次長兼生活環境課長(中地清剛君)  今、議員御指摘のように、放射能につきましては、今おっしゃられるように、被曝量が多ければ即時死ぬ場合もございますし、長ければそれなりの人体に対する影響もあると言われてございます。 新宮市におきましては、この、今、おっしゃられる放射線の測定につきましてはまだやってございません。そういった意味で、この福島原発の関係でいろんな市民の方々、また議員の皆様方にも御不安、また御心配があるというふうなことにつきましては、私どもとしても認識はしてございます。 そういった中で、先般、市長とも、今後、どのように対策を、対応をやっていくのかというふうなことを協議しまして、市長のほうから、和歌山県、県のほうとも協議しながら、県のほうでは県は文部科学省から委託を受けまして、各都道府県、1カ所モニタリングポストを設けまして、和歌山県でしたら和歌山市、奈良県なら奈良市、三重県なら四日市市と、そういったところでモニタリングポストをつくりまして測定してございます。当然、私どもとしてはそちらのほうの数値等、毎日見ておるわけでございますが、当然、そちらのほうで出ますと、新宮市のほうへも出るというふうには考えてございますが、今、議員等もおっしゃいましたように、市民の方々の心配もございますので、市長から和歌山県とも十分協議しながら、観測、測定していけれるような方向に考えていくようにと言われてございます。 その中で、私どもとしましても、課内で部長も含めましてどのような方法、場所、また時間、今、議員おっしゃいましたように、定点、定時測定、当然、それは必要だと思ってございます。また、測定の機器につきましても、簡単なガイガーカウンターでいいのかと言われますと、ちょっと難しい面もございますので、そちらのほうの測定器の選定等も含めまして、今、課内で協議してございます。 また、そういったことがきちんと決まり次第、また公表させていただき、また測定した後につきましては、うちのホームページ、そういったところに測定値につきまして掲載させていただきたいと考えてございます。 ◆12番(上田勝之君)  特に、乳幼児や子供たちを預かる教育委員会や子育て推進課ではどのようなお考えがあるのでしょうか。 ◎子育て推進課長(葛原勇君)  放射能の関係につきましては、保育所、公立5園、私立7園、あともろもろ、ちびっこ広場等ございますが、子育て推進課としては庁内、要するに市役所の全体の考え方として、そういう方向であれば考えてはいきたいなとは思っています。 ◆12番(上田勝之君)  教育委員会はいかがですか。 ◎学校教育課長(伊藤順司君)  教育委員会といたしましても、そういう同じような考え方でございます。 ◆12番(上田勝之君)  非常に、検討はされているがというところだと思うんですけれども。 現在、天気予報、特に春先といいますか、実は数年前からスギ花粉の飛散状況なども天気予報で報道されるようになりました。厳しい現実ではありますが、福島第一原発の影響により、放射能の測定状況もスギ花粉の状況のように、市民の皆さんに知らせることをすべきではないんでしょうか。正しい情報の提供は自治体の責務ではないかと考えます。その情報の活用は個々人にゆだねるしかない。ゆだねて、先ほどのたばこの例ではないですけれども、ゆだねればいいんだと思う、そういったこともぜひ念頭に考えていただければと思います。 さて、昭和40年代、紀伊半島でも原子力発電所の建設計画が多数あり、旧古座町田原から那智勝浦町の浦神の荒船海岸にも立地計画があり、その名残として、現在も関西電力がその海岸部分の山林を所有しています。先人たちの先見の明により、反対運動の成果で立地はされておりません。また、和歌山県、この紀伊半島、余り関係がないようにと思われるかもわかりませんけれども、実は先日の御坊市議会では柏木御坊市長が使用済み核燃料の一時貯蔵する中間貯蔵施設を誘致する可能性について、御坊市議会において、核燃料に頼るまちづくりは全く考えておりませんと表明されておりました。 私たちの新宮市議会でも、大先輩である木村静雄市議が昭和50年代に原発反対の考えのもと、質問され、当時の瀬古潔市長が原発反対の答弁をされています。 さて、現在、原子力発電に対する田岡市長のお考えはいかがでしょうか。ちょっと、唐突な質問かもわかりませんが。 ◎市長(田岡実千年君)  もちろんでありますが、そういう原子力発電の建設については反対であります。 ◆12番(上田勝之君)  紀伊半島、せっかく日本全体の原子力、先人たちの先見の明により、原子力発電所を立地させなかった、そういった危険なものは立地させなかったという先人たちの先見の明を受け継いでいきたいと思います。 さて、少し原発の被災地の関連に移しますが、福島原発被災地の子供たちにサマースクール、林間学校の開設という提案です。これは、今、私たちにできる支援として、この東日本大震災を受けて、各地でさまざまな支援が行われています。被災された母子や妊婦を守れと、新潟県の湯沢町では赤ちゃん一時避難プロジェクトをNPOと共同して行っていたりします。また、京都府の教育委員会では、福島県の被災した工業、農業、漁業系の高校生を対象に、被災地で実習に取り組めない生徒を夏休みに受け入れるそうです。 実際、新宮市から義援金はたくさん、皆さんからいただいて、それをお届けするというような形になっています。実際に、なかなか東北の遠い地ということもあって、姉妹都市の名取市でもボランティアというような形では、なかなか人的な貢献というのは非常に距離が遠いこともあって難しいことも事実であります。 そういった中で、今、私たちにできる支援として、私たちの新宮市では毎年高田地区で土と水と緑の学校が開校され、子供たちを受け入れるノウハウは蓄積されています。幸いにして、紀伊半島には原発はありません。放射能の汚染度も、きちんと測定はされてはいないのでしょうが、比較的低いのではないかと考えらえます。 原発被災地の子供たちや姉妹都市である名取市の子供たちに、心身、精神的なリフレッシュをさせてあげられないかと考えました。新宮市では、こういったことは取り組めないものでしょうか。 ◎生涯学習課長(前田圭史郎君)  今、議員御指摘のそういう思いにつきましては文部科学省のほうでもそういうことを検討しております。サマーキャンプをして、子供たちに再会の場ということで、費用につきましても国費で全額負担ということになってます。内容ですけども、この原発の事故により、やむを得ず離れ離れになった子供たちが行事を機に集い、豊かな自然の中で過ごすことで心のケアにもなればとの思いで、自治体からそういった希望を募り、先ほど言いました全額、交通費、宿泊費を国費で持つというものでした。 これをちょっと見まして、私どももそういったそういう体験施設、自然の家は新宮市にはありませんが、豊かな自然がありますので、直接、文部科学省のほうに問い合わせをしました。それで、何かそういった受け入れの条件等ないかということで問い合わせをしましたところ、今回のこの事業ににつきましては、福島県内のそういった青年の家、施設等を利用して事業を考えているとのことでした。そして、また先ほどの土と水と緑の学校への受け入れということなんですけども、6月18日に、姉妹都市であります名取市の慰霊祭に新宮市長が参列されております。その折に、この名取市の小中高校生を8月に開催しますこの土と水と緑の学校に受け入れを考えているということで、大変な時期ではありますが、ぜひとも参加いただきたいということで、申し入れをしていると聞いております。 以上です。 ◆12番(上田勝之君)  市長、今、前田課長から答弁いただいたそういった御提案、市長、なされたんですか。 ◎市長(田岡実千年君)  先週の土曜日に、名取を訪れたときに、10名から20名ぐらい、小中学生もしくはリーダー格として高校生の皆さんにぜひ来ていただきたいと、費用等、交通費はこちらが持たせていただきたいのでということで、資料をお渡ししてきております。 ◆12番(上田勝之君)  市長がそういったことを御提案されたと、今、初めて伺いましたが、新宮市においても、多くの市民の皆さん方が義援金をされました。未曾有の大災害を受けて、何とかしたいという市民の皆さんの思いがあらわれたものだと思います。 ただ、新宮市の場合は姉妹都市の名取市に対しての義援金を送るという活動でしたが、東北地方の多くの被災者にはまだ義援金が届いていない現実もあります。この被災された地域の子供たちを当地方に受け入れることは市民の皆さん方にも目に見える支援により、温かい交流が一層深まるものと考えられます。ぜひ、大変な時期ではありますが、推進をしていただきたいと思います。 さらに、名取市だけではなく、これはなかなか、なんですが、特に原発被災地においては、避難生活が果てしなく長い年月を要することになるのではないでしょうか。そういうサマースクールや林間学校といったようなことから一歩進めて、例えば熊野川町地区の廃校舎を活用して、一定期間丸ごと学校を受け入れるような思い切った取り組みも考えられてはいかがかと思います。 全く勝手なアイデアであるかもしれませんが、地域の活性化の効果も期待でき、一考する価値があると考えますが、市長はいかがですか、こういったアイデアは。 ◎市長(田岡実千年君)  そうですね。1校丸ごとといいますと、非常に議論が必要だと思います。少し、研究させてください。 ◆12番(上田勝之君)  いやいや、もうこれはすぐに結論が出ることではないかとは思いますし、いろんな課題も当然あることだろうとは思います。ただ、そういったことというのは、本当に避難生活の果てしなく長い道のりが子供たちに大きな影響を与えるのであれば、そういったことを真剣にこの紀伊半島の先端のまちが実施していくことは非常に有意義ではないかと思います。 最初に述べましたように、この災害復興、特に原発被災地の災害復興というのは大変長い年月を要する息の長い取り組みになります。そして、今、私たちにできる支援、これを継続して行える、継続して行うということが大変重要なんではないかと思って提案をさせていただきました。 くしくも、市長も既に少し、土と水と緑の学校への入校等の提案もされているというお話も伺いました。本当に、この地方でも、あの東日本大震災のような、あの被災地の悲惨なような状況がこの地方でも起こる可能性が大変高い、それはいつ来るかわかりませんが、大変高い地域であります。 そのことを念頭に置いて、私たちができる、今できる支援を継続して取り組むことをぜひ皆さんで考えていければと思っております。 以上で、私の一般質問を終わります。--------------------------------------- △福田讓君 ○議長(松本哲也君)  13番、福田議員。 ◆13番(福田讓君) (登壇) 一般質問を行います。通告順、若干、順序が変わる場合がありますので、御了承を願いたいと存じます。 まず、第1点、世界遺産の森林無断伐採問題について、市長の政治姿勢、今後の毅然とした対応策についてお聞きいたしたいと存じます。 この無断伐採の問題は、去る5月15日の紀南新聞の1面に熊野速玉大社の無断森林伐採と大きく掲載され、市民の大多数の方が知ることとなりました。折しも、5月22日に田辺市において、天皇、皇后両陛下をお迎えして、第62回全国植樹祭が開催されることとなっており、開催地の和歌山県にとっては重大な汚点を残すものとして、仁坂知事が、無断伐採は大変残念なことであり、早急な回復を求める考えを示されました。 新聞掲載の内容は、新宮市森林組合が地元住民の要求を受け、同大社や市に無断で大半の木を根元から切り倒したということであります。森林は世界遺産のコアゾーンに当たり、県教育委員会などでは文化財保護法や森林法に違反する可能性もあるとして、調査をしているとのことであります。 森林組合長は、住民から市や大社の了解を得ていると言われ伐採してしまった、世界遺産に含まれていることを把握できておらず、確認が不十分で申しわけないと謝罪のコメントをされております。しかしながら、上野宮司は、森林を保護、育成する森林組合が許可なく常軌を逸した伐採をするとは信じがたい、説明責任を果たすように要請し、被害届を出すかも含めて検討したいと述べられております。 5月26日の紀南新聞の掲載記事では、和歌山県警察が新宮市の熊野速玉大社の所有林を無断で伐採していた問題で24日、和歌山県警は現場に捜査員を派遣して、実況見分を行ったと報道されております。和歌山県警は、森林法、自然公園法、文化財保護法などに違反するおそれもあるとして、調べを進めていると報道されております。さらに、27日の記事においては、千穂ヶ峰を守る会の皆様方が、田岡市長に無断伐採に抗議するとともに、早急に善処するよう要望書を提出されました。 新宮市森林組合によって無断で伐採されていたことが発覚し、マスコミを通して全国に発信され、新宮市の信頼を大きく失墜させる結果になったことはまことに残念で遺憾に思う。さらに、この地域は国立公園特別地域、世界文化遺産コアゾーンであり、さらに保安林の指定がなされている場所である。この特別、重要な地が無残な形に伐採されたということは自治体としても管理監督責任が問われるのではないかと思うと、市長室に陳情また要望を出されたそうでございます。今後、同じようなことが起こらないようにしてもらいたい、その要望書でございます。 6月2日には、文化庁が現地調査を実施いたしました。文化庁の担当者は、ここまでひどいとは今でも信じがたい行為であると報道関係者にコメントし、世界遺産登録抹消の可能性についての質問には、そのようなことがないよう全力を挙げると答えられております。 6月8日に、田岡市長は記者会見を行い、このたびのコアゾーンの無断伐採はまことに残念であり、顕著で普遍的な価値を持つ世界遺産を地域挙げて守り伝えてきた新宮市としては、国・県と緊密な連携を図り、厳格に臨んでいくと明らかにし、再発防止策を講じるため、告発して責任の所在を明確にしていきたいと、田岡市長の新宮市が告発するに至った経緯について述べられております。 新宮市森林組合の関係者が、コアゾーンなのを知らなかったという認識を示していることについて、市長は、市として不思議に思うという不信感を示されておりますが、この点について1点お聞きします。市長の御答弁を願いたいと思います。 ○議長(松本哲也君)  田岡市長。 ◎市長(田岡実千年君)  不思議に思うと答えさせていただいたのは、森林組合がコアゾーンであることを知らなかったと言っていますが、どう思いますかということへの答えであります。 ◆13番(福田讓君)  再度、お聞きします。市としては、不思議に思うと不信感を示したということに対して、もう一度お聞きしたいんですが、市としては、森林組合長が知らなかったということですね、市長がお答えしておりますが、不思議に思うということに対する再度御答弁をお願いします。 ◎市長(田岡実千年君)  森林組合といういわゆる森林のプロが、コアゾーン、世界遺産の森であるということを知らなかったというのを不思議に思うということであります。 ◆13番(福田讓君)  平成18年から23年までの間に新宮市広報等によって、世界遺産の地域と啓発されていると思いますが、その点についてはいかがでしょうか。 ◎教育部参事[文化複合施設担当]兼文化振興課長(中岡保仁君)  世界遺産関連の広報につきましては、世界遺産登録をする前の段階から、平成13年ごろから、13年8月、9月ぐらいから、私どもずっと続けてございまして、その中で、平成16年7月に世界遺産登録になった際には、8月号広報では随分大きく取り上げさせてもらった経過がございますし、その後も、何回となく、世界遺産講演会、講座、そうしたものを折りを見てやってきてございます。 ◆13番(福田讓君)  世界遺産登録の以前からも、市民に対して周知徹底をされているということで御理解させていただいたらよろしいでしょうか。 ◎教育部参事[文化複合施設担当]兼文化振興課長(中岡保仁君)  そういったことを啓発、啓蒙していくのが私たちの立場でございますから、できるだけのことはやらさせていただいたつもりでございます。 ◆13番(福田讓君)  平成22年12月14日に、市の農林水産課が里山再生対策事業の現地調査説明を行ったと報告を受けております。その時点において、地元住民の方々や森林組合が立ち会い、元伐りはできない旨を再度伝えたとお聞きいたしておりますが、この時点の説明された内容とはどういったものでしょうか。さらに、森林組合が立ち会いされたとなっておりますが、森林組合のどなたが立ち会いされたのでしょうか、お尋ねをいたしたいと存じます。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長(津呂建二君)  確かに、元伐りはできないというのは伝えております。森林組合の立ち会いなんですが、ちょっと名前は控えさせていただきたいと思います。 ◆13番(福田讓君)  私は、今、お尋ねしたのは、森林組合長がコアゾーンであったということを知らなかったと、記者の皆さんの報道にもされています。記者会見もされています。なおかつ、田岡市長も、コアゾーンを知らなかったというのは不思議に思うと、市としても、森林を守っていく、森林組合の方々がコアゾーンであるということを本当に知っておらなかったのか、そこに若干の私は首をかしげるところであります。 ですので、今、私が申し上げました平成22年12月14日に、くどいようですが、市の農林水産課が里山再生対策事業のことについて説明を行っております。元伐りはできないと再度伝えたと、これは報道されています。記事が間違ってたら、間違いって言ってください。だから、その内容をお聞きしているわけでございます。 だから、森林組合のどなたが来られたか。森林組合長であったか、それをお答え願いたいと存じます。 ◎市長(田岡実千年君)  このことについては、6月8日に新宮市と新宮市教育委員会が警察のほうに刑事告発させていただくと表明させていただいておりまして、近々告発させていただきます。また、そんな中で、和歌山県警も捜査を始めておりますので、この場での答弁は御容赦願いたいと思います。 ◆13番(福田讓君)  市長、今、告発と申しました。告発はいつを予定されているんでしょうか。私の質問はそこまでいってないんですよ。 6月14日の6月定例会の第1日目の4時に終わりまして、4時以降から1時間にわたり、市長を初め、執行者の方々が出席され、議員説明会をされました。そこに、私たち議会議員に経過説明が配布されました。 その配布によって、私は、順序よく質問を行っているつもりであります。ここに、速玉大社所有の違法伐採についての経過報告が、記者の皆さんも持っているかもしれませんが、私は、いただいております。 人の質問黙って聞けよ。議長、注意してくださいよ。 ○議長(松本哲也君)  静かにしてください。 ◆13番(福田讓君)  先ほど申しましたとおり、説明を行っております。その説明に出席された方はどなたですかとお聞きしているんです。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長(津呂建二君)  森林組合の職員と森林組合の理事です。 ◆13番(福田讓君)  理事は何名来られたんですか。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長(津呂建二君)  理事は1名と聞いております。 ◆13番(福田讓君)  再度、お聞きしますが、森林組合長はそのときに同伴、同席されていますか。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長(津呂建二君)  森林組合長は同席しておりません。 ◆13番(福田讓君)  森林組合長は同席されてないということですね。他の理事が1名同席されたということですね。間違いないですね。もう一度、返答してください。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長(津呂建二君)  そのとおりでございます。 ◆13番(福田讓君)  わかりました。 続きまして、平成23年1月31日に、山林所有者である熊野速玉大社とこの事業の協定書を締結されたとなっておりますが、内容についてお聞かせください。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長(津呂建二君)  枝打ちの同意でございます。 ◆13番(福田讓君)  枝打ちですか。ということは、元伐りということじゃないんですね。それを、所有者である速玉大社と協定結ばれた。内容を少しわかりやすく説明をお願いしたいと思います。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長(津呂建二君)  この事業をするに当たって、山林所有者と同意書が必要となっておりまして、その中に作業内容を記載するようになっておりまして、その中に枝打ちいうことで同意をしていただいております。 ◆13番(福田讓君)  そうしますと、速玉大社と市が協定を結ばれて、その中でのきめ細かな事業施策を説明されたということですね。これはしてはだめですよと、世界遺産ゾーンだからと、念には念を入れて説明をされたということですね。どうですか。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長(津呂建二君)  説明したと聞いております。 ◆13番(福田讓君)  わかりました。 平成23年2月10日に新宮市森林組合と業務委託契約を締結され、事業が開始され、平成23年3月25日に新宮市が検査を行い、平成23年4月5日に和歌山県が検査を行い、了とされたと報告されております。 ただいま私が質問したとおり、市が委託した事業は、今、課長が御答弁された以外は切り倒すことは認めておらないということです。 もう一度、御答弁ください。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長(津呂建二君)  そのとおりで、市としましても、市の検査を終わり、県の検査を終わった時点で、もう事業は全部それで完了しているとしております。 ◆13番(福田讓君)  続きまして、森林組合が、先ほどと重複いたしますが、委託業務を請け負うに当たり、この事業の内容を森林組合に市が説明をしているわけであります。ところが、5月15日の新聞紙上の報道では、森林組合長は住民から市や大社の了解も得ていると言われ伐採してしまった。世界遺産に含まれていることも把握できておらなかった、確認が不十分で申しわけない。今後は、市や県の指導を仰ぎたいと陳謝され、組合長初め組合関係者が市を訪れたが、関係者は知らなかったでは済まされない、見識を疑うと厳しく非難をされたとなっておりますが、これについてお聞きいたしたいと思います。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長(津呂建二君)  確かに、5月20日、森林組合と理事とか、訪問がありました。副市長が対応し、その中で、一応、内容文とか、てんまつ書というのが、経過報告でいただいたんですが、私どもも到底納得する内容でございませんでしたので、その場で突き返しております。
    ◆13番(福田讓君)  今、てんまつ書と発言されたんですが。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長(津呂建二君)  報告書です。すみません。 ◆13番(福田讓君)  この時点では、てんまつ書じゃなくて、報告書を提出されたわけですね。そのとき、関係者は、というのはこれ市の幹部の方だと思います。知らなかったでは済まされないことであると、見識を疑うと厳しく非難されたということです。 市長、この点について御答弁願いたいと思います。 ◎市長(田岡実千年君)  先ほども申し上げましたが、このことについては真相究明、また責任の所在を明らかにしていただくために告発させていただきますので、答弁、控えさせていただきます。 ◆13番(福田讓君)  平成23年5月20日に、森林組合長ほか理事全員が市を訪れ、今回の経過について報告書とともに、そのてんまつを副市長に報告された。ただし、この報告書の内容には不備があるため、5月23日に森林組合に差し戻したとのことでございます。 どういった内容でしたか、お聞きしたいんですが。 これも聞けませんか、お答えはしていただけませんか。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  事業報告書は、そのとき役員の方と職員の方が来られまして、ちょうど市長が留守だったもんですから、私が対応をいたしました。内容等については、控えさせていただきますが、その後、いろいろと中身をチェックする中で、市としてはちょっとまずい部分があるというようなことから、お返しさせていただいたということでございます。 ◆13番(福田讓君)  5月20日に、県林業振興課におきまして、新宮市森林組合長、理事が市に提出したものと同じ報告書を提出するとともに、てんまつを報告したとお聞きしております。ただし、県も内容に不備があるとのことで、森林組合に差し戻したということであります。 新宮市農林水産課も同席となっておりますが、このときの会議の内容はどういったものでしょうか。できれば、お答えを願いたいと存じます。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長(津呂建二君)  5月20日に、新宮市に来てから、それから午後に県庁へ同じ文書で持っていきまして、この文書も同じように、不備いうんですか、納得できないのがありましたんで、県も市と同様、お返ししたと聞いております。 ◆13番(福田讓君)  全く同じ、新宮市に出された報告書、てんまつと同じだったということですね。再度、お聞きします。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長(津呂建二君)  そのとおりと聞いています、はい。 ◆13番(福田讓君)  5月25日に皆伐された被害面積は0.5ヘクタールと確定されました。新宮市森林組合が再提出してきたてんまつ書も、市が到底納得できるものではなかったので再び差し戻したと、このようにお聞きしております。 この時点での内容を、できればお聞きしたいと思います。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  中身的には、恐れながら控えさせていただきたいんですが、やっぱり私どもが実際の報告をいただきたいという観点から、内容的にまずいというようなことから、お返しさせていただいたということです。 ◆13番(福田讓君)  その内容についても、今、市長が答弁されたように、この現時点で私の質問にはお答えできないということでしょうか。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  私どもが、森林組合のほうへお願いしたのは、市の事業とそれからその後、市の事業が完了した以降のこと、これは区別してくださいということでお願いいたしました。 ◆13番(福田讓君)  再度、質問いたします。今、副市長の御答弁では市の事業と分けて報告してくださいということですね。それについて、内容的にわかれば、私、わかりませんので、ここで、できればお聞きしたいと思います。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  恐れ入りますが、内容につきましては控えさせていただきたいと思います。 ◆13番(福田讓君)  再度、お聞きしますが、これもやはり警察への告発に関する重要事項でございますでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  関連あると思っております。 ◆13番(福田讓君)  私、一般質問として、一般事務についてお聞きしているんですが、それ以上をお聞きしますと、警察への告発を予定していると、捜査にこれから入られると思うんですが、告発された後、関連がするから、答弁はできないということで、確認されてもよろしいでしょうか。その内容も入っているというわけですね。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  一連のことにつきましては、司法のほうで調査していただくということになりますので、すべてが関連してくるというふうに思っておりますので、答弁は控えさせていただきたいということでございます。 ◆13番(福田讓君)  6月17日に、新宮市森林組合が仁坂知事に対して、伐採は近隣住民の要望で、1人の理事の指示で行われたもので、森林組合が主体として行ったものではないとするてんまつ書が提出されました。それは、御存じなように、各4大新聞の和歌山県版にも明確に報道されております。 復旧作業に係る費用は、この理事に請求する方針を明らかにしたとなっております。 再度、お聞きしますが、知事に対するてんまつ書は、報道機関にも内容が報道されております。しかし、私が、市に対して市長初め、市の幹部の方に質問してる中では、その以後、森林組合からてんまつ書は提出されたのでしょうか、お聞きしたいと思います。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長(津呂建二君)  市には出ておりません。 ◆13番(福田讓君)  ちょっと、もう昼になりますので。 ○議長(松本哲也君)  福田議員、一たんここで質問切っていただきたいんですけど。 福田議員、自席着いてもらって結構です。     (「議事進行」と呼ぶ者あり) ○議長(松本哲也君)  14番、大西議員、議事進行。 ◆14番(大西強君)  もちろん、ここは議会ですよね。 先ほどの福田議員の一般質問は議員個人の調査権の発動なんですよね。それに対して当局が答弁拒否をしておると思いませんか。 答弁拒否の理由が、告発するつもりでおるんで、犯罪ありと思料するときは何人も告発する権利があるんです、我々にも、市長にも。答弁拒否する理由に告発する意思があるからと、そういうことで議会の議員の質問に答弁拒否できるんですか。いや、できるんだったら、できるでいいですけど、議長ね、議長から当局に、休憩中に答弁拒否をしないように注意してください。 ○議長(松本哲也君)  一般質問中の議事進行はしないという議員の申し合わせ事項でしたが、13番、福田議員の質問が一たん、今、お昼の休憩のため、中断させていただいたので、福田議員の御了解を得て、今の議事進行をとったわけなんですけども、その辺、踏まえて、1時まで、昼食も兼ねて休憩いたします。 △休憩 午後零時00分--------------------------------------- △再開 午後1時00分 ○議長(松本哲也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 先ほど、休憩前の大西議員の議事進行でありますが、質問者の福田議員がその答弁で納得していれば、それでいいかと思うんですが、告発予定で捜査に影響がある具体的な事項、あるいは個人名等については答弁を控えていただいて結構ですが、各新聞社等で掲載されている事項が質問者が正しいか、正しくないか程度の質問や、捜査に影響が少ないような質問に対しては、当局の皆様には明確に答弁いただきますように、お願いいたします。 大西議員、これでよろしいですか。議事進行。 それでは、一般質問を続行いたします。 13番、福田議員。 ◆13番(福田讓君) (登壇) 休憩をいただきまして、再度、再開して、一般質問を続行させていただきます。 ただいま、議長より御答弁ございましたとおり、新宮市として、教育委員会として、警察に、新宮署に告発をされている内容、個人名とかは答えられない以外は、議長が今述べられたとおり、市長も了解されております。 では、再度、質問に入らせていただきます。そうしますと、平成23年5月20日に森林組合長ほか理事全員が市を訪れ、今回の経過についての報告、さらにてんまつを副市長に報告されたということ、この報告書の内容に不備があるため、5月23日に森林組合に差し戻されたとなっております。では、その内容についてお聞かせ、できれば御答弁をお願いいたします。 ○議長(松本哲也君)  津呂農林水産課長。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長(津呂建二君)  内容でございますが、私どもが森林組合に対して、どこまでが市で、3月25日までが市、はっきりしてほしいという文書でお願いしたんですが、その部分を書いてませんでしたんで、返したと、いうふうに記憶しております。文書については、もうそのまま返しました。 ◆13番(福田讓君)  再度、お聞きします。新宮市が検査を実施されて、それを了とされたと、そして4月5日に県が検査を了とされたということなんですね。 それに対しては別に異存はないと。ただ、その後に、平成23年4月6日から4月7日にかけて、地元の要望を受け、森林組合が枝打ちの林内整理と追加伐採、元伐りを実施されたと。さらに、4月19日から21日にかけて、地元住民の再度の要望を受け、森林組合が追加伐採、元伐りを実施した。これに対するてんまつですね。 ただ、新宮市が検査したことに対しては了なんですね。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長(津呂建二君)  そのとおりです。 ◆13番(福田讓君)  それについてのてんまつ書ですね。さらに、25日にもてんまつ書を提出をされたと、市が到底納得できるものではないと、再度差し戻した。この内容はどういうことでしょうか。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長(津呂建二君)  これも、同じように、市が3月25日で、もう検査が終わって、その後は市はもう終わったということを明記しておりませんので、それも差し戻しました。 ◆13番(福田讓君)  説明していただいているんですが、ちょっとわかりにくいのですが、市としては、発注したこと以外は、森林組合がやってしまったということですね、内容的には。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長(津呂建二君)  そのとおりでございます。 ◆13番(福田讓君)  新宮市としましては、37万円で発注した枝打ちですか、枯れた木の伐採以外を森林組合が独断でやってしまった。それに対するてんまつ書ということですね。経過説明ですね。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長(津呂建二君)  そのとおりでございます。 ◆13番(福田讓君)  さらに、先ほども質問させていただきましたが、知事に対して、森林組合からてんまつ書を提出されております。先ほどの御答弁では、その後、6月17日以降に新宮市森林組合から新宮市に対してはてんまつ書、報告書は提出されてないんですね。もう一度お聞きします。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長(津呂建二君)  6月18日付のその新聞の記事に出たてんまつ書については、市に対して出してきておりません。 ◆13番(福田讓君)  再度、お聞きしますが、森林組合は知事に対しててんまつ書を提出されたと、管理者である新宮市に対してまだ来てないということですね。間違いないですね。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長(津呂建二君)  これは、森林組合が知事に出しまして、それで森林組合が報道機関にファクスを流したと聞いております。 ◆13番(福田讓君)  再度、お聞きします、ファクスを流したと。森林組合長が、てんまつ書を持って知事に提出したじゃないんですか。ファクス、流しただけですか。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長(津呂建二君)  森林組合が県知事に出しまして、新宮市に対しては正式にてんまつ書は出してきておりません。 ◆13番(福田讓君)  きょう現在でも、まだ出てきてないということですね。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長(津呂建二君)  出てきておりません。 ◆13番(福田讓君)  市長、市長にお聞きします。県の知事に対しててんまつ書が出されて、新宮市にまだてんまつ書等、報告がなされてないことについて、市長の御意見をお聞きします。 ◎市長(田岡実千年君)  2回ほど差し戻し、到底納得できる報告書ではありませんでしたので、差し戻しさせていただいている中で、まだ提出していただけてないということでありますが、市にもいただけたらなとは思っております。 ◆13番(福田讓君)  田岡市長が6月8日に会見をされて、新宮市としては告発をする準備をしているということで、発表されておりますね。それによって、その影響もあるんでしょうか、そのてんまつ書を出さないということは。市長はどうお考えでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  それは、森林組合さんの考え方でありますので、こちらはその点に関しては不明であります。 ◆13番(福田讓君)  市長に、再度、お聞きします。告発するという記者会見がされて、6月8日だったと思いますが、きょうは22日、約2週間、この間、もうかなり時が過ぎております。私は、どうしてこの2週間もたって、告発状を提出しないか。もう、恐らく新宮市には顧問弁護士もあります。新宮市の皆さんは優秀な方ですけど、告発状を自分で記載されてできる能力のある方もいらっしゃると思いますが、なかなか告発となったら、専門の弁護士さんにお願いして、中には告発状をつくられる方もいらっしゃいますが、そのあたり、どうなってるんでしょうか。 ◎教育部参事[文化複合施設担当]兼文化振興課長(中岡保仁君)  告発状につきましては、しょっちゅう私どもつくってるわけじゃないですから、本当に一から勉強しながらつくらなければならない。そして、あと県ともども協議させていただきながら、その形態についてそれを仕上げているような状況でございまして、時間がかかっておるというようなことでございます。 ◆13番(福田讓君)  御答弁いただいてますけど、今、中岡参事が御答弁されたことは、顧問弁護士がおられるんですか、市長、おるんですね、顧問弁護士。毎年、協力金払っているはずですね。 顧問弁護士と相談されて、今、あなたがおっしゃったように、私たちも仕事があってなかなかできない、ところが弁護士にこういう状態で告発をしていただきたいということで、こういう資料を持っていかれるんでしょう。あとは、弁護士がつくられるんでしょう。 弁護士と、私も相談したことありますよ。弁護士と相談しながら、告発状をつくる、作成すると、そうですね。こちらから、こういったことで資料を提出する、それに基づいて弁護士はそれを報告しながらつくっていくわけなんでしょう。 今の答弁では、私も仕事があるって、それはわかってますよ。しかし、余りにも遅いじゃないですか。一体、何が原因ですかと聞いているんですよ。 ◎教育部参事[文化複合施設担当]兼文化振興課長(中岡保仁君)  私は、先ほど申しましたのは、告発状についてはなかなかふなれな点がございますから、一朝一夕にはなかなか形態としてよう整わないと、そういった中で、関連する県の関連部署、例えば森林整備課とか文化遺産課とそれぞれ協議しながら、一つのものに仕立てておるというような状況でございます。 御理解ください。 ◆13番(福田讓君)  市長、ふなれなんはだれでもふなれなんですよ。私の知ってる議員の中には、そういうことを簡単にできる方もいらっしゃいますよ。しかし、皆さん、今、おっしゃったように、告発状を書くのは、大変難しいということなんですから、できないんだったら、弁護士と相談しながら進めるの当たり前です。余りにも遅いでしょう。だから、2週間もかかって、まだやってないんですかと。市長は、6月8日にするという発表されて、もう2週間超えているんですよ。どういう会議をして、県と調整をしているといいますけど、余りにも遅いんじゃないですか。いろんな、想定なんで、想像なんですけど、市長に対して圧力なんかかかってないですか。そんなことないでしょうね、市に対して。それ、ちょっとお聞きします。 ◎市長(田岡実千年君)  何の圧力も受けておりません。もう、ほぼ書類整いましたんで、近々出したいと思っております。 ◆13番(福田讓君)  その、近々というんですが、大体、いつをめどにされるんか、私ども聞きたいわけなんですよ。告発するということを発表しながらも、2週間を過ぎて、そして今の御答弁では、近々という、大体、何日めどにやるということ、答えは出ませんでしょうか。お答えできませんか。担当課、どうですか。 ◎教育部参事[文化複合施設担当]兼文化振興課長(中岡保仁君)  先ほどの答弁の中で、私、一つ漏れてました。弁護士にも相談しまして、そのこれを見ていただいています。そういった中で、現在までかかったということでございます。 それで、告発状の作成については、本当に早く私ども、心がけて進めておりますので、御理解ください。 ◆13番(福田讓君)  だから、大体、何日ごろをめどに、わかりませんか。今月やったら今月の、あと残り1週間です。できますか。 ◎教育部参事[文化複合施設担当]兼文化振興課長(中岡保仁君)  事務的な手続もございますから、早急にしたいと思って、私どもは、市と新宮市教育委員会ともどもで進めていくということで、現在、進めてございます。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  書類的にはほぼ整ったということは、報告を受けております。あとは、教育委員会と新宮市、市長との協議で最終的に決まるというところまできておるというふうに、私は承知しております。 ◆13番(福田讓君)  再度、お聞きします。そうしますと、今、副市長の御答弁では一応準備は整ったと。あとは、教育委員会と市長ですね、今、御答弁いただいた、協議で最終的に出すと、そういうことでよろしいんでしょうか。今の御答弁では、準備がまだまだと言ってます、副市長はもう整っていると言ってますよ。 ◎教育部参事[文化複合施設担当]兼文化振興課長(中岡保仁君)  その準備というのが、全体としての準備ということでございまして、私どもは書類的には、当然、もうそれなりの整え方いうのは進めさせてもらってございます。あとは、内部的な処理とか、いろいろな事務的なことございますので、その辺で少しだけ時間ちょうだいしたいということでございます。 ◆13番(福田讓君)  そうしますと、再度、質問しますが、今月もあと1週間ですが、今、副市長の御答弁では大体整ったと。あとは、決定を市長初め教育委員会との最終決定だと、1週間あればできるんじゃないでしょうか。どうでしょうか。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  できると思います。 ◆13番(福田讓君)  わかりました。 そう言って、やっぱり副市長の明確な御答弁ありがとうございます。今月末を目標にやるということですので、私も了解させていただきます。 さらに、平成23年度当初予算に森林組合の130万円の補助金が計上されております。今回の無断伐採に関して市が森林組合に対する今後の取り組みについて、またこの補助金についてどのような考えをお持ちでしょうか。お聞かせ願いたいと思います。 ◎建設農林部次長兼農林水産課長兼農業委員会事務局長(津呂建二君)  この森林組合の補助金なんですが、これは以前から、合併する前から熊野川町森林組合、新宮市森林組合等に補助金を出しておりまして、これも行政改革等ありますが、最終的には25年でゼロにしたいというふうに考えておりまして、毎年、補助を出しております。 ◆13番(福田讓君)  実は、旧熊野川町のときに、建設業界の方が、工事が遅くなりまして、熊野川町としては指名停止を3カ月か、6カ月間されたことがあります。私は、そういった、今回の全国的にこの問題が発信されて、新宮市の信頼が失墜されたことに対して、補助金130万円を出されております。やはり、市としても、何らかの、これ無断でやったということでありますので、新宮市も大変迷惑かかってる状態ですから、そういった団体に補助金を出すのを、ペナルティーに対しての考えはお持ちなんじゃないんでしょうか。そのあたりをお聞きしたいと思います。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  現在のところ、その協議にはまだ至っておりません。どういうふうになるか、今のところははっきり申すことはできませんが、今後、検討していかなければならないというふうには思います。 ◆13番(福田讓君)  御答弁のとおり、今回のこういった問題は、本当に新宮市の信頼を失墜し、なおかつそこに補助金を出している、そういう団体ですので、やはり市長が、今回、毅然とした態度をとるということを言ってますので、早急にこの補助金のことについても、今度、森林組合に対する対応についても、きっちりと進めていただきたい。これについて市長、どうでしょう。 ◎市長(田岡実千年君)  今回の事件が明確になってから、そういったところも検討していきたいと思います。 ◆13番(福田讓君)  今、私からは一般質問で市長に対して申したわけですので、今後、市長初め、市の幹部の方々の対応策についてはまた次回の質問になると思いますが、そのときまでにどういった対応策をとられて、今後の再発防止においても、市としては毅然とした態度をとっていくことに対して、私も、それを待っておりますので、ぜひとも進めていただきたいと思います。 今回のこの森林の無断伐採について、世界遺産に登録されているコアゾーンの森林を無断で伐採された問題は、新宮市民に大きな衝撃を与えたことは事実であります。しかしながら、改めて、市民の皆様が新宮市には世界に誇れる大切な世界遺産が存在することと、この遺産を大切に守っていかねばならないという矜持が再認識されたものと、私は確信いたしております。この項を終わります。 続きまして、地震、津波対策についてお聞きいたします。この質問につきましては、同僚議員の方々が地震、津波対策、自然対策について質問をされておりますので、若干、重複になると思いますが、お許しをいただき、質問をさせていただきます。 去る3月11日に岩手県沖で発生しましたマグニチュード9.0という大地震によって、過去に例を見ない未曾有の大津波による災害は日本中を恐怖のどん底に陥れました。近い将来起こり得ると言われる南海・東南海地震の想定をはるかに超える大震災となり、内閣府のまとめによると、6月2日現在において、死者1万5,462人、行方不明者7,650人、避難者は12万4,594人とのことであります。さらには、米国のリーマンショックから立ち直りかけていた日本経済にも大打撃を与えることとなりました。 災害に見舞われた多くの住民の皆様に心からお見舞いを申し上げながらも、この大震災を教訓として、新宮市の防災計画をいま一度見直していかねばならない重要なときであると考えております。 災害から、弱者である子供たちや高齢者を初め、市民の皆さんの安全と安心を守るための施策を考えていかねばなりません。これについてお聞きいたします。重複いたしますが、防災ハザードマップの作成について、再度、お聞きいたします。 ○議長(松本哲也君)  井上防災対策課長。 ◎防災対策課長(井上登君)  これまで、ハザードマップにつきましては、地震起こる前につきましては全戸配布、ホームページ等で公開しておりましたけども、今回の地震を受けまして、ハザードマップにつきましては住民さんには渡していないと、ホームページも閉鎖している状況であります。 現在、国のほうで被害想定の見直しが行われております。当然、被害想定が大きくなるだろうというふうに予想しておりますが、その想定が出まして、それを受けまして、県のほうで市町村での詳細な被害想定が出されてきます。それに基づきまして、今後、新たなハザードマップをつくっていくというような流れになっていきます。 ◆13番(福田讓君)  そうしますと、このハザードマップは大体いつごろ完成の予定でしょうか。 ◎防災対策課長(井上登君)  国においては、この秋ごろに想定が出されくるというようなことを言われております。それを受けまして、都道府県では、来年の夏以降というぐらいで聞いております。 それを受けての作業になりますので、かなり時間はかかるものと思っております。 想定が出ましたら、早急にハザードマップ作成の作業には取りかかりたいと思っております。 ◆13番(福田讓君)  わかりました。 早急に、防災対策課も大変お忙しいと思います。私は、課長を先頭に本当に、今、もう東奔西走の気持ちで防災に当たられていることに対して本当に感謝をいたしておりますので、よく頑張っていただけますようお願いいたします。 さらに、この質問も3月にもさせていただきました。防災無線の大変難聴地域、私が聞いていました実際の場所としまして、阿須賀、王子、橋本、熊野地、家の中におってもなかなか聞き取ることができませんでした。そして、外に行って、市からのいろんな情報、それについて聞いたわけですが、なかなかやはり聞きにくいところもございます。今回、デジタル化に向けて市はいろんな考えと方策をもって予算の獲得に頑張っていただいておりますが、防災無線のデジタル化によって、まず1点、熊野川町は全戸900に戸別受信器を設置しております。今回、デジタル化によって、この熊野川町の戸別無線機、各戸に、ちょうど30センチぐらいですね、横、縦15センチほどのこれも使用は可能になるんでしょうか。 ○議長(松本哲也君)  井上防災対策課長。 ◎防災対策課長(井上登君)  現在、熊野川町、全戸配布している戸別受信器についてはアナログ型の戸別受信器でありますので、この受信器につきましてはできるだけ長く引き延ばしたいという考えもありますが、デジタル化に変わりましても、基本的には戸別受信器、それと同等のものというのを配布ということを考えております。 ◆13番(福田讓君)  私の質問は、今はアナログでございますので、そのまま利用できるかということなんですね。できなければ、これ更改しなければならない、そしたらまた費用もかかります。それについてもう一度お答えをお願いしたいと思います。 ◎防災対策課長(井上登君)  アナログについては、期限が切られておりませんので、当分の間の継続はできると考えております。使っていきたいと考えております。 アナログが使えないとしても、デジタル化へ機器を切りかえていくことになるかと思いますが、対応は可能と考えております。 ◆13番(福田讓君)  再度、お聞きしますが、そうしますと、今、ZTVありますね、ZTVも平成27年まではアナログでできますと。だから、古いアナログテレビでも視聴可能で、今、課長がおっしゃられました熊野川町の戸別無線機もアナログですが、新宮市がデジタル化に更改されても使えるということで、これも、いつまでもじゃないんですね。そのあたりの御説明をお願いしたいんですが。 ◎防災対策課長(井上登君)  現在、熊野川町に配っております戸別受信器につきましても、機器も古くなってきております。そういう中での耐用年数もありますが、デジタル化にかわりましても、機器を取りかえて運用していくということになっていきます。 ◆13番(福田讓君)  私の質問が悪いかもしれませんが、機器を取りかえることは費用がかかるんですね。だから、その費用も大分かかるんでしょうかとお聞きしたいんです。 ◎防災対策課長(井上登君)  デジタル化になりますと、今の機器については使えません。それで、新たな機器を購入ということになります。 ◆13番(福田讓君)  ありがとうございます。 そうしますと、今、熊野川町は900戸あるんですね。そうしますと、今、新宮市の現在の世帯数は約1万5,000戸になります。3月の定例会でも質問させていただきました。1万5,000戸の各全戸に無線機、戸別受信器を配布されてはいかがでしょうか、という提案をしました。そうしますと、執行部のお答えでは、かなり大きな金額になる。私の聞き及んでいる間では7億円、8億円という金額でございます。これに対応するために、同僚議員からいろんな質問がありました。それに答えまして、執行部の方が、防災ラジオということなんです。もう一度、その防災ラジオであればどこでも聞けると、新宮消防を初め、新宮市が津波が発生しましたと、すぐ避難してくださいということを、その電波によって自動的にラジオに電波が入り、そのラジオを持っている方がそれでキャッチできると、そういう想定でございます。 ◎防災対策課長(井上登君)  電波でありますので、電波が届くという条件が前提になりますが、届きましたら、そのような状況で聞けることになります。 ◆13番(福田讓君)  そうしますと、その防災ラジオというのの大きさというのは、きのうちょっとお聞きしたんですが、20センチぐらいの形で普通のラジオも聞けると、それで乾電池式であると。これ、お幾らでしょうか。 ◎防災対策課長(井上登君)  まだ、定価については決まってませんけども、つくる個数によって変わってきます。1万円から2万円の間ではないかというふうに聞いております。 ◆13番(福田讓君)  そうしますと、かなり安いですね。防災無線の戸別受信器でしたら、一つ4万円ぐらい要るとお聞きしてるんですが、3分の1ぐらいでできるわけでしょうか。ただ、防災無線、戸別受信器ですから、メーカーもありますが、そのあたりの御研究はなされてますでしょうか。 ◎防災対策課長(井上登君)  これから始まる基本調査において、詳しく検討していくことになります。具体的なことについては、まだ検討に至っておりません。 ◆13番(福田讓君)  市長、私、いつも思うんですが、先ほどからも同僚議員が質問してます。一般市民の安全・安心を守るのが私たちの役目であると。まず、何か災害があったときにすぐにそれを瞬時にそれを知らせると。新聞紙上にもよく書いてます。自分の身は自分で守りなさい、それは当然であります。しかし、それまでに、できる限りの情報を市民に与える、それが市の役目であり、やはり行政を担当する者の責任であると思います。 そうしますと、今回の防災無線戸別受信器はお金かかりますが、これは新宮市が単独で持たねばならないか、また国・県の補助とともにして、計算して、国の補助、県の補助がいただけるものでしたら、一戸どれだけの割合で購入できるかですね。この間、お聞きしましたのでは、8億円、7億円というのはもう国の補助も入れてでしょう。再度、お答え願いたいと思います。 ◎防災対策課長(井上登君)  前回、答えたのは、単純に1台の価格に世帯数を掛けたものであります。補助については含んでおりません。 ◆13番(福田讓君)  財政課長にお聞きしたいんですけど、こういった受信機を購入する場合の補助ってのは、ないわけでしょう。それについてお聞きしたい。 ◎財政課長(向井雅男君)  今のところ、個別受信機の配布については補助等がないものですから、そこも含めて防災課長のほうも答弁ありましたが、ラジオ等も含めましてすべてのあらゆる面から検討していただいて、その中で補助を受ける道、あるいは補助以外の道もいろいろ検討していただいて、協議しているところであると思ってます。 ◆13番(福田讓君)  まさしく、人の命を守るためにその情報を知らせるということが一番大切だと思います。その情報が、家にあっても家の外にあってもいつでも瞬時に聞ける、これが市民の安心と安全を守る施策だと思います。情報がなければ、どこに逃げていいかわからない。どんな地震や津波が来てるのかわからない状態ですね。それを、やっぱり先に知らせる、それによって市民の方が避難をする、一番初歩だと思うんです。 これに対して、常に、執行部の皆さん、考えていただいてるのはわかるんですが、まずこれが一番大事だと思います。 ぜひとも、これ早急に研究されて、国の補助取れるんでしたら、また特例債とかそんなんで有利な起債が使える方法があれば、なるべく市の財政が厳しい中ですので、その中でも、一番、私は、大切だと思います。 ぜひとも、今後とも、積極的に取り組んでいただきたいと思います。 すぐにはお答えを出していただきたいというのは難しいと思いますが、単価によってこれが一番ベストである、これがベターであるということも、今後ともまたお聞きさせていただきますので、しっかりと研究されていただきたいと思います。 さらに、現在の避難場所についても皆さんお聞きしておりますが、津波、地震となりますと、新宮市はちょうど海岸に近いとこが一番多いんです。特に、新宮市内、王子、阿須賀、熊野地、こういった方を早く高台に避難させなければならないと思う。そのためには、どうしても避難道路ですか、そういったことも考えていかねばならないと思います。 これについて、担当課としては現在のお持ちのお考えは、いかがでしょう。 ◎防災対策課長(井上登君)  津波から逃げ切るということが、喫緊の課題ととらえております。そういう中で、避難場所、避難路を確保していくということが大事だと思っておりますので、これにつきましては、地域に入っていきまして、いろいろより多くの避難路を確保していきたいということでありますので、地域の住民さんというか、地域で避難訓練等々を行って、避難路、そういうところを確保していきたいと考えております。
    ◆13番(福田讓君)  先ほどの同僚議員の質問にありましたが、今、防災対策課では職員は何名でしょうか。 ◎防災対策課長(井上登君)  私を含めて4名です。 ◆13番(福田讓君)  先ほどもありましたが、市長、やっぱり防災というのは、新宮市民の皆さんの安全を守るために、防災対策課を強化するという考えはございませんでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  1人増員しまして強化しているところでありますが、横のつながりを持って全庁的で各課でできることをやっていきたいと思っております。 ◆13番(福田讓君)  これから、防災対策課の職員の皆さんには大変御苦労かけると思います。一番大切なことですので、ぜひとも頑張っていただきたいと思います。 続きまして、食料、生活用品等の備蓄、また緊急避難住宅、緊急トイレ、長期の停電を想定した発電機等の備蓄、燃料等の備蓄、冬期を想定した寝袋備蓄と救急用品の備蓄について、現在では、避難場所を指定されていますが、今回のような大きな津波に対応できる避難場所でしょうか。 この点、二つについてお聞きしたいと思います。 ○議長(松本哲也君)  井上防災対策課長。 ◎防災対策課長(井上登君)  備蓄につきましてですが、今、議員おっしゃっておられましたような備蓄品について備蓄をしております。これまで、小学校の空き教室とかコンテナ、会館等にコンテナで置いておりましたけども、今回の東北の震災を受けまして、高所への移転も必要ではないかということで、当課としては、今後、そういうふうに分散移転ということも考えて、備蓄を進めていきたいと考えております。 ◆13番(福田讓君)  特に、今回、想定を絶する津波でございました。高台に、やはりそういう備蓄用品の基地を設けると。新宮市を見回すと高いところありますが、そういったところに、大体、市としては庁舎内での計画としては、どの辺を考えられてますか。 ◎防災対策課長(井上登君)  当課の今の考えとしましては、三佐木地区と新宮地区にまずは1カ所ずつというような考えを持っておりまして、その中で三佐木地区につきましては佐野の市民運動競技場、そのあたりに設置できないかと考えております。 新宮市については、候補地は絞り切れておりません。 ◆13番(福田讓君)  この備蓄用品の更新というんですか、それは何年ごとにやっておられるんですか。 ◎防災対策課長(井上登君)  消耗品というか、更新していくのは、食料であるアルファ米というのが5年の賞味期限ということになっておりますので、すべてのアルファ化米、これをうまくローテーションできるような形で、1年に5分の1ずつぐらいの割合で更新をかけております。 ◆13番(福田讓君)  わかりました。 ライフラインは、新宮市水道事業所がしっかりとして対応策を考えてると思いますし、あとは管組合ですか、新宮市に対しての応援体制もとられてるということも新聞紙上でも掲載されておりました。 私は、特に透析患者のための安全・安心対策についてお聞きいたします。透析患者の方、新宮市には多くの方がいらっしゃると思います。こういった方が、停電、そして道の遮断、そういったときに、一番、命が危ぶまれる。 こういった方の対策については、どのようにお考えをお持ちか、聞きたいと思います。 ◎市長(田岡実千年君)  今、この震災以降、何度も協議重ねておる中で、この3カ年の計画で、飲料水型防火水槽、非常に大型の1,000トンクラスの設置というのを検討してるところであります。 ◆13番(福田讓君)  質問の趣旨は、透析患者、この方々は1週間に3回透析されてるんですね。透析をしなけりゃすぐに亡くなってしまいます。そのときに、有事のときですね、そういった透析患者に対する考え方というのはどういう、これ以前からも透析患者の皆さんからも市議会のほうへも陳情書が出ておりました。そして、現在、市としてそういった方に対する対策、どのように考えられてるかについてお聞きしてるわけなんです。 ◎医療センター次長兼医療業務課長(北畑直也君)  御質問の趣旨は、透析の患者がそれぞれの医療機関に行くためにどうすればいいということの御質問でしょうか。 ◆13番(福田讓君)  それもありますけど、実際、この透析の機械がとまってしまいますね、停電になったとき。そのときに、それに対応できる、いろんな発電機等での透析の機械の運用はできるんでしょうかと、お聞きしてるんです。 ◎医療センター次長兼医療業務課長(北畑直也君)  失礼しました。 そういうことでしたら、医療センターにつきましては非常用の発電機を備えてございますので、当面の透析業務については支障なくやっていけるということでございます。 ◆13番(福田讓君)  再度、お聞きしますが、この透析の機械、これは発電機でできるんですね。 私の考えというのは、それも大事なんですが、熊野川町や高田とか、そういったところでも持っていけるそういう機械というのはございますかということですね。 これは、私の考えですよ、あくまでもそういう機械があれば便利であって、ただ医療センターまで来なければならないということじゃなしに、そういった器具は開発されてるんですか。 ◎医療センター次長兼医療業務課長(北畑直也君)  残念ながら、そういうポータブル的な透析の装置は、現在ないと思います。 ◆13番(福田讓君)  わかりました。 そうしますと、どうしてもやっぱり医療センターへの搬送ですね、搬送が第一ということですね。搬送すれば、自家発電で透析の機械が動くということですね。 これは、大体、何時間ぐらいできるんでしょうか。 ◎医療センター次長兼医療業務課長(北畑直也君)  現在、3日間の使用可能な発電装置でございます。 ◆13番(福田讓君)  そうしますと、3日間この発電機がとまってしまえば、後はもうできなくなるんでしょうか。 ◎医療センター次長兼医療業務課長(北畑直也君)  発電機に伴いますA重油の供給が保たれれば、その後も継続して発電が可能なわけですけども、その辺のA重油等の供給が果たしてどの程度可能なのか、その辺は、一応、不安なところがございます。 ◆13番(福田讓君)  そうしますと、その重油があれば、発電機は常時それを運用できるということですね。 そうしますと、私、申しましたように、燃料の備蓄は、今、どうでしょうか。医療センターでは何日間の備蓄を用意されておられるでしょうか。わかりましたら、お答え願いたいと思います。 ◎医療センター庶務課長(豊田正志君)  燃料につきましては、先ほど次長が申し上げたとおり3日間の備蓄をしておりまして、あともろもろの給食用材料、医薬品等につきましても、それぞれ適度な備蓄をしております。 ◆13番(福田讓君)  食料等の備蓄のことじゃなしに、死んでしまう、そういう透析患者のことを考えたときに、3日間しかできない、それは今のとこは現状が目いっぱいなんですか。 発電機の燃料が3日間しかもたないということですね、今の現状では。 ◎医療センター庶務課長(豊田正志君)  先ほど申し上げましたように、そのA重油の供給がなければ3日間で終わってしまうということでございます。 ◆13番(福田讓君)  供給がなければないけど、もっと備蓄ができる方法は考えられるんですかということを聞いてるわけなんです。私の質問がちょっとわかりにくいかもわかりません。3日間しかないでしょう。3日間過ぎたらその方はもう亡くなってしまいますね、電気が来ない限り。 もっと備蓄ができるようなことは、考えられてませんかということです。3日間が精いっぱいですか。私は、最低1週間ぐらいやっぱり必要じゃないかと思うんです。 ◎医療センター庶務課長(豊田正志君)  現在、追加備蓄につきましては、施設の改善とか必要になってきますので、そちらのほうで考えていかなければならないと思います。 ◆13番(福田讓君)  御答弁はわかるんですけど、そうしますと、私が一般質問してる、またそこで透析患者の方がこれを聞いていただいて、3日間しか生きられないとなりましたら、やっぱり少しでもそういう人を守っていくために、最低1週間ぐらいの備蓄も必要ではないかということで、今後とも検討していただきたい。 やっぱり、透析患者の方は本当に透析がなくなれば亡くなりますから、一番大切です。 新宮市は、ICUの機械設備は整ってはないと思いますけど、ICUだってとまってしまえば人が死にますから、一番、この地域で特に透析患者の方を、弱者の方を救っていかねばならないと、私は思っているんです。 今後とも、課長初め、医療センターの皆さんにも検討していただいて、やはり少しでも長くそういった方を守れる方法を考えていただきたいと思います。 それで結構です。答弁、お願いします。 ○議長(松本哲也君)  豊田課長、先に答弁してください。 ◎医療センター庶務課長(豊田正志君)  自家発電の継続的な利用も含めて、そういうふうなことは考えていきたいと思います。 ◎防災対策課長(井上登君)  燃料の補給についてなんですけども、平成18年8月に、和歌山県石油商業協同組合紀南支部新宮区会さんと応急措置に必要な燃料の供給ということで応援協定を結ばさしていただいております。 そういうところで、燃料を確保していきたいというのが一つと、今後、自家給油施設を設けて、非常時の燃料を確保していきたいという考えを持っております。 ◆13番(福田讓君)  すぐにということはなかなか難しいんですので、私が今申し上げましたとおり、検討していただき、よりよい方法をとっていただきたいと思います。 さらに、特に高齢者、身体障害者に対する安全・安心対策についてお聞きいたします。 この質問の内容は、今、新宮市内で体の不自由な方やそして介護を必要とされてる方が多くございます。こういった方が震災に遭われたとき、特に津波が発生したときに、いかにして早くこれを、大切なところを、安全を守るために、市としてはこれは個人情報ですから、なかなか難しいところあると思うんですが、各町内会にこういった方が何名いらっしゃるのか、寝たきりの方は何名いらっしゃる、そして歩行にも困難な方いらっしゃるけどね。やはり、把握をしていただいて、個人情報のこともありますので、そこは慎重に研究されて、市がその管理をする。そして、その町内会の会長さんとともに連携をとりながら、有事の際にはそういった方を先に避難させる方法、私はそう思っているんですが、そのあたりの考えは、市としてはどうお考えでしょうか。 ○議長(松本哲也君)  浜前福祉課長。 ◎福祉事務所長兼福祉課長(浜前泰弘君)  議員言われましたとおり、津波はまず逃げることというのが今回の大きな教訓だと思います。 逃げることができない方も確かにおられるわけでございまして、ちなみに高齢者の方でしたら、寝たきりの方は大体150人から160人おられます。また、障害者の方で自立歩行が困難な方、あるいは少しの介助があれば動けるかなというふうな方が大体50人ほどというふうに把握してございます。また、これ以外でも視覚障害の方、あるいは聴覚障害の方というふうにハンディをお持ちの方もまたおられます。 ですから、そのような方を含めて、今、議員言われましたように、その方の情報をより多くの方が共有するということは、今後、やっぱり大事なのかなと。ただ、今のところ考えておりますのは、個人情報の関係がございますので、手挙げ方式ということで、本人さんの同意を得てほかの方がその情報を共有するという方向で考えてるわけなんですけども、どの程度の方がどのような方法で把握してるかということを含めて、計画化していくという作業を行っておりますので、そういうことで御了承お願いしたいと思います。 ◆13番(福田讓君)  ぜひ、今、課長がおっしゃったように、少しでも弱い方を助けていく方法を考えていただきたいと思います。 時間がありませんので、とりあえず、この項につきましては提案、提言だけをしておきます。 今、市民が生活している場所が海抜何メートルあるか、これも同僚議員も言っておりますが、そして、常時、避難場所の設置の看板がもっと大きく、やはりだれでもわかるような状態で、各地区ではこの地区に来たときはここに逃げなさいという避難場所を、もっと大きく表示板をつくっていただきたい。それによって啓発するわけなんですね。小さな掲示板でしたらなかなか見落とすわけです。もっとそのあたり、防災対策課として、今後、考えていただきたいと思います。私からの提案です。 そして、まず、今、高度計というのあるんですか、海抜計って、お持ちなんですか。 ◎防災対策課長(井上登君)  持っておりません。 ◆13番(福田讓君)  これも、やはり購入して、常に市の執行部は海抜をはかっていただいて、今後に研究するために、ぜひとも購入を願いたいと思います。まず、これも提言です。 そして、放射能の件について、今、ほかの議員も質問しておりますが、現在は新宮市としては新宮市内を含め熊野川、三佐木地区ですね、放射能の測定はされてるんでしょうか、されてませんか。 ◎市民福祉部次長兼生活環境課長(中地清剛君)  先ほども、質問で申し上げたんですけれども、まだやってございません。 ◆13番(福田讓君)  今後とも、過日、市民の若い女性の方や御婦人やだんなさん方が、市長のほうへ陳情に来られたと思います。やっぱり、若い子供たちを持つ親が、福島まで相当な距離が離れておりますが、やはり放射能のこと心配してるんで、市としても測定ですか、各地区での測定はどうだったかということもやっぱりやっていただきたいと思います。 それで、放射能測定装置もお持ちなんでしょう。 ◎市民福祉部次長兼生活環境課長(中地清剛君)  先ほども申し上げましたけれども、まだ新宮市においてはその測定器はございませんので、今、測定器についてもどのような測定器がよいのか、今、課内で協議している段階で、それが決まり次第、購入したいと考えてございます。 ◆13番(福田讓君)  この提言しておきますので、特に必要ですので、市民の安全の対応ができるためのそういった装置を購入していただきたいと思います。 もういいです、これも提案。時間がありませんから。 そして、地震の被害によって恐らく幹線道路は寸断されます。恐らく、車はなかなか通れません。 そういったとき、二輪車、オートバイ等、やはりこれがその搬送、物資輸送の、一番、基本になると思いますので、そのあたり消防としては、今、オートバイとか、何台ぐらいお持ちなんですか。 ◎消防長(岡本秋久君)  バイクは、一応、緊急走行できるものが3台保有してございます。 ◆13番(福田讓君)  恐らく自動車は使えないと思いますね。もう、恐らく橋は落ちる。そしたら、単車でしたら、二輪車でしたら上がっていけたりできますから、そのあたりの対策も考えていただきたいと思います。私は、あくまでこれ提言ですから、もう時間ありませんので。 二輪車、もっと必要になると思います。四輪車は、なかなか通れる道がなくなると思いますので、そのあたりも検討していただきたいと思います。 以上で結構です。この項は終わります。 最後に、もう時間がありません。 世界遺産の高野口周辺の環境整備についてお聞きします。 私、過日、ボランティア活動に大変熱心な方と高野坂を歩いてまいりました。高野坂周辺の環境について見てまいりました。 まず、最初に高野口に設置されています公衆トイレの周りに、夜になるとごみを捨てに来る不届き者があるということです。しかしながら、毎週水曜日の夕方に、新宮市のクリーンセンターの職員が、ボランティアでそのトイレの周りを清掃してくれているとのことであります。 このことを聞かされて、私は、本当に感心いたしました。こんな職員の方がいらっしゃる。田岡市長、本当にすばらしいことだと思いますが、市長、どう思いますか。 ○議長(松本哲也君)  田岡市長。 ◎市長(田岡実千年君)  本当にうれしいことだと、はい。 ◆13番(福田讓君)  私は、胸を張って、この職員の方が、協働ということもありますが、みずからがそういうことをされていることに対して感謝しております。 そして、この対応策として、監視カメラを設置されてはいかがということを提案しておきます。 さらに、高野坂を歩いて大変残念に思ったことがあります。 一つは、遊歩道に恐らく台風で倒れた木を整理したと思いますが、短く切ったまま放置されておりました。このことについても、やはり世界遺産として大変残念でありますので、担当課としてももう一度検討していただきたいと思います。 そして、もう一つ、御手洗海岸入り口から上っていく坂道の段差が余りにも大きく、観光に来る人たちにとって大変歩きにくくなっております。さらに、木で階段をつくっているため、木が腐ればやり直さなければなりません。どうして石段にしなかったということを、私も提言をしておきますので、今後、担当課において研究していただきたいと思います。 そして、もう一つあります。切り株を切ってそれを休憩所にしています、座るのに。全く、これ残念ですよ。切った木を切り株にしたら、余計、遺産というものが、古きを大事にしてそのまま自然を残すのが遺産ですね。切り株を休憩所に置いてる状態では、やはり私はちょっと残念と思いました。それも、新しいんですね。それやったら、やっぱり石等をもっと使って、遺産を守っていただきたいと思います。 以上、これもう時間がありませんので、提言だけしておきますので、回答はまた後日、議会でお願いしたいと思います。 以上で、一般質問を終わります。 ○議長(松本哲也君)  10分間程度休憩いたします。 △休憩 午後1時58分--------------------------------------- △再開 午後2時13分 ○副議長(屋敷満雄君)  それでは、休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。--------------------------------------- △榎本鉄也君 ○副議長(屋敷満雄君)  4番、榎本議員。 ◆4番(榎本鉄也君) (登壇) それでは、議長のお許しをいただきまして一般質問を行います。 その前に、大変申しわけないんですが、きのう、体調を崩しまして欠席をいたしましたものですから、きのうの一般質問、全然聞いておりませんので、重複の質問が多々あろうかとは存じますけれども、その点、御容赦をいただきたいことと、もう1点は、病気療養中のために資料がそろわなかったものですから、2番目の病院事業と地域医療の現状と課題については、これは、今回、割愛をさせていただき、1番の東日本大震災後の新宮市の防災対策とまちづくりについてのみを質問させていただきます。 まず、この質問で、各議員さんが冒頭におっしゃっておりますが、私も、この3月11日に起こった東日本大震災はまさに未曽有の苦難でありまして、あらゆる側面から今後の日本のあり方、一から問い直さなければならない状況になっているというふうに認識をいたしております。 私の今回の質問は、防災についての各論ではなく、市長に、この3月11日以降、我が新宮市のまちづくりということも一から問い直し、大きく変わらざるを得ないのではないか、いや、変えるべきだということ、そしてまた防災とまちづくりとは一体として議論すべきではないか、この2点について、非常に抽象的な質問になってしまうかわかりませんが、御容赦いただきまして、総論として申し上げたいと思っております。 まず、これは確認といいますか、わざわざ、皆さんも御存じのことなので言う必要はないかわかりませんが、確認のために申し述べますと、東海・東南海・南海地震については、東海地震は30年以内の発生確率87%、東南海地震、これは70%、南海地震は60%程度の予測となっているようですが、この南海トラフの三つの地震はおおむね100年から150年の間隔で発生しておりまして、1605年の慶長地震、これはマグニチュード7.9、そしてこの後100年後の1707年に宝永地震、これはマグニチュード8.6、それから1854年、約150年後の安政地震、これは安政東海地震マグニチュード8.4、安政東南海・南海地震としてマグニチュード8.4、この三つの地震は、ほぼ同時に起きた三連動地震という特徴があります。 しかし、近年になってから1944年に東南海地震マグニチュード7.9が起こり、その翌々年の1946年に南海地震マグニチュード8.0が起きたのに、三連動ではなくて東海地震だけが起きていません。それで、この東海地震の発生率が87%という最も高い発生率になっているのではないかなというふうに思いますが、また皆さんも御存じの浜岡原発の停止につながったということで、非常に警戒をしているというのが現状だと思います。 そして、この過去のデータから、今回起こるであろう我々に直接関係ある地震は、今の想定では三連動の地震であり、マグニチュード8.6を想定していると聞いております。これは、宝永地震の大きさを想定してるんではないかなというふうに思いますが、そして我が新宮市の沿岸部における津波の高さは5.2メートル、そしてその第一波到達時間は12分とされているというふうに、僕は認識してるんですけれども、その辺の数字に関して間違いがあったら当局のほうで訂正してください。 ○副議長(屋敷満雄君)  井上防災課長。 ◎防災対策課長(井上登君)  間違いありません。 ◆4番(榎本鉄也君)  しかし、今回の震災を目の当たりにしたときに、この地震と津波の規模についての想定は、非常に甘いのではないかというのは、これはもう各議員さんが言ってることで、今までずっと言ってきてますし、これはもう衆目の一致するところであろうかと思いますが。 また、ちょっと重複する質問で申しわけない。 今後の想定、先ほどマグニチュード8.6、津波の高さ5.2メートル、到達12分という形でありましたけども、今後の想定の見直しというのは、当局はどういうふうに考えておられるか。 ◎防災対策課長(井上登君)  今、見直されております国のほうでは、現在の想定よりかは大きな想定となると思っております。 ◆4番(榎本鉄也君)  非常に、具体的な答弁で。 県の、これは想定というのは、これは市が独自で想定するわけじゃないんですよね。これは県ですか、国ですか。 ◎防災対策課長(井上登君)  国の中央防災会議において想定等を見直すということであります。 ◆4番(榎本鉄也君)  先ほどの質問と重複すると思うんですけども、これは、大体、どのぐらいで見直しが図られるんですか。 ◎防災対策課長(井上登君)  この秋ごろには、国のほうでの想定が出されるものと思っております。 ◆4番(榎本鉄也君)  そうすると、秋口からいよいよ具体化がされてくるということで理解してよろしいですか。 ◎防災対策課長(井上登君)  その想定を受けまして、都道府県におきまして市町村のより詳細な被害想定をつくっていくということになります。 ◆4番(榎本鉄也君)  若干、先ですね。 防災システム研究所所長の山村武彦氏が、今回の震災はさまざまな名称で呼ばれていますが、私は東日本大津波原発大震災と呼ぶのが最も適切だと思うと言われ、また実際に災害現場を回ってみると、マグニチュード9.0という巨大地震でありながら、地震の揺れによる建物の損壊は非常に少なく、ほとんどが津波による甚大な被害であったと言われております。 本当に、このとおりだと思いますが、そして私も我が新宮市に起こるであろうとされる先ほどありました東南海・南海地震、三連動地震についても、私ども新宮市としてやはり津波対策というのを中心に考えるべきだというふうに考えておりますが、これはもうだれもがそのように思っているのではないかというふうに思いますが、私もそう思っております。 しかし、私が、ここで若干疑問に思うのは、若干各論になりますけども、今回の補正予算に津波対策事業として549万円が計上されているということなんですが、その内訳は印刷製本費と津波看板作成設置業務委託料ですか、私は、この一般質問をするためにこの予算の質疑はしなかったんですけれども、同僚議員が質疑をされておりましたけれども、申しわけありませんけれども、もう一度この予算の内容を具体的にお答えいただきたいんですが。 ◎防災対策課長(井上登君)  今回、補正予算で上げさせてもらいました津波対策事業でありますが、一つとしまして、高所マップ、仮称ではありますが、海抜表示、高台、それと高台にかわるような建築物、そういうのを示したマップをつくって住民に示していくというもので、77万9,000円を計上させてもらっております。 それと、津波一時避難場所となるところへの避難場所である旨の表示板、看板を設置するという費用として419万円を計上させてもらっております。 それに、以前、新宮市管工事業協同組合さんが設置してくれておりました海抜表示板、120カ所あるんですけども、それと同様のものを50カ所程度追加設置したいということと、あと高所マップを新宮市のホームページへアップしたい、それのデータ作成料として52万4,000円を計上させてもらっておりまして、合計549万3,000円、津波対策事業として上げさせてもらっております。 ◆4番(榎本鉄也君)  先ほど、私が、この津波の想定は、一体、いつごろになるんだというふうな質問をさせていただきました。秋口以降、秋口に国が策定をして、県・市はそれから策定作業に入るということでしたね。 それで、私が何を言いたいかと言いますと、これはこの550万円程度を使って高台、また海抜の位置はわからないかもわかりませんけれども、避難のマップのようなものができ上がると。これは、非常に拙速というか、やはり新しい想定を待って、そして正確な高台、避難場所としての印といいますか、そういう製作をやるべきではないかというふうに思うんですけれども。 私は、先般、国のほうで津波対策推進法というのが成立いたしました。これは、本当に和歌山県の選出の国会議員が非常に尽力していただいて、そしてこのいわゆる30年の間に起こるだろうという東南海・南海地震、この津波に備えるという一つの大きな後ろ楯といいますか、法的整備、それをなし遂げていただいたところです。 これは、市長、御存じですよね。 この法律によって、今後、さまざまな津波に対する財政措置がなされるというふうに考えられると伺っております。 何で、それを待てないのか。順番的に、何を焦っているのかというふうに、私は問いたいんですが。市長、いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  正式なハザードマップができるまでには2、3年かかるというふうに聞いておりますので、2、3年というのは非常に長い期間でありますので、まずは高いところを示したマップをつくりたいということであります。 ◆4番(榎本鉄也君)  550万円もかかってるんですよね。 2、3年かかるといいましても、今後、議論の中で、さまざまに形づけられてくる中でもいいのではないか、私はこのように思います。今の時期に慌てて550万円もかけてこれを整備する必要は、行政の優先順位としては非常に低いんではないかというふうに思いますけど、いかがですか。 ◎総務部長(小山壽行君)  高いところにつきましては、客観的な現状を皆様にお示しさせていただいて、将来、もし国が新たな津波の想定が出たとしても、それが果たしてそのとおりになるかどうかもわかりませんので、あくまで想定の範囲ということになってしまいます。 それで、今回の津波被害を見ておりますと、必ず高いところに逃げるということが大前提になりますので、今回、市内でどういう高いところがあるのか、そういったことを市民の方々に知っていただくということにしたいと思っております。これは、いろんな民間のビルの方にもお願いを将来的にはしていきますので、長期的に使えるというものにはならないかなと。現状では、暫定的な使用になる可能性があると思っております。 それで、いろんな協力が得られて、さらに避難ビル等もふえてきたら、新たなマップの作成もまた必要になるかなと思ってはおります。 経費の面では、マップの作成は配布の手数料も含めておよそ100万円程度、そのほかについては避難所の表示板といったものを予定してございます。 ◆4番(榎本鉄也君)  これ、やりとりしてても、ああ言えばこう言う話になってくると思うんで。 今後のことについては、また後に述べさせていただきたいと思いますけれども、もう一度ちゃんと精査をして、しっかり議論の中で一つ一つ予算を組み立ててこの議会に諮っていただきたいというのが、私の趣旨ですけれども。それは、あとで述べさせていただきたいと思いますが。 さて、その津波対策ですけれども、冒頭、述べましたが、私は、まちづくりと一体で考えるべきと提案をさせていただきたいというふうに思うんですが、ここで一つの例を挙げさせていただきますと、これは先ほど紹介した防災システム研究所の所長の山村武彦氏が、ある雑誌に投稿されたものを紹介するわけでございますけれども。 岩手県の宮古市の田老地区の話なんですね。この田老地区って、皆さんも御存じだと思いますが、ここは万里の長城と言われた高さ10メートル、全長が2.4キロにも及ぶ大防潮堤が築かれていたところです。ここは、津波太郎と呼ばれるように、1896年の明治三陸津波で1,859人の犠牲者を出して、そしてまた1933年の昭和三陸津波でも911人の犠牲者を出した本当に大変な地域でございます。 山村氏は、こう書いております。この田老地区では、このとき生まれた言葉が、津波てんでんこです。津波がついたら最後、親子といえども互いを捜していたら逃げおくれてしまう。そこから、津波が来たらてんでんばらばらに逃げろという悲しい教訓が生まれました。田老地区は、明治の津波で166戸、昭和の津波で60戸が一家全滅しております。家系を残すためには、1人でもいいから生き残らなくてはならない。親子が互いを捜すことさえ否定せざるを得ないほど恐ろしい津波が繰り返し襲う津波の常習地帯であったと、このように書かれています。 そして、この津波の経験をもとに、1934年この田老町は復興計画がつくられます。その当時、三つの選択肢がありまして、一つが家を高台に移転することでしたが、しかし田老地区は山が迫っているので移転先の開発が難しい。そこで、もう二つ、その二つの一つは満州に移転するか、防潮堤をつくるかという選択を迫られたそうです。そして、田老地区の人たちが選択したのは、防潮堤をつくることだったわけでございます。 私が、なぜこの田老町の例を挙げるかと言いますと、ここからなんですけれども、この防潮堤をつくることは、実は田老町にとって、津波対策はもちろんですが、もう一つの目的として失業対策だったそうです。津波で家や船を失った以上、仕事がなければ町民は離散してしまう。防潮堤の建設には、住民の雇用を確保するという目的もあったということです。 また、それではなぜ10メートルの防潮堤をつくったんでしょうか。平安時代の貞観地震で来襲した津波は20メートルを越えたと言われております。しかし、もし20メートルの堤防をこのまちにつくれば、海風が入らず住環境が悪化してしまいます。とはいうものの、10メートルの防潮堤ですべての津波を撃退できるはずがない。 そこで、田老地区の人々は、10メートルの防潮堤をつくるに当たり、津波の衝撃を和らげることとみんなが避難できる時間を稼ぐことを目的としたと言われてます。 また、これ以外にも、この田老地区ではソフトとハード両面で安全・安心なまちづくりが進められております。 このまちを碁盤の目状にして、道路幅の広い直線の道路をつくって、すべての交差点の角を隅切りしてコーナーを曲がりやすくした。また、道路の延長線上には高台につながるスロープをつくり、高齢者でも避難できるように手すりが取りつけられた。また、日本で初めて防災無線を設置したのもこの田老地区だということだそうです。まさに、まちづくりであります。 この田老地区、私の認識では、マスコミ報道が、万里の長城と言われていた防波堤も今度の津波には勝てないというこのことばかりが取り上げられていたように思いますが、ここで山村氏は、今回の田老地区における死者・行方不明者の数は290人と言われております。これも、大変な数字ですが、明治の津波で先ほど申しました1,859人、そして昭和の津波で911人の犠牲者を出したことを考えれば、防災対策は一定の効果をあらわしたと言えるかもしれませんと、言われております。 また、10メートルの防潮堤をつくったその目的の津波の衝撃を和らげる、そしてみんなが避難できる時間を稼ぐというこの目的の情報徹底が、今回のこの当時、どこまで徹底されていたかは疑問ですけれども、もしかするとあの防潮堤がすべての津波を防いでくれると思っていた人がほとんどだったかもわかりませんが、しかしやはり昔からこの高台に避難するということがしっかりと浸透していたことと、さらにはこの10メートルの防潮堤の存在が犠牲者数を減らすということにつながった、これを推測することは可能であるというふうなことで締めくくられておりますけれども、私は、まさにそのとおりだなというふうに思います。 私は、ちょうどこの4月に統一地方選で、皆さん、同じように選挙で戦ってきましたけれども、この選挙期間中に、新宮市の地方紙の各紙から候補者に出されたアンケートがございます。その中で、新宮市の活性化策はという問いがあったと思います。皆さんもいろいろ書かれたと思いますけれども、私は、その一つの方法として、防災インフラの整備による切れ目のない公共事業の創出が経済活性化に直結するという内容で回答させていただいたと記憶してます。 この意味することは、この田老町の取り組みと同じでございます。 我がまちも、この大震災を教訓に津波に対するいわゆる防災インフラの整備を、明確な目的とビジョンを策定して進めるべきと、このように私は思うのですが、市長の見解をお尋ねしたいと思います。 ◎市長(田岡実千年君)  私も、全くそのとおりだと思います。 ◆4番(榎本鉄也君)  そのとおりとおっしゃってくれたんで、もう一つ質問させていただきますが、そのとおりであるならば、ここで問題になるのが新宮市の総合計画との整合であります。 私は、防災対策はまちづくりと申し上げましたが、既に3月11日の時点では、総合計画のメーン事業である文化複合施設の基本設計の予算が計上されて、議会としては駐車場の確保ということが問題となり、その改善ということの附帯決議をつけて、当面、執行を凍結ということになっているかと思いますが、私は、この3.11以降、まちづくりの価値観もまた箱物自体の価値観も大きく変わったと感じております。 例えば、今回の複合施設にしましても、当初は熊野材をふんだんに使った建物というふうに言われていましたが、あの津波を見たときに、ほとんど今の市民の皆さんは、今は津波に強いコンクリートのまた高さのある建物が望ましいのではないか、このように思われている、そういうニーズに変わっているのではないかなと、このように思っております。 この点について市長にお伺いしたいんですが、この複合施設に関して、もう一度基本計画までさかのぼって立て直すというようなお考えはございますか。 ◎市長(田岡実千年君)  基本計画を一からやり直すというふうには思っておりません。今、できております基本計画の変更はしなければならない部分は出てくるかとは思いますが、その変更においては、実施設計のところで変更は可能かと思っております。 ◆4番(榎本鉄也君)  基本計画の見直しと基本計画の変更というのはどう違うんですか。 ◎市長(田岡実千年君)  基本計画はもう一たんはできておりまして、また一からやり直すという考えは持っておりません。 今、できてる基本計画をもとにしまして、実施設計で変更すべきとこはしていきたいと考えております。 ◆4番(榎本鉄也君)  このプロポーザル方式というのが非常に難しいので、僕はよくわからないので、基本設計の段階でさまざまに変更が可能であるというふうにとらえてよろしいんでしょうか。 ◎教育部参事[文化複合施設担当]兼文化振興課長(中岡保仁君)  あくまでも、基本計画につきましては、三つの施設がそれぞれに基本構想を持っておりまして、それを一つにまとめたその考え方が基本計画として発露したと。あくまで、中身につきまして、内容につきましては、複合施設全体の理念、イメージ的なもの、そういったものが大枠としてとらえるために立てたものでございます。 ですから、これから基本設計に入っていくわけでございますが、その中で、当然、今のニーズに合ったものにしていくことは可能でございます。 ◆4番(榎本鉄也君)  もうちょっと、わかりやすい質問さしてもらいたいんですけど、先ほど言いました熊野材をふんだんに使った建物というものを、やはり津波防災ということを考えて、鉄筋コンクリートの建物に変える。また、高さの高いものにしたいということについての変更ですが、そうなると外観は大きく変わります。これは、基本計画とは大きく違うと思う。 これは可能なのか、可能でないのか。 ◎教育部参事[文化複合施設担当]兼文化振興課長(中岡保仁君)  あくまで、基本計画は、その考え方、三つのそれぞれの施設の考え方、複合施設となったときの考え方を、あらましを述べておりまして、その途上で出されました検討案につきましては、あくまであれは参考的な資料としてとらえていただきたいと思います。 そして、木造、木質化という部分につきましては、例えばコンクリート造であっても内装をふんだんに木質化とすることでは、それは可能だと思いますし、あとたくさんの部分につきましても、それは十分考慮していかなければならないと思います。 ◆4番(榎本鉄也君)  そういうことは可能だというふうに理解していいんですね、そしたら。可能ですね、はい。 市長は、どうですか。あそこの複合施設の立地、熊野川、津波がさかのぼってきたらどうなるんだ。また、あそこに一つ高い施設があれば、避難所として活用もできるという考え方が当然出てくると思うんですけども、そういうことに対して市長はどのような認識というか、見解というか、お考えですか。 ◎市長(田岡実千年君)  文化複合施設の立地場所としては、最高の場所だと考えております。 そんな中で、いかに災害に強い建物にしていくかということを、これから考えていく課題だと考えております。 ◆4番(榎本鉄也君)  もう一度、大きくこの計画というものを、設計というものですか、それを変更していくという可能性はあるということでとらえてよろしいですね。 ◎市長(田岡実千年君)  基本計画はでき上がっておりますが、どういう建物にするかについては基本的にはまだ白紙の状態だとも言えますので、これからいろんな方法が考えられると思っております。 ◆4番(榎本鉄也君)  わかりました。 ちょっと、話、変わりますけど、また各論で申しわけないですが、予算質疑でさしていただきました。そうなってくると、そこに新宮市まちなか整備基本計画策定事業、この基本計画の委託事業というのがありましたけども、これもそういうことを考えていくと、要するに新宮市のまちづくりということで考えていって、そして防災ということを考えていくと、この時期の6月補正で計上をするというほど緊急性のあるものであれば、当然、ここには防災という観点が入っていて当然なんではないかなというふうに、僕はとらえたんですけれども、中身見せてもらいましたけども、そういう観点は全くないわけでございますけれども。 これについては、どのような当局は見解なんでしょうか。 ◎企画調整課長(中前偉君)  庁内で基本方針を策定する段階で、防災面も当然議論させてもらいました。 ただ、あくまでもまちなかのにぎわいを創出するということが一番メーンでございますので、そのあたりは計画のほうで具体化していく中で、書き込んでいきたいなというふうに考えております。 ◆4番(榎本鉄也君)  でも、これ予算、委託事業でもう予算上がってるんですよね。だから、非常に、僕は、これ何が言いたいかというと、まちづくりと防災と一元的に考えて議論していかなければいけないと思いますし、さっき言った津波の想定が今までとは全く違う想定になってくるんだから、そう考えると、まちづくりというのも大きく変わらざるを得ないんだし、その議論を早急にやるにしても、この防災ということとまちづくりということ、本当に庁内で議論したと言いましたけれども、本当に全庁挙げての話というか、議論としていかなければ、これ一つ一つ生活環境は生活環境でこうやって進んでます、防災は防災でこういうふうに考えてます、これで小さな予算をぽんぽん出されていくと、本当に無駄、大きな税金の無駄遣いだと言われてもおかしくないんじゃないかな。 この二つが、要するにこの看板の予算、津波対策予算とこのまちなかの計画、これが非常にこれを如実に物語っている予算だと、僕は思うんですけど。 いかがですか。いかがですかという言い方はあれかわかりませんけども、僕はそう思います。 ◎企画政策部長(坂地伸三君)  このまちなか整備の関係につきましては、長期の中でも安全・安心のまちづくりと、また文化とか二つあるわけですね。文化複合施設の建設に向けてのまちなか整備につきましては、もうこれ以前から仲之町を中心とした商店街振興とか、まちなみのそういう整備の仕方とかいろいろ言われておりました。 今、3月11日以降、東北の地震を機にして庁内でも部長級を対象にした防災対策連絡庁内会のほうが立ち上がったところです。そのメンバーは、まちなか整備のメンバーでもありますし、防災のほうがメンバーでありますので、そこら辺の分については整合性をとった中で、強いまちづくりともう一つは文化的なまちづくりの両面を持った形で対応しておりますので、横断的なやり方はしてると思っております。 ◆4番(榎本鉄也君)  一回精査して、もう一回立ち上げる必要があるのではないかなと思うんですが、ちなみに私が選挙のときに掲げさせていただいたまちの活性化のところで、議会で早急に特別委員会をつくって、そして議会がイニシアチブをとって議論をリードしようではないかというようなこと書かせていただいたんですけども、そういう必要があるんではないかなというふうに思います。 そして、その議会と、もう一つ防災を中心としたまちづくりの、一つ庁内の一ランク上を見渡せるコーディネートするところが必要なんではないかなというふうに、そことの議会との議論を始めなければいけないんじゃないかなというふうな考えでございます。一応、それだけ申し述べさせていただきます。 それで、若干、話を変えます。 3月11日は、ちょうど議会の真っ最中でしたけれども、途中で私も地元の大浜に直行いたしまして、やはり私も初めて経験する大津波警報でしたので、本当に何をやっていいのかわからないというのが、恥ずかしながら現状で、現実でありました。 そのときの光景、いまだに思い出しますけれども、大浜の海岸通りのところに、あの高台のところに消防車がとまりまして、そして何度もそこを市の車が、沿岸付近の方は避難してくださいと叫びながら通っておりました。だけれども、あの大浜の住民の皆さん、漁業を営んでる方々が、まず船を沖に避難させるんだというふうに慌ただしく飛び出して行かれておりました。その後は、避難すべきかどうするのか、ほとんどの方がどうしてよいのかわからずにその場にいたというのが現状ではないかなというふうに思います。 私も、本当にそこで呆然と立ち尽くしたというのが現実だったんですが、何度も家と海の海岸線を往復して、いろいろ海の様子も見てきたんですけども、幸い大きな津波にはならなかったので非常によかったわけでございますけれども。 ここで、まずいろんな疑問がわいてまいりまして、まずここで、避難、たしかテレビで、新宮市が出て避難勧告というのが出たんですが、続いて避難指示になったんですね。当然、このぐらいの知識はあります。勧告よりも指示のほうが強いんだろうなと。だけども、明確なこの違いがわからないんですね。 これを教えていただけますか。 ◎防災対策課長(井上登君)  避難勧告、避難指示につきましては法的な制限はないというのがどちらもでありまして、時間的な問題があるんですけども、避難勧告でいいますと、通常の避難行動ができる者が避難行動を開始しなければならない段階であり、人的被害の発生可能性が明らかに高まった状況であって、通常の避難行動できる人が避難場所への避難行動を開始するということでありまして、促すということが避難勧告でありまして、避難指示は、それよりも状況が切迫している状況、直ちに逃げてもらいたいというところで、その場から避難させるという、なかなかわかりにくいんですけども、緊急性が高いということであります。 いずれにしましても、法的な命令ではありませんので、本人の判断が最終的にはなるものであります。 ◆4番(榎本鉄也君)  わかります、わかります。 当然ですね、行政が民間に対して強制できないというのはわかりますが、本当に防災無線を使ってがんがん言って、広報車を走らせて、沿岸付近を何度も走らせて、ほんで大騒ぎしたんだけど、結局、これは県の調べですけども、避難者が3.2%、新宮市は何パーセントぐらいですか、近いんじゃないですか。 ◎防災対策課長(井上登君)  すみません、今、数字持ってませんけども、それより低い数字でありました。 ◆4番(榎本鉄也君)  これは、防災としてはどこに問題があると認識してますか。 ◎防災対策課長(井上登君)  まずは、遠地地震であるという、揺れがないという状況が一つあろうかと思います。それと、これまでの経験、そういうところでの津波被害ということでの認識の甘さというところかなと考えます。 ◆4番(榎本鉄也君)  一つ気づいたんですけども、津波の警報のときの高さ、あれはテレビで言ったのは6メートルぐらいと言うたんですか、3メートルぐらいと言うたんですか、ちょっと忘れましたけども。そのメートル数が出たんですけども、新宮市の防災計画をずっと読ましてもらってて、津波予報として3メートル以上、6メートル、8メートル、10メートル以上を大津波警報というふうに書かれてありました。こういうことは明記されてるんですが、あの地域防災計画の中で、津波のいわゆる避難の判断基準というのがないんですよ。どこ探してもなかったんです。 先ほどから、同僚議員の質問の答弁の中で、大浜地区のほうは比較的海抜が高いと、5メートル何ぼあるって言ったでしょう。そしたら、例えば3メートルの津波が来ますと言ったら、普通素人考えて、物理的に考えて、海抜5メートルのところは避難しなくていいんじゃないか、そういうふうになりますわね。 だから、そこら辺をもう少し科学的にちゃんと精査して、そして津波の避難基準というのを明確にすべきではないんでしょうかね。 ◎防災対策課長(井上登君)  津波の避難につきましては、今後とも東南海・南海地震が想定されるんですけども、やはり津波というのは単純ではないということでありまして、今回の件も見まして、そういうことで気象庁が発表されるようなそういう数字、それはあくまでも参考にしてもらいたいですけども、それによって判断するのではなくて、やはり揺れがあったということであれば、まずは避難する、そういうような形であって、そういう避難の方法を住民には周知していきたいと、そういう形で津波避難を徹底する形で防災計画へも盛り込んでいきたいと考えております。 ◆4番(榎本鉄也君)  要は、ちょっと表現がおかしいかわからないですけど、自信を持って避難できるという基準というのを明確にすれば、一つにはしっかり避難という行動が自然に市民の中に浸透できるんじゃないかなという思いがするんですけど。それは、私の考えとして申し上げさしてもらいます。 ともかく、やみくもに津波大変だと言われても、住民にとっては不安が増すだけで本当に何の解決にもならないというのはもう確かなことで、今回の大震災の映像などを見ましたら、あんだけの大きな津波が来たら、本当に大浜付近や熊野地方面の住民の皆さんにとっては、まさに逃げ場がないという絶望感だけが残っております。 それで、新宮市政として、本当に安心な安全なまちづくりにしようというならば、このような住民の皆さんの声をしっかり聞いて、本当に避難所がなければ津波シェルターや津波タワーも実際つくらなくてはいけないのではないか。 また、先ほど紹介しました田老地区のように、10メートルの防波堤が必要ならば、つくらなければいけないんではないでしょうか。 また、避難経路、この整備も、先ほどまちなみ整備もありましたけれども、何よりも優先して避難経路というふうな形で道路の整備というのを行わなければならないんじゃないか。 私は、今回、非常にその思いが強いんですが、市長のお考えはどうですか。 ◎市長(田岡実千年君)  市内の地図を広げて見てみますと、今、議員さん言われたとおり、熊野地地区の周辺に高い建物が少ないことがわかっておりますし、また大浜の堤防にしても、もう少し高くする、もしくはもっと別の格好で波を防ぐ方法も考えていかなければならない。 このことについては莫大な予算がかかりますので、県・国のほうへしっかりと要望も行っていかなければならないと考えております。 ◆4番(榎本鉄也君)  まさに、これやると決めたらやらなきゃいけないと思いますし、予算も捻出しなきゃいけないし、何か今の与党が、コンクリートから人へという言葉が先行しまして、非常に公共事業が悪のようなイメージが定着してるんですけれども、必要ならばつくらなきゃいけない、こういう覚悟を市長、持ってもらいたいんですね。でないと、絶対にさっき言ったつけ焼き刃のような小さな計画だけつくって、そこに予算を投じていくんであれば、しっかり見直してそしてどんとこの予算を使うと、その予算をどこから捻出するんだ、津波対策推進法の中にあるのかないのかわかりませんけど、そういう補助金ないしそういった財政面での支援というものをフルに活用してですね、要するにつくるならつくるというこの決断を、市長がしっかりリーダーシップをとってやってもらいたいというのが、今回の質問の趣旨でございます。 どうか、そのことを頭に置いといてください。 それでは、このソフト面の話に変えたいと思います。 市長は、この震災で大川小学校の悲劇と釜石東中学校の奇跡という、このことを御存じですか。 奇跡というか、そういう言われ方してますけど、この大川小学校と釜石東中学校の話なんですが、御存じですか。別に、御存じなかったら結構ですけども。 これは、もうテレビとか新聞等でもありましたけれども、いわゆる独自の防災教育が功を奏した釜石東中学校、先ほど述べました津波てんでんこという言葉に基づいた防災教育によって、生徒全員を避難させただけでなく、近くの鵜住居小学校の児童も全員避難させたという奇跡的なエピソードを今回の震災で残しております。逆に、大川小学校というのは、本当にあれなんですが、全校児童108人のうち7割が死亡か行方不明になってしまったという大変な悲劇を生んだエピソードといいますか、そういうことでございますけれども。 この二つの学校の違いは何か、また全員を避難させた釜石東中学校の奇跡はいかにして起きたのかと、こういうことで、これは6月20日付の産経新聞に書かれてあったんですけど、「教員の意識改革がかぎ」というのが書かれております。読んでみますと、この釜石式防災教育が実現したかぎは、ほとんど津波のことを知らない内陸部の教員の意識改革にあったと書かれてあり、また指導した群馬大学の片田敏孝教授は「教師全員が津波を学び、みずから取り組んだ熱意が、未曽有の災害から子供たちの命を守った」と、こういうふうに書かれてあります。 ちなみに、釜石東中の場合は、平均して週1時間を防災教育に充て、年3回避難訓練を行っているということでございます。 それで、新宮市の場合、防災教育というのはどのようになっているんでしょうか。 新宮市は、教育環境の整備によってすべての小中学校が耐震化されて、また新校舎の建設も着々と進んでおりますが、環境整備が整ったところ、ソフト面の防災教育にももっともっとこれは力を入れて、津波に対する具体的な避難場所による避難訓練の強化も努めていただきたいと思うわけでございますけども、今の恐らく先生方は、ここで言うこの内陸部の出身の教員の皆さんと同じぐらいの意識レベルではないかなというふうに思いますが、この点、教育長、いかがお考えでしょうか。
    ◎教育長(坂本憙信君)  釜石東中学の話は、私も、副校長の談話が載っておりましたので読ましていただきましたが、私たちの新宮市も防災教育はやっているんですが、東日本大震災のような大津波を想定した避難訓練というのは今までなかったので、ことしになって3階へ避難したり、それから丹鶴城へ避難したり、あるいは安全を確認して中之地蔵まで階段を上るというふうな計画もしているところでありますが、子供たちが率先して避難できる、そういう総合的な防災教育を今までしてきていたかと言われると、やっぱりそういう部分は弱かったように思います。 ですから、地域の防災訓練にも子供たちがともに出かけて行って、どのような避難をするのか、あるいは地域の住民が高齢者の方々をどのようにして避難していくのか、中学生ともなればそのリーダーとなれる資質も持ってると思いますので、足腰も強い子供たち、これからのまちを背負っていく子供たちに、やっぱりそういうふうな防災教育を推進していくことが非常に大事やというふうに考えております。 ◆4番(榎本鉄也君)  本当に、防災教育のこの意識を高めて防災の意識を高めること、これは学校教育だけではなく市民全体にも言えることなんですけれども、今回、大震災の教訓で何度も言われてますけども、津波は立ち向かうよりも逃げろと言われます。新宮市としても、先ほど津波てんでんこのように、明確な指針に基づいてどこにどういう経路で避難するかということを明確に、市民の皆さん一人一人が具体化できるまで市行政として責任を持つべきではないか。 非常に、ややこしい表現しましたけど、極端な話かわからんですけども、僕は、まちを歩いてる人に、今、だれでもまちを歩いてる少年、青年、だれでも構わない、声かけて、今、ここで地震起こったらどこへ逃げんのと言ったら、いや、私はここ、こういうふうに逃げますとはっきり答えられるぐらい、そこまで市民の意識が、防災意識が高まったときに、この新宮市の防災対策というのは完結するんではないか、このように、私は思っております。 そこまで責任を持つべきかなというふうに思っております。 地方行政のこれからのまちづくり、私は、この3.11以降、地方行政の原点である先ほどの12番議員の意見にもありましたけれども、もう一回、私たちは地方政治の原点である住民の生命、身体、財産を守るというこのことにもう一度立ち返って、もう一度まちづくりを論議すべきだというふうに思います。このことを申し述べさせていただきます。 最後に、若干、先ほどから放射能汚染の話が出ておりますので、私も、実はその放射能汚染に関して、市民の方にお電話いただいたんですけれども、この原子力発電とかエネルギー問題というのは、これは別の問題として、私は、この放射能汚染というのは災害ですよね、これは国の起こした災害だと言ってもいいんじゃないかなと思うんですが。 ですから、先ほどからこの問いに、生活環境課が答弁してるというのが、これはおかしいんじゃないかなと。これ、あくまで防災の話ではないかなと。防災の部署が責任を持つべきではないかなというふうに、私個人としては思っておりますが。 単刀直入に、市長は、この放射能汚染問題についてどのような見解なんですか。 ◎市長(田岡実千年君)  市民のどれだけの方が不安に思ってるかというのはちょっとわからないところがありますが、先日、10数名の方、私のところへ来ていただきまして、非常にこの放射能の怖さについてお話ししてくれました。 そんな中で、ガイガーカウンターより少し精度の高い機械を購入して、今後、その機械が手に入れば、市内の何カ所かで1日1回計測して数値を明確にしていきたいなと思っております。 ◆4番(榎本鉄也君)  僕、先ほど災害だと言いました、防災だと言いましたけども、私は、計測しますというのはそれはそれでいいと思うんですが、その次の問題なんですよ。 ちなみに、市長、福島第一原発事故に伴う学校の校庭などの放射線被爆量の基準値って御存じですか。わからんでしょうね。 生活環境課は。 ◎市民福祉部次長兼生活環境課長(中地清剛君)  一応、変わってはおりますけども、20ミリシーベルトと聞いてます。 ◆4番(榎本鉄也君)  これは、ICRPですか、国際放射線防護委員会、これは国会でかなり議論になってるんですよね。その国際放射線防護委員会の一般の人の基準に基づく数値なんですね、20ミリシーベルト、1ミリから20ミリシーベルトが基準だということ。これを、国が、最初、こういうふうな形で打ち出した、政府が打ち出したんですけども、でもこれはICRPがその中で1ミリシーベルトから20ミリシーベルトのその下方部分から選定すべきというふうに勧告をしてるんですね。そのことを受けて、国会の議論がありまして、その中で枝野官房長官が、1ミリシーベルトに限りなく近づけるように努力するというふうな答弁をしてるんですね。 これが、今、年間被爆量1ミリシーベルトというのがひとり歩きしてます。だけど、測定するのは時間なんです。だから、1時間にどんだけの量被爆するかという話なんですね。 そうなってくると、ややこしい、例えば屋外にいる時間と屋内にいる時間で計算を、また数値が若干変わってきますから、そういうこといろいろ加味しながら計算すると、時間当たり1ミリシーベルトに換算したら0.18マイクロシーベルト1時間から0.2マイクロシーベルトというのがこの基準値になるんですね。だから、それが非常に誤差が出るんです。 それによって、今、大変なこと混乱を起こしてるんです。東京では石原都知事の名前で、政府に対して福島県以外の学校、幼稚園、保育所等における放射線量の安全基準値の早期設定を求める緊急要望というの出してるんです。非常に、数値によって、はかり方、また年間被爆量でいくのか、時間でいくのか、こういうことでも随分違ってくるわけですよね。 そういうことで、単にはかるって言っても、はかった後、じゃ明確な当局側に市民の皆さんに説明できるだけの基準値というか、基準値の設定というか、そういうものがあるのかないのか、今の答弁ですとないわけですね。 そう考えますと、私は、ここからが問題なんですよ。 この放射能の測定数値というのは、非常に議論がたくさんありますので、非常に素人ではわかりづらいですし、不安をあおれば幾らでも不安が起こってくるわけでございます。今、簡単に市長が、ガイガーカウンターないしそれを持って測定するというところまでおっしゃいましたけども、測量すると言ったからには、ちゃんとそこの市民が安心するだけのバックボーンというか、きちっとした議論というものが当局にないと、これは下手をするとさまざまな風評被害とか、そういうものを生み出してしまう。 ですから、私は、決して測定することに否定的な意見ではなくて、私は、測定してほしいと思いますよ、実際。私も、小学校の子供がいるんで、実際どうなんかなと。でも、実際考えたら、どんなに客観的に考えても、1ミリから20ミリシーベルトのような数値が新宮で出るということは考えられない話であろうし、時間ではかっても0.2マイクロシーベルトというような数値は出ないと思うんですよね。たしか、県の数値を見てみたんですけども、たしか0.053マイクロシーベルトですわね。だから、ほど遠い数値だと思うんですけども。 ただ、はかる、計測するんであれば、そこをきっちりその辺の基準ということを明確にして、しっかりやっぱりその放射能の汚染というものの実態というか、それからその基準値とか、そういうことの明確な調査研究というか、それをした上で行っていただきたい。そして、これが要するに市民を安心させるだけの理論武装と、理論武装という言い方は適切ではないかもわかりませんが、一つのものを、一つの理論を持ってはかっていただきたいなという私の考えであることを申し述べさせていただきます。 すみません。これで、最後に、この震災で政治家、特に地方自治体の首長のリーダーシップが今こそ求められているときはないと、私は感じております。 この震災の復旧復興に関して、国政は本当に何をやっているんだと言わざるを得ないですが、しかしそんな状況下でも、東北各県の各地の自治体のトップは、それぞれ本当にリーダーシップを発揮して頑張っておられます。 また、先ほどから述べているように、田老地区にしても津波のために10メートルの防潮堤をつくる決断をしました。また、これは大船渡市の三陸町では、1896年の三陸大津波の被害を受け、当時の村長らが、ほとんどの住居を高台に移転するという大決断を実行されております。ここの石碑には、「高き住居は児孫の和楽、想へ惨禍の大津浪、此処より下に家を建てるな」と、このように書かれた、刻まれた石碑が立っておるそうでございます。 このような住民の生命、身体、財産を守るために大決断をその時々の首長はされております。 私は、市長に、ぜひこのような覚悟を持って、これからのまちづくり、ぜひリーダーシップを発揮していただきたい、このように今回の質問の趣旨はそういうことでございますけれども、市長は覚悟はお持ちですか。 ◎市長(田岡実千年君)  覚悟しております。 ◆4番(榎本鉄也君)  力強いお言葉で。 時代は、その首長のリーダーシップを求めているというふうに思います。 最後に、毎日新聞に米コロンビア大学教授のジェラルド・カーティス氏が、震災後、宮城、岩手、福島、3県を訪れた。永田町はリーダーが不在だが地方にはすぐれた指導者がたくさんいる。地方から日本を変える新しい時代が始まったのではないかと思うほどである。日本は、中央集権が行き過ぎている。地方に権限とお金を渡して、住民ニーズをよく知っている現場の人たちに任せればいい。地方自治が大事だとは前から思っていたが、今回、東北へ行って初めて心の底からそう実感した、こういうふうに言われてるんですね。本当に、我が意を得たりということで、本当にそのとおりだ、よく言ってくれたというふうな思いでございます。 でも、誤解されないように。市長がすぐれた人材と持ち上げているんではないんで、勘違いしないようにお願いしますが。 この言葉ですね、日本を変える新しい時代は、住民ニーズをよく知っている現場の人でなければ、これからはできないということであり、東北の震災でこれが現実のものとしてあらわれてきたんだと、私は解釈をしております。 前述しましたが、国では津波対策推進法が成立しました。それを、現実に具体化するのは現場の我々地方政治であり、市長の強いリーダーシップによってしかできないということを申し述べさせていただきまして、一般質問を終わらせていただきます。 ありがとうございます。 ○副議長(屋敷満雄君)  10分間程度休憩いたします。 △休憩 午後3時23分--------------------------------------- △再開 午後3時35分 ○議長(松本哲也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。--------------------------------------- △松本光生君 ○議長(松本哲也君)  10番、松本光生議員。 ◆10番(松本光生君) (登壇) 今回は、皆さん、防災についてかなり事細かくやられており、もう私の出番もないと思うんですけども、せっかく書きましたんで、少しさわりだけでもやらしていただきたいと思います。 もう、この防災1、2、3、4、もうひっくるめてやりたいと思いますんで、御了承のほうお願いいたします。 本当に、私たち、この3月11日の東日本大震災、忘れることはできませんし、忘れてはならないと心に思っております。被災された方々には心からお見舞いを申し上げますとともに、数多く亡くなられた皆様にも本当に心からお悔やみ申し上げます。 そして、この教訓をこの東南海・南海の地震帯にある新宮市、本当に心にとめて防災の見直しを本当に一から、市長陣頭に行政、我々議会も一緒に携わっていきたいと、ここに改めて私の心を皆様にお伝えしたいと思います。 ということで、一般質問に入らせていただきます。 根本的な見直し、新宮市にはこういった地域防災計画、新宮市防災会議といいますか、これはつくられてから何年の分ですかね。平成20年だったか。 つくってから何年間ですか。 ○議長(松本哲也君)  井上防災対策課長。 ◎防災対策課長(井上登君)  地域防災計画におきましては、旧新宮市においては昭和40年に策定しております。合併後につきましては、平成20年に新市として見直しを行っております。 ◆10番(松本光生君)  20年やな、旧はあったけど、新しく20年ですね。 ◎防災対策課長(井上登君)  はい。 ◆10番(松本光生君)  それから、近年、この3月11日の大震災において、本当にこう、未曽有の震災を我々テレビ等、また市長初め、議長も行かれた中で、改めて市長に行かれて視察されたこの思いを市長、ちょっとお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。 ◎市長(田岡実千年君)  4月2日と先日の6月18日、2回姉妹都市の名取市へ訪問さしていただきました。 まず、最初訪れたときには、この自然の猛威、津波のエネルギーのすごさに驚かされました。何百軒も連なって建ってた住宅、ほぼ99%基礎だけ、基礎のセメントだけ残してなくなってしまってるのを目の当たりにして、言葉を失ったところであります。 そして、また先日、合同慰霊祭、100日目の合同慰霊祭では、遺族の方のあいさつで、夫を亡くし、父を亡くし、親友を亡くし、生活が一変してしまった、この悲しみというところに、本当、目頭が熱くなる思いをいたしました。 本当に、悲しい出来事だと改めて思った次第でありますが、今回、このことを受けまして、何としても1人も犠牲者を出さない取り組みをしなければならないと心に誓ってきたところであります。 ◆10番(松本光生君)  はい、ありがとうございます。 今、市長の思いを聞きまして、防災の大切さをまたまじまじと実感するわけでございますけども。 私どもも、現在おられる議員とともに、名取市へ2回ほど行かしていただきました。1回は、花巻空港からおりて、それからずっと遠野の近くから、仙台の気仙沼の近くから、唐桑から、そして仙台までと、大方3時間半ぐらいの行程をあの海岸を走ってきたわけです。そして、また名取市へ入りまして、あの名取市の田園風景とか名取川とか、僕は参加しなかったんですけど、あそこで名取川の川下りを皆さんもされて、さまざまとあの地域の以前の姿を、皆さん、目に焼きついてるわけでございますけども、この間テレビで見ますと、あのような大惨事を見たわけです。我々も、そういった意味では、本当に悲惨なところを見せていただきました。 そういった意味で、本当に新宮市、市長初め、観光協会、皆さん、寄附を募って、皆さんの心を名取へ送ったことが本当によかったと、今、実感しております。 そういった意味で、この地震帯の中にある新宮市の防災、本当に市長初め、我々も皆さん一緒にともに考えてこれからいきたいと思います。 今までの各議員の本当にすばらしい質問、また御意見等、聞かしていただいて、本当にやらなきゃだめだということを実感しております。 そういった意味で、重複を避けながらいきたいと思いますけども。 まず、地震が起こればみずから自分たちの命、自分の命は自分で守るということを基本におかなければならない、これはもうだれでもそう思ってることでございます。そういう意味で、そのためには日ごろからそういった防災の意識、地震に対する意識、津波に対する意識を高めなければならない。 これには、やはり新宮市初め行政の指導が大事ではないかと思っておりますけども、井上課長、どうですかね。 ◎防災対策課長(井上登君)  議員おっしゃるとおり、高めていかなければならないと実感しております。 ◆10番(松本光生君)  この間も、井上課長、市内を各町内会長さん宅を回って、町内の現状、それを一々聞き取り調査をやってた姿を見てうれしく思ったんですけども。本当に、我々市民がその防災に対する意識、常に持たなければならないし、行政は、当然、そこに全力を尽くしていかなければならないと思ってます。 市長、どうですか。皆さんからも問われておりますけども、もう一度お願いします。 ◎市長(田岡実千年君)  行政としてやらなければならないこと、もちろんたくさんありますし、責任持たなければならないこともたくさんあります。 そして、また行政だけでは行政ができないところもありまして、そういうところを自主防災組織初め、市民の皆さんと、これから一緒になってこの防災について頑張ってやっていかなければならないと思っております。 ◆10番(松本光生君)  そこで、今後のいろんな見直しの中で、中心的になるのは各議員が言われた避難場所、避難道路、そしてもう一つは避難方法。 避難場所については、当然、高台であると。しかし、新宮市においては高台は少ないと。その辺をどのようにするか、これから見直しの中で行政はしっかり精査してほしいと思いますが。 井上課長、どうですかね、この旧新宮市で見てみれば、松山、広角のほうが高台ですけども、熊野地から丹鶴周辺含めて、これどのような感じをしてますかね。 ◎防災対策課長(井上登君)  旧市内見さしてもらいまして、海に近いところであって避難場所、高台がないところというところで懸念するのは、やっぱり熊野地あたりかと思っております。 あと、まちなかにつきましては、明神山、それと高台にかわるような高い建築物があります。それと、山沿いにつきましては、広い避難場所はないですけども、何とか工夫すれば高いところへ駆け上がる形のものはとれるかなとは考えておりますので、今、一番問題と考えるのは、やっぱり海沿いに近い熊野地、そういうところをいかに逃がしていくかということが、大きな問題だと思っております。 ◆10番(松本光生君)  その辺、これから見直しで十分検討いうか、調査をやってほしいと思います。 次に、避難道路。 今、言いましたように、海沿いの高いところがない方は、これは車で避難するであろうとしたときに、集中して逃げれば、東北の被害に遭われた方々の車が混雑して通れないと、そしてああいった悲惨な目に遭っているということが出てくるかと思うんですけども、そういった意味で、これ地区別に、この辺は車対象、この辺は歩いてとか自転車、単車もありますけども、先ほど議員も言ってましたけども、そういった色分けも、今後、考えていかなければならないと思っておりますけども。 どうでしょうか、そういったことも十分踏まえていくという。 ◎防災対策課長(井上登君)  避難につきましては、どうしても徒歩ということを、原則に指導していきたいと思います。 そういう中で、車での避難というのも考えられるわけですけども、やはりそれはもうそれしか手段がないという方に限ってというような限定的な使い方、そういうことで指導していきたいと考えております。 ◆10番(松本光生君)  高齢者の方、並びに障害者の方、この方々はそういったことしか本当に救助できることないんで、その方は救助してそういうことにいく方向だと思うんですけども。 その道路についても、ここは車ではオーケーだと、ここはもう車を使わず自転車なり単車なり、歩いていくという、そういう区別もしていかなあかんと思うんですけども。 ◎防災対策課長(井上登君)  避難道路につきましては、倒壊家屋等による閉鎖等があります。そういうところへ車が行き当たりますと、そこでもう行きどまりということになりますので、やはり車は使わないというような形が一番望ましいと考えております。 ◆10番(松本光生君)  それは、津波の到着がどのぐらいの程度になるかわからんので、いろんなことが起こると思うんで、今後の課題として防災対策課長に預けておきます。 この避難場所の関係で、これまで84カ所ですか、新宮市には設定しておるんですけども、このまま先ほど質問されておりました。僕は、見ればもう3分の2は使えないところだと、見直しを3分の2かけなだめだと思っておるんですけども、井上課長、どうですかね。それぐらいの計算になると思うんですけど。 ◎防災対策課長(井上登君)  これまでは、津波被害についても低いという想定の中で、避難所イコール避難場所というような形であったと思いますが、今回の震災を受けまして、津波に関しましてはやっぱり高いところということでありまして、それは津波一時避難場所という高いところであります。そういうところと、避難所というところを明確に分けて住民に知らして、使い分けをしていきたいと考えております。 ◆10番(松本光生君)  当然、そういった高いところをするということは、備蓄食料も設置できるということを条件として考えといていいでしょうかね。 ◎防災対策課長(井上登君)  備蓄のあり方につきましても、これまではグラウンドのレベルでのコンテナとか置いていましたけども、今回の東北の津波を受けまして、やはり一部は高台へ逃しておかなければならないということを実感しておりまして、防災対策課としまして、今、高台へ移すような計画を持っております。 ◆10番(松本光生君)  はい、わかりました。 続いて、小中での対応ということで、これも各議員から行っていただいておりますけども、基本的に小中での地震等の場合には、対応マニュアルというんですか、どのようにされてるんですか。 僕は、昔は地震が起こって父兄が迎えに来るまで待つんだというようなことで、昔のことなんでそういうような対応をしてたのかなと思ったんですけども、今、どのような対応でおりますか。迎えに来たら迎えに来たで、お渡しするんですよね、基本的には。 ○議長(松本哲也君)  伊藤学校教育課長。 ◎学校教育課長(伊藤順司君)  現在の学校の対応でございますが、登校前に発生した場合は各家庭で対応してほしいということで、自宅待機。登校中に発生した場合は、登校している生徒は学校待機。小さな揺れまたは津波警報、警報等が出ていない場合は、状況を見て保護者への引き渡しというふうになってます。 ただ、大きな大津波警報とか、そういうときについては、引き渡した保護者が避難所におられたりする場合がございますので、それらについてはまだ検討しております。 ◆10番(松本光生君)  これも、これからまた一からいろんな対応を考えなきゃいかんなと思うんですけども。 今の学校で、その小学校につき質問しましょうかね。小学校で屋上へ逃げる施設のある場所といったら、逃げられない、今、王子のほうもいろいろするとか言うてましたけど、全部屋上へ逃げられるようになってるんですか。 ◎学校教育課長(伊藤順司君)  児童生徒のことでしょうか。 ◆10番(松本光生君)  児童生徒で、小学校でいいです。小学校の児童が、学校で地震があって津波だと、大きな津波が来たぞということで、その対応として、その屋上へ逃げられるのか。 ◎学校教育課長(伊藤順司君)  現在、屋上には安全さくを設置しておりません。ただ、上れる強度は十分ございます。 安全さくについては、今後、検討していって設置したいいう方向で話をしております。 ◆10番(松本光生君)  中学校についてはどうですかね。 ◎学校教育課長(伊藤順司君)  中学校についても同じでございます。 ◆10番(松本光生君)  同じ対応。 先週でしたか、新宮高校が屋上へ避難する訓練をやってたんですけども、あれ全部の生徒が逃げられたのか。聞いてないね。これ、また、どこ、知ってますかね。 その中で、住民も逃げられるんかどうかね、あの辺の。これ、もうちょっと宿題として預けておきますけども、防災のほうで。それは、聞いておいてください。 あと、保育所、これ上田議員言うてましたけども、大浜の保育所、これ本当にあそこ、何メートルあろうがなかろうが、危ない。まして、後ろは市田川、あの辺から今度もう川を越えてくれば、市田川から、があっとあの墓から、裏から来ますよ、あれは。 実際的に昭和19年だったかな、地震の津波のときは、池田港にある船が大橋の上流の近くまで流されたということで、うちの近所の長老のおじいちゃんが、はた通って見たそうです。あのときは、新宮市には三輪崎で2メートルぐらいですか、津波が起きたと。そして、勝浦はやられた。那智の浜から天満へ抜けて勝浦港へ抜けたというふうな大惨事があったわけですけども。 その川が、熊野川、僕、初めて聞いたんですよ。熊野川へ、やっぱり入ってきてるんですね。ほんで、池田港の4隻か5隻が橋を越えて流れたと。それを見ている方がおったわけですね。 そういった意味で、川は来んやろうというような意識あったんですけど、それも一つの長老からの言葉で、ああっとわかったんですけども。 そういった意味で、津波に対する今の大浜保育所の関係、裏からどんだけ上がるかわかりませんけども、一番いいのは即時移転ですね、移転をできなければ、どうするかということ、これ早急にやっぱり対応を考えておいてほしいですね。 消防なりどこかが援助に行けるかどうかわかりませんし、その辺を早く、一刻でも早くその対応したってもらわんと大変だと思うんですね。 それで、あとからまた私立の田鶴原もあれ市田川のところなんですね、下にあるんですね、保育園が。あそこも危ないですね、あのあふれると。ほんで、あの堤防がもうかなり傷んでますよね、あの堤防。この間、堤防のほうなんか検査してたん違うかな。堤防、市田川のところの堤防、検査やってなかったですかね。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  市田川の堤防ということでありますけども、市田川の堤防は石積みのところとかいろいろあるんですけども、今、管理、直轄区間が国土交通省で2キロメートル、ちょうど丸山橋のところまで国交省で管理されてるんですけども、その堤防の特殊堤防といいますか、今、ちょっと補強いうことで検討していただいてるということを聞いております。 ◆10番(松本光生君)  何かこの間、検査、何か偉いさんみたいな人が歩きながら、市の職員もついて行きやったんで、ああ、調査しやるんかなと思ったんで。 そして、その学校関係で、私立も公立も含めて、今、緊急地震速報いうのありますね、緊急地震速報。これは、今、設置してるところはどこに設置してるんですか。 僕、見ると、そのエレベーターのとこに書いてましたんやけども。 ◎防災対策課長(井上登君)  市内の小中学校、それと幼稚園、大浜保育所には緊急地震速報は設置しております。 ◆10番(松本光生君)  これは公立だけですね。 ◎防災対策課長(井上登君)  公立だけであります。 ◆10番(松本光生君)  だけですね、はい。 私立も、新宮市内含めて全部で7園ぐらいあるんですけども、何とかこれ補助の対象で何とか、子供の命を守るためにも何とか私立の保育所の方々と話して、何とかそれを。 1基、大分要るんですか。値段わからんですか。また、後でもいい。 ◎防災対策課長(井上登君)  すみません。これ、導入は無償配布という形でいただいておりまして。 ◆10番(松本光生君)  ああ、なるほど。 ◎防災対策課長(井上登君)  はい、価格はわかっておりません。 ◆10番(松本光生君)  値段のこともね。 市長、どうですかね。私立の幼稚園関係にもそういった補助金を出すぐらいの、幾らかわからないですけども、出すぐらいのあれで、一遍予算の一つの地震に対する予備になりますから。 ◎市長(田岡実千年君)  検討したいと思います。 ◆10番(松本光生君)  はい、お願いします。 そしたら、次、ダムについてですけども、これも各議員がお聞きになっておりました。 この熊野川水系と北山川水系を合わして、全国でもダムが11もあるというところはもうここしかないと思うんですけども、そう理解してよろしいですか。 ○議長(松本哲也君)  中前企画調整課長。 ◎企画調整課長(中前偉君)  調査はしておりませんが、そのとおりだと思います。 ◆10番(松本光生君)  そして、聞くところによると、川迫が70年、九尾も七十何年ですか、たってる。 この熊野川、僕は、十津川と言ってるんですけども、こちらの関係は山肌は岩盤じゃなくて赤土の山沿いの地盤が多いと思うんですよ。そういった意味で、あの辺の山、本宮含めたあの辺の山の雨降ると濁ってくるということで、やっぱり赤土の山が多いと思うんですけども。中前課長いわく、この電発なり関電からは大丈夫だとお墨つきをもらったんですか、これは。 ◎企画調整課長(中前偉君)  あくまでも東南海・南海、同時発生の評価では大丈夫ですというふうに聞いております。 ◆10番(松本光生君)  福島原発も100%大丈夫だと言われたのが、ああいうような悲惨なことになったんですよね。それを、想定外だという言葉で濁すんですけども、想定外であってはならないと思うんですよね、安全には。 だから、そこで一つ提案さしていただきたいんですよ。これ、私、今度4月11日に何かお話ししたら、向こうも調べるというふうな回答だったと聞いたんですけども。これ、担当する持ち主の会社じゃなくて、第三者機関で調査するということを望みたいんです。地震学者とかいろんなそういった人を入れて、地理学者とか、その土地に応じたそういった人が見て、本当にそういったものに耐えられるだけのものがあるのか。 これは、うちの熊野川水系ですか、それいうのあるんですけども、これ奈良県、三重県、和歌山県、これ全部引っかかっております、このダムは。そういった和歌山県に、そういった声をかけて、何とかそういう第三者機関で一度、これだけのもう40年もたってきてるし70年もたってるのもありますし、老朽化激しいと思いますので、そういった調査を依頼してほしいと思うんです。 市長、どうですか。そういった県への働きかけ。 ◎市長(田岡実千年君)  行っていきたいと思います。 ◆10番(松本光生君)  もっと、頑張ってやってよ、本当に。僕は、一番懸念しますよ。これ、一つ崩れたら、ドミノ式でだだだっといくんですよ。 ですから、1番議員も言うてましたけど、僕、強くないなと、もう余りこういうのと同じよ。これ、全部やらないと。これ、不安をあおって悪いんですけども、その辺まで時期が来てるんじゃないかと思うんですよね、一つの。 中前課長、極端ですかね。 ◎企画調整課長(中前偉君)  新聞の記事なんですけれども、5月18日に和歌山市内で市町村長と知事との意見交換会がございました。その中で、北山村奥田村長が、最悪のケースを想定しておくべきではないかという問いに対して、仁坂知事が、ダムについても想定外のことをシミュレーションしていく必要があるというふうに答えております。 河川課では、ダムが地震で壊れるということは想定されておらず、被害想定をしたという取り組みは聞いたことがないというふうに話していたらしいですけれども、県としましては減災対策、それから防災対策の短期、中期、長期の最低限をやるというふうに言っておりますので、そんな中で国と協議しながら、そういった取り組みをやっていくと、検討していくと。県は、今後、国などと耐震性について協議した上で、予想される浸水の範囲や住民の避難方法など検討する方針というふうに書いてありました。 ◆10番(松本光生君)  進んだ方向づけを、今、聞かしていただきまして力強いです。 これも、当然、奈良県十津川、田辺市本宮町、新宮、三重県紀宝町、それから北山村、熊野市の旧紀和町ですね、この辺が全部あるわけです。そういったやっぱり近隣市町村との話も、市長、どうですかね、そこら十分。 ◎市長(田岡実千年君)  熊野川流域ダム湖下流団体協議会とか、あと熊野川流域対策連合会とか、近隣市町村で組織している会が二つありますので、そこでもしっかりと話し合っていきたいと思っています。 ◆10番(松本光生君)  なお一層の努力をお願いいたします。 次は、自主防災、地域自主防災なんですけども、これは災害に対しては自主防災、町内会の協力なくしては進めないと思っております。 その協力体制づくりと、それからその指導、地震とか津波に対する考えは、まだまだ我々は甘いと思っておりますので、そういった訓練も含めて進めていってほしいと思うんですけども。 井上課長、今度9月のいつですか、町内会長連絡協議会で自主防災、地域防災の訓練等あるというのは。 ○議長(松本哲也君)  井上防災対策課長。 ◎防災対策課長(井上登君)  9月11日の日曜日なんですけども、新宮市で5年に1回行われます防災総合訓練、その一部として、津波避難訓練を新宮地区及び三輪崎、佐野、木ノ川、蜂伏地区で一斉に実施したいと計画しております。 ◆10番(松本光生君)  内容的には、今、ちょっと言うておられた、具体的にどのようなことあるんですかね。こういうことやりたいとか具体的に。もう、本番を兼ねた。 ◎防災対策課長(井上登君)  おっしゃるとおり、本番を兼ねまして、自分の家から自分の逃げる場所へ逃げてもらうというような計画であります。 ◆10番(松本光生君)  わかりました。 その自主防災へのいろんな協力、指導の中で、消防署員のOBの方のお力をかりたいと思うんですけども、ボランティア的に。 そういうような発想は、消防長、おかしいですか。 ◎消防長(岡本秋久君)  議員お話しのように、退職された消防職員は、防災に関しても非常にいろいろなノウハウを持ってることと思います。それを有効に利用できるというのは、非常に自主防災の育成についても強力なものになろうかと思います。 そういった意味で、今後、そういう相談があれば、我々としては強力にサポートしていきたいというふうに考えます。 ◆10番(松本光生君)  できれば、そういった組織づくりを市からやってほしいなとは思うんですけども、市長、どうですか。 ◎市長(田岡実千年君)  貴重な人材だと思いますので、ぜひ力かしていただきたいと思います。 ◆10番(松本光生君)  はい、わかりました。 ぜひとも、早急にこの防災の見直し、一生懸命に市長初め、当局、頑張っていただきたいと思います。 これで終わります。--------------------------------------- △延会の宣告 ○議長(松本哲也君)  お諮りいたします。 本日はこの程度をもって延会したいと思いますが、これに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(松本哲也君)  御異議なしと認めます。 よって、本日はこれをもって延会することに決定いたしました。 あすは午前10時から会議を開きます。 本日はお疲れさまでした。 △延会 午後4時10分...